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終 見えざる手
未来へ道連れ
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その年の七月の最後の日は、雨が降ることも無く、夏らしい晴天になった。
「あっつーい! もう無理! 」
「ちょっと! 自分で干すんじゃあ無かったんですか! 」
縁側の沓脱石の上に、サンダルが散らばる。未だ太陽の下にいる聖兄さんが、呆れのこもった声を上げた。
冷蔵庫を開けて昨日買ったはずのジュースを探していた僕は、脇から覗き込んでくる頭を押し退け、目当てのものをつかみ取る。
「ちょっと純ちゃん。意地悪しないで、ア・イ・ス~」
「さっき食べてなかった? 」
「聖くんが俺の食べていいぜって」
「言ってない! 勝手に食うな! 」
日に焼けた頬を膨らませ、彼女は冷凍庫を音を立てて閉める。
「ちょっと! 扉は乱暴に閉めない! 故障のもとですよ! 」
「……大陽、さいきんウルサイ」
「愛の鞭です。ほらほら、続き干してきてください。そのまま置いてありますから」
「ちぇっ」
膨れたまま縁側を降りていく小さな背を見送って、僕はコンロに向かい合った大陽兄さんに声をかけた。
「僕、ちょっと出かけてくるね」
「ええっ! 今からお昼するんですよ」
「それまでには帰るよ。……学校に忘れ物しちゃってさ。自転車で行くから、すぐだよ」
倉庫で自転車を出していると、背後で人の立つ気配がした。
「……どうかした? サキ」
その女の子は、青いワンピースから日焼けした膝小僧を覗かせ、にこにこと僕を見つめている。
「……あれから二年ですってね、ジュン」
悪戯っぽく青い瞳が輝いて、僕の視線と交差する。
「……なんだ、アリスか」
僕はため息を吐いて、『アリス』に向かい合う。
そう、あの夏から二年がたった。
あの雨が晴れたのは、あれから丸一日あとのことだったそうだ。なにぶん僕は気を失っていて、目が覚めた時には七月が終わってしまっていた。
それから『サキ』は、うちの末っ子として我が家にいる。
街は何もかもが元通り……とはいかなかったけれど、とりあえず世間では、『通り魔事件の現場』ではなく、元の閑静な片田舎に戻ったように思う。
誤算だったのは、『サキ』の中に、『アリス』も残留しているというところだ。
彼女が言うところによると、アリスはあの嵐の中、『神さま』のもとへ辿り着き『同期』した。……したはいいけれど、途中で『神さま』は再びの眠りについてしまったらしい。
分身である『サキ』を置いて。
アリスは眠る神さまから、慌てて離れようとした。『眠りは精神の守り。砦を築くようなもの』と聞いたけれど、つまりアリスは、あわや『神さま』と一緒に永遠に近い眠りにつくところだった、らしい。
そこで逃げ込んだのが、『サキ』の体だったというわけだ。アリスはサキの体に本人も知らずに間借りして、時々こうして話しかけてくる。
「正直、きみってさ……どこまでできるの? 」
「あら、あたしに不可能は無いわよ。水中と空中と地上以外はね! 」
「……それ、ほとんど駄目っていわない? 」
「あたしのメインフィールドは物理世界じゃないの」
むんと胸を張り、『アリス』は言う。
「でも、もう終わりよ! 純ちゃんともお別れだわ」
「どういう意味だい」
「新しい体が出来たの。マリアが奪ったあたしの心臓からできたクローン体。前の体は異世界人が回収できて要望は叶えられたし、あたしは幼児の体で新しいスタートを切るわ! いやあ、未来のあたしの指示なんでしょうけれど、さっすがあたし! 無駄のない良い仕事するわね」
「一度死んだのに? 」
「それで良かったのよ! どこも角を立たせることなく事を収めたんだもの。これでアリスちゃんの天下も近いわね! 」
「それって……どうするの? 権力者を乗っ取るとか、するの? 」
「それは『まだ』しないわ。とりあえず情報収集して、地道に頑張るの。チェシャーはあたしのために医者になるっていうし、帽子屋も見つかった。クイーンとキングは……まあ、変わんないし……白ウサギは背が伸びた。仲間も増えたわ。世界征服まであと少し」
「へえ……まあ、せいぜい良い世界にしてよ」
「……止めないの? 」
アリスは上目遣いに僕を見た。僕はそれを見下ろして、にっこり機嫌のいい猫みたいに笑う。
「君が、僕を普通のままでいさせてくれるなら」
「えーっ! そんなのつまんない! 兄弟みたいなもんじゃない! 」
「僕、君のこと嫌いだからね。チェシャーと君が僕の体を勝手に使ってしたこと、僕はまだ許してないし」
「あたしはこんなに愛してるのに! 」
「やめてよ。僕、ロリコンじゃあないから」
僕は、何より平和を愛している。
僕が今の僕でしかないなら、彼女にとってはつまらないまま死んでいくのだと思う。でもそれは、今に始まったことじゃない。
そう、僕はあの日、あなたに化けの皮を剥がされたんだ。エムとの出会いから、すべてあなたの掌の上だった。
君にはその責任を取ってもらわなければいけない。
「肝に銘じてよね。アリス。僕は、僕の平和の味方だよ。僕の家族に迷惑をかけたら、ただじゃおかないから」
「……あら? そんなことできるのかしら」
アリスは青い瞳をすがめて、うっそりと哂った。
今日は修了式だった。三十分もせず校舎に戻ってきた僕に、グラウンドでボールを蹴っていた的野が首をかしげる。
「あれ? 美嶋、まだ帰ってなかったの」
「いやあ。忘れ物しちゃってさ」
「うげっ! じゃあ、このクソ暑い中で家からトンボ返りかよ! 」
「このクソ暑い中で、グラウンド十周とかよりかはマシだよ。じゃ、頑張れよ陸上部」
「おー。じゃあなー」
級友に手を振り、僕は教室を目指した。音楽室から吹奏楽部のセッションが聞こえてくる。二年のAは四階で、この暑い中で階段はなかなかつらい。
教室に辿り着くと、すべての音が遠ざかり、寂しく思うほど静かだった。
無人の校舎は独特の雰囲気がある。僕は何気なく窓を開け、生温い風を顔に受けた。
ひらり。
視界の端で、窓から飛来した何かが教室の中に忍び込む。蛾だとかだったら、後で清掃の人に文句を言われそうだ。僕はそれを追って首を回し、手に取った。
「うわっ! 美嶋? 」
勢いよく教室を飛び出してきた僕のことを、背後で的野が呼んでいる声がした。僕は『廊下は走らない』の標語ポスターごと無視をして、階段を駆け上がる。
僕の手には、白い羽が握られていた。
それは鳩にしては大きくて、鷹やトンビにしては白すぎる。
常には立ち入り禁止のはずの屋上の扉は、あっさりと僕を招き入れた。コンクリートと給水塔、見通しのいいそこに、僕が望む人影はない。
ため息を吐いて、僕は屋上を散歩することにする。
高等部に上がってから、この校舎の屋上に足を踏み入れるのは、初めてのことだった。
……さて、僕が給水塔の陰にうずくまっている女生徒に気が付くのは、それから数秒あとのことだ。
時は新世紀。
世界はまだ、滅びていない。
「あっつーい! もう無理! 」
「ちょっと! 自分で干すんじゃあ無かったんですか! 」
縁側の沓脱石の上に、サンダルが散らばる。未だ太陽の下にいる聖兄さんが、呆れのこもった声を上げた。
冷蔵庫を開けて昨日買ったはずのジュースを探していた僕は、脇から覗き込んでくる頭を押し退け、目当てのものをつかみ取る。
「ちょっと純ちゃん。意地悪しないで、ア・イ・ス~」
「さっき食べてなかった? 」
「聖くんが俺の食べていいぜって」
「言ってない! 勝手に食うな! 」
日に焼けた頬を膨らませ、彼女は冷凍庫を音を立てて閉める。
「ちょっと! 扉は乱暴に閉めない! 故障のもとですよ! 」
「……大陽、さいきんウルサイ」
「愛の鞭です。ほらほら、続き干してきてください。そのまま置いてありますから」
「ちぇっ」
膨れたまま縁側を降りていく小さな背を見送って、僕はコンロに向かい合った大陽兄さんに声をかけた。
「僕、ちょっと出かけてくるね」
「ええっ! 今からお昼するんですよ」
「それまでには帰るよ。……学校に忘れ物しちゃってさ。自転車で行くから、すぐだよ」
倉庫で自転車を出していると、背後で人の立つ気配がした。
「……どうかした? サキ」
その女の子は、青いワンピースから日焼けした膝小僧を覗かせ、にこにこと僕を見つめている。
「……あれから二年ですってね、ジュン」
悪戯っぽく青い瞳が輝いて、僕の視線と交差する。
「……なんだ、アリスか」
僕はため息を吐いて、『アリス』に向かい合う。
そう、あの夏から二年がたった。
あの雨が晴れたのは、あれから丸一日あとのことだったそうだ。なにぶん僕は気を失っていて、目が覚めた時には七月が終わってしまっていた。
それから『サキ』は、うちの末っ子として我が家にいる。
街は何もかもが元通り……とはいかなかったけれど、とりあえず世間では、『通り魔事件の現場』ではなく、元の閑静な片田舎に戻ったように思う。
誤算だったのは、『サキ』の中に、『アリス』も残留しているというところだ。
彼女が言うところによると、アリスはあの嵐の中、『神さま』のもとへ辿り着き『同期』した。……したはいいけれど、途中で『神さま』は再びの眠りについてしまったらしい。
分身である『サキ』を置いて。
アリスは眠る神さまから、慌てて離れようとした。『眠りは精神の守り。砦を築くようなもの』と聞いたけれど、つまりアリスは、あわや『神さま』と一緒に永遠に近い眠りにつくところだった、らしい。
そこで逃げ込んだのが、『サキ』の体だったというわけだ。アリスはサキの体に本人も知らずに間借りして、時々こうして話しかけてくる。
「正直、きみってさ……どこまでできるの? 」
「あら、あたしに不可能は無いわよ。水中と空中と地上以外はね! 」
「……それ、ほとんど駄目っていわない? 」
「あたしのメインフィールドは物理世界じゃないの」
むんと胸を張り、『アリス』は言う。
「でも、もう終わりよ! 純ちゃんともお別れだわ」
「どういう意味だい」
「新しい体が出来たの。マリアが奪ったあたしの心臓からできたクローン体。前の体は異世界人が回収できて要望は叶えられたし、あたしは幼児の体で新しいスタートを切るわ! いやあ、未来のあたしの指示なんでしょうけれど、さっすがあたし! 無駄のない良い仕事するわね」
「一度死んだのに? 」
「それで良かったのよ! どこも角を立たせることなく事を収めたんだもの。これでアリスちゃんの天下も近いわね! 」
「それって……どうするの? 権力者を乗っ取るとか、するの? 」
「それは『まだ』しないわ。とりあえず情報収集して、地道に頑張るの。チェシャーはあたしのために医者になるっていうし、帽子屋も見つかった。クイーンとキングは……まあ、変わんないし……白ウサギは背が伸びた。仲間も増えたわ。世界征服まであと少し」
「へえ……まあ、せいぜい良い世界にしてよ」
「……止めないの? 」
アリスは上目遣いに僕を見た。僕はそれを見下ろして、にっこり機嫌のいい猫みたいに笑う。
「君が、僕を普通のままでいさせてくれるなら」
「えーっ! そんなのつまんない! 兄弟みたいなもんじゃない! 」
「僕、君のこと嫌いだからね。チェシャーと君が僕の体を勝手に使ってしたこと、僕はまだ許してないし」
「あたしはこんなに愛してるのに! 」
「やめてよ。僕、ロリコンじゃあないから」
僕は、何より平和を愛している。
僕が今の僕でしかないなら、彼女にとってはつまらないまま死んでいくのだと思う。でもそれは、今に始まったことじゃない。
そう、僕はあの日、あなたに化けの皮を剥がされたんだ。エムとの出会いから、すべてあなたの掌の上だった。
君にはその責任を取ってもらわなければいけない。
「肝に銘じてよね。アリス。僕は、僕の平和の味方だよ。僕の家族に迷惑をかけたら、ただじゃおかないから」
「……あら? そんなことできるのかしら」
アリスは青い瞳をすがめて、うっそりと哂った。
今日は修了式だった。三十分もせず校舎に戻ってきた僕に、グラウンドでボールを蹴っていた的野が首をかしげる。
「あれ? 美嶋、まだ帰ってなかったの」
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「このクソ暑い中で、グラウンド十周とかよりかはマシだよ。じゃ、頑張れよ陸上部」
「おー。じゃあなー」
級友に手を振り、僕は教室を目指した。音楽室から吹奏楽部のセッションが聞こえてくる。二年のAは四階で、この暑い中で階段はなかなかつらい。
教室に辿り着くと、すべての音が遠ざかり、寂しく思うほど静かだった。
無人の校舎は独特の雰囲気がある。僕は何気なく窓を開け、生温い風を顔に受けた。
ひらり。
視界の端で、窓から飛来した何かが教室の中に忍び込む。蛾だとかだったら、後で清掃の人に文句を言われそうだ。僕はそれを追って首を回し、手に取った。
「うわっ! 美嶋? 」
勢いよく教室を飛び出してきた僕のことを、背後で的野が呼んでいる声がした。僕は『廊下は走らない』の標語ポスターごと無視をして、階段を駆け上がる。
僕の手には、白い羽が握られていた。
それは鳩にしては大きくて、鷹やトンビにしては白すぎる。
常には立ち入り禁止のはずの屋上の扉は、あっさりと僕を招き入れた。コンクリートと給水塔、見通しのいいそこに、僕が望む人影はない。
ため息を吐いて、僕は屋上を散歩することにする。
高等部に上がってから、この校舎の屋上に足を踏み入れるのは、初めてのことだった。
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