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終 見えざる手
猫が笑った夜②
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◎◎◎◎◎
『管理局』に入ったことと、育て親であるアリスの存在は、ほとんど関係が無い。
彼女は魔女であったから、知識の誘惑には耐えがたいものがあった。知りたいものは天を衝くほどにあり、それと同じくらいに、自由への欲求というものもあったのだ。
あの空の向こう側というものがあると知ったときの歓びを、彼女は忘れてはいない。
『向こう側』が、宇宙であっても異世界であっても良かった。地上はつまらない。空を自由に飛ぶこともままならず、ヒトはうるさいばかりだ。
顔を知るだけの父親も、顔すら知らない母親も、どこでどう死んだかなんてどうでもいい。彼女は空さえ飛べるなら良かった。
(ねえアリス。あんたは言ったわね。お話はこれから、と)
『世界の蓋を閉じる』。その意味を、今の彼女なら理解できる。
アリスが神の力を手に入れ、彼女の知る未来よりも、さらに高みに上り詰める。異世界人が介入できないくらいに。
アリスは正史よりも、ずっと早く世界を手に入れるはずだ。きっと根本から未来が変わるのだろう。
そうすれば、もしかしたら、エムも自由に羽ばたく空を手に入れることが出来るかもしれない。
それなのに。
(……どうしてわたし、消えかけているの)
これでは意味がないではないか。
エムは雑木林を息を潜めて進んでいた。ぬかるんだ泥が、引き摺る手足に纏わりつく。体が重い。体の末端が、麻痺したように感覚が遠かった。
(……過去を変えすぎたってことね)
エムは、親それぞれから受け継いだ複数のキメラの肉体を持つ。チェシャーや純と同じ『ネコ型』と、『鳥型』の二つだ。それを身体のパーツにそれぞれ反映させ、いくつもの異形の姿を取る。
ベースとなる『人型』、女面に翼と獣脚の『スピンクス』、鳥の頭と翼に猫の下半身の『グリフォン』。組み合わせ次第では、他にも無数にある。変幻自在とは親の血の組み合わせが与えた、エムの最大の武器だ。
自嘲する。普通、過ぎ去った過去は変えられないものだ。これは過去を肯定しなかった罰なのかもしれない。
けれど。
……けれど。
泥にまみれて這ってでも、変えたい過去が出来てしまった。
「こんなところをフラフラして……危ないじゃない」
「え、エム……」
翼で年下の少年の薄い背中を慰撫する。眼鏡がどこかへ飛んで行ってしまったらしい。裸眼の顔は、少しはエムと似た面影があるのだろうか。
「……またてめえか。赤眼の魔女」
チェシャー猫もまた、泥にまみれていた。風雨が少年の細い肢体を、さらにみすぼらしくしている。しかし自らの肉体を解放したチェシャー猫は、金の目を爛々と輝かせ、全身から溢れんばかりの闘気に満ちていた。
「……こいつ、殺されちゃあ困るのよ」
「俺もこいつに生きててもらっちゃあ困るんだ」
華奢とも言える少年の陰から、さらに小さな影がエムに向かって弾丸の様に躍り出た。
「クイーン! そっちは頼んだぞ! 」
「めいれいしないで! やくたたず! 」
真っ赤な花弁のようなドレス。その瞳の色は、エムの宝石のような赤とは違い、奥の見通せない血そのものの赤だった。
舌なめずりしながら、童女は標識の成れの果てらしきパイプを握り、身の丈より長いそれを振り回す。
「あたくしに『めいれい』できるのはアリスだけ! 」
翼を使って梢の間を飛び去ったエムを追い、クイーンはしなる枝を使ってノミのように飛んだ。エムよりも人ひとり分も高く飛び上がったクイーンは、鉄パイプを上から叩きつけ、エムのしなやかな体が梢に穴をあける。
「エム! 」
「てめえはこっちだ! 」
純は地面を蹴り、転がる様に跳んだ。腐葉土を身体にまとわりつかせ、顔だけは上げてチェシャーを視界に捉えようとする。チェシャーは黒い毛皮を上半身に纏いつつあった。
「よく跳ぶじゃねえか……次は逃げられるかな? 」
鋭い爪の先端が目前に迫った光景が、純の脳裏に焼き付いて離れない。
ふーっ、ふーっ、と荒い呼気を繰り返し、悲鳴をあげる肺を掻きながら、純は次々と繰り出されるチェシャーの攻撃から逃げ回った。時に茂みや、木の上に逃れるものの、『ネコ』の体を持つチェシャーは素早く方向転換して追ってくる。
遊ばれている。純が疲れて動けなくなるのを、待っているのだ。捕食動物そのものの残忍さで、チェシャーは笑みを浮かべていた。
(何か……何か、武器がいる)
純の視線は注意深く周囲を観察しようとしていた。しかし裸眼であることと、雨の水煙が、純の視界を阻害する。
これだけはやりたくなかった。何人もの人間を手に掛けた『凶器』。しかし、今の純にはそれしか無い。
チェシャー猫より、さらに深い黒。影の化身のような姿に、チェシャーはにんまりと唇を釣り上げた。
「……ようやく弱い者虐めじゃ無くなるなぁ」
その時、幼い悲鳴が、その体とともに落下した。三日月のように捻じれて曲がった鉄パイプが、梢を越えて飛んでいく。
チェシャーと純は、一つの黒い塊のようになって掴みあった。体躯も経験も、純の方が圧倒的に劣っている。急所を狙う攻撃を寸でで致命傷にならないようにするのが精いっぱいで、純は少しの間に爪と牙に切り刻まれた。
「純! 離れて! 」
上空から、猛禽の爪が飛来する。尖ったものが柔らかい眉間の脇を掻き、チェシャーは咆哮を上げて胴に絡む純の肢体を蹴り落とすと、そばの幹を駆け上がった。純はそれを追う。
薄闇に、二匹の猫が木々の上で絡んだ。翼のある猫は、大きくもがくように羽ばたいて落下する。落下の衝撃で振り落されたチェシャー猫に、すかさず純が飛び掛かった。獣の声そのもので、キメラたちは再びマウントの攻防を繰り返す。
純は肉体で劣るが、チェシャーもまた、長い幽閉生活で衰えていた。
「はぁ……はぁっ………げほっ」
芋虫の様に這って進み、純は茂みに落ちた白い翼の端を見つけた。茂みに埋まるようにして、少女が伏している。降り注ぐ雨に濡れた体に触れると微かな鼓動を感じ、純は短く息を吐いた。
「エム……エム」
「う、あ………」
「よかった……生きてる。行こう、エム」
どろりと熔けた瞳が、緩慢に動いて純を捉える。翼の名残がある腕を上げ、エムは羽の先で純の頬を拭うように動かした。
「……さきに行って」
「駄目だ。僕は君を迎えに来たんだから」
「いいえ……わたしは動けないわ。じきにクイーンが起き上がる。あの子がタフなのは、わたし知っているの」
「僕は君を連れていく」
「駄目っていってるじゃない……先に行って。うまくいけば、あなたとはまた会える。……言っている意味、分かるでしょう? 馬鹿のふりしてたって、あんた頭いいんだから」
「エム……」
「……名前、呼んでよ。どうせ……知っているんでしょう? 」
「マリア」
彼女は蕩けるように笑んで、額に充てられた純の手にすり寄った。
「あんたに会えてよかった」
マリアの肉体が、硝子の様に澄んでいる。
木の葉が踏まれる。夜目にも赤い姿が現れる。くらくらと赤い頭を揺らしながら、赤いブーツが夏草を踏み荒らし、クイーンは現れた。
「ふふふ……お別れはすみましたか? 」
少女の淡い色をした唇が、血の紅を差していた。純は、儚い姿になった年上の娘の体を、いっそう引き寄せる。
「その娘を渡しなさい」
「きみは……? 」
雨がやんでいた。露を含んだ夜風が、クイーンの赤いドレスを揺らす。純は少女の口から紡がれた言葉が、幼さを落としていることに気が付いた。
「「ホムンクルスが組み立てた理論を、原始たる我々が再現できないわけがないでしょう? 美嶋マリア。あなたの任務は終了しました。その娘をこちらへ。他の世界に痕跡を残すわけにはいかない」
『クイーン』の目は、眩しいほどに鋭く、菫よりも淡い紫に染まっていた。紫電――――雷の色だ。
「……おや、手遅れでしたか」
魔女は少しだけ、眉をひそめた。
「……あなたたちは、この子を助けてくれますか」
クイーンは―――――いや、幼女の肉体に入った魔女は、ちょんと首を傾げる。
「あなたたちは勘違いをしている。魔女とは生まれながらに万能を持っているわけではありません。死を覆す魔法は、それなりのリスクを伴って施行される。人と同じように学習し、試行し、間違える。長い時をかけ、英知を獲得するのです。死を回避するすべがあるといえど、死ぬこともあれば、恋の病に侵されることもある。それでも、魔女は崩れず成長を続ける大木でならねばなりません。知識を継承し、より知るために、より優れた枝が必要なのです」
「言い方を変えます。この子は優れた枝ですか」
「そうです。彼女は魔女に迎えられるでしょう」
魔女はきっぱりと断言した。
空に真っ赤な朝日が昇る。
青い朝がやってくる。蝉が恋に鳴き始めた。
純は、傍らに落ちていた羽を泥から拾い上げ、額に押し当てる。
夏の強い朝日に、光となって溶け出していく白い羽を握りしめていた手は、そのまま祈るように、長く握られたままだった。
『管理局』に入ったことと、育て親であるアリスの存在は、ほとんど関係が無い。
彼女は魔女であったから、知識の誘惑には耐えがたいものがあった。知りたいものは天を衝くほどにあり、それと同じくらいに、自由への欲求というものもあったのだ。
あの空の向こう側というものがあると知ったときの歓びを、彼女は忘れてはいない。
『向こう側』が、宇宙であっても異世界であっても良かった。地上はつまらない。空を自由に飛ぶこともままならず、ヒトはうるさいばかりだ。
顔を知るだけの父親も、顔すら知らない母親も、どこでどう死んだかなんてどうでもいい。彼女は空さえ飛べるなら良かった。
(ねえアリス。あんたは言ったわね。お話はこれから、と)
『世界の蓋を閉じる』。その意味を、今の彼女なら理解できる。
アリスが神の力を手に入れ、彼女の知る未来よりも、さらに高みに上り詰める。異世界人が介入できないくらいに。
アリスは正史よりも、ずっと早く世界を手に入れるはずだ。きっと根本から未来が変わるのだろう。
そうすれば、もしかしたら、エムも自由に羽ばたく空を手に入れることが出来るかもしれない。
それなのに。
(……どうしてわたし、消えかけているの)
これでは意味がないではないか。
エムは雑木林を息を潜めて進んでいた。ぬかるんだ泥が、引き摺る手足に纏わりつく。体が重い。体の末端が、麻痺したように感覚が遠かった。
(……過去を変えすぎたってことね)
エムは、親それぞれから受け継いだ複数のキメラの肉体を持つ。チェシャーや純と同じ『ネコ型』と、『鳥型』の二つだ。それを身体のパーツにそれぞれ反映させ、いくつもの異形の姿を取る。
ベースとなる『人型』、女面に翼と獣脚の『スピンクス』、鳥の頭と翼に猫の下半身の『グリフォン』。組み合わせ次第では、他にも無数にある。変幻自在とは親の血の組み合わせが与えた、エムの最大の武器だ。
自嘲する。普通、過ぎ去った過去は変えられないものだ。これは過去を肯定しなかった罰なのかもしれない。
けれど。
……けれど。
泥にまみれて這ってでも、変えたい過去が出来てしまった。
「こんなところをフラフラして……危ないじゃない」
「え、エム……」
翼で年下の少年の薄い背中を慰撫する。眼鏡がどこかへ飛んで行ってしまったらしい。裸眼の顔は、少しはエムと似た面影があるのだろうか。
「……またてめえか。赤眼の魔女」
チェシャー猫もまた、泥にまみれていた。風雨が少年の細い肢体を、さらにみすぼらしくしている。しかし自らの肉体を解放したチェシャー猫は、金の目を爛々と輝かせ、全身から溢れんばかりの闘気に満ちていた。
「……こいつ、殺されちゃあ困るのよ」
「俺もこいつに生きててもらっちゃあ困るんだ」
華奢とも言える少年の陰から、さらに小さな影がエムに向かって弾丸の様に躍り出た。
「クイーン! そっちは頼んだぞ! 」
「めいれいしないで! やくたたず! 」
真っ赤な花弁のようなドレス。その瞳の色は、エムの宝石のような赤とは違い、奥の見通せない血そのものの赤だった。
舌なめずりしながら、童女は標識の成れの果てらしきパイプを握り、身の丈より長いそれを振り回す。
「あたくしに『めいれい』できるのはアリスだけ! 」
翼を使って梢の間を飛び去ったエムを追い、クイーンはしなる枝を使ってノミのように飛んだ。エムよりも人ひとり分も高く飛び上がったクイーンは、鉄パイプを上から叩きつけ、エムのしなやかな体が梢に穴をあける。
「エム! 」
「てめえはこっちだ! 」
純は地面を蹴り、転がる様に跳んだ。腐葉土を身体にまとわりつかせ、顔だけは上げてチェシャーを視界に捉えようとする。チェシャーは黒い毛皮を上半身に纏いつつあった。
「よく跳ぶじゃねえか……次は逃げられるかな? 」
鋭い爪の先端が目前に迫った光景が、純の脳裏に焼き付いて離れない。
ふーっ、ふーっ、と荒い呼気を繰り返し、悲鳴をあげる肺を掻きながら、純は次々と繰り出されるチェシャーの攻撃から逃げ回った。時に茂みや、木の上に逃れるものの、『ネコ』の体を持つチェシャーは素早く方向転換して追ってくる。
遊ばれている。純が疲れて動けなくなるのを、待っているのだ。捕食動物そのものの残忍さで、チェシャーは笑みを浮かべていた。
(何か……何か、武器がいる)
純の視線は注意深く周囲を観察しようとしていた。しかし裸眼であることと、雨の水煙が、純の視界を阻害する。
これだけはやりたくなかった。何人もの人間を手に掛けた『凶器』。しかし、今の純にはそれしか無い。
チェシャー猫より、さらに深い黒。影の化身のような姿に、チェシャーはにんまりと唇を釣り上げた。
「……ようやく弱い者虐めじゃ無くなるなぁ」
その時、幼い悲鳴が、その体とともに落下した。三日月のように捻じれて曲がった鉄パイプが、梢を越えて飛んでいく。
チェシャーと純は、一つの黒い塊のようになって掴みあった。体躯も経験も、純の方が圧倒的に劣っている。急所を狙う攻撃を寸でで致命傷にならないようにするのが精いっぱいで、純は少しの間に爪と牙に切り刻まれた。
「純! 離れて! 」
上空から、猛禽の爪が飛来する。尖ったものが柔らかい眉間の脇を掻き、チェシャーは咆哮を上げて胴に絡む純の肢体を蹴り落とすと、そばの幹を駆け上がった。純はそれを追う。
薄闇に、二匹の猫が木々の上で絡んだ。翼のある猫は、大きくもがくように羽ばたいて落下する。落下の衝撃で振り落されたチェシャー猫に、すかさず純が飛び掛かった。獣の声そのもので、キメラたちは再びマウントの攻防を繰り返す。
純は肉体で劣るが、チェシャーもまた、長い幽閉生活で衰えていた。
「はぁ……はぁっ………げほっ」
芋虫の様に這って進み、純は茂みに落ちた白い翼の端を見つけた。茂みに埋まるようにして、少女が伏している。降り注ぐ雨に濡れた体に触れると微かな鼓動を感じ、純は短く息を吐いた。
「エム……エム」
「う、あ………」
「よかった……生きてる。行こう、エム」
どろりと熔けた瞳が、緩慢に動いて純を捉える。翼の名残がある腕を上げ、エムは羽の先で純の頬を拭うように動かした。
「……さきに行って」
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「僕は君を連れていく」
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「エム……」
「……名前、呼んでよ。どうせ……知っているんでしょう? 」
「マリア」
彼女は蕩けるように笑んで、額に充てられた純の手にすり寄った。
「あんたに会えてよかった」
マリアの肉体が、硝子の様に澄んでいる。
木の葉が踏まれる。夜目にも赤い姿が現れる。くらくらと赤い頭を揺らしながら、赤いブーツが夏草を踏み荒らし、クイーンは現れた。
「ふふふ……お別れはすみましたか? 」
少女の淡い色をした唇が、血の紅を差していた。純は、儚い姿になった年上の娘の体を、いっそう引き寄せる。
「その娘を渡しなさい」
「きみは……? 」
雨がやんでいた。露を含んだ夜風が、クイーンの赤いドレスを揺らす。純は少女の口から紡がれた言葉が、幼さを落としていることに気が付いた。
「「ホムンクルスが組み立てた理論を、原始たる我々が再現できないわけがないでしょう? 美嶋マリア。あなたの任務は終了しました。その娘をこちらへ。他の世界に痕跡を残すわけにはいかない」
『クイーン』の目は、眩しいほどに鋭く、菫よりも淡い紫に染まっていた。紫電――――雷の色だ。
「……おや、手遅れでしたか」
魔女は少しだけ、眉をひそめた。
「……あなたたちは、この子を助けてくれますか」
クイーンは―――――いや、幼女の肉体に入った魔女は、ちょんと首を傾げる。
「あなたたちは勘違いをしている。魔女とは生まれながらに万能を持っているわけではありません。死を覆す魔法は、それなりのリスクを伴って施行される。人と同じように学習し、試行し、間違える。長い時をかけ、英知を獲得するのです。死を回避するすべがあるといえど、死ぬこともあれば、恋の病に侵されることもある。それでも、魔女は崩れず成長を続ける大木でならねばなりません。知識を継承し、より知るために、より優れた枝が必要なのです」
「言い方を変えます。この子は優れた枝ですか」
「そうです。彼女は魔女に迎えられるでしょう」
魔女はきっぱりと断言した。
空に真っ赤な朝日が昇る。
青い朝がやってくる。蝉が恋に鳴き始めた。
純は、傍らに落ちていた羽を泥から拾い上げ、額に押し当てる。
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