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あの夜から2週間が経っていた。
(これまで会ったことがなかったのに、なぜあの夜以来あの子を何度も見かけるのよ!私は普段通りに過ごしているのに!)
アルテマはまことに身勝手な理由で立腹していた。
あの子とはもちろんバーナードのことだ。
仕事の合間にカフェオレでも飲もうと思ったカフェ、仕事帰りに立ち寄った花屋、そして週末サン・エリーゼ通りをブラブラしている時。この2週間で3回もバーナードを見かけたのだ。
彼はいつも仕立ての良い上品な服装に身を包み、靴はいつもピカピカで、荷物らしい荷物は持っておらず、身軽な様子だった。髪はいつ見てもサロン帰りのように整えられ、形の良い唇はかすかに微笑んでいるように見えた。
彼を見かけるたび、アルテマはギクリと身構えた。そして、彼が客といるところを見たくないと思った。ローレンス伯爵夫人と一緒にいたところを思い出すだけで、なんだか胸が痛むからだ。伯爵夫人はいい客なのかもしれない。少なくとも金離れの良い人だ。だが、バーナードの若さと美しさを搾取していることに変わりはない。
だが、昼に見かける彼が女性と一緒に
いることはなかった。たまたまなのかもしれないが、3回のうち2回は一人きりだったし、1回は同業らしき男と一緒だった。そんな偶然はアルテマを喜ばせた。彼にも客に縛られない自由な時間がちゃんとあるんだ、そう思えることがなんだか嬉しかった。
(話したこともない他人なのに、私ったら勝手にやきもきして…)
我ながら変だと思いつつ、アルテマは密かにバーナードを案じることをやめられなかった。
そんな気持ちも、仕事に没頭している間は忘れられた。駆け出しの弁護士であるアルテマは、平日の日中はそれなりに忙しい。王都ファリスは都市部である割には治安が良く平和だが、人が集まるところには諍いや揉め事が尽きないのが世の常だ。
しかもこの国では女性の弁護士はまだまだ少ないというのもあって、女性の先生にお願いしたいという指定があれば少し遠くても飛んでいかなければいけない場合もある。
やることが多くて大変な日々ではあったが、アルテマは今の生活が気に入っていた。常に忙殺されているわけではなく休暇も取れていたし、仕事の合間に息抜きをすることもできた。
アルテマは王都暮らしを気に入っていた。明るい雰囲気、陽気で洒落た人々。気の合う友人も何人かできた。何より、ここでは24歳で独身の女なんて珍しくもなんともない。そのことが彼女を安心させてくれた。
これがアルテマの生まれ育った小さな街だったら、両親や親戚、近所のおばちゃんまでがいつになったら結婚するんだといってせっつき、勝手にお見合いをセッティングしたりするだろう。
田舎特有の人付き合いにもいいところはあるが、やはり都会における人との距離感の方がアルテマには心地よかった。
1ヶ月後、アルテマはまたリリーと会って食事をしていた。昼時で賑わっており、カフェのテラスは満席だ。互いの近況やたわいない話を続けた後、リリーがふと思い出したようにこう言った。
「そういえばね、バーニィのことだけど。身体を壊したらしくて、ここ2週間ぐらいずっと家にいるらしいわ。かわいそうに、ずいぶん悪いみたいなのよ」
「まあ、そうなの?どこが悪いのかしら」
「詳しくはわからないけれど、不摂生が讐ったのかもしれないわね。あんな生活を送っていたんじゃ無理もないわ。近頃特に生活が荒んでいたらしいのよ。お酒をたくさん飲むわ、前は吸っていなかった煙草に手を出すわ、夜中出歩いていることも多かったって話よ」
「そうなの…何かあったのかもしれないわね。まだ若いんだもの、身体を大切にしてほしいわ。こんなこと言うとお節介おばちゃんみたいだけれど」
「あはは、でも分かるわよ。本当にそう思っちゃうわよね。でもストレスもかなりあるだろうし、難しいところよね。早く良くなることを願うばかりよ」
ここで話題は別のことに移ったので、アルテマはそれ以上バーナードのことを聞けなかった。
実際は気がかりで仕方なかった。家族や親しい友人以外のことで、こんなに心配したことは今までなかった。
リリーと解散した後アルテマは一度まっすぐ帰りかけたが、ふと思い立って引き返し、花屋でブーケを買った。白やピンク、クリーム色の花々がいかにも春らしい。男性にはちょっと可愛らしすぎるかなとも思ったが、きっと彼には似合うだろう。
手に大きな花束を持ち、そのままランタン街九番地へと足を運んだ。バーナード・アマデウスがそこに住んでいることは周知の事実だった。
(私は何をしているんだろう)
そう思いながらも足を進め、高い塀に囲まれた建物を見た。そこはいわゆる高級アパルトマンで、門のところには常に門番がおり、脇の小さな事務所のようなところには管理人がいた。
「こんばんは、ちょっとよろしいかしら」
アルテマは管理人に声をかけた。
「はい、こんばんは。ご用件は?」
管理人は老年の男で、声が大きい。おそらく耳が遠いのだろう。
「こんばんは、ここにお住まいのアマデウスさんのご容態を聞きにまいりましたの」
アルテマは平然を装ってそう答えたが、内心ではドキドキしていた。
「すると、お見舞いでございますか?往診に来られるお医者によると、アマデウスさんは少しずつ良くなってはきているようですよ。しばらく療養が必要だそうですが、今日久しぶりに中庭を歩いている姿をお見かけしましたよ」
アルテマは安堵に胸をなで下ろした。心配していたほどは病状は酷くなさそうだ。
「そうなんですね、よかった。いえ、ただ…このお花を渡しておいていただければ。お願いできますかしら」
「これは素敵な花束ですね。もちろん結構ですが…。アマデウスさんが後日お礼をおっしゃりたいと思いますので、お名刺をいただくかお名前をお伺いしても?」
アルテマは小さく首を振った。
「一人の女がご回復をお祈りしておりますとだけ、お伝えくださいませ」
「でも…」
「失礼いたします」
アルテマはにこっと笑うと礼をして、踵を返した。
自分が奇妙なことをしているのは分かっていたが、アルテマは毎週末ランタン街の九番地へと通った。
持っていくのは大体お花で、時には安眠効果のある茶葉や、優しい味の素朴なお菓子にすることもあった。
毎回バーナードの容態を聞き、名前は答えずに去っていくアルテマのことを、管理人がどう思っていたかは分からない。
だが何度か通ううちに顔を覚えられ、親しげに話してくれるようになった。初めは少し怪しんでいたのだろうが、悪い人間ではなさそうだと判断したらしい。
「アマデウスさんは、以前と比べると本当によくなられたよ。あまり詳しく言うわけにもいかないが、病気はもう心配ないんじゃないかな。顔色もずいぶん良くなってきているよ」
「そうなのね、よかった…本当に良かったわ。…それじゃ、ここに来るのは今日で最後になるかもしれないわ」
「え、そうなのかい?」
「ええ。私ね、なんだかあの方のことが気がかりで仕方なかったのよ。でもこれで安心できたから」
「…するとやっぱり、お嬢さんもアマデウスさんと良い仲なのかい?」
アルテマは笑った。
「違うわ。そもそもアマデウスさんは私のことを知らないの。私が一方的に存じ上げているだけ」
管理人はびっくりした顔をした。
「それなのに一途に、お見舞いを持って毎週来ていたのかい?」
「そうよ。…気持ち悪いでしょう、自分が一番よくわかっていてよ。大丈夫、迷惑をかける前に消えるわ。でも、もし私のことを聞かれたら…心からご回復をお祈りしていますとお伝えしてちょうだいな。怖がられるのは悲しいもの」
「もちろん伝えておくよ。本当にお名前は知らせないままで良いのかい?アマデウスさんは知りたがっていたよ、一体誰だろうって」
「ええ、言わないでちょうだい。ファンの一人だろうとでも思っていただければいいわ。…短い間だったけれど、これまでどうもありがとう、管理人さん」
「こちらこそありがとう、お嬢さん。あなたは良いお客様だったよ。…若い女性の中には、『バーニィに会わせて、わざわざ来たんだから今すぐ取り次いで!』なんて言って騒ぐ人もいるんだ。『ちょっと見るだけでも良いから!』とかね」
「まぁそうなの。それはなんというか…熱烈ね?」
「熱烈過ぎて参っちまうよ。だから、お嬢さんのことがとても奥ゆかしく見えてね」
アルテマは笑った。
「本当に奥ゆかしい人は、多分こんなことしないわ。私もたいがい図々しいのよ。でも、こうせずにはいられなかったの」
管理人は優しく微笑んだ。
「お嬢さん、アマデウスさんのことが好きなんだね」
アルテマは反射的に否定しようとしたが、一瞬考えてうなずいた。
「…そうね、多分そうなんだと思うわ。これが恋なのか、親しみなのか、それとも別のものなのか全然分からないけれど。でも確かに愛着というか、好意を持っているの。バーナードさんに」
管理人はうなずいた。
「そういうのは理屈じゃないからね。知っているかい、魂が強く惹きつけられる相手とは、何かしらの縁があるんだ。だから、もしかしたらお嬢さんは遠くないうちにまたここに来るかもしれないね」
「魂が強く惹きつけられる相手とは、何かしらの縁がある…」
アルテマは小さく繰り返し、微かに微笑んでうなずいた。
「また来ることがあったら、今度はあなたにお土産を買ってくるわ」
「ああ、楽しみにしているよ」
「じゃあね、管理人さん!短い間だったけどありがとう」
「こちらこそ、ありがとう」
二人は握手をし、そして別れた。
(これまで会ったことがなかったのに、なぜあの夜以来あの子を何度も見かけるのよ!私は普段通りに過ごしているのに!)
アルテマはまことに身勝手な理由で立腹していた。
あの子とはもちろんバーナードのことだ。
仕事の合間にカフェオレでも飲もうと思ったカフェ、仕事帰りに立ち寄った花屋、そして週末サン・エリーゼ通りをブラブラしている時。この2週間で3回もバーナードを見かけたのだ。
彼はいつも仕立ての良い上品な服装に身を包み、靴はいつもピカピカで、荷物らしい荷物は持っておらず、身軽な様子だった。髪はいつ見てもサロン帰りのように整えられ、形の良い唇はかすかに微笑んでいるように見えた。
彼を見かけるたび、アルテマはギクリと身構えた。そして、彼が客といるところを見たくないと思った。ローレンス伯爵夫人と一緒にいたところを思い出すだけで、なんだか胸が痛むからだ。伯爵夫人はいい客なのかもしれない。少なくとも金離れの良い人だ。だが、バーナードの若さと美しさを搾取していることに変わりはない。
だが、昼に見かける彼が女性と一緒に
いることはなかった。たまたまなのかもしれないが、3回のうち2回は一人きりだったし、1回は同業らしき男と一緒だった。そんな偶然はアルテマを喜ばせた。彼にも客に縛られない自由な時間がちゃんとあるんだ、そう思えることがなんだか嬉しかった。
(話したこともない他人なのに、私ったら勝手にやきもきして…)
我ながら変だと思いつつ、アルテマは密かにバーナードを案じることをやめられなかった。
そんな気持ちも、仕事に没頭している間は忘れられた。駆け出しの弁護士であるアルテマは、平日の日中はそれなりに忙しい。王都ファリスは都市部である割には治安が良く平和だが、人が集まるところには諍いや揉め事が尽きないのが世の常だ。
しかもこの国では女性の弁護士はまだまだ少ないというのもあって、女性の先生にお願いしたいという指定があれば少し遠くても飛んでいかなければいけない場合もある。
やることが多くて大変な日々ではあったが、アルテマは今の生活が気に入っていた。常に忙殺されているわけではなく休暇も取れていたし、仕事の合間に息抜きをすることもできた。
アルテマは王都暮らしを気に入っていた。明るい雰囲気、陽気で洒落た人々。気の合う友人も何人かできた。何より、ここでは24歳で独身の女なんて珍しくもなんともない。そのことが彼女を安心させてくれた。
これがアルテマの生まれ育った小さな街だったら、両親や親戚、近所のおばちゃんまでがいつになったら結婚するんだといってせっつき、勝手にお見合いをセッティングしたりするだろう。
田舎特有の人付き合いにもいいところはあるが、やはり都会における人との距離感の方がアルテマには心地よかった。
1ヶ月後、アルテマはまたリリーと会って食事をしていた。昼時で賑わっており、カフェのテラスは満席だ。互いの近況やたわいない話を続けた後、リリーがふと思い出したようにこう言った。
「そういえばね、バーニィのことだけど。身体を壊したらしくて、ここ2週間ぐらいずっと家にいるらしいわ。かわいそうに、ずいぶん悪いみたいなのよ」
「まあ、そうなの?どこが悪いのかしら」
「詳しくはわからないけれど、不摂生が讐ったのかもしれないわね。あんな生活を送っていたんじゃ無理もないわ。近頃特に生活が荒んでいたらしいのよ。お酒をたくさん飲むわ、前は吸っていなかった煙草に手を出すわ、夜中出歩いていることも多かったって話よ」
「そうなの…何かあったのかもしれないわね。まだ若いんだもの、身体を大切にしてほしいわ。こんなこと言うとお節介おばちゃんみたいだけれど」
「あはは、でも分かるわよ。本当にそう思っちゃうわよね。でもストレスもかなりあるだろうし、難しいところよね。早く良くなることを願うばかりよ」
ここで話題は別のことに移ったので、アルテマはそれ以上バーナードのことを聞けなかった。
実際は気がかりで仕方なかった。家族や親しい友人以外のことで、こんなに心配したことは今までなかった。
リリーと解散した後アルテマは一度まっすぐ帰りかけたが、ふと思い立って引き返し、花屋でブーケを買った。白やピンク、クリーム色の花々がいかにも春らしい。男性にはちょっと可愛らしすぎるかなとも思ったが、きっと彼には似合うだろう。
手に大きな花束を持ち、そのままランタン街九番地へと足を運んだ。バーナード・アマデウスがそこに住んでいることは周知の事実だった。
(私は何をしているんだろう)
そう思いながらも足を進め、高い塀に囲まれた建物を見た。そこはいわゆる高級アパルトマンで、門のところには常に門番がおり、脇の小さな事務所のようなところには管理人がいた。
「こんばんは、ちょっとよろしいかしら」
アルテマは管理人に声をかけた。
「はい、こんばんは。ご用件は?」
管理人は老年の男で、声が大きい。おそらく耳が遠いのだろう。
「こんばんは、ここにお住まいのアマデウスさんのご容態を聞きにまいりましたの」
アルテマは平然を装ってそう答えたが、内心ではドキドキしていた。
「すると、お見舞いでございますか?往診に来られるお医者によると、アマデウスさんは少しずつ良くなってはきているようですよ。しばらく療養が必要だそうですが、今日久しぶりに中庭を歩いている姿をお見かけしましたよ」
アルテマは安堵に胸をなで下ろした。心配していたほどは病状は酷くなさそうだ。
「そうなんですね、よかった。いえ、ただ…このお花を渡しておいていただければ。お願いできますかしら」
「これは素敵な花束ですね。もちろん結構ですが…。アマデウスさんが後日お礼をおっしゃりたいと思いますので、お名刺をいただくかお名前をお伺いしても?」
アルテマは小さく首を振った。
「一人の女がご回復をお祈りしておりますとだけ、お伝えくださいませ」
「でも…」
「失礼いたします」
アルテマはにこっと笑うと礼をして、踵を返した。
自分が奇妙なことをしているのは分かっていたが、アルテマは毎週末ランタン街の九番地へと通った。
持っていくのは大体お花で、時には安眠効果のある茶葉や、優しい味の素朴なお菓子にすることもあった。
毎回バーナードの容態を聞き、名前は答えずに去っていくアルテマのことを、管理人がどう思っていたかは分からない。
だが何度か通ううちに顔を覚えられ、親しげに話してくれるようになった。初めは少し怪しんでいたのだろうが、悪い人間ではなさそうだと判断したらしい。
「アマデウスさんは、以前と比べると本当によくなられたよ。あまり詳しく言うわけにもいかないが、病気はもう心配ないんじゃないかな。顔色もずいぶん良くなってきているよ」
「そうなのね、よかった…本当に良かったわ。…それじゃ、ここに来るのは今日で最後になるかもしれないわ」
「え、そうなのかい?」
「ええ。私ね、なんだかあの方のことが気がかりで仕方なかったのよ。でもこれで安心できたから」
「…するとやっぱり、お嬢さんもアマデウスさんと良い仲なのかい?」
アルテマは笑った。
「違うわ。そもそもアマデウスさんは私のことを知らないの。私が一方的に存じ上げているだけ」
管理人はびっくりした顔をした。
「それなのに一途に、お見舞いを持って毎週来ていたのかい?」
「そうよ。…気持ち悪いでしょう、自分が一番よくわかっていてよ。大丈夫、迷惑をかける前に消えるわ。でも、もし私のことを聞かれたら…心からご回復をお祈りしていますとお伝えしてちょうだいな。怖がられるのは悲しいもの」
「もちろん伝えておくよ。本当にお名前は知らせないままで良いのかい?アマデウスさんは知りたがっていたよ、一体誰だろうって」
「ええ、言わないでちょうだい。ファンの一人だろうとでも思っていただければいいわ。…短い間だったけれど、これまでどうもありがとう、管理人さん」
「こちらこそありがとう、お嬢さん。あなたは良いお客様だったよ。…若い女性の中には、『バーニィに会わせて、わざわざ来たんだから今すぐ取り次いで!』なんて言って騒ぐ人もいるんだ。『ちょっと見るだけでも良いから!』とかね」
「まぁそうなの。それはなんというか…熱烈ね?」
「熱烈過ぎて参っちまうよ。だから、お嬢さんのことがとても奥ゆかしく見えてね」
アルテマは笑った。
「本当に奥ゆかしい人は、多分こんなことしないわ。私もたいがい図々しいのよ。でも、こうせずにはいられなかったの」
管理人は優しく微笑んだ。
「お嬢さん、アマデウスさんのことが好きなんだね」
アルテマは反射的に否定しようとしたが、一瞬考えてうなずいた。
「…そうね、多分そうなんだと思うわ。これが恋なのか、親しみなのか、それとも別のものなのか全然分からないけれど。でも確かに愛着というか、好意を持っているの。バーナードさんに」
管理人はうなずいた。
「そういうのは理屈じゃないからね。知っているかい、魂が強く惹きつけられる相手とは、何かしらの縁があるんだ。だから、もしかしたらお嬢さんは遠くないうちにまたここに来るかもしれないね」
「魂が強く惹きつけられる相手とは、何かしらの縁がある…」
アルテマは小さく繰り返し、微かに微笑んでうなずいた。
「また来ることがあったら、今度はあなたにお土産を買ってくるわ」
「ああ、楽しみにしているよ」
「じゃあね、管理人さん!短い間だったけどありがとう」
「こちらこそ、ありがとう」
二人は握手をし、そして別れた。
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