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3章 オレンジ色の街
7 商談成立
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ようやく終わったロガスとシオリの言い争いは、最後にロガスは譲る形で、300リンというところで終結した(シオリは大変不満そうな顔ではあった)。
「ったくつまんねえ事に体力を使っちまったぜ」
そういってロガスさんがのれんをくぐろうとした瞬間だった。
ガコン!!という音が辺りに響く。
「がーーっ! いってえー!!」
ロガスは右足を抱え込む。どうやら段差につまづいて足をおもいきりぶつけたらしい。
「くそ、何年経ったって慣れやしねえ。どうせなら両方換えてもらえばよかったぜ」
と、ロガスが言う。
「ロガス、あんた」
とシオリが指を指す先、ロガスの左足にキラッと光る何かがある。
「これって」
とボクが言うと、ロガスはけろっとした表情でボクを見る。
「おお、これか?」
と言ってロガスは左足のズボンの裾をまくると、銀色の金属の脚があらわになった。
「義足ってやつだな。この街じゃ珍しくともなんともないぜ」
「そうなの?」
と、シオリ。
「ああ、昔この街で天使の子だかなんだかってのがやってきて、ひでえ厄があってな...そんときに腕や脚を失った奴がいっぺえいんのさ」
「天使の子...」
シオリはその言葉を復唱する。
「ねえそれ、ちょっと詳しく聞かせてくれない?」
シオリが真剣な眼差しでロガスを見る。ロガスは少し目線を逸らした。
「ああ...あんまり思い出したかない事なんだがな、まあいいだろう」
と言って、ロガスはすっと手を出す。
「もちろん、情報提供の対価はいただくがな」
ロガスはニヤリと笑う。これも商売のイロハに含まれるのだろうか。
「んー...あーいいよ、じゃあこれで勘弁して。ほら、古代の暗号機」
そう言ってシオリは、前に拾った立方体をリュックから持ち出しロガスに渡す。
「ほお、面白い物を持ってるな。いいだろう、商談成立だ」
とロガスは満足そうな顔で言うと、親指で部屋の方を指す。
「少し長くなるだろう、立ち話もなんだからこっちに来い」
シオリはボクに目線を配ってから、うんとうなずいてロガスについていく。
「はい~! 2名様、薄汚い小部屋へご案な~い!」
ロガスが笑いながらそう言ったとき、シオリの舌打ちの音がわずかに聞こえた。
「ったくつまんねえ事に体力を使っちまったぜ」
そういってロガスさんがのれんをくぐろうとした瞬間だった。
ガコン!!という音が辺りに響く。
「がーーっ! いってえー!!」
ロガスは右足を抱え込む。どうやら段差につまづいて足をおもいきりぶつけたらしい。
「くそ、何年経ったって慣れやしねえ。どうせなら両方換えてもらえばよかったぜ」
と、ロガスが言う。
「ロガス、あんた」
とシオリが指を指す先、ロガスの左足にキラッと光る何かがある。
「これって」
とボクが言うと、ロガスはけろっとした表情でボクを見る。
「おお、これか?」
と言ってロガスは左足のズボンの裾をまくると、銀色の金属の脚があらわになった。
「義足ってやつだな。この街じゃ珍しくともなんともないぜ」
「そうなの?」
と、シオリ。
「ああ、昔この街で天使の子だかなんだかってのがやってきて、ひでえ厄があってな...そんときに腕や脚を失った奴がいっぺえいんのさ」
「天使の子...」
シオリはその言葉を復唱する。
「ねえそれ、ちょっと詳しく聞かせてくれない?」
シオリが真剣な眼差しでロガスを見る。ロガスは少し目線を逸らした。
「ああ...あんまり思い出したかない事なんだがな、まあいいだろう」
と言って、ロガスはすっと手を出す。
「もちろん、情報提供の対価はいただくがな」
ロガスはニヤリと笑う。これも商売のイロハに含まれるのだろうか。
「んー...あーいいよ、じゃあこれで勘弁して。ほら、古代の暗号機」
そう言ってシオリは、前に拾った立方体をリュックから持ち出しロガスに渡す。
「ほお、面白い物を持ってるな。いいだろう、商談成立だ」
とロガスは満足そうな顔で言うと、親指で部屋の方を指す。
「少し長くなるだろう、立ち話もなんだからこっちに来い」
シオリはボクに目線を配ってから、うんとうなずいてロガスについていく。
「はい~! 2名様、薄汚い小部屋へご案な~い!」
ロガスが笑いながらそう言ったとき、シオリの舌打ちの音がわずかに聞こえた。
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