魔王にさらわれた聖女の君は、僕の言葉で堕とされ『花嫁』となる

K.A.

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Act 08

営々たる交わり~強盛

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「おや。じわっとして、あふれてしまったね。君の大切な部分から、ゆっくりと滴り落ちたしずくの本質は、愛慾あいよくに溺れて沈んでしまった心そのもの」

「あは……う……く……あ……も、もうやめて……エリオット……く……あは、あは」

める? 何を? ふふふ。裸のまま頬を赤らめ熱い息を吐き出し、そのきょうを楽しむアリスから、快楽を奪う方がひどい仕打ちだろ。
 寝所ねどこ天辺てんぺんに張り渡された幕から垂れ下がる鎖は、僕のそばにいたいという君の想いを魔法の触媒しょくばいとして具現ぐげんしたもの。手枷とて、君がその場で束縛されたいと願っているから外す事ができないんだ。
 ああ。
 足枷代わりは、僕の魔力だけで生じた細長いだったね。
 シーツの上で享楽きょうらくふけっているさま、それだけでも色欲漂わせてくれているが、君の大切な部分がどのように感じているか、都度、足のあり場所を変え、僕の目でしっかりと確認してやる必要がある。
 あははははっ。
 僕の可愛い聖女さま、君の身体を侵犯しんぱんしているおぞましい『聖なる力』、悉皆しっかい、葬り去る必要があるだろ! 君が、『魔の力』を求めてきたら、すぐに注いでやるから安心してくれ……ふふ……僕の指が、滑らかな動きをしてしまうほど濡れているぞ。今すぐ『魔の力』が欲しそうだな。君の願い、この魔王エリオット・ジールゲンが聞き入れてやろう」

「あ……あ、あ、あ……あ! あう……や、やめて……『魔の力』を注がれたら……私、魔族の身体に……あ、あ、あああああああ!」

「……言葉で拒んでいたようだが、『魔の力』を注がれ、受け取る際、アリスが満足そうな顔をしてくれて嬉しかった。すぐに表情を戻し、まるで進まずもどかしい雑事にでも縛られたかのように滅入めいり、厳しい顔つきになってしまったが……めてくれ。素直な心に反するから、つらくなってしまうんだ。僕を愛する気持ちに、すべてをゆだねてほしい。
 互いにを脱ぎ捨て、寝所ねどこでゆったりと過ごす一時ひとときに遠慮はいらない。
 僕とて、君を深く愛しているんだ。案ずる事は何もないよ。力を合わせ、おぞましい『聖なる力』にあだなそう。だが、今は、余韻を楽しんでいいんだ。
 愛しているよ。
 手をたずさえ、惨鼻さんびの極みの因縁をがいしてしまおう。まずは僕と唇を重ねて……」

「んん……ん……は、はあ……やめて……エリオット、私を魔の者にしたところで、『聖なる力』の根が残ってしまったら、いつかあなたを傷つけてしまうかもしれない……今、エリオットに注がれた時だって、『魔の力』に逆らう何かが、身体の中で悪さをしようとしていた……おかしいと気づいてしまったの……だから……あっ! あああ、あん! あは! あはんっ!」

「隠す事を許されていない素肌の胸に貼りつく、魔力のねばの事を忘れないでもらいたい。僕の思い一つで、んでやる事も、でてやる事も、吸ってやる事も――そのすべての快感を君の胸に与えてやる事が可能だと伝えておいただろ? 欲望に逆らうなんてめて、愛慾あいよくの海にを沈めてしまえばよいんだ!
 『魔の力』を与えてやる為、今しがた内に入らせてもらった際、僕をきつく締めつけてきてくれたじゃないか。それは、君の愛情表現であるとして、とても嬉しかった。僕に注がれる事、至極当然だと考え、湿った音を激しく鳴らしながら、情事を楽しんでくれて構わないんだよ。
 出し入れのいとなみはもちろん、胸への刺激で達してしまってもよいのだが」

「くぁああああっ! す、吸われて……でられて……あああ……む、むね……下から上に向かって刺激されるところがゆっくり変わるみたいに、も、まれてる……あうっ! あはっ! さ、先っぽ、でられながら……吸われて……あははっ! こ、このねばったもの……やめて……あははっ!」

「うんうん。おのれが、どう扱われているか口にしないとたえられないほど、楽しんでくれているね。
 『魔の力』を矢継やつばやに注がれる為にも、好きなだけ乱れてほしい。ふふ。楽しむさまをたくさん見せてくれるのなら、胸はもちろん、少しの刺激だけで敏感になりやすい首や耳だけでなく、白い素肌全体を魔力のねばりでつつんであげてもいいんだよ。はは……あはははっ」

「くんんっ! あふっ! や、やあああ……む、胸がおかし……く……ねばったのでさわるの……やめて……あふぁ……んっ! んんんんんっ」

「……そう……そうやって……僕のものに舌をあてて……先をめるように……時には口の奥まで導くように……唇も使ってほしい……そうする事で、僕が為遂しとげたいという思いが、ぎょせぬほどの情欲にまで至るだろう。故に濃厚となった『魔の力』を、喉の奥の奥に届けてやれる……ああ……気持ちいいよ……アリス……我が花嫁の咥内こうないに、えつを……」

「……ん……あ……ん……あ……ぷは……は、はあ……はあ……あ、あ、あ……わ、わたし、まのちからを、のみこんで……あ、あ……や、やめて……も、もう、やめて、エリオット……これ以上、『魔の力』を注がれたら……私、魔の者に……あは……あはは……」

「……心地よかったよ。ありがとう。喉の奥に落とす際、とても幸せそうな顔をしてくれたように僕の目には映ったが……ははっ! 腕を吊られ、足を絡まれ、寝所ねどこしているきょうだが、与えられ過ぎて、たえがたい快楽に呑まれてしまったんだろ? 刺激の強さにくらんで昏倒こんとうしてしまうといい! 手枷をなす魔力のみなもとが断たれれば、聖女さまは、シーツの上に横たわるしかない。幾度いくど幾度いくども、『魔の力』を注いでやる!
 そうして目をさましたら、桎梏しっこくの束縛から手足逃げられぬに戻る事になる。劣情れつじょうを催すほどせいふけってもらったのち、四肢それぞれが引き離されていくようにしてやるつもりだ。だが、今からは、おもむきを少し変えてみるか。魔力のねばりを、陰部に絡みつかせてやろう」

「え……ひ……あは……す、すわないで……い、いんかく……陰核いんかくを、ねばねばしたのに……吸われ……ひぃ……あは……な、め……め回すみたいな動き……? ああ、あ、あ、あ……ねばねばしたもの……さ、裂け目に……入り込んで……きて……あは……あはは」

「吸うのも、めるのも、入れるのも、激しいながら僕の優しさを感じてもらえるよう調整してみた。次に『魔の力』を注がれるまでの幕間劇まくあいげきとして、楽しんでくれているかな? ありのままを随感ずいかんとして聞かせてほしい」

「あはは……すわれて……な、なめられて……いれられて……ねばねばに……あは、あは……」

「あはははっ。
 質問する事自体が、おこの沙汰さただったな! 僕への傾慕けいぼが、濃密な愛念あいねんこくとなり、君の腕を縛りあげているのだった! 天幕から垂れ下がる手枷に拘束されたまま上体じょうたいなまめかしく揺らしてくれていて嬉しい限りだよ!
 そうだっ!
 魔力ので、足を固縛したままにしていてすまなかった。ふふ。解放され、みだりがわしく脚部を揺らしたいと、しているんじゃないか? いつまでらす気だと苛立いらだたしく思っていた。これは、正当な怒りであると……慈悲を与えてくれと談じ込みたいのを我慢しているんだろ? 安心して、もう待たせないよ。ほら、幾多いくたに分かれた魔力のに責められる事を、しっかり楽しんで」

「ああ、あ、あし……魔法の……しょ、触手が……あは……足に、のぼってきて……あがってきて……ひっ! や、やめて……ひ、ひざを……刺激しないで……あ、ああ……も、ももにまで……あ、ああっ」

「ははっ。
 いとしい聖女さまに無上むじょうの悦びを与える事、それが最も大切だと心得ているよ。
 達してしまい、急激に感情を揺すぶられ、情動じょうどうが起きても、抑える必要はない。秘めずに、胸間きょうかんより現じてしまった婀娜あだなる念を、まざまざと見せつけてくれていいんだ。
 物心つく前から、疑う事を許されぬ、唯一の崇拝対象であった人間どもの大御神おおみかみに対し、後足あとあしで砂をかけるような真似をしてやりたいほど、おおなおおなに僕と愛し合いたいと願ってくれたじゃないか。それが、嬉しかったと改めて伝える為、上体じょうたいも魔力ので巻いてやろう。
 敏感になり過ぎたその肌を、指先でゆっくりと刺激するかのように――細めのにはそのような動きをするよう魔力を通してめいじてあるので、たっぷりと味わってくれ」
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