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第一章
4.地図
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荷物が少なかったので支度はすぐに終わった。
荷物はいくつかの着替えと手紙に同封されていた少量の金、そしてシモンから貰った木片のペンダントだけ。
これで、いつでも宿を出ることができる。
「よし」
これから俺はシモンの手紙にあった良い職場とやらに向かう。
覚醒者なら即採用。俺にピッタリの職場だ。
確か手紙にはもう一枚の紙に目的地を記したとあった。
「えーっと、もう一枚の紙...、もう一枚の紙...。これは...、違うか」
しかし、それらしきものは見当たらない。
宿屋の店主から受け取ったシモンからの贈り物は2枚の紙と木片のペンダント。
2枚のうち1枚はシモンからの手紙。なら、もう1枚に目的地が記されていると思ったが、それは違った。2枚目の紙には4つの円とぐしゃぐしゃと何かの走り書きが書かれているだけ。たぶん、ただの落書きだ。ゴミ箱に捨てる。
となると、地図はどこにあるのだろうか。
確かに手紙にはもう一枚の紙に目的地を記すとある。宿屋の店主が渡し忘れているのかもしれない。
そう思った俺は、店主に尋ねに向かった。
「シモンから受け取ったのはこれだけですか?」
「あぁ、紙2枚と木のついたペンダントだろ?渡したので全部だ」
どうやら、店主の渡し忘れという訳ではないらしい。
困ったな。
下手に動くのもあれだし。
1人で考え込んでいると、店主の男が“おい”と俺を読んだ。
「な、なんでしょうか」
「お前、こっからどこ行くんだ?」
「えっと、シモンが紹介してくれた職場に行きます。でも、肝心の場所が分からなくて。手紙には書いとくってあったんですけど」
「あー、場所がね。じゃあ、これ持ってけ」
そう言うと、店主の男は大きな一枚の紙を俺に渡した。
「これは?」
「地図だ。場所が分からねぇんだろ?」
「そ、そうです。でも...」
「なんだ?いらねぇのか?タダでやるってんだから貰っとけ」
「あ、ありがとうございます」
半ば強引に地図を手渡された俺は、そのまま部屋に戻った。そして、はぁ。と大きく息を吐く。
場所が分からないってそういうことじゃないんだけどな。
場所が分からないという俺の言葉を店主は地図が無いって意味で受け取ったのかもしれないが、そういうことではない。
そもそも場所自体が分からないのだ。つまり、地図をもらったところで何も解決しない。
「うーん、どうするかな」
とりあえず、地図を広げてみる。
そういえば、この世界の地図を見るのは初めてだ。
地図には3つの連なった大陸、そしてそれらの左方向に1つの独立した大陸が書かれていた。
大陸にはそれぞれ名前が付いており、3つの連なった大陸は上からヌメイラ大陸、アラト大陸、エトナ大陸。そして1つの独立した大陸はヴァブ大陸だ。
「へー、こんな形してんだ。意外とシンプルだな。...ん?」
俺はこの地図を見た時、違和感を覚えた。
何かに似ている。
4つの大陸の形、そして配置。
まさか...。
俺は急いでゴミ箱を漁った。探すのは落書きと思って捨てたシモンからの手紙。
「あった!!」
くしゃくしゃになった紙を広げて、店主の男から受け取った地図の隣に置く。
やっぱりそうだ。
この形と配置。
これは地図だったのか。
まさか落書きと思って捨てた紙が目的地を示す地図だったとは。
にしてもこの地図、雑すぎないか?
店主に貰った地図と見比べた今でも、まだこれが地図かどうか疑わしい。
シモンは本当に俺を良い職場とやらへ案内する気があったのだろうか。
まぁ、気づいたのが宿を出る前で良かった。
これで何とか進むことができそうだ。
ーーー
地図を見つけることが出来たものの、俺は地図の理解に苦しんだ。
店主の男に貰った地図と見比べながら、目的地がどこにあるかを探す。
なんだ、この地図は。
あまりにも分かりにくい。
「これがここで...。あ、じゃあここが...」
地図と睨めっこを小1時間した結果、俺は遂に目的地の名前と進むべき方向を解読した。
目的地の名前はアーク、場所はヌメイラ大陸のどこか(笑)だ。流石にこれらの情報だけでは、目的地辿り着くなんてまず不可能だろう。なので、店主の男にアークについて聞きに行ったが、場所は知らないし、アークなんて聞いたことないと言われた。
となると、俺が出来る選択はヌメイラ大陸に向けて進むのみ。宿がアラト大陸北部に位置しているのらしいで、ひとまず北西方向だ。
いわゆる絶望的状況だが、どんなに絶望しても、これ以上シモンの地図から分かることはない。
あとは奇跡的に辿り着くことを願う。そう、進むしかないのだ。
と、覚悟を決めつつも、段々と不安は大きくなっていく。
不安だ。
目的地が大陸のどこかなんて、普通に考えれば辿り着くことなんてできるわけない。
そもそもアークまで、どれくらいかかるのだろうか。
今日だけで何度ついたか分からないため息をつきながら地図を見る。
幸いにも、宿の位置的にヌメイラ大陸までは十数日もあれば行けそうだ。
まずは、ここから北西に1番近い町か村に行こう。何か情報を得れるかもしれないし。
地図の宿がある位置から指で北西に線を引く。
「んー、ここがいいかな」
1つ目の目的地が決まった。
エノシュという小さな町で、ここから1週間くらいだ。
目印はエノシュ大聖堂という大きな教会。
決まったとなれば、迷っている暇はない。さっそく出発しよう。
俺は少ない荷物の入ったカバンを背負い、宿屋の扉を開けた。
ーーー
1週間が経った。
予定ではそろそろエノシュの町が見えてきてもおかしくない頃だが、町の影すら見えていない。
今、俺はどこにいるのだろうか。
方向は合っているはずなんだけどな。
歩き始めて2日目には雪が降り始め、今では大雪。目の前は真っ白で今どこまで進めているのかすら分からない。それに風邪をひいたようで、日を追うごとに体調が悪くなっていく。
「はぁっ...、はぁっ...」
体が酷く熱い。
今にも気絶しそうになりながら進む。
今日も一日中歩き続けた。日も落ちてきている。
少しどこかで休まないと。
途切れ途切れの意識の中、なんとか足を進めると、小さな洞窟を見つけた。
倒れるように中に入り、そのまま仰向けに寝転がる。
眠りたいが、体の調子がおかしくて眠れない。
あとどれくらいで着くんだろう。
1週間も歩けば到着すると思っていたのに。思っていたよりも遠い。
このままじゃ、アークどころかエノシュの町にすら辿り着けない。
とにかく体が辛い。
少しでも眠らないと。
そう思い、一晩中目を閉じていたが、結局眠れないまま、次の日の朝を迎えた。
「ううっ...」
昨日よりも体調が悪くなっている。
全身が熱く、体の節々が筋肉痛のように痛む。
一体、何が俺の体に...。ただの風邪じゃないのか?
大雪の中、長時間歩き続けたのも原因の1つだろうが、それ以外の大きな何かが俺の体を蝕んでいるような気がする。
このまま寝転がっていたいが、この洞窟で休んでいても、ただ死ぬのを待っているだけ。
なんとか早くエノシュの町に辿り着かないと。
無い力をふり絞り、無理矢理に体を起こす。
洞窟から出ると、幸いにも雪が止んでいた。ここまでの旅で初めて良いことが起こった。
昨日に引き続き、今日も意識は途切れ途切れだ。なんとか気合いで進み続ける。
しかし、それも長くは続かなかった。
「あぁ...、くそっ...」
足が前に進まない。
それでも次の一歩を踏み出そうとした時、俺は膝から崩れ落ちた。受け身を取ることもできず、顔面を地面に強打する。
指先1つピクリとも動かない。
うわ、これマジで死ぬかも。
そう思った時、霞む視界に微かな光が1つ差し込んだ。目を擦ると、教会のような建物が見えた。
大きな教会。町の目印、エノシュ大聖堂だ。
間違いない、エノシュの町が目の前にある。
「やった...」
もう完全に無くなったと思っていた体の力が少しだけ回復した。
冷たい地面を這うようにして進む。氷同然の地面だから、冷たいを通り越して痛い。しかし今の状況、そんなことを気にしている場合ではない。
「うおりゃー!」
何とか教会のような建物の前まで辿り着いた時、建物の扉が開いた。
中から1人の女性が出てくる。そして目の前で這いつくばる俺の姿を見て後ずさった。
「えっ!?あなた...何してるの!?」
そう言って、女性は俺の元へと駆け寄る。
助けを求めたいが、思うように声が出ない。
そんな俺の声を聞こうとしてか、女性は屈んで此方に耳を傾けた。
「え?なに?」
「助けて...くだ...、ぐへっ」
声が出たと思ったと同時に力尽きた。そして、そのまま頭を地面に打ちつけた俺の意識は、暗闇の中へと沈んでいった。
荷物はいくつかの着替えと手紙に同封されていた少量の金、そしてシモンから貰った木片のペンダントだけ。
これで、いつでも宿を出ることができる。
「よし」
これから俺はシモンの手紙にあった良い職場とやらに向かう。
覚醒者なら即採用。俺にピッタリの職場だ。
確か手紙にはもう一枚の紙に目的地を記したとあった。
「えーっと、もう一枚の紙...、もう一枚の紙...。これは...、違うか」
しかし、それらしきものは見当たらない。
宿屋の店主から受け取ったシモンからの贈り物は2枚の紙と木片のペンダント。
2枚のうち1枚はシモンからの手紙。なら、もう1枚に目的地が記されていると思ったが、それは違った。2枚目の紙には4つの円とぐしゃぐしゃと何かの走り書きが書かれているだけ。たぶん、ただの落書きだ。ゴミ箱に捨てる。
となると、地図はどこにあるのだろうか。
確かに手紙にはもう一枚の紙に目的地を記すとある。宿屋の店主が渡し忘れているのかもしれない。
そう思った俺は、店主に尋ねに向かった。
「シモンから受け取ったのはこれだけですか?」
「あぁ、紙2枚と木のついたペンダントだろ?渡したので全部だ」
どうやら、店主の渡し忘れという訳ではないらしい。
困ったな。
下手に動くのもあれだし。
1人で考え込んでいると、店主の男が“おい”と俺を読んだ。
「な、なんでしょうか」
「お前、こっからどこ行くんだ?」
「えっと、シモンが紹介してくれた職場に行きます。でも、肝心の場所が分からなくて。手紙には書いとくってあったんですけど」
「あー、場所がね。じゃあ、これ持ってけ」
そう言うと、店主の男は大きな一枚の紙を俺に渡した。
「これは?」
「地図だ。場所が分からねぇんだろ?」
「そ、そうです。でも...」
「なんだ?いらねぇのか?タダでやるってんだから貰っとけ」
「あ、ありがとうございます」
半ば強引に地図を手渡された俺は、そのまま部屋に戻った。そして、はぁ。と大きく息を吐く。
場所が分からないってそういうことじゃないんだけどな。
場所が分からないという俺の言葉を店主は地図が無いって意味で受け取ったのかもしれないが、そういうことではない。
そもそも場所自体が分からないのだ。つまり、地図をもらったところで何も解決しない。
「うーん、どうするかな」
とりあえず、地図を広げてみる。
そういえば、この世界の地図を見るのは初めてだ。
地図には3つの連なった大陸、そしてそれらの左方向に1つの独立した大陸が書かれていた。
大陸にはそれぞれ名前が付いており、3つの連なった大陸は上からヌメイラ大陸、アラト大陸、エトナ大陸。そして1つの独立した大陸はヴァブ大陸だ。
「へー、こんな形してんだ。意外とシンプルだな。...ん?」
俺はこの地図を見た時、違和感を覚えた。
何かに似ている。
4つの大陸の形、そして配置。
まさか...。
俺は急いでゴミ箱を漁った。探すのは落書きと思って捨てたシモンからの手紙。
「あった!!」
くしゃくしゃになった紙を広げて、店主の男から受け取った地図の隣に置く。
やっぱりそうだ。
この形と配置。
これは地図だったのか。
まさか落書きと思って捨てた紙が目的地を示す地図だったとは。
にしてもこの地図、雑すぎないか?
店主に貰った地図と見比べた今でも、まだこれが地図かどうか疑わしい。
シモンは本当に俺を良い職場とやらへ案内する気があったのだろうか。
まぁ、気づいたのが宿を出る前で良かった。
これで何とか進むことができそうだ。
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地図を見つけることが出来たものの、俺は地図の理解に苦しんだ。
店主の男に貰った地図と見比べながら、目的地がどこにあるかを探す。
なんだ、この地図は。
あまりにも分かりにくい。
「これがここで...。あ、じゃあここが...」
地図と睨めっこを小1時間した結果、俺は遂に目的地の名前と進むべき方向を解読した。
目的地の名前はアーク、場所はヌメイラ大陸のどこか(笑)だ。流石にこれらの情報だけでは、目的地辿り着くなんてまず不可能だろう。なので、店主の男にアークについて聞きに行ったが、場所は知らないし、アークなんて聞いたことないと言われた。
となると、俺が出来る選択はヌメイラ大陸に向けて進むのみ。宿がアラト大陸北部に位置しているのらしいで、ひとまず北西方向だ。
いわゆる絶望的状況だが、どんなに絶望しても、これ以上シモンの地図から分かることはない。
あとは奇跡的に辿り着くことを願う。そう、進むしかないのだ。
と、覚悟を決めつつも、段々と不安は大きくなっていく。
不安だ。
目的地が大陸のどこかなんて、普通に考えれば辿り着くことなんてできるわけない。
そもそもアークまで、どれくらいかかるのだろうか。
今日だけで何度ついたか分からないため息をつきながら地図を見る。
幸いにも、宿の位置的にヌメイラ大陸までは十数日もあれば行けそうだ。
まずは、ここから北西に1番近い町か村に行こう。何か情報を得れるかもしれないし。
地図の宿がある位置から指で北西に線を引く。
「んー、ここがいいかな」
1つ目の目的地が決まった。
エノシュという小さな町で、ここから1週間くらいだ。
目印はエノシュ大聖堂という大きな教会。
決まったとなれば、迷っている暇はない。さっそく出発しよう。
俺は少ない荷物の入ったカバンを背負い、宿屋の扉を開けた。
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1週間が経った。
予定ではそろそろエノシュの町が見えてきてもおかしくない頃だが、町の影すら見えていない。
今、俺はどこにいるのだろうか。
方向は合っているはずなんだけどな。
歩き始めて2日目には雪が降り始め、今では大雪。目の前は真っ白で今どこまで進めているのかすら分からない。それに風邪をひいたようで、日を追うごとに体調が悪くなっていく。
「はぁっ...、はぁっ...」
体が酷く熱い。
今にも気絶しそうになりながら進む。
今日も一日中歩き続けた。日も落ちてきている。
少しどこかで休まないと。
途切れ途切れの意識の中、なんとか足を進めると、小さな洞窟を見つけた。
倒れるように中に入り、そのまま仰向けに寝転がる。
眠りたいが、体の調子がおかしくて眠れない。
あとどれくらいで着くんだろう。
1週間も歩けば到着すると思っていたのに。思っていたよりも遠い。
このままじゃ、アークどころかエノシュの町にすら辿り着けない。
とにかく体が辛い。
少しでも眠らないと。
そう思い、一晩中目を閉じていたが、結局眠れないまま、次の日の朝を迎えた。
「ううっ...」
昨日よりも体調が悪くなっている。
全身が熱く、体の節々が筋肉痛のように痛む。
一体、何が俺の体に...。ただの風邪じゃないのか?
大雪の中、長時間歩き続けたのも原因の1つだろうが、それ以外の大きな何かが俺の体を蝕んでいるような気がする。
このまま寝転がっていたいが、この洞窟で休んでいても、ただ死ぬのを待っているだけ。
なんとか早くエノシュの町に辿り着かないと。
無い力をふり絞り、無理矢理に体を起こす。
洞窟から出ると、幸いにも雪が止んでいた。ここまでの旅で初めて良いことが起こった。
昨日に引き続き、今日も意識は途切れ途切れだ。なんとか気合いで進み続ける。
しかし、それも長くは続かなかった。
「あぁ...、くそっ...」
足が前に進まない。
それでも次の一歩を踏み出そうとした時、俺は膝から崩れ落ちた。受け身を取ることもできず、顔面を地面に強打する。
指先1つピクリとも動かない。
うわ、これマジで死ぬかも。
そう思った時、霞む視界に微かな光が1つ差し込んだ。目を擦ると、教会のような建物が見えた。
大きな教会。町の目印、エノシュ大聖堂だ。
間違いない、エノシュの町が目の前にある。
「やった...」
もう完全に無くなったと思っていた体の力が少しだけ回復した。
冷たい地面を這うようにして進む。氷同然の地面だから、冷たいを通り越して痛い。しかし今の状況、そんなことを気にしている場合ではない。
「うおりゃー!」
何とか教会のような建物の前まで辿り着いた時、建物の扉が開いた。
中から1人の女性が出てくる。そして目の前で這いつくばる俺の姿を見て後ずさった。
「えっ!?あなた...何してるの!?」
そう言って、女性は俺の元へと駆け寄る。
助けを求めたいが、思うように声が出ない。
そんな俺の声を聞こうとしてか、女性は屈んで此方に耳を傾けた。
「え?なに?」
「助けて...くだ...、ぐへっ」
声が出たと思ったと同時に力尽きた。そして、そのまま頭を地面に打ちつけた俺の意識は、暗闇の中へと沈んでいった。
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