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ブランド志向の深奥
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身の内外を問わず、世間から一流と言われるものを身に付けるのは、ほとんどの人が好むところである。
確かなものであるという保証が、ブランドの本来の裏付けである。少なくとも商品においては、製作側にはそこが一番大事なところである。名に恥じない商品。自負と実物のバランス。
ところが消費者側としては、そういう意識とは違う場合が多々ある。
一流品を身に付けているから、一流校を出ているから、一流車に乗っているから、だから自分も一流であると思ってしまい易い。
使い古された言い方をしたが、文化が円熟してくるとやがて貴族社会化してくるのは、今も昔も同じである。ブランドものにはそれを助長する要素があるのだ。
ブランド→一流→保証→安心→心配がいらない。心配という労力の節約
とどのつまりは節労ではないか、一つ覚えではないかと言われればそれまでだが、人類の、いや生物の進化はなぜ起こるかと言えば、環境に対しての適応であり、労力の節約が目的なのだ。木を跳び伝って果物を取るより、腕を長く伸ばして取る方が労力が少なくて済む、という図式である。
ブランドで飾る虚しさはくどくど述べるまでもないが、これを人間関係に置き換えるとどうか。実は本題はこれである。
著名人と知り合いになる、有権者とコネがある、というステータスは、いくらか自分の盾になってくれるだろう。
子供にとっては、親がその対象に当たる。だからこれは早くに学習する項目である。これらの外来の力を手にするためには、相手の関心を引き、保護させるよう働きかけねばならない。これがコミュニケーション依存の基礎となる。
そして物心がついて、自分と同世代の集団に参加するとき、日本でいえば幼稚園や保育園だが、これまでよりも一気に情報量が増え、細かい比較思考ができるようになってくる。
美醜を知るのはこのタイミングだ。自分と他人を比較し、自分より優秀だと思った相手からは、認めて欲しいという気持ちが芽生える。自分より優秀な相手に認めてもらえれば、自分もその高さに上がれると思うからである。優秀になれるということは、より労力を使わないで済む立場にいけるということである。
子供の場合、外見から相手を判断しようとする。内面を考察するのはその後になる。
そのとき、美しいと認めた相手を自分より上位に位置づけする。そしてその相手から認められようとする気持ちが起きたり、逆の場合だと自分が下なのが我慢できず、相手を従わせようとしたりする。
結局は自分が上の立場に行き、認められるようになればいい。認められないと、やらなければならないことが多くなり、より苦労することを知っているからだ。
ただ、行動に関しては努力も実るが、外見の美醜となると限界がある。あの子の方がかわいい、と言われた子供は少なからず絶望しているはずである。
美しさはブランドのように武器になる。しかし、自分以外の人類が存在しないとき、それは全くの無力になる。コミュニケーション依存を伴う労力演算は、相手がいて初めて機能するからだ。
確かなものであるという保証が、ブランドの本来の裏付けである。少なくとも商品においては、製作側にはそこが一番大事なところである。名に恥じない商品。自負と実物のバランス。
ところが消費者側としては、そういう意識とは違う場合が多々ある。
一流品を身に付けているから、一流校を出ているから、一流車に乗っているから、だから自分も一流であると思ってしまい易い。
使い古された言い方をしたが、文化が円熟してくるとやがて貴族社会化してくるのは、今も昔も同じである。ブランドものにはそれを助長する要素があるのだ。
ブランド→一流→保証→安心→心配がいらない。心配という労力の節約
とどのつまりは節労ではないか、一つ覚えではないかと言われればそれまでだが、人類の、いや生物の進化はなぜ起こるかと言えば、環境に対しての適応であり、労力の節約が目的なのだ。木を跳び伝って果物を取るより、腕を長く伸ばして取る方が労力が少なくて済む、という図式である。
ブランドで飾る虚しさはくどくど述べるまでもないが、これを人間関係に置き換えるとどうか。実は本題はこれである。
著名人と知り合いになる、有権者とコネがある、というステータスは、いくらか自分の盾になってくれるだろう。
子供にとっては、親がその対象に当たる。だからこれは早くに学習する項目である。これらの外来の力を手にするためには、相手の関心を引き、保護させるよう働きかけねばならない。これがコミュニケーション依存の基礎となる。
そして物心がついて、自分と同世代の集団に参加するとき、日本でいえば幼稚園や保育園だが、これまでよりも一気に情報量が増え、細かい比較思考ができるようになってくる。
美醜を知るのはこのタイミングだ。自分と他人を比較し、自分より優秀だと思った相手からは、認めて欲しいという気持ちが芽生える。自分より優秀な相手に認めてもらえれば、自分もその高さに上がれると思うからである。優秀になれるということは、より労力を使わないで済む立場にいけるということである。
子供の場合、外見から相手を判断しようとする。内面を考察するのはその後になる。
そのとき、美しいと認めた相手を自分より上位に位置づけする。そしてその相手から認められようとする気持ちが起きたり、逆の場合だと自分が下なのが我慢できず、相手を従わせようとしたりする。
結局は自分が上の立場に行き、認められるようになればいい。認められないと、やらなければならないことが多くなり、より苦労することを知っているからだ。
ただ、行動に関しては努力も実るが、外見の美醜となると限界がある。あの子の方がかわいい、と言われた子供は少なからず絶望しているはずである。
美しさはブランドのように武器になる。しかし、自分以外の人類が存在しないとき、それは全くの無力になる。コミュニケーション依存を伴う労力演算は、相手がいて初めて機能するからだ。
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