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第3章
59話 出発準備
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「お兄さーん! この肉は燻製?」
「そうだな。長持ちする様に燻製にしようか」
「アトス様、こっちの肉はどうしますか?」
「そうだなー。それは今日中に食べちゃおうか」
今は、ロピとチルの三人で旅に出る準備を行なっている。
ここでは、スキルの儀式が出来ない為どこか他の場所で受けないとスキルを得る事が出来ない。
俺は人間族の住処で受けたが、今は人間族の住処が崩壊状態になっている為儀式を受ける事は難しいだろう。
「お兄さん、旅の出発はいつー?」
「明日か明後日くらいには旅立つ、つもりだよ」
「楽しみです。私とアトス様の旅……」
「チ、チルちゃーん、お姉ちゃんも居るからねー」
チルは、目を瞑りこれからの旅を思い浮かべている様だ。俺とチルだけの……
「アトス様、私はこの旅で料理を覚えたいです」
「あ! それってお姉ちゃんに料理を作ってあげたいって事だね!」
「アトス様に美味しい料理を食べて貰いたいです」
「その、次はお姉ちゃんだよね?!」
「そして、少しでもアトス様の役に立てれば嬉しいです」
「チルちゃーん! 私の声聴こえているー?」
チルは偶にロピの話が聴こえなくなる事があるらしい……。意図的なのかは分からないが。
「二人とも、荷物はそんなに持っていかないから必要最低限にしとけよー」
「なんで? 食料沢山あった方がいいじゃん!」
「モンスターに遭遇したら逃げ切れないだろ?」
「さすが、アトス様です」
「チ、チルちゃん! ま、またなの!?」
チルは両手を組み、片膝をついて俺に祈りを捧げる様な姿勢を取り目を瞑る。
何やらブツブツ言っているな……。
チルの奇行は唐突に出る場合があり、ロピが戸惑う事が多い。
そして片膝を付いてもチルは大きい為、子供に祈っている大人の構図が出来上がり、見ている人が居たら異様な光景だろう。
「チルちゃん、ソレするのは止めるって前にお姉ちゃんと約束したよね!?」
「ブツブツ……」
「お、お兄さーんチルちゃんがまた壊れたー!」
「いつも、思うがチルは何を呟いているんだ?」
「さ、さぁー? 私にも教えてくれないの! 姉妹なのに!」
俺とロピの話が耳に入っていないのか、チルはずっと何かを呟きながら祈っている。
「私、このチルちゃんだけは理解出来ない……」
ロピは祈りを捧げているチルを見ながら引き攣った顔をしている。
「チルは独自の世界観を持っているよな」
「昔はこんな子じゃなかったのに。お兄さんと出会ってからだよ!」
「そんな事言われてもな……」
二人で話していたら、チルが祈りを辞めて立ち上がる。
「お待たせ致しました」
「いやいや、チルちゃん! 何普通にしているの!」
「? 姉さんどうしたの?」
「それ、もうやらないってお姉ちゃんと約束したでしょ!」
「アトス様、旅はどれくらい予定しているんでしょうか?」
「む、無視!?」
ロピは、チルによるあからさまな無視に驚いた顔をしてチルを見ているが、チル自身は一切気にした様子も無く俺の方を見て話しかけてくる。
「そうだなー。やっぱり村が見つかるまで歩き続けるしかないな」
「頑張ります!」
「チルちゃーん! お姉ちゃん怒った! えい!」
ロピは俺の背中に回り俺の背後を取ると後ろから俺を抱きしめる。そして何故かチルに向かってドヤ顔炸裂だ。
「──ッ!?」
そして、チルも今までロピを視界の範囲に入れて居なかったが、急にこちらを向きロピに向かって言う。
「姉さん! アトス様から離れて!」
「姉の言葉を聴かない妹の言う事なんて聞きませーん」
「ムッ!」
両者の表情は対極的である。先程まで妹に無視されて泣きそうだったロピだが、今はチルに勝ち誇った顔をしてニマニマ笑っている。
「姉さん! いつも言っているでしょ! アトス様が汚れるから離れて!」
「聴こえなーい」
……子供かよ、と思ったが年齢はまだ十歳だし子供だな……。
そんな事を考えていたらロピは俺から離れて、チルから笑いながら逃げている。
チルは俺を崇めているので、少しでもバカにされると怒ってしまう。それを利用してロピはチルとコミニュケーションを取るのが好きらしいので、結構同じやり取りをしている。
チルも無視をすればいいのに、姉が俺に抱き着くと我慢出来ないらしくて、いつも怒ってロピを追いかける。
そして、ロピもそれを知っている為妹に構って欲しい時は毎回同じ行動を取るのである。
「姉さん、止まって!」
「へへ! 捕まえてみなよー」
二人の身体能力はほぼ同じの為チルはロピを捕まえきれない。それでも諦めずにチルはひたすらロピの事を追うのである。
そんな二人のやり取りを毎回見ている俺だが、なぜか毎回微笑ましくて、顔が緩むのが自分でも分かる。
「おーい、二人ともご飯にしようか」
「「はーい」」
さっきまでのやり取りが嘘の様に姉妹は息の合った返事をして、こちらに走ってくる。
「よーし! 飯食って明日出発だな」
「楽しみー!」
「明日は早起きします」
「そうだな。長持ちする様に燻製にしようか」
「アトス様、こっちの肉はどうしますか?」
「そうだなー。それは今日中に食べちゃおうか」
今は、ロピとチルの三人で旅に出る準備を行なっている。
ここでは、スキルの儀式が出来ない為どこか他の場所で受けないとスキルを得る事が出来ない。
俺は人間族の住処で受けたが、今は人間族の住処が崩壊状態になっている為儀式を受ける事は難しいだろう。
「お兄さん、旅の出発はいつー?」
「明日か明後日くらいには旅立つ、つもりだよ」
「楽しみです。私とアトス様の旅……」
「チ、チルちゃーん、お姉ちゃんも居るからねー」
チルは、目を瞑りこれからの旅を思い浮かべている様だ。俺とチルだけの……
「アトス様、私はこの旅で料理を覚えたいです」
「あ! それってお姉ちゃんに料理を作ってあげたいって事だね!」
「アトス様に美味しい料理を食べて貰いたいです」
「その、次はお姉ちゃんだよね?!」
「そして、少しでもアトス様の役に立てれば嬉しいです」
「チルちゃーん! 私の声聴こえているー?」
チルは偶にロピの話が聴こえなくなる事があるらしい……。意図的なのかは分からないが。
「二人とも、荷物はそんなに持っていかないから必要最低限にしとけよー」
「なんで? 食料沢山あった方がいいじゃん!」
「モンスターに遭遇したら逃げ切れないだろ?」
「さすが、アトス様です」
「チ、チルちゃん! ま、またなの!?」
チルは両手を組み、片膝をついて俺に祈りを捧げる様な姿勢を取り目を瞑る。
何やらブツブツ言っているな……。
チルの奇行は唐突に出る場合があり、ロピが戸惑う事が多い。
そして片膝を付いてもチルは大きい為、子供に祈っている大人の構図が出来上がり、見ている人が居たら異様な光景だろう。
「チルちゃん、ソレするのは止めるって前にお姉ちゃんと約束したよね!?」
「ブツブツ……」
「お、お兄さーんチルちゃんがまた壊れたー!」
「いつも、思うがチルは何を呟いているんだ?」
「さ、さぁー? 私にも教えてくれないの! 姉妹なのに!」
俺とロピの話が耳に入っていないのか、チルはずっと何かを呟きながら祈っている。
「私、このチルちゃんだけは理解出来ない……」
ロピは祈りを捧げているチルを見ながら引き攣った顔をしている。
「チルは独自の世界観を持っているよな」
「昔はこんな子じゃなかったのに。お兄さんと出会ってからだよ!」
「そんな事言われてもな……」
二人で話していたら、チルが祈りを辞めて立ち上がる。
「お待たせ致しました」
「いやいや、チルちゃん! 何普通にしているの!」
「? 姉さんどうしたの?」
「それ、もうやらないってお姉ちゃんと約束したでしょ!」
「アトス様、旅はどれくらい予定しているんでしょうか?」
「む、無視!?」
ロピは、チルによるあからさまな無視に驚いた顔をしてチルを見ているが、チル自身は一切気にした様子も無く俺の方を見て話しかけてくる。
「そうだなー。やっぱり村が見つかるまで歩き続けるしかないな」
「頑張ります!」
「チルちゃーん! お姉ちゃん怒った! えい!」
ロピは俺の背中に回り俺の背後を取ると後ろから俺を抱きしめる。そして何故かチルに向かってドヤ顔炸裂だ。
「──ッ!?」
そして、チルも今までロピを視界の範囲に入れて居なかったが、急にこちらを向きロピに向かって言う。
「姉さん! アトス様から離れて!」
「姉の言葉を聴かない妹の言う事なんて聞きませーん」
「ムッ!」
両者の表情は対極的である。先程まで妹に無視されて泣きそうだったロピだが、今はチルに勝ち誇った顔をしてニマニマ笑っている。
「姉さん! いつも言っているでしょ! アトス様が汚れるから離れて!」
「聴こえなーい」
……子供かよ、と思ったが年齢はまだ十歳だし子供だな……。
そんな事を考えていたらロピは俺から離れて、チルから笑いながら逃げている。
チルは俺を崇めているので、少しでもバカにされると怒ってしまう。それを利用してロピはチルとコミニュケーションを取るのが好きらしいので、結構同じやり取りをしている。
チルも無視をすればいいのに、姉が俺に抱き着くと我慢出来ないらしくて、いつも怒ってロピを追いかける。
そして、ロピもそれを知っている為妹に構って欲しい時は毎回同じ行動を取るのである。
「姉さん、止まって!」
「へへ! 捕まえてみなよー」
二人の身体能力はほぼ同じの為チルはロピを捕まえきれない。それでも諦めずにチルはひたすらロピの事を追うのである。
そんな二人のやり取りを毎回見ている俺だが、なぜか毎回微笑ましくて、顔が緩むのが自分でも分かる。
「おーい、二人ともご飯にしようか」
「「はーい」」
さっきまでのやり取りが嘘の様に姉妹は息の合った返事をして、こちらに走ってくる。
「よーし! 飯食って明日出発だな」
「楽しみー!」
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