過酷な場所で生き抜く為に──食物連鎖の頂点が巨大モンスターの世界で死ぬ気で生き抜きます

こーぷ

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第6章

233話 サポート対象は?

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「アトスさん、ではどうやって協力を?」

 俺がどうするか少し考えようとすると、反対派意見の者達が言及して来た。

「おい、まさか本当にモンスターなんかに協力するわけじゃ無いよな!?」
「いや、するつもりだが?」
「お前、頭おかしいのか?!」

 確かに、そう言われてもしょうがないかもしれない。この世界でモンスターと協力したなんて前例は無い。

「なら一つ聞くが、他に良い案はあるか?」

 俺の質問に反対派の顔が歪む。

「そ、それにしたって普通はモンスター共に協力なんてしねぇーだろ! コイツらの存在が一体どれくらい俺達人間を食べたと思う!?」
「そうだ! お前はそんな敵を助けるって言うのか!!」

 反対派が過去に犠牲になった人達を引き合いに出してくる。

「確かに、ここにいる殆どの者が中型に喰われたり、過去に知り合いや家族を喰われた者もいるかもしれない。だが、だからと言ってそれはモンスターだけの話じゃ無いだろ?」
「ど、どういう事だよ……」
「俺ら人間族だって他種族を過去に沢山殺している訳だし、見方によっては殺された人から見たらモンスターだろうが人間族だろうが変わらないんじゃ無いか?」

 俺の言葉に、殆どの人間族が頭のおかしい奴がいる様な目で見てくる……
 だが、逆に人間族以外の者達からは賛同する様な視線を向けられているのは気のせいだろうか?

 すると、先程まで反対派であったドワーフが話し始める。

「うぬ。アトス、先程は我らドワーフが済まなかった。我々はアトスの作戦に協力したいと思う」
「お、俺もさっきは悪口を言ってすまねぇ」

 どこで心変わりしたのか分からないが、頭を下げるドワーフ達を見て、人間族以外の者が次々と賛同する旨を俺に伝えてくれる。

「ほっほっほ。流石アトス殿ですな」
「突拍子の無い作戦でもアトス様の人柄に皆んなが惹かれる……」
「お兄さんは不思議だよねー。種族間の事柄なんか一切気にして無いもんねー!」

 反対派の者達がどんどん俺の作戦に賛同していくのを見て人間族も流れに乗り賛同していき最終的には先程から俺に意見を述べている者だけになった。

「わ、悪かった……俺も入れてくれ」
「あぁ、勿論だ。全員の助けがいる」

 笑顔で迎え入れると、向こうも少しだけ笑い皆んなに一度頭を下げた。

 やはり、この場に居る誰もが生きて帰りたいと思っているのだ。

「これで、全員の意見が一致しました! これからアトスさんの案で変異体に協力したいと思います!」

 緊迫した状況だが、俺が目覚めてから大分時間を使ってしまった。
 だが今回の作戦を成功させるにはチームワークが必要不可欠の為、皆んなの意思を同じ方向に向ける必要があったからしょうがないな……

「クソ……、でもその代償は結構痛いかもな……」

 変異体を見ると、既にかなりボロボロになっていた。
 今では逃げるのも諦めたのかひたすらに刺を飛ばして中型達を牽制しているが、あまり意味が無い様に見える。

 そして、少し前まで圧倒的に強かった相手を嬲れるのが楽しいのか中型は敢えてトドメを刺さないで遊んでいる様に見える。

「お兄さん、どうするのー?」
「ロピとリガス以外は全員小型に集中してくれ!」

 俺の言葉に全員が頷く。

「まず、中型に攻撃するのはロピだけだ」
「任せて!!」

 ロピが全然膨れていない力こぶを全員に見せつける。

「恐らく、ロピが攻撃しようとする段階で中型か小型がこちらに攻めてくるから、皆んなには先程と同じ様に小型達の対処をして欲しい」

 全員が声を揃えて返事をする。

「先程より小型達の猛攻が考えられるし、あるいは中型自体がこちらに攻めて来る可能性がある」
「アトスよ、小型については先程の様に凌ぎ切れるとは思うが中型は難しいぞ?」

 シャレが意見を出してくれた。

「あぁ。だから中型に関してはリガスに対処して貰おうと思う。危険な役割だがやってくれるか?」
「ほっほっほ。お任せあれ」

 続いて、リガスもロピ同様戯けて、マッスルポーズを全員に見せつける。

 リガスの防御力は誰もが知っている為、納得する様に頷く。

 すると、又しても疑問点があるらしくシャレが質問して来る。

「何度も悪い」
「いや、むしろ思い付きで考えた作戦だから、穴があるなら聞かせてくれ」

 シャレは一度頷くと話し始める。

「大体の動きについては分かったが、実際にどうにか出来るものなのか? 作戦を考えて貰って悪いが、まだ難しいと感じるんだが……」

 シャレの言いたい事は分かる。変異体に協力すると言っときながら、結局はロピ一人が中型に攻撃するだけだしな……

「ある事を試す……それが上手くいけば或いは……」
「ある事とはなんだ?」

 その時、変異体の悲痛の鳴き声が辺り一面に鳴り響いた……

「どうやら、説明を聞いている暇は無さそうだな……」

 シャレは変異体の方を見る。

「よっしゃー!! 何がなんでもモンスター共から雷弾とアトスを守るぞ!」
「「「「「「「おう!!」」」」」」」

 フィールの言葉に呼応する様にそれぞれが、有らんばかりの声で応答する。

「さて……上手くいくかねぇ……」

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