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第6章
234話 みんなで協力
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「チル、俺を下ろしてくれ」
俺は、チルの背中から降りて立ち上がるが、まだ左腕の無い違和感に慣れていないのと、血を失い過ぎているせいか目眩や意識が朦朧とする。
「ア、アトス様……」
「大丈夫だ」
なんとか立ち上がり、変異体の様子を見ると、中型も飽きてきたのか変異体の息の根を止めに来ている様だ。
「ロピ、攻撃準備に入ってくれ!」
「オッケー!!」
ロピはスリングショットを構え始める。
「いきなり、ツェーンショットでいこうと思うよ!」
カウントを数え始めるロピ。
「1……2……3……」
手に持つ小石がバチバチと音を鳴らし始めた。
よし、俺は俺である事を試してみるか……
変異体は中型二体から突進されたり、尻尾による攻撃を食らったりを繰り返し攻撃をされて、反撃する事すらやめてしまっている様だ。
「まだ、倒れないでくれよ……?」
すると、中型二体の内一体が距離を取り始めた。
「これで、終わらす気か?」
目一杯、距離を取り勢い良く変異体に向かって走り出す。
ここだ!!
俺は先読みを使い中型の走る道を予測して、変異体に接触する直前に青ラインを変異体の下に敷く。
「ガード!!」
変異体の身体が少し淡い色に光ったと思ったら中型が変異体に向かって突進をした。
うまくいったか?!
中型が草木や土を巻き込みながら走っていた為、砂埃で変異体達の様子が確認出来ない……
「ど、どうなった?」
少しすると、砂埃の中から変異体と中型の姿が見え、変異体は無事の様だ。
「よし!」
攻撃した中型も攻撃を受けた変異体も驚いているのか、動きが止まっていた。
「ア、アトスさん……貴方まさか……」
指揮官として全体の状況を見る為、マーズは、今の中型と変異体のやり取りも見ていたらしく、そこで俺が何をしたかも見ていた様だ。
「アトスさん、もしかして変異体にスキルを?」
「あぁ。俺のサポートスキルが変異体に効くか分からなかったけど、どうやら成功したみたいだな」
中型の勢いをつけた突進に対しても、ダメージは無い様だ。
訳が分からない状況だが、もう一度攻撃をしようと中型は距離を取り同じ様に突進をする。
「ガード!!」
だが、先程と同じ様に変異体にダメージは無い。
「アトスさん、貴方のスキルは本当に凄い……まさか、モンスターにまで効くなんて……」
「あぁ。俺も出来るとは思っていなかったが成功したな。どうやら俺達はまだ生き残れる可能性がありそうだ」
俺が実際に何をしたか分かる者は少ないが、俺の言葉に他の者が反応した。
「ほら、見ろ!! アトスを信じれば大丈夫なんだよ!」
「だから言っただろ! アトスがいれば問題無いんだよ!」
「俺達はお前について行くぜ!!」
信者ぽい三人の言葉に反応する様に皆がポジティブな感情を曝け出し始めた。
「オイラ達、本当に……?」
「あぁ……希望が湧いてきたな……」
トインとフィールが呟いた。
「エルフ族のシャレよ……アトスとか言う若者は凄いのぅ」
「あぁ……あんな人間族もいるんだな……」
キルとシャレが呟いた。
他の者達も絶望の中から少しずつ希望が膨れ上がるのを感じ取っているのか、徐々に表情にも笑みがこぼれ落ちる。
「4……5……6……」
そして、やはりロピのカウント五秒を超えた辺りから小型達が反応する。
「おいおい、ドッサリとこっちに向かってきたぞ?」
小型が一斉に向かって来るのが見えるが、待ち構える人間達の表情は明るい。
「お前ら! 我々ドワーフ族がなんとしてでもアトスと雷弾を守るぞ!!」
「「「「「「おう!!」」」」」」
ドワーフ達を始め防御担当が盾を構える。
そして、小型が猛攻する直前に俺は青ラインを防御担当の下に敷く。
「ガード!!」
盾を構えた者達の顔が一瞬歪むが、見事小型達の攻撃を受け止めた。
「うむ。ワシの力を思い知らせてやるかのう!」
キルが一際大きなハンマーを連続で振り下ろし小型一体を討伐する。
「我々、エルフ族の連携を見せられないのが残念だが、その分私が頑張ろう」
次にシャレが大鎌を何度か目にも見えないスピードで振ると小型が倒れる。
「すげーな……流石にあの二人みたいにはいかないけど、これでも食らえや!」
「へへ、オイラの毒は猛毒だぜ!」
フィールとトインにより更に一体を仕留めた。
「7……8……」
ここまで、来ると近くに居る俺達からしたら、耳を塞ぎたくなる程の音が小石から鳴り始めている。
そして、ロピの雷弾から異様な気配を感じ取ったのか、中型一体がこちらに顔を向けた。
「リガス!!」
俺は中型が、こちらに向かって走って来るのを先読みしてリガスの名を呼ぶ。
「ほっほっほ。分かっていますとも」
中型の姿が消える。
「カネル!!」
リガスが叫んだと思ったら目の前に中型が一瞬で現れ、他の者が動揺する中でロピは集中していた。
「9……10……」
カウントが終わり、標準もしっかりとリガスが受け止めている中型に向いていた。
「ツェーンショット!!」
ツェーンショットを撃った瞬間、ロピの持っているスリングショットが壊れる。
だがバチバチと音が鳴り、目に見えて電気が流れている雷弾が中型に向かって放たれた。
俺はロピが撃った射線上に赤ラインを敷く。
「アタック!!」
すると、雷弾は更に音を増して、まるで周りの音を全て吸収するかの様に大きな音を鳴らして中型にヒット……いや、貫通した……
そして前回同様、貫通しただけでは無く中型に当たった瞬間小石に帯電していた電気が中型を包み込む様に放電し続けて内部からも外部からも焦がし中型は地面に倒れた……
俺は、チルの背中から降りて立ち上がるが、まだ左腕の無い違和感に慣れていないのと、血を失い過ぎているせいか目眩や意識が朦朧とする。
「ア、アトス様……」
「大丈夫だ」
なんとか立ち上がり、変異体の様子を見ると、中型も飽きてきたのか変異体の息の根を止めに来ている様だ。
「ロピ、攻撃準備に入ってくれ!」
「オッケー!!」
ロピはスリングショットを構え始める。
「いきなり、ツェーンショットでいこうと思うよ!」
カウントを数え始めるロピ。
「1……2……3……」
手に持つ小石がバチバチと音を鳴らし始めた。
よし、俺は俺である事を試してみるか……
変異体は中型二体から突進されたり、尻尾による攻撃を食らったりを繰り返し攻撃をされて、反撃する事すらやめてしまっている様だ。
「まだ、倒れないでくれよ……?」
すると、中型二体の内一体が距離を取り始めた。
「これで、終わらす気か?」
目一杯、距離を取り勢い良く変異体に向かって走り出す。
ここだ!!
俺は先読みを使い中型の走る道を予測して、変異体に接触する直前に青ラインを変異体の下に敷く。
「ガード!!」
変異体の身体が少し淡い色に光ったと思ったら中型が変異体に向かって突進をした。
うまくいったか?!
中型が草木や土を巻き込みながら走っていた為、砂埃で変異体達の様子が確認出来ない……
「ど、どうなった?」
少しすると、砂埃の中から変異体と中型の姿が見え、変異体は無事の様だ。
「よし!」
攻撃した中型も攻撃を受けた変異体も驚いているのか、動きが止まっていた。
「ア、アトスさん……貴方まさか……」
指揮官として全体の状況を見る為、マーズは、今の中型と変異体のやり取りも見ていたらしく、そこで俺が何をしたかも見ていた様だ。
「アトスさん、もしかして変異体にスキルを?」
「あぁ。俺のサポートスキルが変異体に効くか分からなかったけど、どうやら成功したみたいだな」
中型の勢いをつけた突進に対しても、ダメージは無い様だ。
訳が分からない状況だが、もう一度攻撃をしようと中型は距離を取り同じ様に突進をする。
「ガード!!」
だが、先程と同じ様に変異体にダメージは無い。
「アトスさん、貴方のスキルは本当に凄い……まさか、モンスターにまで効くなんて……」
「あぁ。俺も出来るとは思っていなかったが成功したな。どうやら俺達はまだ生き残れる可能性がありそうだ」
俺が実際に何をしたか分かる者は少ないが、俺の言葉に他の者が反応した。
「ほら、見ろ!! アトスを信じれば大丈夫なんだよ!」
「だから言っただろ! アトスがいれば問題無いんだよ!」
「俺達はお前について行くぜ!!」
信者ぽい三人の言葉に反応する様に皆がポジティブな感情を曝け出し始めた。
「オイラ達、本当に……?」
「あぁ……希望が湧いてきたな……」
トインとフィールが呟いた。
「エルフ族のシャレよ……アトスとか言う若者は凄いのぅ」
「あぁ……あんな人間族もいるんだな……」
キルとシャレが呟いた。
他の者達も絶望の中から少しずつ希望が膨れ上がるのを感じ取っているのか、徐々に表情にも笑みがこぼれ落ちる。
「4……5……6……」
そして、やはりロピのカウント五秒を超えた辺りから小型達が反応する。
「おいおい、ドッサリとこっちに向かってきたぞ?」
小型が一斉に向かって来るのが見えるが、待ち構える人間達の表情は明るい。
「お前ら! 我々ドワーフ族がなんとしてでもアトスと雷弾を守るぞ!!」
「「「「「「おう!!」」」」」」
ドワーフ達を始め防御担当が盾を構える。
そして、小型が猛攻する直前に俺は青ラインを防御担当の下に敷く。
「ガード!!」
盾を構えた者達の顔が一瞬歪むが、見事小型達の攻撃を受け止めた。
「うむ。ワシの力を思い知らせてやるかのう!」
キルが一際大きなハンマーを連続で振り下ろし小型一体を討伐する。
「我々、エルフ族の連携を見せられないのが残念だが、その分私が頑張ろう」
次にシャレが大鎌を何度か目にも見えないスピードで振ると小型が倒れる。
「すげーな……流石にあの二人みたいにはいかないけど、これでも食らえや!」
「へへ、オイラの毒は猛毒だぜ!」
フィールとトインにより更に一体を仕留めた。
「7……8……」
ここまで、来ると近くに居る俺達からしたら、耳を塞ぎたくなる程の音が小石から鳴り始めている。
そして、ロピの雷弾から異様な気配を感じ取ったのか、中型一体がこちらに顔を向けた。
「リガス!!」
俺は中型が、こちらに向かって走って来るのを先読みしてリガスの名を呼ぶ。
「ほっほっほ。分かっていますとも」
中型の姿が消える。
「カネル!!」
リガスが叫んだと思ったら目の前に中型が一瞬で現れ、他の者が動揺する中でロピは集中していた。
「9……10……」
カウントが終わり、標準もしっかりとリガスが受け止めている中型に向いていた。
「ツェーンショット!!」
ツェーンショットを撃った瞬間、ロピの持っているスリングショットが壊れる。
だがバチバチと音が鳴り、目に見えて電気が流れている雷弾が中型に向かって放たれた。
俺はロピが撃った射線上に赤ラインを敷く。
「アタック!!」
すると、雷弾は更に音を増して、まるで周りの音を全て吸収するかの様に大きな音を鳴らして中型にヒット……いや、貫通した……
そして前回同様、貫通しただけでは無く中型に当たった瞬間小石に帯電していた電気が中型を包み込む様に放電し続けて内部からも外部からも焦がし中型は地面に倒れた……
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