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プロローグ
いつからこんなに遠く離れてしまったのか…
どうしてこんな事になったのか…
私はただ…貴方と幸せになりたかった。
それだけなのに…
『石女』
そう彼の親族に罵られてからは、息をするのも辛く力が入らない。
何より…そんな私を誰も庇おうとはしてくれなかった。
貴族の女の価値は子を産む事だ。この家では子を産んだ女しか価値が無い。
もう解っている。
自分が何も出来ないつまらない人間なのだと言う事も。
いつまでもここに居ては行けない事も…
「…もう…いいわよね?」
今は訪れる人も無くなった私の自室の窓から外を眺める。視界に映るのは新緑。燦々と輝く太陽に照らされた果樹の葉が眩しくて…眩しくて…
窓口を支えにふらりと椅子から立ち上がり庭で拾った枯れた木の杖をつきながら足を引き摺り、部屋の扉を開け庭に向かう。
ふわふわする頭で屋敷の外に出て、暖かで白い光の中をゆっくりと。…ここ最近は歩くのも難しい。痛くはないけれど力が入らないのだ。固い靴も歩き難くて途中で脱ぎ捨てた。
素足になって綺麗に掃除された石畳を倒れない様に杖で押しながらあの場所へ。
彼に会ったのは…一月前で、ドレスで隠しながらも何とか歩けていたんだけれど…もう足を持ち上げる事は出来ない。きっと酷い病気なのだろう。かと言って医師を呼んでくれるとも思えない。それに今更もうどうでも良い。
私には付き従う侍女はもう居ない。数日前から彼の愛人がこの屋敷に住んでいる為だ。
子供が出来た…そう言って。
私達が結婚して二年目が過ぎようとしていた春先だった。
だがその姿はお腹が大きく膨らんで既に臨月間近だったのだ。しかも彼女は資産家の子爵家の次女で家格も釣り合う美女だ。
侍女は皆彼女の身の回りの世話に取られてしまった。喜んだ義母がそう指示を出したのだと。
全て終わった気がした。
「そう…終わりにしましょうか」
暖かい日差しと小鳥の囀る心地良い風と白く光る太陽と鮮やかな生まれたての若葉の中で、広い庭の端に植えられているリンゴの木を目指す。花を付け始めたまだ細い木の木陰に漸く着いてふらりと座り空を見上げた。吸い込まれそうな青だ。
「ああ…最後まで…酷い人だね」
彼から届いたと渡された銀に光る小型のナイフ。細長くとても鋭利だ。その意味を私は直ぐ様理解した。質素な鞘からスラリとそれを引き抜き、首筋に当てて躊躇わず深く、振り切った。
パッと赤く紅く噴き出るそれは熱くて温かい。
真っ赤に染まった自分の手はまるで…瑞々しく艶やかな故郷のあの濃いリンゴの色の様だと思った。
ゴブッと口から温かい私の命が流れ出ていく。
でも仕方が無い、私じゃ駄目だったんだから…折角ここに連れて来てくれたのにごめんね?
ふわりと優しい暖かい風が私の頭を撫でてくれる。身体から段々と力が抜けていく。少し寒いが思った程辛くは無い。部屋を出る前に沢山飲んだ睡眠薬が効いて来た様で頭が痺れていて…怖くは無い。私に彼以外家族はもう居ないし帰る場所も無い。
ああ…こんな事なら出会わなければ…良かったの…かな…?
涙で滲む先の押し寄せる空の青い色が綺麗で…
二度と見る事の無い少し悲しげな彼の瞳を思わせた。
リル…それでも…
大好きな貴方の幸せを
魂から願っています…
****
彼女と出会ったのは俺が八歳の頃だった。
その頃の俺は強過ぎる魔力の所為で常に頭痛と吐き気、倦怠感に時折痙攣と、兎に角生きる事が辛いと思う程自分の魔力に負けるガリガリに痩せた弱い子供だった。伯爵家の嫡子に生まれたと言うのに死に掛けていたのだ。更に不幸な事に次いで弟が生まれてしまい、いよいよ俺の価値は下がった。この魔力を抑え込み、能力を開花させなければいずれ廃嫡されかねない。家族の情など薄い、父はそんな男だった。
そんなある日俺の乳母が役目を辞して田舎に帰郷する事になる。この乳母は俺にとって唯一世話をしてくれた相手だった。だから…頼み込んだ。一緒に連れて行って欲しいと。きっとこのままでは俺は死ぬ。それならこの家では無い違う場所で死にたい。そう泣き付いた。既に母からも見捨てられていた俺の申し出は父に呆気なく承諾され、療養と言う名目で乳母の郷里に行く事が決まった。
微々たる金と引き換えに、伯爵家の者と分からぬ様家紋が付いた物は何も持たせてはくれなかった。だがそれで構わなかった。自分がいつまで保つかも分からないのだ。この広く綺麗だが冷たい家から出れさえするならそれで構わなかった。
家族の愛がどんなものなのか俺は知らない。居心地の悪い此処から出られればそれで良かった。
一月掛けて荷馬車に揺られ着いた場所は本当に田舎の辺境だった。大きな家は何処にも無い。唯々延々と繋がる果樹の林が細い街道の左右に有り、時折人が作業しているのを見るくらいだ。所謂農園地帯。その先に小さな村がある。領主は居るがやはり大してお屋敷でも無い普通の家に住んでいる様だった。
此処まで来る間も俺の魔力は身体を蝕み続け、痛みで意識を失う事もある程だった。
それでも領主に新参者として挨拶をする為立ち寄ったのだ。
力が入らず重い身体を何とか起き上がらせ荷馬車から降りて地に足を着く。だが頭が痛くて目眩が起こりグラリと前に倒れ掛けた。
「危ないよ?」
そんな声が聞こえたと思ったらパスンッと胸の中に何かが居て俺を支えたのだ。
「……あ…」
「しんどいの?大丈夫?」
「う…ん…えっと…」
「わたし村長のむすめなの。あなたはだあれ?」
「あ…俺…はリア、ルト…あの…」
そこに居たのは痩せ細った俺よりも小さな女の子だった。多分4、5歳くらい?でもしっかりした口調で続けて大きな声で言い放つ。
「中に入って休んでいって?おちゃを淹れてあげるよ。母さーん、おきゃくさま~!」
クリッとした夕日の様な大きな赤茶色の瞳。髪はふわふわしていてミルクがたっぷり入った紅茶色。小さな頬はピンクに色付いて顔立ちが整ったとても可愛い子だった。
俺の胸に添えられた小さな白い手が何だかじんわりと涼しく感じられてボンヤリとその手を見つめる。
そんな俺の顔を見上げニコリと笑い、家の中に入るよう腕を取る。活発で物怖じしない…優しい女の子。
そうして彼女と出会った俺は彼女の奇跡によって忌み嫌っていたこの強過ぎる魔力を生き残る糧に出来たのだ。
レシェ…
それからリルとしてあの地で過ごした十年。村を離れ伯爵家に戻され二年。レシェを無理矢理連れ帰り妻にして更に二年。
俺は君を何度泣かせたのだろう。君に助けられ小さな村で愛された日々はこんな結末の為に与えられたものでは無い。
ああ…レシェ…もう一度…やり直させてくれないか?君は嫌がるかも知れないがそれでも
それでも…
俺の全てを懸けて今度こそ君を護り抜くと誓うから
どうかもう一度だけ我儘を許して欲しい
俺には君が必要なんだ…
血に濡れ事切れた彼女の亡骸を抱き上げ魔術式を唱え始める。これは全てを巻き戻す回帰の術式だ。代償は術者の身体の一部。構わない。右手だろうが左足だろうが両方だろうがくれてやる。どうせ彼女が居なければ俺も生きては行けない。
俺達を包む青白く光る中に白い文字で構築された術式と数字が流れてふわふわと身体を包み込んでいく。
コツンと彼女の額に頭を付けた。俺が愛した、そして俺自身がずっと傷付けて来た人。後悔ばかりが頭を支配する。ポタリポタリと血で紅く染まった青白い頬に涙が伝え落ちる。
「もう一度、あの地で出会おうレシェ。今度は全て覆す。決して悲しい思いはさせない、だから…」
俺にあの可愛い笑顔を…
君を返してくれ。
どうしてこんな事になったのか…
私はただ…貴方と幸せになりたかった。
それだけなのに…
『石女』
そう彼の親族に罵られてからは、息をするのも辛く力が入らない。
何より…そんな私を誰も庇おうとはしてくれなかった。
貴族の女の価値は子を産む事だ。この家では子を産んだ女しか価値が無い。
もう解っている。
自分が何も出来ないつまらない人間なのだと言う事も。
いつまでもここに居ては行けない事も…
「…もう…いいわよね?」
今は訪れる人も無くなった私の自室の窓から外を眺める。視界に映るのは新緑。燦々と輝く太陽に照らされた果樹の葉が眩しくて…眩しくて…
窓口を支えにふらりと椅子から立ち上がり庭で拾った枯れた木の杖をつきながら足を引き摺り、部屋の扉を開け庭に向かう。
ふわふわする頭で屋敷の外に出て、暖かで白い光の中をゆっくりと。…ここ最近は歩くのも難しい。痛くはないけれど力が入らないのだ。固い靴も歩き難くて途中で脱ぎ捨てた。
素足になって綺麗に掃除された石畳を倒れない様に杖で押しながらあの場所へ。
彼に会ったのは…一月前で、ドレスで隠しながらも何とか歩けていたんだけれど…もう足を持ち上げる事は出来ない。きっと酷い病気なのだろう。かと言って医師を呼んでくれるとも思えない。それに今更もうどうでも良い。
私には付き従う侍女はもう居ない。数日前から彼の愛人がこの屋敷に住んでいる為だ。
子供が出来た…そう言って。
私達が結婚して二年目が過ぎようとしていた春先だった。
だがその姿はお腹が大きく膨らんで既に臨月間近だったのだ。しかも彼女は資産家の子爵家の次女で家格も釣り合う美女だ。
侍女は皆彼女の身の回りの世話に取られてしまった。喜んだ義母がそう指示を出したのだと。
全て終わった気がした。
「そう…終わりにしましょうか」
暖かい日差しと小鳥の囀る心地良い風と白く光る太陽と鮮やかな生まれたての若葉の中で、広い庭の端に植えられているリンゴの木を目指す。花を付け始めたまだ細い木の木陰に漸く着いてふらりと座り空を見上げた。吸い込まれそうな青だ。
「ああ…最後まで…酷い人だね」
彼から届いたと渡された銀に光る小型のナイフ。細長くとても鋭利だ。その意味を私は直ぐ様理解した。質素な鞘からスラリとそれを引き抜き、首筋に当てて躊躇わず深く、振り切った。
パッと赤く紅く噴き出るそれは熱くて温かい。
真っ赤に染まった自分の手はまるで…瑞々しく艶やかな故郷のあの濃いリンゴの色の様だと思った。
ゴブッと口から温かい私の命が流れ出ていく。
でも仕方が無い、私じゃ駄目だったんだから…折角ここに連れて来てくれたのにごめんね?
ふわりと優しい暖かい風が私の頭を撫でてくれる。身体から段々と力が抜けていく。少し寒いが思った程辛くは無い。部屋を出る前に沢山飲んだ睡眠薬が効いて来た様で頭が痺れていて…怖くは無い。私に彼以外家族はもう居ないし帰る場所も無い。
ああ…こんな事なら出会わなければ…良かったの…かな…?
涙で滲む先の押し寄せる空の青い色が綺麗で…
二度と見る事の無い少し悲しげな彼の瞳を思わせた。
リル…それでも…
大好きな貴方の幸せを
魂から願っています…
****
彼女と出会ったのは俺が八歳の頃だった。
その頃の俺は強過ぎる魔力の所為で常に頭痛と吐き気、倦怠感に時折痙攣と、兎に角生きる事が辛いと思う程自分の魔力に負けるガリガリに痩せた弱い子供だった。伯爵家の嫡子に生まれたと言うのに死に掛けていたのだ。更に不幸な事に次いで弟が生まれてしまい、いよいよ俺の価値は下がった。この魔力を抑え込み、能力を開花させなければいずれ廃嫡されかねない。家族の情など薄い、父はそんな男だった。
そんなある日俺の乳母が役目を辞して田舎に帰郷する事になる。この乳母は俺にとって唯一世話をしてくれた相手だった。だから…頼み込んだ。一緒に連れて行って欲しいと。きっとこのままでは俺は死ぬ。それならこの家では無い違う場所で死にたい。そう泣き付いた。既に母からも見捨てられていた俺の申し出は父に呆気なく承諾され、療養と言う名目で乳母の郷里に行く事が決まった。
微々たる金と引き換えに、伯爵家の者と分からぬ様家紋が付いた物は何も持たせてはくれなかった。だがそれで構わなかった。自分がいつまで保つかも分からないのだ。この広く綺麗だが冷たい家から出れさえするならそれで構わなかった。
家族の愛がどんなものなのか俺は知らない。居心地の悪い此処から出られればそれで良かった。
一月掛けて荷馬車に揺られ着いた場所は本当に田舎の辺境だった。大きな家は何処にも無い。唯々延々と繋がる果樹の林が細い街道の左右に有り、時折人が作業しているのを見るくらいだ。所謂農園地帯。その先に小さな村がある。領主は居るがやはり大してお屋敷でも無い普通の家に住んでいる様だった。
此処まで来る間も俺の魔力は身体を蝕み続け、痛みで意識を失う事もある程だった。
それでも領主に新参者として挨拶をする為立ち寄ったのだ。
力が入らず重い身体を何とか起き上がらせ荷馬車から降りて地に足を着く。だが頭が痛くて目眩が起こりグラリと前に倒れ掛けた。
「危ないよ?」
そんな声が聞こえたと思ったらパスンッと胸の中に何かが居て俺を支えたのだ。
「……あ…」
「しんどいの?大丈夫?」
「う…ん…えっと…」
「わたし村長のむすめなの。あなたはだあれ?」
「あ…俺…はリア、ルト…あの…」
そこに居たのは痩せ細った俺よりも小さな女の子だった。多分4、5歳くらい?でもしっかりした口調で続けて大きな声で言い放つ。
「中に入って休んでいって?おちゃを淹れてあげるよ。母さーん、おきゃくさま~!」
クリッとした夕日の様な大きな赤茶色の瞳。髪はふわふわしていてミルクがたっぷり入った紅茶色。小さな頬はピンクに色付いて顔立ちが整ったとても可愛い子だった。
俺の胸に添えられた小さな白い手が何だかじんわりと涼しく感じられてボンヤリとその手を見つめる。
そんな俺の顔を見上げニコリと笑い、家の中に入るよう腕を取る。活発で物怖じしない…優しい女の子。
そうして彼女と出会った俺は彼女の奇跡によって忌み嫌っていたこの強過ぎる魔力を生き残る糧に出来たのだ。
レシェ…
それからリルとしてあの地で過ごした十年。村を離れ伯爵家に戻され二年。レシェを無理矢理連れ帰り妻にして更に二年。
俺は君を何度泣かせたのだろう。君に助けられ小さな村で愛された日々はこんな結末の為に与えられたものでは無い。
ああ…レシェ…もう一度…やり直させてくれないか?君は嫌がるかも知れないがそれでも
それでも…
俺の全てを懸けて今度こそ君を護り抜くと誓うから
どうかもう一度だけ我儘を許して欲しい
俺には君が必要なんだ…
血に濡れ事切れた彼女の亡骸を抱き上げ魔術式を唱え始める。これは全てを巻き戻す回帰の術式だ。代償は術者の身体の一部。構わない。右手だろうが左足だろうが両方だろうがくれてやる。どうせ彼女が居なければ俺も生きては行けない。
俺達を包む青白く光る中に白い文字で構築された術式と数字が流れてふわふわと身体を包み込んでいく。
コツンと彼女の額に頭を付けた。俺が愛した、そして俺自身がずっと傷付けて来た人。後悔ばかりが頭を支配する。ポタリポタリと血で紅く染まった青白い頬に涙が伝え落ちる。
「もう一度、あの地で出会おうレシェ。今度は全て覆す。決して悲しい思いはさせない、だから…」
俺にあの可愛い笑顔を…
君を返してくれ。
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