最強魔術師とリス令嬢〜君の全てを手に入れるまで〜

平川

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第四章    あなたと護るべき者

二人の時間と重い言葉*

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 ダヤンはするりと肩から柔らかな二つの胸へ大きな手を滑らせた。そこにはなぜかすでに固くなった蕾が胸当ての上からでも分かる。

「ミア?」
「ダヤン…さま」
「…良い?」

 もう心臓がドクドクとなり過ぎて痛いくらいだ。一気に体に熱が上がってくる。

(もしかして本当に誘ってくれた?)

「あ…あの、はい。でも…あの」
「大丈夫。最後まではしない」つもりではある。
「ダヤン…様。もっと…」
「もっと?」
「ぎゅって、して」

(ぶはっ!やばっ!可愛い!)

 ダヤンはミリアーナをギュウッと抱き込む。頬に唇を寄せ何度もキスを降らせた。

 ミリアーナの体をコロンと転がし上向けにする。すでに顔も胸辺りまでピンク色に染まっていた。アルコールの性なのか。いや、随分時間は経っているはずだ。ミリアーナは手を胸にギュッと組みダヤンを見上げる。ダヤンはミリアーナに向かい優しく目を細めて囁く。

「俺はね、ミア。自分の為に鍛錬してきたよ。特別な力を持った君を誰にも取られない為にね。それは全部自分の為だ。君を失えばきっと俺は...壊れる。その先が想像出来ないほどに」

 ダヤンはミリアーナの組んでいた左の手を解かせ自身の頬へ導く。

「ミア。2人で幸せになろう。どちらも欠ける事無く。俺は君を守り抜く。君は俺の心を守って。君の存在が俺のある意味なんだ」
「ダヤン様。わたくしあなたを苦しめていませんか?」
「欠けらも」
「わたくしに出会わなければもっと自由だったかも知れないのですよ?友人と遊んで、好きな所へ行って、今よりもっと楽しい時間を過ごせたかも知れないのに」
「十分だ」

 ダヤンはミリアーナの手のひらにキスをする。

「2人の時間が有れば良い」

 徐々に手から腕へ。その白く柔らかな腕を自分の首に回させ、肩へ鎖骨へ。胸へ。下着を取り乳房に舌を這わせる。大きな手で支えながら乳首を舐め摩る。ミリアーナのくぐもった喘ぎが聞こえる。右手で口を押さえているようだ。ダヤンは舌を這わしながら口を塞ぐミリアーナの手首を自身の左手で掴みベッドに押し付ける。

「ミア、もっと声聞きたい。我慢しないで」

 そう言うとツンと立つ蕾をぢゅぅッと口に含む。

「はっああぁ…ぁっ」

 乳輪を舐め上げ時折乳首に歯を掠らせる。舌の先で乳首を強く押しグリグリと回す。弱く、時に強く乳輪ごと乳首を吸い上げた。その度にミリアーナは体を震わせか細く高い喘ぎ声を発する。

 ピンクの蕾はやがて赤く染め上がる。無意識に太腿を擦り合わせてしまい下着の摩擦で腹に甘い刺激が走る。

「あぁっだやんさまぁ…お腹の下がぴりぴりするの…」
「ミア…下…触っていい?」
「さわる?どうなる、の?」
「きっと、もっと気持ち良くなるよ」
「だ、やんさまは?気持ちいい?」
「すごくね。ミアに触るだけでも気持ち良いよ。大丈夫怖がらないで。まあ、俺も」

(経験があるわけじゃないけど…)

 ダヤンはミリアーナを優しく抱きしめ、背中から少しずつ尻に手を滑らす。ミリアーナの片尻はダヤンの手の中に収まるくらい、いや、手の方が余るくらいだ。
 小さいな、と思った。胸はそんなに気にならない。多分随分育った方だと思う。だがミリアーナの腰も尻も細くて小さくて…少し怖くなった。

(本当に壊したらどうしよう。いや、兎に角今はそこは良い。なんとかする。ミアを…俺の手で惚けさせたい)

 ミリアーナの胸の谷間に顔を埋め左手でショーツの紐を引き結び目を解く。腰から恥骨をなぞりながら徐々にショーツを下に引き下げ片足に追いやる。
 ミリアーナはギュッと目を瞑りダヤンの首に両手を巻きつかせていた。
 ゆっくりと慎重にそこに触る。割れ目を人差し指でなぞり徐々に指を沈ませるとニュルッと水場に行き着く。ひくんっとミリアーナの体が跳ね足がわなないた。ゆっくりと二本の指で上下に擦り付けると全体に蜜が行き渡って行く。
 きっとこの辺りなんだろうな、と少し深くなっている場所に指を動かしながら更に押し付けるとズブズブと指が飲み込まれて行く。「ひっ」と小さな悲鳴を聴きながらミリアーナの中に吸い込まれるダヤンの中指が熱く柔らかな肉に包まれた。
 ミリアーナは息も絶え絶えに激しく呼吸を繰り返す。時折泣き声みたいに声を震わせる。
 以前そこをむしゃぶった時の事を思い出す。下半身に快感が走る。甘くてまるで飴を舐めているような…そしてその中のとろける蜜壺はとても狭かった。

「ミア…痛い?」
「ん」

 頭を弱々しく振るミリアーナ。

「動かすよ?」

 ダヤンは胸に顔を埋めたままゆっくりと中指を抜き差ししていく。ミリアーナはビクッと驚き足をキュッと閉じてしまう。

「ミア?足開いて?怖い?」
「や─っ」

 とダヤンの首に巻きつけた細い腕に力が入る。勿論ダヤンが力を入れれば引き剥がす事など簡単だが

(これは無理かな?…いや、この間やめないでって言ってたしこじ開ける?…いや無理矢理はダメだ。え──と、え─…)

 と、ちょっと思考が停止し固まってしまう童貞ダヤン。

(なんかミアの事置いてけぼりにしてたかな)

 そう思い直し顔の前にある乳房にチュッと軽いキスをしながらゆっくりと舐め上げる。その肌は少ししっとりして冷たい。

(緊張してるのか?これは…ダメだな)

 ダヤンは一旦頭を切り替えて体を起こしミリアーナに毛布を被せた。

「ミア、少し休憩しようか。無理させちゃったな。喉乾いてない?水飲むか?」
「ダヤン様…あの…はい」
「こういう時は口移しなんだけど」

 ふふっと眉を下げ残念そうに笑う。

「ダヤン様」
「うん?」
「くだ…下さいませ。お口から」
「え?あ、うん…はい」

 コップに魔術で水を出しダヤンはベッドの縁に座り一口飲み干す。
 もう一口を口に含むとミリアーナの頭に手を添えて唇を合わせた。小さい柔らかなその感触にダヤンは惚ける。少しづつ水を口の中に流し込みながら求められる幸せを噛みしめる。

「どう?もっと飲む?」

 ダヤンが唇に指を這わして溢れた水を拭う。胸に毛布を握り、ミリアーナは恥ずかし気に首を軽く左右に振った。
 ダヤンはコップをサイドテーブルに置き少しバツが悪そうに前髪を掻き上げる。

「…ミア…嫌だったかな?その、上手くなくてごめん。痛い思いさせた?」
「ち、違うんですの!あのっその…びっくりしてしまって…ごめんなさい!」

 湯気が出そうなくらい真っ赤になったミリアーナはわたわたと手を振る。恥ずかしそうに下を向いてしまう。

「う…嬉しいのに、は、恥ずかしくて。だ、だって気持ちが良くて頭がボーっとして来て自分の体じゃないみたいで。このままだとわたくし…おかしくなってしまうんじゃ無いかって。それがこ、怖くて、だから…だからわたくし鍛錬します!」
「…ん?」
「一緒にしてくれますか?ひ、1人じゃ出来ませんし…」

 ダヤンは一瞬ミリアーナが何を言っているのか分からなかった。が、もしかして先程の二人でする行為の事を言っているのかと彼女をジッと見る。婚姻まで後少し…なら…もう

「いつまで?」
「ぇ?」
「どこまで?」
「あ、えっと」
「ずっと?夫婦になった後も?」
「ぇぇ」
「ふっ。ふふふ、はははははっ」
「ダヤン様~!」
「ねえ、ミア。鍛錬となるともう…俺…加減出来なくなっちゃうよ?」

 ダヤンの目がキラリと光る。変なスイッチが入ってしまったようだ。

「や──!やっぱり止めま…」
「ははっ」

 ダヤンはミリアーナの背後に移動し、ひょいと柔らかな小さい体を横抱きにする。

「ふわぁっ?」
「じゃあ今日の鍛錬の目標決めるな」

 抱き込みながら左手でミリアーナの左足膝裏をぐいっと持ち上げる。自身の右足でミリアーナの右足を絡めて固定した。ミリアーナは今何も着けていない。大きく開かれた股にミリアーナは悲鳴をあげる。

「やだ──!!」

 そう叫びながら素早く両手で陰部を覆い隠すミリアーナ。

「ミア、鍛錬だろ?頑張らないと。そうだな。今日の目標は…」

 ダヤンはミリアーナの右耳に舌を這わせながら熱く囁く。

「指二本かな?  ね、ミア?」

 *

「う、ん…はぁ…ぁ」

 ミリアーナはダヤンの首に辛うじて掴まり深いキスをする。 舌を絡めつつき合い吸い付き、口の端から唾液が漏れるのももう気にしない程惚けていた。
 膝裏を抱えられた白い左脚は快感に震え指先はキュッと力が入る。ダヤンの大きな手がミリアーナの陰部で蠢き、太くて長い指は既に二本入っている。自分の身体に抜き差しされる異物にもう抗う事が出来ず熱く朦朧とした頭で快感を受け入れていた。
 ダヤンの胸に力の入らない体を預けた目線に太い鎖骨と喉仏が見える。ぼんやりと男の人なんだなと思い震えた。
 時折指を最奥まで挿入され、ねじりながらバラバラに動かされ中をぐるりと擦り上げられる。指先で上側の浅い所を押し付けながら引っ掛かれ衝撃が突き抜ける。あまりの刺激にビクリと仰け反る。

「ミアの好きなところ、右のここ?」

 ペロリと唇を舐めながらダヤンが囁き指の角度を変えグリグリと中を擦り始めた。

「~~っ~!」

 叫びたいのに声が出ない。

 すき?わからない。わからないが…今まで味わった事の無い痺れと擽ったさが襲い目の中に光がパチパチと弾ける。初めはゆっくりだった指の抜き差しは次第に早く激しくなり、水音がぐちゅっぐちゅっと粘りを帯びたものに変わり、親指が何度も薄い皮の下の小さな豆をグリグリと押し潰す。
 白い丸い左の乳房に吸い付き、蕾に優しく歯を立てダヤンはミリアーナを追い込んで行った。

「あ、あーあぁぁやらぁあ!」

 もう何も考えられない。下腹が痺れてじんじんする。汗が涙と共に髪の中を流れて行く。

「ハア…可愛いミア…全部愛してる」
「や、あ、あ、ああ──っ」

 体に閃光が走り抜け、脚に力が入り痙攣する。挿入された二本の指が甘い蜜壷の中で締め上げられる。ミリアーナは震える両手を延ばし暗い銀髪にしがみ付きダヤンの首筋に顔を押し付け身体の中から熱い熱い甘い熱が頭の先を突き抜けて行った。

 ****

 [青の花]は王都より北に有り、高い峰の山々に囲まれた小さいが透明度の高い湖の目と鼻の先にある。月が出れば湖面に光が反射し、それは幻想的で、昼間とは違い虹のような輝きは無いが周りの暗い林をも銀の装いに変えてしまう程明るく周りを照らし出した。

 明かり取りの天井の小窓から銀の光が二人の居るベッドに降り注ぐ。暗い銀髪は光の中で輝きを持ち、柔らかなミルクティー色の髪は透けてしまいそうなほど暖かな光を放つ。二人がお互いを思いやり愛しみ努力してきた今を祝福するように月明かりは優しく包み込む。

 握り合う手。溶け合う心。例えまだ体は繋がっていなくともようやくここまで来れた。胸が熱い。ダヤンは気を失ったミリアーナを優しく抱きしめる。これから先何が待ち受けようと大丈夫なような、そんな幸せを噛みしめる。


「愛してる」


(どうしてこの一言はこんなに重いのだろう?いや、わかっている、気はする。体だけじゃ無い。心も何もかも全部。頭の先から足の先まで全部好きになるからなんだ。君は俺の知らない事を全部教えてくれる。愛する事はただ愛でる事じゃない。良いとこばかり褒める事じゃない。決めたんだ。引き換えに暗い部分を背負う事を。それでも構わない。君が望もうと望むまいと…苦しくはない。君との時間以外欲しいとも、無くて悔しいとも思わない)

 ダヤンは降り注ぐ月の光の入る天窓に腕を延ばし手の平を向ける。

「離せないなら、突き進むさ。それだけだ」

(そう、何度やり直しても必ず手に入れるよ…大丈夫…順調だ)

 ****

 カサリと紙の落ちる音がし、執務室の机の三段目の引き出しを開ける。そこには二つ折りにされた小さなメモが手を使わずに開けられ内容を確認し終えた後にスイッと暖炉に放り込まれ燃え尽きる。

「やはりな。しかしこれは思わぬ大物になったな」

 揺らめく暖炉の炎を見ながら自身の手を見る太公。

「面白い」

 こうでなくては。…なあ、そうだろう?

 ****

 二週間後    王都の酒場

「本当かよ?また紛い物だろう?この手の話はそこら辺に転がってる。実際、魔術師がそれらしく装って大金せしめようとしてんだろ?」
「それがさ、今回の話はちっと違うのよ。大勢の人間が口揃えて言ってるらしい」
「でもよ?治療の日には居たのか?あのマクロサーバスの坊しか魔道具に触ってねえじゃん。そんな噂聞いたことねえぞ?」
「そこだよ!マクロサーバスだよ!その相手なんだってよ。何だか夜会で初めて顔出したらしいぞ。社交界には出てなかったらしい。だが一年近く王都に住んでたらしいんだよ。そう…丁度、パンプリンクの神殿の儀式が始まった辺りから」














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