未完】風神アウィンの受難〜全属性神族の番になれる愛妻は女神らしい。いや、俺のだからな?〜

平川

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第二章 「天界」と「女神」

36.今更だろ?

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 食事が終わって片付けをする。
 俺が持って来たのは寝袋と数個のランタンなどの野営に使う物が中心だ。
 寝袋は上級冒険者用にうちの商会で企画して造った最高級生地で出来たコンパクトに収納出来る優れものだ。生地の中は鳥の羽が沢山入っていて軽くて柔らかい。俺は圧縮していた空気を解放して中の羽に風を送り込み膨らませる。

「わあっ!ちっちゃい布がこんなに膨れるの?」
 サラが目をキラキラさせて言う。

「凄いだろ?ふかふかしてるぞ?乗るか?ふふ」
「乗るー!」
「ああ、良いぞ」

 サラはしゃがんでそっと寝袋の感触を楽しむ。因みに2人用だ。冒険者は獣人並みに身体がデカイ奴も多いので1人用が入らない奴はこちらを使う。

「飛び込んでみれば?」
「うん。えへ。じゃあ.........えい!」

 サラが寝袋にダイブする。バフン!と空気が揺れる。

「う、うわぁぁ!凄い凄い!!気持ちいい!何これ凄い!フカフカ~!凄い!」
「ぷっ、ふふっ!はははは。鳥の柔らかい羽だけで作られてるからさ。暖かいしな。天界も夜は寒くなる」
「季節は無いの?」
「無い。領域によっては雪が降ってるとこもあるし、夜でも暑い場所はある。神による。此処は《無機》の場所だから夜は寒いんだ」
「なんでそんな場所があるんだろうね?天界って不思議」
「ああ。この場所も俺達の存在も本当謎ばかりだな」
「.........いつからあるのかな?.........まあ、言われても判らないよね。ふふ。あー、フカフカ」

 サラはいたく寝袋が気に入った様だ。持って来て良かった。
 勿論、サラを地面に寝かす訳にはいかないし........あれ、するかも知れないから.........なんだけど。
 流石にそれは黙っておこう。


「サラ。水浴びしよう。直ぐに乾かしてやるから。ほら、石鹸。良い匂いがするぞ。あ、《リンミン》取れちまうから危ないし、俺、側に居るな」ニコリ。
「.............やらしい。ヤダー」
「何言ってんだよ。洗いっこは勘弁してやるから。狭いしな。それとも.........して欲しいか?」
「結界張るって言ってたじゃない~」
「うっ....覚えてたか。いや、念には念を.....」
「やらしいからヤダー。見ちゃダメ」

 ちょっとムッとする。やらしいくて何が悪い!


「.........新婚だぞ?やっぱり俺も一緒に水浴びする。拒否権はサラには無い。分かったか?俺の奥さん?」
「ズルイーー!」
「ズルくない。さあ、行くぞ?」

 俺はサラの腕を取り、小屋から出る。
 泉の前まで来ると逃さないようにサラを抱き込んだ。

「大丈夫。誰にも見られ無いから。サラ.........良いだろ?」
「.........アウィンがやらしい。.........でも、良いよ。ちゃんと洗わせてね?」
「隅々まで丁寧に洗ってやるよ。.........勿論サラも俺を洗ってくれるんだろ?ふふっ」
「.........それはちょっと.........」
「遠慮するな。俺の身体堪能しろよ」

 そう言うとサラのワンピースの前のボタンを一つづつ外していく。プチッと音が鳴る度に胸が高まる。白い胸当てが顔を出し、明るい月に照らされた白い肌が光っているように綺麗だ。天界には太陽も月も有る。ただ、理由は分からないが月は2つある。一つは明るいがもう一つは暗い鈍い明かり。付き従うように明るい月の横にある。不思議な光景だ。

 サラの腕から袖を抜きポソリとワンピースを足元に落とした。下着姿もまた綺麗だ。ヤバイ。襲ってしまいそうだ。我慢我慢。

 振り払う様に俺も自身のシャツのボタンを取り、頭から脱ぐ。ズボンのベルトを解いて下に下ろした。

「.........アウィン。下着は?」
「脱がして良いのか?」
「.........う。や、やっぱり.........ダメ!先にアウィンが入って!」
「.........分かった」

 俺は下履をサッと脱ぎ全裸になって泉に入る。不思議と冷たくは無い。俺の太腿辺りまでの深さで足元は砂だ。

「うん。冷たくは無いよ。はあ、気持ちいいな。サラ来いよ」
「うん。アウィン......あ、...あっち向いて」
「えー。ヤダよ。目を離すと危ないから。もう4回は脱がしてるんだから今更だろ?ほら、早く」
「ヤダー。覚えてるの?」
「片手に収まる程しかしてないんだから忘れないよ。俺が脱がそうか?」
「ダメ。自分で脱ぐ」

 サラはプイッと後ろを向くと胸当てを外した。そして、暫く戸惑った後、ショーツの紐を解く。

 俺は黙ってその様子を見ていた。白い尻が見える。
 恥ずかしそうにゆっくりと振り向いたサラは.......


 やっぱり女神なのかと思わせる程

 美しかった。







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