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第四章 「後悔」と「過去世」
68.え?模様?*
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右手の指で中を犯し、左手の指で豆を弄りながら激しく口付けをする。時折離しては恋人のキス。喘ぎ閉じられた瞳の端から涙が溢れる。チュッと吸い取った。甘!俺は苦笑する。涙まで甘いなんて。女神凄い!
「あっあっ~ぁぁ~.......っ..っ」
サラが細い白い左腕を俺の首に巻き付け、俺の鎖骨にチュウッと柔らかい唇を押し付けてくる。ああ、もうイくな。キュウッと締め付けられる俺の指。
可愛いサラ。食べてしまいたい。何もかも忘れて.........でも、お前を危険に晒したくない。後悔したくないんだ。俺達はこれからずっと一緒に居る。側に居続ける。お前には笑っていて欲しいから。
「はあぁ!」
ビクンビクンと跳ねる白い熱い身体。ギュウッと抱き締める。魂まで愛しいサラ。
彼女をベッドに横たえ俺も抱き込んだまま横になる。
「ハアハア.........あ....ぁ.....アウィン.........私だけ........」
「お前だけだ」
「.........どうして...こんなに不安なの?」
「.................きっと.........俺の前世の奴が裏切ったんだろう。でも、サラ.........」
「アウィン。それでもまた貴方の所に生まれたのね?じゃあ、好きで堪らなかったんだ。私の前世の人」
「.........そう、かもな」
「じゃあ、教えてあげなきゃね。私達はまた巡り合って、そして夫婦になって、沢山愛して愛されて幸せになるんだって。諦めないで良かったね、て」
「...ああ......サラ。ありがとう」
「アウィン。ありがとう。私を見つけてくれて」
「.........サラ。俺は......... 」
俺は.........泣いていた。
自然にホロホロと。奴の所為か、それとも自分の行いの所為か.........。
ハッとして咄嗟にサラの頭を胸に押し付ける。でも.........
「.........アウィン。ダメ。顔見せて」
「.....嫌だ....サラ意地悪」
「違うわ。見せてあげなきゃ。優しい私の旦那様を」
俺は優しくない。大事なお前を追い詰めた。手に入れる為に。
サラは俺の胸を押し、顔を上げる。俺の目から出る涙を小さな舌でペロリと舐めた。
「.........ふふ。アウィン。大好き。良いの。大丈夫。貴方の愛は美味しくて心が満たされる。熱い執着も嬉しい。深い慈愛に高揚する。だから変わらないでアウィン。貴方が良いの。私が女神であろうとも関係ないわ。いえ、だからこそ堪らない。貴方の愛は.........堪らない」
「.........サラ?」
「アウィン。離さないで」
「.........勿論」
サラはキュウッと俺を抱き締めて来た。柔らかい身体。熱い。触れる全ての箇所から頭を痺れさせる神力が染み込む。ああ。サラは女神なんだ。俺の中の神力が反応してる。いや、引き寄せられてる。気持ち.........良い。混ざり合うそれはもう長く続く軽い絶頂にも似た感覚。
俺は考える事を放棄してそれをただ.........味わった。
****
ランドールは俺の前世。
ルナはサラの前世。
2人は心でお互いを求め合い婚姻間近の恋人だった。ランドールは自身の瞳の色をした宝石の付いた揃いのピアスをルナに贈る。神力を込めて。それはとても美しい赤紫に光る澄んだ色。ルナはとても喜んだ。
神殿の場所は少し離れていたが風なら一瞬だ。会わない日は無かった。
ルナは闇の神と夜の女神の娘。
闇と夜を淡く照らす『月の光の女神』だった。
【加護】は安らかな眠り。
彼女の穏やかな気質、包み込む優しさ、儚さはそこに起因していたのだろう。
ある日、ランドールとルナは夜の《無機》の泉に出向いた。彼らの逢瀬の場所だった。しかし、そこには小さな泉に仰向けに浮かぶ女が居たのだ。意識は無い。おそらく新しく女神になった地上の娘なのだろう。見たことの無い服を着ていた。
ランドールは急いでその娘を泉から風で引き上げ自らの胸に落とす。ルナはその様子を心配そうに見ていた。何の【加護】かはまだ判らない。引き渡すまで風の神殿に預かる事にしたのだ。
たまに地上の娘が天界にやって来る。理由は判らないが《無機》の場所に。見つけた者が預かるのが常習だ。
だが、ランドールはじっとりと汗をかいた。この胸の高揚が。痺れる頭が。甘く官能的な.........その匂い。それは本能を刺激する.........「番」の匂いだった。
自身の腕にそっと添えられた白い指。ランドールはハッとしてそれを見る。ルナの心配そうに気遣う優しい瞳。
後、少しで.........風と月の光は一つになる。それなのに。
ランドールは裏切ってしまった。
1番大事な心を.........
離してはいけないモノを
もう戻せない絆
2人は
粉々になった.........
****
ハッと目が覚める。朝日が登っている。カーテンからの光が足元を白く塗る。すっかり寝ていたようだ。
月の光の女神だったルナ。サラが夜にウキウキすると言っていたのはそこからなんだろうな。神殿の場所は判らない。他の月の光の女神が居るのかも知らない。
記憶が戻ったら....やっぱり闇の神殿に連れて行かないといけないかな。
ふと、横でまだ眠る可愛い妻の顔を見る。
ん?
額に........何か.........薄いピンク?え?模様?
「あっあっ~ぁぁ~.......っ..っ」
サラが細い白い左腕を俺の首に巻き付け、俺の鎖骨にチュウッと柔らかい唇を押し付けてくる。ああ、もうイくな。キュウッと締め付けられる俺の指。
可愛いサラ。食べてしまいたい。何もかも忘れて.........でも、お前を危険に晒したくない。後悔したくないんだ。俺達はこれからずっと一緒に居る。側に居続ける。お前には笑っていて欲しいから。
「はあぁ!」
ビクンビクンと跳ねる白い熱い身体。ギュウッと抱き締める。魂まで愛しいサラ。
彼女をベッドに横たえ俺も抱き込んだまま横になる。
「ハアハア.........あ....ぁ.....アウィン.........私だけ........」
「お前だけだ」
「.........どうして...こんなに不安なの?」
「.................きっと.........俺の前世の奴が裏切ったんだろう。でも、サラ.........」
「アウィン。それでもまた貴方の所に生まれたのね?じゃあ、好きで堪らなかったんだ。私の前世の人」
「.........そう、かもな」
「じゃあ、教えてあげなきゃね。私達はまた巡り合って、そして夫婦になって、沢山愛して愛されて幸せになるんだって。諦めないで良かったね、て」
「...ああ......サラ。ありがとう」
「アウィン。ありがとう。私を見つけてくれて」
「.........サラ。俺は......... 」
俺は.........泣いていた。
自然にホロホロと。奴の所為か、それとも自分の行いの所為か.........。
ハッとして咄嗟にサラの頭を胸に押し付ける。でも.........
「.........アウィン。ダメ。顔見せて」
「.....嫌だ....サラ意地悪」
「違うわ。見せてあげなきゃ。優しい私の旦那様を」
俺は優しくない。大事なお前を追い詰めた。手に入れる為に。
サラは俺の胸を押し、顔を上げる。俺の目から出る涙を小さな舌でペロリと舐めた。
「.........ふふ。アウィン。大好き。良いの。大丈夫。貴方の愛は美味しくて心が満たされる。熱い執着も嬉しい。深い慈愛に高揚する。だから変わらないでアウィン。貴方が良いの。私が女神であろうとも関係ないわ。いえ、だからこそ堪らない。貴方の愛は.........堪らない」
「.........サラ?」
「アウィン。離さないで」
「.........勿論」
サラはキュウッと俺を抱き締めて来た。柔らかい身体。熱い。触れる全ての箇所から頭を痺れさせる神力が染み込む。ああ。サラは女神なんだ。俺の中の神力が反応してる。いや、引き寄せられてる。気持ち.........良い。混ざり合うそれはもう長く続く軽い絶頂にも似た感覚。
俺は考える事を放棄してそれをただ.........味わった。
****
ランドールは俺の前世。
ルナはサラの前世。
2人は心でお互いを求め合い婚姻間近の恋人だった。ランドールは自身の瞳の色をした宝石の付いた揃いのピアスをルナに贈る。神力を込めて。それはとても美しい赤紫に光る澄んだ色。ルナはとても喜んだ。
神殿の場所は少し離れていたが風なら一瞬だ。会わない日は無かった。
ルナは闇の神と夜の女神の娘。
闇と夜を淡く照らす『月の光の女神』だった。
【加護】は安らかな眠り。
彼女の穏やかな気質、包み込む優しさ、儚さはそこに起因していたのだろう。
ある日、ランドールとルナは夜の《無機》の泉に出向いた。彼らの逢瀬の場所だった。しかし、そこには小さな泉に仰向けに浮かぶ女が居たのだ。意識は無い。おそらく新しく女神になった地上の娘なのだろう。見たことの無い服を着ていた。
ランドールは急いでその娘を泉から風で引き上げ自らの胸に落とす。ルナはその様子を心配そうに見ていた。何の【加護】かはまだ判らない。引き渡すまで風の神殿に預かる事にしたのだ。
たまに地上の娘が天界にやって来る。理由は判らないが《無機》の場所に。見つけた者が預かるのが常習だ。
だが、ランドールはじっとりと汗をかいた。この胸の高揚が。痺れる頭が。甘く官能的な.........その匂い。それは本能を刺激する.........「番」の匂いだった。
自身の腕にそっと添えられた白い指。ランドールはハッとしてそれを見る。ルナの心配そうに気遣う優しい瞳。
後、少しで.........風と月の光は一つになる。それなのに。
ランドールは裏切ってしまった。
1番大事な心を.........
離してはいけないモノを
もう戻せない絆
2人は
粉々になった.........
****
ハッと目が覚める。朝日が登っている。カーテンからの光が足元を白く塗る。すっかり寝ていたようだ。
月の光の女神だったルナ。サラが夜にウキウキすると言っていたのはそこからなんだろうな。神殿の場所は判らない。他の月の光の女神が居るのかも知らない。
記憶が戻ったら....やっぱり闇の神殿に連れて行かないといけないかな。
ふと、横でまだ眠る可愛い妻の顔を見る。
ん?
額に........何か.........薄いピンク?え?模様?
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