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第8章
第73話 霧散的思考の果てに
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昼休みが始まった。
屋上に行った。
空を見上げた。
青色。
白色。
二色のコントラスト。
なぜ、空は青く見えるのか?
なぜ、海は青く見えるのか?
空の青さと、海の青さは、どちらが先だろう?
背後を通り過ぎていく生徒たち。
声。
足音。
自分の鼓動を把握。
自分の呼吸を認識。
眼下に流れる噴水。
循環してまた吐き出される水。
延々と繰り返すプロセス。
きっと人間の血流も同じ。
お腹を空かせた二羽のスズメが下りてきて、水面に嘴を浸して喉を潤す。
喉?
鳥に喉はあるのか?
吹きつける風。
まだ少し冷たい。
固いブレザーの袖。
自分の皮膚に触れる、その瞬間。
悪寒が走る一瞬。
自分の身体も冷たいはずなのに、どうしたのだろう?
何を恐れているのだろう?
喧騒が途絶える。
誰もいなくなった、屋上。
自分しかいない、屋上。
校庭にブランコがないのはどうしてか。
あったらきっと素敵なのに……。
滑り台も……。
エクスクラメーションマークが日本語として認識されているという事実。
クエスチョンマークが英語以外の言語に用いられているという事実。
日本語とは何か?
なぜ、様々な表記が混在していても平気なのか?
人間とは何か?
なぜ、色々な考え方が顕在していても元気なのか?
考える、考える。
考えなくても良いことを考える。
足もとにビー玉が転がっていた。
しゃがんでそれを手に取る。
立ち上がって太陽の光を透過させる。
鈍く光る曲面。
人差し指と親指の狭間でくるくると向きを変える、ビー玉。
けれど、決して一周することはない、ビー玉。
爪先を立てて上履きの位置を調節する。
何のためか分からない。
何のために生きているのか分からない。
何のために生まれて死んでいくのか分からない。
地球は回っている。
けれど、月も回っている。
太陽も回っている。
何も特別ではないという真実。
頭も回っている。
血液も周っている。
この世に存在するものは、すべて回っているという事実。
それなのに、どうして、地球が回っていることに気がつかなかったのだろう?
どうして、地球だけ特別だなんて、そんな傲慢な考え方ができたのだろう?
死にたい?
生きたい?
いずれにしろ、同じ。
どちらを選んでも、この星に在る物質であることから逃れられない。
生きていても物質。
死んでしまっても物質。
では、心は?
では、意識は?
私とは、何か?
自分?
自我?
自己?
屋上に行った。
空を見上げた。
青色。
白色。
二色のコントラスト。
なぜ、空は青く見えるのか?
なぜ、海は青く見えるのか?
空の青さと、海の青さは、どちらが先だろう?
背後を通り過ぎていく生徒たち。
声。
足音。
自分の鼓動を把握。
自分の呼吸を認識。
眼下に流れる噴水。
循環してまた吐き出される水。
延々と繰り返すプロセス。
きっと人間の血流も同じ。
お腹を空かせた二羽のスズメが下りてきて、水面に嘴を浸して喉を潤す。
喉?
鳥に喉はあるのか?
吹きつける風。
まだ少し冷たい。
固いブレザーの袖。
自分の皮膚に触れる、その瞬間。
悪寒が走る一瞬。
自分の身体も冷たいはずなのに、どうしたのだろう?
何を恐れているのだろう?
喧騒が途絶える。
誰もいなくなった、屋上。
自分しかいない、屋上。
校庭にブランコがないのはどうしてか。
あったらきっと素敵なのに……。
滑り台も……。
エクスクラメーションマークが日本語として認識されているという事実。
クエスチョンマークが英語以外の言語に用いられているという事実。
日本語とは何か?
なぜ、様々な表記が混在していても平気なのか?
人間とは何か?
なぜ、色々な考え方が顕在していても元気なのか?
考える、考える。
考えなくても良いことを考える。
足もとにビー玉が転がっていた。
しゃがんでそれを手に取る。
立ち上がって太陽の光を透過させる。
鈍く光る曲面。
人差し指と親指の狭間でくるくると向きを変える、ビー玉。
けれど、決して一周することはない、ビー玉。
爪先を立てて上履きの位置を調節する。
何のためか分からない。
何のために生きているのか分からない。
何のために生まれて死んでいくのか分からない。
地球は回っている。
けれど、月も回っている。
太陽も回っている。
何も特別ではないという真実。
頭も回っている。
血液も周っている。
この世に存在するものは、すべて回っているという事実。
それなのに、どうして、地球が回っていることに気がつかなかったのだろう?
どうして、地球だけ特別だなんて、そんな傲慢な考え方ができたのだろう?
死にたい?
生きたい?
いずれにしろ、同じ。
どちらを選んでも、この星に在る物質であることから逃れられない。
生きていても物質。
死んでしまっても物質。
では、心は?
では、意識は?
私とは、何か?
自分?
自我?
自己?
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