3 / 37
season1
進む道 sideナディア
「あなたの事について…ですか?」
「…はい」
治療院で過ごすようになって九ヶ月。
ここ十年の記憶を失ってしまったわたしは、自分が何処でどのように暮らしていたのか分からなくて、けれどとにかく怪我を治しましょうと言われるまま深く考えることはせずに過ごしてきた。
だけど……
「こちらで過ごすにはかなりの費用がかかると伺いました…どなたかがお支払になられているのですよね?」
先日退院していった女性が、ここの費用は他の治療院に比べてかなりの額になると言っていた。
それだけ優秀な医療者が集められており、設備や食事が最高級のもので整えられているらしい。
だから貴族も多くいるのだと。
「事故に遭い、その後すぐにこちらに搬送されたと聞いております。三ヶ月間目覚めず、それからさらに半年…かなりの費用がかかっているのではないですか?それはどなたが…」
もしかして誰か懇意にしていた人がいたのかとも思ったけれど、目覚めてから半年…見舞いに訪れた人は誰もいなくて、そもそも家族がいなかったわたしが何故こんな所に?と不安に思った。
「その方にご迷惑をおかけしているのであれば、早いうちにこちらを出ようと思っております。ですので…先生がご存じであれば、その方にそうお伝え頂けませんか?」
「それは構いませんが…直接お会いして聞いてみようとは?ここを出てからのことなど、ご相談されてもいいのでは?」
「それは…考えもしましたが、この半年お見えになられていないですし…ご支援頂くことは出来ても、それ以上は求められていないということなのではないでしょうか…」
自分でそう言って苦しくなった。
やっぱりわたしは誰からも必要とされない人間なんだ…そう考えてしまう自分が悲しくて…とても寂しい。
「ここを出たあとは、住み込みの仕事でも探して暮らそうと思っています。長い間ゆっくりと過ごさせていただけたことを感謝していると…そうもお伝えください」
最後の記憶にあるのは、孤児院を出てから食堂勤めをしていた十四歳のわたし。
親兄弟もいなくて、ひとりで生きていた。
それから十年…わたしは誰かと出会い、恋をしたりしたのだろうか。
忘れてしまったことで、誰かを傷付けたりしていないか…それを心配する思いはあるけれど、目覚めてから半年、ひとつも思い出せずにいる。
ただ、記憶にあるわたしより口調は丁寧で穏やかな気がするし、食事のマナーも貴族のようだと褒められたから…もしかして、どこかのお屋敷に勤めるようになっていたのだろうか。
そして、そこのご主人様がここの費用を支払ってくれているとか…それなら納得出来るけれど、お屋敷勤めについての知識はないように思うから、きっと改めて雇ってもらうことは難しい。
お言葉に甘えて長く過ごさせてもらってきたけれど、ここでの費用はきちんと返そう。
……どれだけの額か怖くもあるけれど。
******
わたしにかかる費用を支払ってくれている方に先生から御礼と謝罪をお伝えいただき、その後お返事が届いたと一通の手紙を手渡された。
わたしについて教えて欲しいと望んだことに対する答えが書かれており、それは思いもしなかった衝撃的なことであるのに、思い出せないわたしにはどこか他人事にも思える。
「わたしが子爵夫人……」
曰く、わたしはふたつ上の子爵様とおよそ七年前に結婚していて、子供はいないらしい。
夫とされる子爵様の不誠実な態度と行動により心を痛め、離縁するつもりで家を出て何処かへ向かう途中で事故に遭い、発見してくれた方がわたしを知っていたことで子爵様にすぐに連絡が渡り、ここに運ばれた…とのこと。
「それにしても…」
“不誠実な態度と行動”
その詳細も記されているけれど…
「……離縁を望んでもおかしくはない…わね…」
亡くなった親友の奥様と幼子が心配だからと敷地内の別館に住まわせ、頼られることや懐かれることに気分がよくなり多く過ごすようになり、子供には父親として接することを許し、妻からの嫉妬が心地よくなり接触を見せつけるようにしていたこともあるなんて…そんな生活を三年も続けていれば、誰が見てもうまくいくはずがない。
そしてその女性から男女の関係があるのだと繰り返し言われるなんて…他人事に思えるわたしでも耐えられる気がしない。
『君が変わらず離縁を望むのであれば、必要な書類はこちらですべて用意する』
離縁…
結婚した記憶すらないのに離縁というのもおかしな気分だけれど、元々はそのつもりで家を出たのだと書いてある。
数枚に及ぶ便箋の最後には────
『許してほしいとは言わない。いつか記憶を取り戻した君はやはり僕の元を去りたいと思うかもしれない。それでも構わないから…もう一度だけ、君と過ごさせてはもらえないだろか』
『君を傷付けた僕にこんなことを言う権利などないことは分かっているが、君を愛している』
「愛を込めて…バルティス・モリス……」
流れるように綺麗な筆跡は所々震えているように思えて…夫だという子爵様はどんな思いで綴ったのだろうかと考えてしまう。
わたしを傷付けたことを後悔しているし、心から反省もしている…ということは伝わる。
だけど有難いことに…と言っていいのか分からないけれど、子爵様にされたことで傷付いたことは覚えていないし…同時に、そこまで耐えて深く傷付くほど愛していたという気持ちも今のわたしには存在しない。
「……バルティス・モリス様…」
改めてお名前を口にしても、心が籠っているであろうお手紙を繰り返し読んでも、やっぱり記憶は戻らないし胸が痛むこともない。
結婚して六年。
「子供は出来なかったのね…」
もしも子供がいたのなら、たとえ記憶がなくとも戻る決意をしたのかもしれないし…そもそも家を出ることもしなかったかもしれない。
四年をかけて結ばれ、夫婦として過ごした六年…
人生の半分近くを過ごしていたのに、目覚めてから半年、ひと欠片も思い出せなかったのはそれでいいという事なのではないだろうか。
もしかしたら、いつか記憶が戻って子爵様に会いたいと思うのかもしれないし、戻ったことで耐え難い苦しみに悩まされるのかもしれない。
何が最善なのか…今のわたしには分からないけれど、今のわたしだから出す答えは決まっている。
「お返事書かなくちゃ……」
先生からもらった便箋は水色で、封筒もお揃いのそれはとってもわたし好み。
「いつから水色が好きになったんだろう」
青空を思わせるその便箋に、わたしは正直な気持ちを書き始めた。
******
『バルティス・モリス様
お手紙ありがとうございました。
そして、素晴らしい環境で過ごすことを長くご支援頂きましたこと感謝申し上げます。
お送り頂いたお手紙に記されていたことは、残念ながら今のわたしにはなにひとつ思い出すことの出来ないものでした。
孤児の平民でしかなったわたしを望んでくださり、貴族の貴方様と夫婦としての契りを結ぶためにはかなりのご尽力があったものと思います。
きっとたくさんのご心配やご迷惑をおかけしたことでしょう。そして、そんなわたしを温かく見守りお支え頂いたのだとも思います。
そしてこのような状況にある今もなお、貴方様はわたしを案じお支えくださっておりますこと、心より有り難く存じます。
しかしながら、やはり記憶のない状態で貴族様の妻として務められる自信もないことと、いつか記憶が戻った時に貴方様へどのような思いを抱くのかという不安がございます。
ですので、事故に遭い記憶を失う前のわたしが望んだように離縁の手続きを進めていただけますでしょうか。
貴方様の謝罪のお気持ちはお受け致しました。
きっと、貴方様のお心を繋ぎ止められるだけのわたしであれば、このような事にならなかったのではないかと申し訳なく思っております。
これからは互いに新しい人生を歩みましょう。
どうかお幸せになってください。
今までありがとうございました。
ナディア』
「…はい」
治療院で過ごすようになって九ヶ月。
ここ十年の記憶を失ってしまったわたしは、自分が何処でどのように暮らしていたのか分からなくて、けれどとにかく怪我を治しましょうと言われるまま深く考えることはせずに過ごしてきた。
だけど……
「こちらで過ごすにはかなりの費用がかかると伺いました…どなたかがお支払になられているのですよね?」
先日退院していった女性が、ここの費用は他の治療院に比べてかなりの額になると言っていた。
それだけ優秀な医療者が集められており、設備や食事が最高級のもので整えられているらしい。
だから貴族も多くいるのだと。
「事故に遭い、その後すぐにこちらに搬送されたと聞いております。三ヶ月間目覚めず、それからさらに半年…かなりの費用がかかっているのではないですか?それはどなたが…」
もしかして誰か懇意にしていた人がいたのかとも思ったけれど、目覚めてから半年…見舞いに訪れた人は誰もいなくて、そもそも家族がいなかったわたしが何故こんな所に?と不安に思った。
「その方にご迷惑をおかけしているのであれば、早いうちにこちらを出ようと思っております。ですので…先生がご存じであれば、その方にそうお伝え頂けませんか?」
「それは構いませんが…直接お会いして聞いてみようとは?ここを出てからのことなど、ご相談されてもいいのでは?」
「それは…考えもしましたが、この半年お見えになられていないですし…ご支援頂くことは出来ても、それ以上は求められていないということなのではないでしょうか…」
自分でそう言って苦しくなった。
やっぱりわたしは誰からも必要とされない人間なんだ…そう考えてしまう自分が悲しくて…とても寂しい。
「ここを出たあとは、住み込みの仕事でも探して暮らそうと思っています。長い間ゆっくりと過ごさせていただけたことを感謝していると…そうもお伝えください」
最後の記憶にあるのは、孤児院を出てから食堂勤めをしていた十四歳のわたし。
親兄弟もいなくて、ひとりで生きていた。
それから十年…わたしは誰かと出会い、恋をしたりしたのだろうか。
忘れてしまったことで、誰かを傷付けたりしていないか…それを心配する思いはあるけれど、目覚めてから半年、ひとつも思い出せずにいる。
ただ、記憶にあるわたしより口調は丁寧で穏やかな気がするし、食事のマナーも貴族のようだと褒められたから…もしかして、どこかのお屋敷に勤めるようになっていたのだろうか。
そして、そこのご主人様がここの費用を支払ってくれているとか…それなら納得出来るけれど、お屋敷勤めについての知識はないように思うから、きっと改めて雇ってもらうことは難しい。
お言葉に甘えて長く過ごさせてもらってきたけれど、ここでの費用はきちんと返そう。
……どれだけの額か怖くもあるけれど。
******
わたしにかかる費用を支払ってくれている方に先生から御礼と謝罪をお伝えいただき、その後お返事が届いたと一通の手紙を手渡された。
わたしについて教えて欲しいと望んだことに対する答えが書かれており、それは思いもしなかった衝撃的なことであるのに、思い出せないわたしにはどこか他人事にも思える。
「わたしが子爵夫人……」
曰く、わたしはふたつ上の子爵様とおよそ七年前に結婚していて、子供はいないらしい。
夫とされる子爵様の不誠実な態度と行動により心を痛め、離縁するつもりで家を出て何処かへ向かう途中で事故に遭い、発見してくれた方がわたしを知っていたことで子爵様にすぐに連絡が渡り、ここに運ばれた…とのこと。
「それにしても…」
“不誠実な態度と行動”
その詳細も記されているけれど…
「……離縁を望んでもおかしくはない…わね…」
亡くなった親友の奥様と幼子が心配だからと敷地内の別館に住まわせ、頼られることや懐かれることに気分がよくなり多く過ごすようになり、子供には父親として接することを許し、妻からの嫉妬が心地よくなり接触を見せつけるようにしていたこともあるなんて…そんな生活を三年も続けていれば、誰が見てもうまくいくはずがない。
そしてその女性から男女の関係があるのだと繰り返し言われるなんて…他人事に思えるわたしでも耐えられる気がしない。
『君が変わらず離縁を望むのであれば、必要な書類はこちらですべて用意する』
離縁…
結婚した記憶すらないのに離縁というのもおかしな気分だけれど、元々はそのつもりで家を出たのだと書いてある。
数枚に及ぶ便箋の最後には────
『許してほしいとは言わない。いつか記憶を取り戻した君はやはり僕の元を去りたいと思うかもしれない。それでも構わないから…もう一度だけ、君と過ごさせてはもらえないだろか』
『君を傷付けた僕にこんなことを言う権利などないことは分かっているが、君を愛している』
「愛を込めて…バルティス・モリス……」
流れるように綺麗な筆跡は所々震えているように思えて…夫だという子爵様はどんな思いで綴ったのだろうかと考えてしまう。
わたしを傷付けたことを後悔しているし、心から反省もしている…ということは伝わる。
だけど有難いことに…と言っていいのか分からないけれど、子爵様にされたことで傷付いたことは覚えていないし…同時に、そこまで耐えて深く傷付くほど愛していたという気持ちも今のわたしには存在しない。
「……バルティス・モリス様…」
改めてお名前を口にしても、心が籠っているであろうお手紙を繰り返し読んでも、やっぱり記憶は戻らないし胸が痛むこともない。
結婚して六年。
「子供は出来なかったのね…」
もしも子供がいたのなら、たとえ記憶がなくとも戻る決意をしたのかもしれないし…そもそも家を出ることもしなかったかもしれない。
四年をかけて結ばれ、夫婦として過ごした六年…
人生の半分近くを過ごしていたのに、目覚めてから半年、ひと欠片も思い出せなかったのはそれでいいという事なのではないだろうか。
もしかしたら、いつか記憶が戻って子爵様に会いたいと思うのかもしれないし、戻ったことで耐え難い苦しみに悩まされるのかもしれない。
何が最善なのか…今のわたしには分からないけれど、今のわたしだから出す答えは決まっている。
「お返事書かなくちゃ……」
先生からもらった便箋は水色で、封筒もお揃いのそれはとってもわたし好み。
「いつから水色が好きになったんだろう」
青空を思わせるその便箋に、わたしは正直な気持ちを書き始めた。
******
『バルティス・モリス様
お手紙ありがとうございました。
そして、素晴らしい環境で過ごすことを長くご支援頂きましたこと感謝申し上げます。
お送り頂いたお手紙に記されていたことは、残念ながら今のわたしにはなにひとつ思い出すことの出来ないものでした。
孤児の平民でしかなったわたしを望んでくださり、貴族の貴方様と夫婦としての契りを結ぶためにはかなりのご尽力があったものと思います。
きっとたくさんのご心配やご迷惑をおかけしたことでしょう。そして、そんなわたしを温かく見守りお支え頂いたのだとも思います。
そしてこのような状況にある今もなお、貴方様はわたしを案じお支えくださっておりますこと、心より有り難く存じます。
しかしながら、やはり記憶のない状態で貴族様の妻として務められる自信もないことと、いつか記憶が戻った時に貴方様へどのような思いを抱くのかという不安がございます。
ですので、事故に遭い記憶を失う前のわたしが望んだように離縁の手続きを進めていただけますでしょうか。
貴方様の謝罪のお気持ちはお受け致しました。
きっと、貴方様のお心を繋ぎ止められるだけのわたしであれば、このような事にならなかったのではないかと申し訳なく思っております。
これからは互いに新しい人生を歩みましょう。
どうかお幸せになってください。
今までありがとうございました。
ナディア』
あなたにおすすめの小説
〖完結〗私はあなたのせいで死ぬのです。
藍川みいな
恋愛
「シュリル嬢、俺と結婚してくれませんか?」
憧れのレナード・ドリスト侯爵からのプロポーズ。
彼は美しいだけでなく、とても紳士的で頼りがいがあって、何より私を愛してくれていました。
すごく幸せでした……あの日までは。
結婚して1年が過ぎた頃、旦那様は愛人を連れて来ました。次々に愛人を連れて来て、愛人に子供まで出来た。
それでも愛しているのは君だけだと、離婚さえしてくれません。
そして、妹のダリアが旦那様の子を授かった……
もう耐える事は出来ません。
旦那様、私はあなたのせいで死にます。
だから、後悔しながら生きてください。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全15話で完結になります。
この物語は、主人公が8話で登場しなくなります。
感想の返信が出来なくて、申し訳ありません。
たくさんの感想ありがとうございます。
次作の『もう二度とあなたの妻にはなりません!』は、このお話の続編になっております。
このお話はバッドエンドでしたが、次作はただただシュリルが幸せになるお話です。
良かったら読んでください。
【完結】他の人が好きな人を好きになる姉に愛する夫を奪われてしまいました。
山葵
恋愛
私の愛する旦那様。私は貴方と結婚して幸せでした。
姉は「協力するよ!」と言いながら友達や私の好きな人に近づき「彼、私の事を好きだって!私も話しているうちに好きになっちゃったかも♡」と言うのです。
そんな姉が離縁され実家に戻ってきました。
立派な王太子妃~妃の幸せは誰が考えるのか~
矢野りと
恋愛
ある日王太子妃は夫である王太子の不貞の現場を目撃してしまう。愛している夫の裏切りに傷つきながらも、やり直したいと周りに助言を求めるが‥‥。
隠れて不貞を続ける夫を見続けていくうちに壊れていく妻。
周りが気づいた時は何もかも手遅れだった…。
※設定はゆるいです。
今さらやり直しは出来ません
mock
恋愛
3年付き合った斉藤翔平からプロポーズを受けれるかもと心弾ませた小泉彩だったが、当日仕事でどうしても行けないと断りのメールが入り意気消沈してしまう。
落胆しつつ帰る道中、送り主である彼が見知らぬ女性と歩く姿を目撃し、いてもたってもいられず後を追うと二人はさっきまで自身が待っていたホテルへと入っていく。
そんなある日、夢に出てきた高木健人との再会を果たした彩の運命は少しずつ変わっていき……
蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。
届かぬ温もり
HARUKA
恋愛
夫には忘れられない人がいた。それを知りながら、私は彼のそばにいたかった。愛することで自分を捨て、夫の隣にいることを選んだ私。だけど、その恋に答えはなかった。すべてを失いかけた私が選んだのは、彼から離れ、自分自身の人生を取り戻す道だった·····
◆◇◆◇◆◇◆
読んでくださり感謝いたします。
すべてフィクションです。不快に思われた方は読むのを止めて下さい。
ゆっくり更新していきます。
誤字脱字も見つけ次第直していきます。
よろしくお願いします。
裏切りの街 ~すれ違う心~
緑谷めい
恋愛
エマは裏切られた。付き合って1年になる恋人リュカにだ。ある日、リュカとのデート中、街の裏通りに突然一人置き去りにされたエマ。リュカはエマを囮にした。彼は騎士としての手柄欲しさにエマを利用したのだ。※ 全5話完結予定