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第23章 追憶の番人『ドク』
第336話 もう、こんなことはさせません
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ズザァアアン!!
ニナーナさんは自分とお姉ちゃんを連れて、要塞のようなお屋敷の中へと突っ込んで行きました。
かなりの勢いで滑り込みましたが、自分達の体はニナーナさんが発するバリアで守られたため、ケガもありません。
「ここにフロストさんがいるんですね……」
お屋敷の中は滅茶苦茶に荒らされていました。
まるで巨大な怪物でも通って行ったかのように、床や壁は壊され、倒れている人達もいます……。
「ニ、ニナーナさん!? どうしたんですか!?」
「……オーバーヒートです。許容限界以上の出力で飛行を行ったため、一時機能を停止する必要があります……」
周囲を見渡していた自分ですが、お姉ちゃんの言葉を聞いてニナーナさんの方を見ました。
全身から煙を吹き出し、火花が飛び散っています。
お母さんとほとんど同じ姿をしているだけに、そんな姿を見ているこちらも苦しくなってきます……。
「ドクター・フロストは……この奥にいます。マカロン様、ラルフル様。このニナーナは置いておき……先へお進みください……。どうか……ドクター・フロストを……止めてください……」
表情一つ変えずに自分とお姉ちゃんへ現状を伝えるニナーナさんですが、なんだか本当に必死そうにも見えます。
フロストさんが作ったという、ヒューマノイド――
元々、お母さんに似せて作られた人です。
そのせいなのでしょうか。
なんだか、自分達にはお母さんの魂が宿っているように見えます……。
「お姉ちゃん、行きましょう。フロストさんに……もうこんなことをさせないために!」
「ええ……行くわ! 急ぎましょう!」
「どうかご無事で――」
自分とお姉ちゃんが決意を固めた後、ニナーナさんは目を閉じて止まってしまいました。
この人が託した思いに報いるためにも、なんとしてもフロストさんを止めてみせます!
■
「ク~カ~カ~カ~! や~っとだ~! や~っと見つけたぞ~……レーコ公爵~!!」
「ひ、ひぃい……! た、助け……!」
自分とお姉ちゃんが屋敷の奥まで進むと、その人達がいました。
背中から生えた四本のアームで威嚇しながら、狂ったように話すフロストさん――
それを見て、腰が抜けながら怯えて後ずさりするレーコ公爵――
「フロストさん! 待ってください!」
「私達の話を聞いて! フロストさん!」
自分とお姉ちゃんは、必死にフロストさんへと呼びかけました。
「……な~んだ~? ラルフル~? マカロン~? な~んで、てめ~らがここにいるんだ~?」
その声に反応してこちらに振り向いてくれたフロストさん――
ですが、その目は"完全に壊れた人の目"になっていました……。
「自分とお姉ちゃんは……話を全て聞きました」
「ニナーナさんから聞いたんです。あなたとお母さんとの関係を……」
「ニナーナから~? ……あれ~? 俺はな~んでそんなことをニナーナに吹き込んでたんだ~?」
ニナーナさんにフロストさんとお母さんの関係を教えたのは、他でもないフロストさんのはずです。
それなのに、そのことまで忘れる程この人はおかしくなってしまったのでしょうか……?
「ま~、今更ど~でもい~か~。でも、てめ~ら二人もニナーナから聞いたんだろ~? だったらよ~、俺を止める気もね~よな~?」
フロストさんはアームをレーコ公爵へ向けながら、話を続けました――
「てめ~らの母親――ルナーナはこのレーコ公爵のせいで苦しめられ、そして死んだんだ~。だからよ~、こいつを殺してこそよ~、ルナーナの魂も報われるってもんだろ~がよ~? ク~カ~カ~カ~!」
フロストさんは壊れた笑みを浮かべながら尋ねてきました。
この人だって、本当は分かっているはずなんです。
お母さんが、"そんなことを望む人じゃない"ってことぐらい――
「報われませんよ……。こんなことで、お母さんの魂が報われるはずがありません!」
「お願い……フロストさん! お母さんのためにも……私達のためにも! 復讐なんかやめて!」
自分とお姉ちゃんは必死に訴えかけました。
この人はただ、行き場を失った怒りに惑わされているだけなんです。
その訴えを聞いたフロストさんは、ゆっくりとこちらへ向き直ります。
四本のアームを巧みに使い、自らの体を持ち上げながら、自分達をまるで威嚇するように――
「……マカロン~、ラルフル~。俺はな~、今日この復讐果たすためだけによ~、生きながらえてきたんだぜ~? それを邪魔するってんならよ~……ど~なるか分かってるんだろ~な~?」
フロストさんは自分とお姉ちゃんを睨みつけながら話してきました――
これは……やるしかありません!
「お姉ちゃん……。自分の後ろから、サポートをお願いします!」
「……分かったわ。私達二人で……フロストさんを止めましょう!」
ここまで単独でこのお屋敷を蹂躙してきた、フロストさんの実力――
その力相手に自分とお姉ちゃんの二人だけで、どこまで通用するかは分かりません。
でも、今もしここに"お母さんがいたら"――絶対に止めます!
フロストさんが愛した女性、ルナーナ――自分達姉弟のお母さん――
その思いのためにも……フロストさんにこれ以上復讐をさせるわけには行きません!!
「生意気な~!! こ~なったらよ~! ルナーナの子だろ~が容赦しね~! 少~し大人しくしててもらうぜ~……マカロン!! ラルフル!!」
ニナーナさんは自分とお姉ちゃんを連れて、要塞のようなお屋敷の中へと突っ込んで行きました。
かなりの勢いで滑り込みましたが、自分達の体はニナーナさんが発するバリアで守られたため、ケガもありません。
「ここにフロストさんがいるんですね……」
お屋敷の中は滅茶苦茶に荒らされていました。
まるで巨大な怪物でも通って行ったかのように、床や壁は壊され、倒れている人達もいます……。
「ニ、ニナーナさん!? どうしたんですか!?」
「……オーバーヒートです。許容限界以上の出力で飛行を行ったため、一時機能を停止する必要があります……」
周囲を見渡していた自分ですが、お姉ちゃんの言葉を聞いてニナーナさんの方を見ました。
全身から煙を吹き出し、火花が飛び散っています。
お母さんとほとんど同じ姿をしているだけに、そんな姿を見ているこちらも苦しくなってきます……。
「ドクター・フロストは……この奥にいます。マカロン様、ラルフル様。このニナーナは置いておき……先へお進みください……。どうか……ドクター・フロストを……止めてください……」
表情一つ変えずに自分とお姉ちゃんへ現状を伝えるニナーナさんですが、なんだか本当に必死そうにも見えます。
フロストさんが作ったという、ヒューマノイド――
元々、お母さんに似せて作られた人です。
そのせいなのでしょうか。
なんだか、自分達にはお母さんの魂が宿っているように見えます……。
「お姉ちゃん、行きましょう。フロストさんに……もうこんなことをさせないために!」
「ええ……行くわ! 急ぎましょう!」
「どうかご無事で――」
自分とお姉ちゃんが決意を固めた後、ニナーナさんは目を閉じて止まってしまいました。
この人が託した思いに報いるためにも、なんとしてもフロストさんを止めてみせます!
■
「ク~カ~カ~カ~! や~っとだ~! や~っと見つけたぞ~……レーコ公爵~!!」
「ひ、ひぃい……! た、助け……!」
自分とお姉ちゃんが屋敷の奥まで進むと、その人達がいました。
背中から生えた四本のアームで威嚇しながら、狂ったように話すフロストさん――
それを見て、腰が抜けながら怯えて後ずさりするレーコ公爵――
「フロストさん! 待ってください!」
「私達の話を聞いて! フロストさん!」
自分とお姉ちゃんは、必死にフロストさんへと呼びかけました。
「……な~んだ~? ラルフル~? マカロン~? な~んで、てめ~らがここにいるんだ~?」
その声に反応してこちらに振り向いてくれたフロストさん――
ですが、その目は"完全に壊れた人の目"になっていました……。
「自分とお姉ちゃんは……話を全て聞きました」
「ニナーナさんから聞いたんです。あなたとお母さんとの関係を……」
「ニナーナから~? ……あれ~? 俺はな~んでそんなことをニナーナに吹き込んでたんだ~?」
ニナーナさんにフロストさんとお母さんの関係を教えたのは、他でもないフロストさんのはずです。
それなのに、そのことまで忘れる程この人はおかしくなってしまったのでしょうか……?
「ま~、今更ど~でもい~か~。でも、てめ~ら二人もニナーナから聞いたんだろ~? だったらよ~、俺を止める気もね~よな~?」
フロストさんはアームをレーコ公爵へ向けながら、話を続けました――
「てめ~らの母親――ルナーナはこのレーコ公爵のせいで苦しめられ、そして死んだんだ~。だからよ~、こいつを殺してこそよ~、ルナーナの魂も報われるってもんだろ~がよ~? ク~カ~カ~カ~!」
フロストさんは壊れた笑みを浮かべながら尋ねてきました。
この人だって、本当は分かっているはずなんです。
お母さんが、"そんなことを望む人じゃない"ってことぐらい――
「報われませんよ……。こんなことで、お母さんの魂が報われるはずがありません!」
「お願い……フロストさん! お母さんのためにも……私達のためにも! 復讐なんかやめて!」
自分とお姉ちゃんは必死に訴えかけました。
この人はただ、行き場を失った怒りに惑わされているだけなんです。
その訴えを聞いたフロストさんは、ゆっくりとこちらへ向き直ります。
四本のアームを巧みに使い、自らの体を持ち上げながら、自分達をまるで威嚇するように――
「……マカロン~、ラルフル~。俺はな~、今日この復讐果たすためだけによ~、生きながらえてきたんだぜ~? それを邪魔するってんならよ~……ど~なるか分かってるんだろ~な~?」
フロストさんは自分とお姉ちゃんを睨みつけながら話してきました――
これは……やるしかありません!
「お姉ちゃん……。自分の後ろから、サポートをお願いします!」
「……分かったわ。私達二人で……フロストさんを止めましょう!」
ここまで単独でこのお屋敷を蹂躙してきた、フロストさんの実力――
その力相手に自分とお姉ちゃんの二人だけで、どこまで通用するかは分かりません。
でも、今もしここに"お母さんがいたら"――絶対に止めます!
フロストさんが愛した女性、ルナーナ――自分達姉弟のお母さん――
その思いのためにも……フロストさんにこれ以上復讐をさせるわけには行きません!!
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