455 / 476
最終章 それが俺達の絆
第455話 明暗夜光のルクガイア・飛②
しおりを挟む
「ゼロラ殿! 僕達を助けに来てくれたのか!?」
「それにしてもボロボロではないか!? とにかく体を休めてくれ!」
ミリアに案内されて国王の私室に入った俺とマカロン。
中にはロギウスと国王陛下もおり、なんとか無事だったようだ。
この特殊な魔法で空間ごと遮断されたようになっている、国王の私室――
レイキースの魔の手もここまでは及ばないようだ。
そして、この部屋に逃げ込んだ人間はもう一人いた――
「ゼ、ゼロラ殿か……。なんとも心強い援軍だ……ウグゥ!?」
「お前は……バルカウス……」
ルクガイア王国騎士団の団長で、かつてユメと同じパーティーメンバーでもあった男、バルカウス。
レイキースの仲間でもあるはずのこいつも、深手を負って部屋の椅子で手当てを受けていた。
「何があったんだ? お前はレイキースの仲間じゃなかったのか?」
「ハハハッ……。あのように私欲と私怨にまみれた勇者の仲間など、こちらから願い下げだ……。いや、手を切るのが遅すぎたかな……。拙者が目障りと感じるや否や、レイキースはすぐに攻撃してきて、今やこのザマだ……」
どうやらレイキースは共に戦ったバルカウスにまで、その凶刃を向けてきたようだ。
そんなレイキースの姿に、バルカウスも完全にあきれ果てている。
『遅すぎた』と言うならば、それは俺も同じことか。
俺が【伝説の魔王】だった頃、レイキースの本質を見ぬくことさえできていれば――
――いや、今ここで考えていても仕方のないことか。
「ゼロラ殿。拙者がこんなことを頼めた義理でないことは、百も承知だ。だがそれを承知の上で、どうかお主に頼みたい。……勇者レイキースを倒してくれ。頼む……!」
傷の癒えない体を動かしながら、バルカウスは俺に懇願してきた。
「……俺にそんなことを頼んでいいのか? お前も俺の正体は知ってるのだろう? 俺はかつて、【伝説の魔王】で――」
「そのようなことは関係ない。むしろ、これ以上【栄光の勇者】を倒すのに適した役者などおるまい。ゼロラ殿、どうかこの通り……頼む!」
バルカウスは俺に再度頭を下げ、その思いの丈を現してきた。
この男も思えば哀れなものだ。
レイキースの仲間となり、魔法使いだったラルフルの魔力を奪う計画に加担させられ、不要となった今はこうして切り離された――
そんな恨みとどうしようもない後悔もあるのだろう。
【伝説の魔王】だった俺にまで、こうして願い出ている。
「分かった……バルカウス。元々俺はそのためにここまで来たんだ。あんたの思いもしっかり受け取らせてもらう」
「ハハハッ……これがかの【伝説の魔王】と呼ばれた男か……。拙者ももっと、お主とは早く言葉を交わしたかったものだ……」
バルカウスはどこか納得しながらも、僅かな後悔をその言葉に交えている。
確かに過去を変えることはできない。
それでも、未来なら変えられる。
ここで一通りの治療を終えたら、俺もすぐにレイキースの元へ向かうとしよう。
「ゼロラさん……。アタシからもお願いします。どうか……どうかラルフルのことを助けて……!」
マカロンと一緒に俺のケガを治療してくれているミリアが、涙ながらに懇願してきた。
恋人であるラルフルが、レイキースの術中にはまってしまったのだ。
おまけにそのレイキースは、これまでにないほどの凶行に及んでいる――
――心が痛むなんて話じゃないだろう。
「安心しろ、ミリア。ラルフルのことも、俺が必ず助け出す」
レイキースを倒せば、ラルフルの洗脳も解けるはずだ。
かつて仲間だったラルフルの魔力を奪い去っただけでなく、今もこうして自らの手駒とするレイキースの所業――
――黙って見過ごすことなど、到底できはしない。
「ありがとうございます……ゼロラさん……! ラルフルを……助けて……!」
「私からもお願いします……ゼロラさん」
涙を流して礼を言うミリアと一緒に、ラルフルの姉であるマカロンも願い出てきた。
もちろんその思いにだって応えてみせる。
俺が愛する女性の悲しみ姿を、これ以上見たくはない。
「そうだ、ロギウス。リョウのことなんだが、ひとまずは無事だ」
「ほ、本当か!? よ、よかった……! 本当に……!」
リョウのことは婚約者であるロギウスにも伝えておく必要があるだろう。
そう思った俺は、ロギウスに事情を説明した。
まだ魔法の檻に囚われたままではあるが、向こうには強力な味方もいる。
それを聞いたロギウスは、涙を堪えながら身を震わせていた。
こいつもリョウと婚約する時はひと騒動あったが、本気でリョウを愛してくれているんだな。
そんな思いに報いるためだ。俺は尚更レイキースに負けられない。
「……よし。もうそろそろ大丈夫だろう」
「ええ。これで一応の手当てはできたけど……」
「傷こそ塞がりましたけど、疲労は残ってます……。本当に、どうか無事に帰ってきてくださいね……ゼロラさん」
ミリアとマカロンの魔法で、俺の傷の手当は一通り終わった。
だがマカロンも言う通り、疲労までは抜けきっていない。
シシバとダンジェロとの戦い――
俺を消耗させるのもレイキースの計算の内だろうが、この程度で弱音は吐いていられない。
俺はまだわずかに重い体を起こし、一人部屋の扉へと向かう。
「ゼロラ殿……。勇者レイキースが起こしたこの事態、ルクガイア王国国王として、誠に恥ずべきことだとは思う。だが、恥を忍んで頼ませてほしい――」
俺が部屋から出ようとする間際、国王が俺に言葉を投げかけてきた――
「レイキースを倒してくれ! 今それができるのは、貴殿を置いて他にいない!」
「ええ、分かってますよ、国王陛下。他の全員も、ここでしばらく待っていてくれ」
国王だけではない。俺は全員の願いと思いを胸に抱き、一人部屋の外へ出る。
目指すは玉座の間――レイキースが鎮座する、最後の舞台。
"勇者と魔王の戦い"のころから続く因縁だが、今そんなことはどうでもいい。
俺のやるべきことは、ただ一つ――
レイキースを打ち倒すことだけだ。
「それにしてもボロボロではないか!? とにかく体を休めてくれ!」
ミリアに案内されて国王の私室に入った俺とマカロン。
中にはロギウスと国王陛下もおり、なんとか無事だったようだ。
この特殊な魔法で空間ごと遮断されたようになっている、国王の私室――
レイキースの魔の手もここまでは及ばないようだ。
そして、この部屋に逃げ込んだ人間はもう一人いた――
「ゼ、ゼロラ殿か……。なんとも心強い援軍だ……ウグゥ!?」
「お前は……バルカウス……」
ルクガイア王国騎士団の団長で、かつてユメと同じパーティーメンバーでもあった男、バルカウス。
レイキースの仲間でもあるはずのこいつも、深手を負って部屋の椅子で手当てを受けていた。
「何があったんだ? お前はレイキースの仲間じゃなかったのか?」
「ハハハッ……。あのように私欲と私怨にまみれた勇者の仲間など、こちらから願い下げだ……。いや、手を切るのが遅すぎたかな……。拙者が目障りと感じるや否や、レイキースはすぐに攻撃してきて、今やこのザマだ……」
どうやらレイキースは共に戦ったバルカウスにまで、その凶刃を向けてきたようだ。
そんなレイキースの姿に、バルカウスも完全にあきれ果てている。
『遅すぎた』と言うならば、それは俺も同じことか。
俺が【伝説の魔王】だった頃、レイキースの本質を見ぬくことさえできていれば――
――いや、今ここで考えていても仕方のないことか。
「ゼロラ殿。拙者がこんなことを頼めた義理でないことは、百も承知だ。だがそれを承知の上で、どうかお主に頼みたい。……勇者レイキースを倒してくれ。頼む……!」
傷の癒えない体を動かしながら、バルカウスは俺に懇願してきた。
「……俺にそんなことを頼んでいいのか? お前も俺の正体は知ってるのだろう? 俺はかつて、【伝説の魔王】で――」
「そのようなことは関係ない。むしろ、これ以上【栄光の勇者】を倒すのに適した役者などおるまい。ゼロラ殿、どうかこの通り……頼む!」
バルカウスは俺に再度頭を下げ、その思いの丈を現してきた。
この男も思えば哀れなものだ。
レイキースの仲間となり、魔法使いだったラルフルの魔力を奪う計画に加担させられ、不要となった今はこうして切り離された――
そんな恨みとどうしようもない後悔もあるのだろう。
【伝説の魔王】だった俺にまで、こうして願い出ている。
「分かった……バルカウス。元々俺はそのためにここまで来たんだ。あんたの思いもしっかり受け取らせてもらう」
「ハハハッ……これがかの【伝説の魔王】と呼ばれた男か……。拙者ももっと、お主とは早く言葉を交わしたかったものだ……」
バルカウスはどこか納得しながらも、僅かな後悔をその言葉に交えている。
確かに過去を変えることはできない。
それでも、未来なら変えられる。
ここで一通りの治療を終えたら、俺もすぐにレイキースの元へ向かうとしよう。
「ゼロラさん……。アタシからもお願いします。どうか……どうかラルフルのことを助けて……!」
マカロンと一緒に俺のケガを治療してくれているミリアが、涙ながらに懇願してきた。
恋人であるラルフルが、レイキースの術中にはまってしまったのだ。
おまけにそのレイキースは、これまでにないほどの凶行に及んでいる――
――心が痛むなんて話じゃないだろう。
「安心しろ、ミリア。ラルフルのことも、俺が必ず助け出す」
レイキースを倒せば、ラルフルの洗脳も解けるはずだ。
かつて仲間だったラルフルの魔力を奪い去っただけでなく、今もこうして自らの手駒とするレイキースの所業――
――黙って見過ごすことなど、到底できはしない。
「ありがとうございます……ゼロラさん……! ラルフルを……助けて……!」
「私からもお願いします……ゼロラさん」
涙を流して礼を言うミリアと一緒に、ラルフルの姉であるマカロンも願い出てきた。
もちろんその思いにだって応えてみせる。
俺が愛する女性の悲しみ姿を、これ以上見たくはない。
「そうだ、ロギウス。リョウのことなんだが、ひとまずは無事だ」
「ほ、本当か!? よ、よかった……! 本当に……!」
リョウのことは婚約者であるロギウスにも伝えておく必要があるだろう。
そう思った俺は、ロギウスに事情を説明した。
まだ魔法の檻に囚われたままではあるが、向こうには強力な味方もいる。
それを聞いたロギウスは、涙を堪えながら身を震わせていた。
こいつもリョウと婚約する時はひと騒動あったが、本気でリョウを愛してくれているんだな。
そんな思いに報いるためだ。俺は尚更レイキースに負けられない。
「……よし。もうそろそろ大丈夫だろう」
「ええ。これで一応の手当てはできたけど……」
「傷こそ塞がりましたけど、疲労は残ってます……。本当に、どうか無事に帰ってきてくださいね……ゼロラさん」
ミリアとマカロンの魔法で、俺の傷の手当は一通り終わった。
だがマカロンも言う通り、疲労までは抜けきっていない。
シシバとダンジェロとの戦い――
俺を消耗させるのもレイキースの計算の内だろうが、この程度で弱音は吐いていられない。
俺はまだわずかに重い体を起こし、一人部屋の扉へと向かう。
「ゼロラ殿……。勇者レイキースが起こしたこの事態、ルクガイア王国国王として、誠に恥ずべきことだとは思う。だが、恥を忍んで頼ませてほしい――」
俺が部屋から出ようとする間際、国王が俺に言葉を投げかけてきた――
「レイキースを倒してくれ! 今それができるのは、貴殿を置いて他にいない!」
「ええ、分かってますよ、国王陛下。他の全員も、ここでしばらく待っていてくれ」
国王だけではない。俺は全員の願いと思いを胸に抱き、一人部屋の外へ出る。
目指すは玉座の間――レイキースが鎮座する、最後の舞台。
"勇者と魔王の戦い"のころから続く因縁だが、今そんなことはどうでもいい。
俺のやるべきことは、ただ一つ――
レイキースを打ち倒すことだけだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
10才の誕生日に女神に与えられた本。
それは、最強の魔道具だった。
魔道具頼みの異世界で『魔法』を武器に成り上がっていく!
すべては、憧れのスローライフのために!
エブリスタにも掲載しています。
公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる