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将軍艦隊編・急
ep345 【右舷将の通信記録Ⅵ】
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◇ ◇ ◇
――ボスでしたか。お疲れ様です。右舷将のラルカです。
現在、指示通り自分は右舷護衛艦を潜水させて海中で待機しています。他の五艦将につきましても同様です。
空中戦艦コメットノアは現在も上空に健在しています。ただ、先程までのように移動しているとは言えませんね。漂っているといった感じです。
気にはなりますが、ミス空鳥も固厳首相も降りてくる様子はありません。おそらく、あの二人で交戦中なのでしょう。
ミスターフクロウのガンシップも墜落したようですし、あの空中戦艦は二人による決戦の舞台といったところでしょうか。
それにしても、固厳首相は本当にとんだ狸でしたね。
将軍艦隊が艦内に持ち込んでいた白陽炉を使ってコメットノアを空中戦艦ごと起動させ、さらには自身もナノマシンで空色の魔女をベースにした超人へと改造していましたか。
仕事相手だった時は従うしかなかったとはいえ、随分と将軍艦隊がいいように使われたものです。
とはいえ、ボスもこのまま引き下がるつもりはないのでしょう? この後に狙うのは、日本で言う『漁夫の利』となりますか。
――そうですね。ミス空鳥と固厳首相の決着が着くまでは、こちらも艦艇を潜水させて待機します。
決着が確認できれば、後は五艦将であそこまで辿り着く手段はありますからね。
――『どちらが勝つと思う?』……ですか? 正直に申しますと、ミス空鳥の勝算は薄いでしょう。
固厳首相に搭載されたナノマシンのスペックは自分も確認させていただきましたが、純粋なパワーは完全に空色の魔女を上回っています。
いくら彼女にトラクタービームやデバイスロッドといった武器があるとしても、とても覆せるスペック差ではありません。今の固厳首相とまともに太刀打ちできるのは、ミスターフレイムぐらいでしょう。
おまけに『戦いを嫌う性分』のミス空鳥と『戦いを望む性分』の固厳首相では、気持ちの面でも差が出てしまうかと。
――そうですね。どちらかと言えば、自分はミス空鳥の勝利を願いたいのかもしれません。
その方が後々こちらに都合がいいとも言えますが、それ以上の何かを抱いてしまいます。
自分もなんだかんだで彼女との付き合いは長いので、妙な情が沸いたのでしょうか。以前にボスが『絆された』とおっしゃったのも、あながち嘘ではないのかもしれません。
どうにも彼女のように『誰かを守るために戦う』という人間は、自分のような殺し屋の目には奇特に映ってしまうようです。
うまく言えませんが……これもまた彼女のカリスマ性と言うべきなのでしょうか。
人々に何の算段もなしに手を差し伸べ、その結果として慕う人間が自然と増えていたのもそのカリスマ性なのでしょう。
こういう場面でも、クジャク様との縁も感じてしまいます。……そういえば、妹君様もミス空鳥のような方だったとか。
いずれにせよ、今はこちらも命令通り静観しておきます。
大局で見れば、どちらが勝っても不都合はありません。
――空色の魔女の勝利は、自分も心の中だけで願わせていただきます。
◇ ◇ ◇
――ボスでしたか。お疲れ様です。右舷将のラルカです。
現在、指示通り自分は右舷護衛艦を潜水させて海中で待機しています。他の五艦将につきましても同様です。
空中戦艦コメットノアは現在も上空に健在しています。ただ、先程までのように移動しているとは言えませんね。漂っているといった感じです。
気にはなりますが、ミス空鳥も固厳首相も降りてくる様子はありません。おそらく、あの二人で交戦中なのでしょう。
ミスターフクロウのガンシップも墜落したようですし、あの空中戦艦は二人による決戦の舞台といったところでしょうか。
それにしても、固厳首相は本当にとんだ狸でしたね。
将軍艦隊が艦内に持ち込んでいた白陽炉を使ってコメットノアを空中戦艦ごと起動させ、さらには自身もナノマシンで空色の魔女をベースにした超人へと改造していましたか。
仕事相手だった時は従うしかなかったとはいえ、随分と将軍艦隊がいいように使われたものです。
とはいえ、ボスもこのまま引き下がるつもりはないのでしょう? この後に狙うのは、日本で言う『漁夫の利』となりますか。
――そうですね。ミス空鳥と固厳首相の決着が着くまでは、こちらも艦艇を潜水させて待機します。
決着が確認できれば、後は五艦将であそこまで辿り着く手段はありますからね。
――『どちらが勝つと思う?』……ですか? 正直に申しますと、ミス空鳥の勝算は薄いでしょう。
固厳首相に搭載されたナノマシンのスペックは自分も確認させていただきましたが、純粋なパワーは完全に空色の魔女を上回っています。
いくら彼女にトラクタービームやデバイスロッドといった武器があるとしても、とても覆せるスペック差ではありません。今の固厳首相とまともに太刀打ちできるのは、ミスターフレイムぐらいでしょう。
おまけに『戦いを嫌う性分』のミス空鳥と『戦いを望む性分』の固厳首相では、気持ちの面でも差が出てしまうかと。
――そうですね。どちらかと言えば、自分はミス空鳥の勝利を願いたいのかもしれません。
その方が後々こちらに都合がいいとも言えますが、それ以上の何かを抱いてしまいます。
自分もなんだかんだで彼女との付き合いは長いので、妙な情が沸いたのでしょうか。以前にボスが『絆された』とおっしゃったのも、あながち嘘ではないのかもしれません。
どうにも彼女のように『誰かを守るために戦う』という人間は、自分のような殺し屋の目には奇特に映ってしまうようです。
うまく言えませんが……これもまた彼女のカリスマ性と言うべきなのでしょうか。
人々に何の算段もなしに手を差し伸べ、その結果として慕う人間が自然と増えていたのもそのカリスマ性なのでしょう。
こういう場面でも、クジャク様との縁も感じてしまいます。……そういえば、妹君様もミス空鳥のような方だったとか。
いずれにせよ、今はこちらも命令通り静観しておきます。
大局で見れば、どちらが勝っても不都合はありません。
――空色の魔女の勝利は、自分も心の中だけで願わせていただきます。
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