コミュ障な言霊師の放浪記

永沢 紗凪

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第1章

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「何これ」

  旭の第一声。当然だろう。目の前に見たこともない世界が広がっているのだから。
  目を覚ましたのは広大な草原の上。周りには色とりどりの光の粒が風に身をまかせるようにして漂っている。
  さらに衣服が妙な、そう、例えるならゲームでよく使う戦闘服のようなものだった。
  上半身は黒い半袖のシャツの上から簡素な胸当。下は黒くポケットが多く付けられたゆったりめのズボンで、手には布でてきたダークグレーの肘当てと手袋。ズボンのベルト通しのところに付けられた簡素な鞄には銃とナイフが入っている。
「って武器?!マジですか」
  こんなものを持っていて捕まったりしないだろうかと不安に思いながらも、仕方ないのでそのままゆっくり歩き出した。

  少し歩くと町らしいものが見えてきた。
  活気溢れる街並みは少しだけ旭を安堵させたがすぐに表情は暗くなる。
  売られているものがすべて見覚えがない上に、買ったものが瞬時にその場から消えている。
  店の人も客も、みんながゲームでいうところのアイテムボックス的なものを開いて買い物をしているのだ。
「今時流行りのゲームの中にトリップしちゃったどうしよーな感じですか。いや、私もここまで夢に見るとは救いようのない中二病になってしまったもんだ」
  旭は笑顔を引きつらせながら独り言を呟く。
  しかしこれはおそらく夢だ。夢ならいつか覚める。さらに言えばだいたいは内容を覚えていない。
  旭はいつか覚めるであろう時までのんびりこの世界を見て回ることにした。
  自分で言うのもなんだがアニメやゲームには平均よりも知識があると思っている。
  必然的にと言っていいのか、旭自身まず興味があったのは武器屋なるものだった。
  いきなり入るのは勇気がいったがここはゲームの中だと思って端の方から武器を物色しながらそっと店内に入る。
  いろんな武器が並んでいるだけでもう旭のテンションは急激に上昇していた。
  実際に手にとってみれるのだろうかと思い、そっと触れると硬い感触がする。どうやら持つことができるらしい。
  旭は一番最初に目に付いた黒刀を恐る恐る手に取る。
  想像以上の重さだったそれは、旭に妙な現実味を感じさせた。
「そいつが気に入ったのかい」
  突然声をかけられて、旭は驚いて振り返る。すこし年配の男の店員がカウンターの向こうからこちらを見ていた。
 「冒険者志望かい」
  答えに窮しながらも、旭は曖昧な笑みを浮かべてはいとこたえた。
「入るギルドはもう決めたのか?」
「ギルド?」
「なんだ、知らないのか。冒険者はたいていのやつがギルドに所属して数人のパーティで冒険に出るんだよ。危険が多いからな」
  一部の変わり者はソロで冒険に出るらしいが生還率は半分以下になるという。
  このコミュ障でギルドに入るとか無理ゲーだろとか内心で突っ込みながら旭はそうなんですね、と言ってさりげなく刀を元の位置に戻した。
  武器屋をあとにした旭はとりあえず人気のないのんびりできる場所を探した。
  町を少し出たところにある森で、旭は一息つく。
  妙にリアルすぎる感覚。
  本当に夢なのかという不安。
  旭は試しに手を左右にスライドさせてみる。現れたステータス画面。

    レベル1 ーーー   職業;ーー
  HP1000/1000
  MP100/100
  称号;囚われた者
  名前と職業は未設定のようだ。旭は称号の囚われた者というのに疑問符を浮かべる。称号のところを指でタップしてみると親切なことに詳細が表示された。

『囚われた者』ーこの世界に囚われた、別の世界から来た者。

「待て待て待て待てー!」
  誰もいない空間で旭は一人突っ込む。これはない。いくら自分が中二病だからってこんなのはない。人に知られたら笑い者だ。旭はそう思い、思いきって自分の頬をつねる。
  痛いだけで夢から覚めない。
「嘘でしょ」
  まさか本当に別の世界に来てしまったのだろうか。どうやって来たのか、どうやって戻るのか、何も手がかりがない状態で一人知らない世界に放り出されるとかちょっと酷すぎないだろうか。
  ため息をついてふとステータス画面から顔を上げると、視界の端に妙なものが映った。
  不思議に思って目を凝らすとそれの名前とHPが表示された。
   
  レベル5   ワイルドボア
    HP400/400

  雰囲気からして友好的なものには見えない。襲われる前に退散しようと背を向けた瞬間、ワイルドボアは旭に向かって突進してきた。旭は声にならない悲鳴を上げながら町へ向かって走りだす。
  が、そこでふと気づく。
  こんなものを町へ連れて行けば大惨事になる。その惨事を呼び込んだ旭は出禁になるかもしれない。というか、何より目立つ。そんなのは困る。かと言ってこのまま逃げ切れるとは思えない。現実世界では稀に見る運動音痴ぶりを発揮して呆れられてきた。ここでは多少補正されているのかそれとも火事場の馬鹿力か、未だ追いつかれてはいないがそれも時間の問題だろう。
「あーもう!何で追いかけてくるんだよ!止まれぇ!」
  モンスターに向かって言ったところで止まるわけはない。・・・と、思っていた。すぐ後ろまで迫っていたワイルドボアが不自然に動きを止めるまでは。
  ワイルドボアはまるで金縛りにでもあっているかのように動きを止めていた。わけがわからないがこれはチャンスだ。仕留められるかもしれない。旭は持っていた武器の中から銃を取り出して至近距離から撃ちまくった。さすがにこの距離では外さない。ワイルドボアのHPは順調に削れていく。あと一発というところでどうやら効果が切れたらしくワイルドボアが突進を再開した。驚いた反動で引き金を引けたことでなんとか命拾いをしたようだ。接触される前にワイルドボアのHPは0となり、その場に倒れて光の粒子となって消えていく。
  それを見届けて、旭は大きく息をつき、その場にへたり込んだ。さっきのは何だったのだろうか。突然動きを止めてくれなければ消えていたのは自分の方だっただろう。旭はステータス画面を表示させた。
  ワイルドボアを倒したことでアイテムボックスに素材などのドロップアイテムが自動的に入っていた。そしてもう一つ、さっき見た時はなかった表示を見つけた。
    魔術スキル・言霊レベル1
  タップして説明を見ると、どうやらある一定の条件を満たした時、自分で発した言葉が現実のものとなる魔術のようだ。その対象と効果によってMPの消費量が決まるようで、先ほどの『止まれ』と言ったのはMP30を消費していた。ワイルドボアから得られた経験値でレベルが2に上がったおかげでMPの分母が110に上がっていた。現在の残りMPは80だ。レベルが上がれば回復するという機能はどうやらないらしい。
   とりあえずまたモンスターと出くわす前に町へと戻った方がいいと思い、旭は足早に町へ向かった。
  町へ戻った旭は先ほど消費してしまった弾を補充しようと武器屋へ向かった。
「いらっしゃい。おや、さっきのお嬢ちゃんじゃないか」
「あ、すいません。この銃の弾が欲しいんですけど」
  どうやら顔を覚えられていたようだ。旭は苦笑しながら銃を見せた。店員はすぐに奥から大量に弾の入った袋を出してきた。
「いくつ買っとく?」
「えっと、できるだけたくさん欲しいんですけど・・・」
  そう言って旭は所持金を確認する。
「武器は銃にするのか。言っちゃあなんだが初期から銃を使うのはコスパが悪くて誰も使わねぇよ」
「そうなんですか?えっと、あの、じゃあ他に何かおすすめの遠距離系の武器とかってありますか?」
「そうだな。やはりいい武器ってのは金もかかるからな・・・ああ、そうだ。お前さんが最初に見てたあの刀。あれには特別な魔術が施されていてな、使いこなせりゃ遠距離系武器としても使える代物だ」
  そう言って指差したのは、旭がこの店で最初に手に取った黒刀。でも残念ながら所持金では足りそうもない。
  旭はとりあえず銃にこめられるだけの弾数、8発購入することにした。とりあえずこれで自分の身を守ることはできるはずだ。この世界で死んだらどうなるのか、本当に現実でも死んでしまうのではないかと最近の異世界召喚系の小説を読みすぎたせいで妙に考え過ぎてしまう。
  けれどまあなんと言うか、普段ならばワイルドボアなんてものに襲われた時点で夢から覚めてしまいそうなものなのだが。案外と長く続く夢だ。
  そんなことを思いながら、旭はまた観光を始めた。そしてたまたま店のガラス窓に写っている自分の容姿を見て驚愕した。それはあまりに現実のものとかけ離れていたのだ。今まで全く気がつかなかった自分はアホじゃなかろうかと本気で思った。
  長い髪は黒かと思いきやその根元の方は銀色で、本来黒かったはずの目は薄い青色をしている。何とも残念な体型だったはずが普通の標準的女性の身体になっていた。
  いつまでもガン見していると変な人に見られると思いすぐにその場を離れて歩き出すが旭の頭の中は軽いパニック状態だった。
  これは重症だ。こんな妄想を夢に見るなんて人生の汚点だ。早く覚めて忘れてしまいたい。旭の歩みは自然と早くなっていく。
  町の外れのベンチに腰を下ろし、旭は小さくため息をついた。夢を夢だと思って見たこたがないからどうやったら目が覚めるのかもわからない。ただいたずらに時が過ぎていくだけだ。旭はステータス画面を開いて、暇つぶしと言ってはなんだが入力されていなかった名前の所をタップした。入力したのはいつもゲームで使っている名前

『ツクヨ』

  名前を確定した瞬間、突然目の前に眩しい光が発生して、旭は思わず目を閉じた。次に目を開けた時、目の前には小さな妖精のような姿をした赤毛の少年が飛んでいた。
「始めまして、ツクヨ。これから一緒に旅をすることになるフラウだ。よろしく」
「え、っと、よ、よろしくお願いします?」
「あー全然状況つかめてない感じだな。簡単に説明すると、ここはお前がいた世界とは全く別の世界。夢の世界ってとこか。本来、人が夢を見た場合ここでのことを言うんだが、まれにお前みたいに夢の中に囚われてしまう奴がいるんだ」
  そこで旭は『囚われた者』という称号があったのを思い出した。
「帰る方法はみんなそれぞれ違うから俺にはわからない。ただ、これからお前を全力でサポートする。それが俺の役目だからな」
「えっと、つまり?私は一時ここで生活するってことですか?」
「そういうことだな。あ、それから一つ注意しておく。この世界にいるお前は本物の、生身の肉体で存在しているわけじゃないが、この世界での死はお前の世界での死も意味する。くれぐれも、そのことを忘れるなよ」
  ・・・はい?
  今すごいさらっと言われたけれど、とても重要というか危ない設定要素だった気がするんだが気のせい?これも夢?
「困惑するのもわかるがこれは事実だ。そうならないように俺たちがついてるんだが、まあ100%なんてないから一応注意しておけよ」
「あ、あなたは」
「フラウだ。それと敬語はよせ」
「フラウはその、サポート妖精、的な?」
「そんな感じだ。いきなりこちら側に連れてこられて困惑してる異世界人をサポートするために存在している」
 彼のことはなんとなくわかったがどうして今になってやっと出現したのだろう。サポート妖精ならこの世界で目を覚ました時に現れてくれればよかったのに。
「俺たちはお前たち異世界人がこの世界で生きていくことを決め、名前の登録を行うことで生まれる」
 旭の疑問をくみ取ったようにフラウが説明する。
 それなら早く名前の登録を先に済ませておけばよかったと旭は少し後悔した。
「ツクヨ。俺はお前から生まれた。たとえこの先どんなことが起きようと、お前がどんな選択をし、どんな生き方をしようと、俺だけはお前の味方だ」
 誰も知り合いがいないこの世界でその言葉は、旭にとってとても嬉しい言葉だった。
「私は、臆病で口下手で運動も勉強もできないくせに自分で言うのもなんだけどどっちかっていうと自分のことしか考えれない、性格まで悪いくそ野郎だけど、どうかよろしくお願いします」
「ふはっ。お前、よくそこまで自分をディスれるな」
「だって、これから長く一緒にいる人に後からバレて嫌われるより最初から距離置かれてた方が楽だから」
「嫌われること前提みたいに言うなよ、悲しいやつ」
「実際、嫌われる要素しかないから言ってるんですー」
 旭は少しふざけた様に言う。
「見つけられるといいな」
「え」
「少しでも、自分の好きなところをさ」
 そんな事を言われたのは初めてだった。
「優しい」
 だから思わずそんな言葉が出てきてしまう。呟くように言ったその言葉は、しかしちゃんとフラウの耳に届いていたようだ。
「はあ?誰が」
「フラウがです」
 突然夢の世界なんて異世界に閉じ込められて、どうやったらこの夢から覚められるのかもわからない状態で、命を懸けた旅は始まった。
 通例に従って元の世界へ帰る方法を探す旅に出ようとしている。
 命を懸けて元の世界に戻りたいと思っているのか、それすらもまだ曖昧な心理状況だ。
 それでも旭はとりあえず進むことにした。
 何にしても、とりあえずはこの世界で『死なないように』するためにはこの世界での力を手に入れる必要がある。
 強くなろう。
 違う世界、違う容姿、違う名前。すべてが以前とは違うこの場所ならもしかしたら何か変われるのかもしれないと微かな希望を胸に抱き、旭――否、『ツクヨ』はフラウとともに旅に出ることを決めた。
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