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二章 美空ミカエル
強さの理由
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そう言うと、奏多は僕の剣を指差す。
「ま、魔剣の説明するけど、魔力を材質に纏わせる事で、物質を強化出来るんだって...理久がいってた。仕組みはそんな感じらしい。あとは...、感覚?コツは全体に魔力を行き渡らせる事。やってみなきゃイマイチ良くわかんないだろうし、まぁ、やってみろよ」
そう言って木剣を何本か渡されたけど、こんな魔剣何本も作れるなら、魔王軍が強いのも納得だし。
でも、人類にこんな技術教えても良いのだろうか?
魔王軍にとって不利に働きそうだけど。
「あぁ、お前がどれだけ作っても大丈夫だぞ。俺の魔剣だけ特殊で、普通は他人が持つと、変化前の物質より少し下のスペックになるようだから。それに人間は基本呪い持ちじゃないからな。魔力量が多いわけでもないし、魔術に関する知識も浅い。魔剣を教えようとしても習得には何十年もかかるだろうから」
「なら、僕も同じくらい掛かるんじゃないですか?」
「大丈夫さ。お前は呪い持ちだろ?呪い持ちは生まれながらに魔力の操作方法を理解しているからな」
ほら、早くこめてしまえと奏多が言うので、込めてみる。
魔力操作なんて始めてするけれど。
「指先に魔力溜めるイメージでやりな。そうするとうまくいくぜ」
そう言われて、指先に集中する。
「颯太、体の中に魔力回路ってものがあるんですよ。血流みたいに身体中に流れている奴です。それを指先に集めるイメージで」
少しずつ、少しずつ、そう思いながら込める。
指先が少し光って、剣へと流れていく。
「お、良い感じじゃん」
徐々に輝き初めて、外見だけは奏多のものにそっくりとなった。
質量と質感は木剣と変わらないし、本当に上手く出来ているのか少し不安だけど。
これで良いのかな、なんて思って、剣先に少し指を当ててみようとする。
けれど、変化していたら僕の手なんて簡単に切れてしまう。
なんなら、指が無くなるかもしれない、なんて思ったのでやめておく事にした。
奏多の方を見ると、頷いてから、木を指差し、切ってみろと言う。
「岩じゃなくて良いんですか?」
「最初はどの位の出来なのかを確かめる為に木から始めるんだ。木が切れたら次は岩...と言う感じでな」
そういわれたので木の前に立って、構える。
そして、岩と同じように勢い良く切る。
一気に決めようとしたから。
見かけだけじゃないと思っていた。
しかし、幹に傷をつけるだけだった。
木は切れないし、弾き返されている。
一歩間違えたら木剣が折れる所だった。
「ま、魔剣の説明するけど、魔力を材質に纏わせる事で、物質を強化出来るんだって...理久がいってた。仕組みはそんな感じらしい。あとは...、感覚?コツは全体に魔力を行き渡らせる事。やってみなきゃイマイチ良くわかんないだろうし、まぁ、やってみろよ」
そう言って木剣を何本か渡されたけど、こんな魔剣何本も作れるなら、魔王軍が強いのも納得だし。
でも、人類にこんな技術教えても良いのだろうか?
魔王軍にとって不利に働きそうだけど。
「あぁ、お前がどれだけ作っても大丈夫だぞ。俺の魔剣だけ特殊で、普通は他人が持つと、変化前の物質より少し下のスペックになるようだから。それに人間は基本呪い持ちじゃないからな。魔力量が多いわけでもないし、魔術に関する知識も浅い。魔剣を教えようとしても習得には何十年もかかるだろうから」
「なら、僕も同じくらい掛かるんじゃないですか?」
「大丈夫さ。お前は呪い持ちだろ?呪い持ちは生まれながらに魔力の操作方法を理解しているからな」
ほら、早くこめてしまえと奏多が言うので、込めてみる。
魔力操作なんて始めてするけれど。
「指先に魔力溜めるイメージでやりな。そうするとうまくいくぜ」
そう言われて、指先に集中する。
「颯太、体の中に魔力回路ってものがあるんですよ。血流みたいに身体中に流れている奴です。それを指先に集めるイメージで」
少しずつ、少しずつ、そう思いながら込める。
指先が少し光って、剣へと流れていく。
「お、良い感じじゃん」
徐々に輝き初めて、外見だけは奏多のものにそっくりとなった。
質量と質感は木剣と変わらないし、本当に上手く出来ているのか少し不安だけど。
これで良いのかな、なんて思って、剣先に少し指を当ててみようとする。
けれど、変化していたら僕の手なんて簡単に切れてしまう。
なんなら、指が無くなるかもしれない、なんて思ったのでやめておく事にした。
奏多の方を見ると、頷いてから、木を指差し、切ってみろと言う。
「岩じゃなくて良いんですか?」
「最初はどの位の出来なのかを確かめる為に木から始めるんだ。木が切れたら次は岩...と言う感じでな」
そういわれたので木の前に立って、構える。
そして、岩と同じように勢い良く切る。
一気に決めようとしたから。
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しかし、幹に傷をつけるだけだった。
木は切れないし、弾き返されている。
一歩間違えたら木剣が折れる所だった。
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