どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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四章 雪闇ブラッド

デジャブ

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きっと美空の言ったことは嘘だ。
理久はそんな事で怯えたりしない。
そもそも神様なんて信じていないし。
神なんてクソ喰らえって何回も言ってたし。
むしろ、
「神様ぁ?僕の方が崇められるべき存在じゃない?だって神みたいなもんだしね!凪もそう思うでしょ?」
そんな事言うくらいだ。
天罰云々言ったところで、
「はぁ?そんな天罰こっちからお返ししてやんよ。神ごときが僕の意思を縛れると思わないでよね!」
くらいは言いそうだ。
つまり美空は理久が僕に必死になって隠したい事を知っているという事だ。
それが何だかずるいなぁと思ってしまって。
いつの間にか理久は僕に全部話してくれているものだと勝手に思ってしまっていて。
理久を一番理解しているのは自分だと思っていて。
だから秘密にされているのが嫌だったんだ。
だからか、少し拗ねたみたいな態度を取ってしまう。
「…、理久の主は誰なの。教えてよ」
そう、思わず口に出してしまった。
普段なら絶対に言わない言葉。
だってそんなの言いたくないから。
もしそれで違う人の名前が出たって嫌だし。
逆にそうして無理やり契約を意識させるのは嫌だった。
何だか、契約無しでは友達なんかじゃないと再認識させられるような気がして。
…、まぁ、言う勇気の無いヘタレなだけだけど。
それはそれで別に良いし。
理久は僕がこんな事言うなんて想像もしていなかったようで。
驚いたように目を見開いて。
不思議そうな顔をしていた。
不思議というか。
どうしてそんな事言うんだろうと理解できていなさげな顔で。
少しまぬけな顔をしていた。
けれどすぐに頭を振って、元の顔に戻した。
きっと僕が不安がっているのを察したのだろう。
本当に察しだけは良いんだから。
それなら普段から僕の全部察してくれれば良いのにな。
本当に。
理久は元の顔に戻した。
いつも通り可愛い顔に。
いや、可愛い顔なんてのは僕の感性のゆえだけど。
理久は楽しそうな声をあげていう。
「凪のだよ僕の血も体も、僕を構放する物全て。だって僕ら契約したじゃん?だってそうでしょう?そうじゃなきゃ僕あんな契約しないから。全部全部初めから凪に捧げる気しかないから」
頬を赤らめらがらそう告げる。
ぐるぐると目が真っ黒になっているように見えるのは気のせいだろうか。
気の所為なら良いのだけれど。
…、颯太がおかしくなった時にも同じような瞳を見たような。
あれ、どうして颯太はあんな風になったんだっけ?
そもそも颯太の他に何かいたような気がする。
「ねぇ、ちゃんと僕を見てよ…。ね、あの日から僕の全部は君の。君のなんだよ。全部全部、爪先から頭まで。契約を破棄するまで迷れられないの…。あは、だからずっとずーっと一緒なんだよ。だってさ、僕は解く気なんてない。だってもう離れたくないんだよ。…、凪も同じだよね、ね?」
興奮してきたのか。
呼吸を荒くしながらそう僕に訴える。
まるで溺れているみたいだ。
底もなくて、陸もなくて。
そんな所でずっと溺れているみたいな。
そういうどこまでも苦しい地獄に身を置いているみたいだ。
とっても苦しそうで。
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