どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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四章 雪闇ブラッド

ずっと夢から醒めなきゃ良い

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だって、否定する言葉なんていくらでも浮かぶのだから。
そりゃそうだ。
種族の違いだとか。
そう言うものが俺達の間にはいくらでもある。
人間だから。
魔族とは一緒にいられないんだだとか。
迷惑だからだとか言ってやればいい。
一緒にいるだけでも迷惑なんだと。
そう言ってやれば終わる話だろ。
それで、さらに戻る方法を教えて。
そのまま城まで送ってやれば良いだけじゃないか。
そうしてやればそれだけで終わるじゃないか。
なんでそうしないのかなんてそんなの俺のエゴじゃないか。
ただ、俺が凪と一緒にいたいってだけの。
そんな事言いたくない自分がいるだけだ。
そんな事言って、凪を傷つけたくないなんて思う自分がいるだけだ。
前までならそれも理久が凪を気に入ってるからだとか言えたのにな。
理久が気に入っているからここに残さなくちゃダメだとか。
そう言う事言えたのにな。
今じゃもう自分の気持ちがはっきりしているからわかる。
そんなの違う。
理久なんて全く関係ない。
逆に理久が凪の事好きじゃなければなんて思う。
それだったらよかったのに。
俺が傍にいて欲しいんだ。
俺の事を一番好きでいて欲しいんだ。
俺に傍にいてって言って欲しいんだ。
敵対なんてしたくない。
ずっと一緒にいれればそれでいい。
敵対なんてする必要ないはずだから。
「間違ってなんかないよ」
俺はそう口にした。
少しだけ良心が痛む。
はっきり言ってやれよ、なんて。
その方が凪の幸せに近いだろって。
でも、そんな声に蓋をする。
もしかしたら。
凪の想像は全部考えすぎて。
本当はそんな事なくて。
暖かく迎え入れてくれるかもしれない。
それでも。
僅かでもその可能性があるのなら。
その可能性を元に凪が帰ろうとするのを止めてしまいたい。
そう考えたのだ。
「間違ってなんかないから大丈夫だよ。俺だって一緒にいたいって思ってるんだ。人間の所に帰った方が幸せになれると思ってたけど、凪にとってはそうじゃないんでしょ?なら帰らなきゃ良いじゃん」
そう俺が言う。
だって、そうでしょ?
帰らなきゃ良い。
ずっとずっと帰らなきゃいい。
ここにいればいいよ。
「俺だって、凪と敵対したくないしな。ずっと味方のままでいたいんだ。だからここにいてくれよ」
凪が敵になっちゃうのが嫌だから。
そう言って、凪の腕を掴む。
「お願いだから俺と敵対なんかしないで。ずっとずっとこの国にいて」
そう懇願した。
凪は大丈夫だよ、なんて言う。
「僕だって嫌だって言ったじゃん?安心しなよ。あそこになんて帰らない。…、それに、僕叔父さんが嫌いなんだ」
そう凪が言う。
叔父さん?なんて首を傾げる。
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