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凪編
夢
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ここは一体どこなんだろう。
泉の底なのかな、なんて聞けば、アテネが僕のプライベートルームみたいなものです、なんて言った。
そうなんだ、なんて言って僕はアテネに寄りかかった。
上を見上げれば、満点の星空が美しく瞬いていた。
その光景を、昔誰かと見た気がした。
「ねぇ、アテネ。おかしな話しても良い?」
「良いですよ」
遠い昔。
多分前世とかそういう類の話になると思うけど、アテネ似の人と一緒に満点の星空を眺めた気がした事を言った。
僕はその人のことが好きになって。
一緒にその星空を眺めて。
「眺めた後、どうしたんですか」
「眺めた後は付き合ったんだ。そしてそのアテネ似の人がね...」
そう言った瞬間、そっと口元にアテネの指が当てられた。
シィっとやる時の手で、アテネは僕の口を塞いだ。
「わかってますよ、だから言わせてください... キス、したいです。」
「さすがに早すぎない?付き合ってすぐじゃん」
その時と全く同じ返しをしてあげれば、アテネは笑って、そこまで再現しなくて良いですよ、という。
僕はそれに対して、でもなぁ、なんていう。
また同じセリフでも言おうかと思ったけど、それも面白くないから。
僕はアテネの口に、自分から口付けた。
アテネの顔が真っ赤になって、そのままバタンと倒れた。
びっくりしたけど、よく考えたらアテネには刺激が強かったのかもな、なんて思い直す。
だって彼は10年と少ししか生きていない。
それに対して僕はもう17年も生きてしまったから。
僕にとっては刺激的ではないことも、アテネにとっては刺激的なのかも、なんて思った。
アテネと共に寝転がり夜空を見上げる。
「不意打ちはずるいです」
さっきからアテネはずっとそんな感じでまともに口を聞いてくれない。
可愛いから別に良いけれど、段々傷ついてきたから、
「じゃあアテネからしてよ」
なんて言ってみる。
アテネは顔を真っ赤にし、え、え?なんて言っていたけれど、意を決したように僕に顔を近づける。
あと少しで僕の唇に届くところで、さっきアテネがやったようにそっと指でガードした。
するとむっとした顔をするものだから思わず僕が笑ってしまって、僕からまたした。
「アテネはかわいいなぁ」
「むぅ...からかいすぎなのです」
夜空が瞬いて、流れ星が落ちた。
それを見て、お願い事しなきゃとはしゃぐ僕に、アテネはふふふと笑って、
「ねぇ、渚。あちらの世界で流れ星って一日に何個おちるか知ってますか?」
「うーん...一個か五個?」
「二兆個です。一人当たり二百七十七個お願いが叶えられるんですよ」
「なんかそれ聞くと特別感なくなるなぁ...」
そういえば、アテネは笑って、じゃあ普通にしちゃいましょうと指を振る。
すると僕らの周りに小さな光が舞い始める。
自然と周りが暗くなっていき、流れ星が落ち始める。
まるでプラネタリウムのようだった。
とても幻想的な光景だった。
「アテネって神様みたい!」
「神様もどきですよ。僕なんて」
そんな会話をした。
オーロラが舞う。
そして上を見上げればあの世界の星々が瞬いている。
この世のものとは思えないほど綺麗だと言おうとして、もうあの世だから当たり前か、なんて思った。
泉の底なのかな、なんて聞けば、アテネが僕のプライベートルームみたいなものです、なんて言った。
そうなんだ、なんて言って僕はアテネに寄りかかった。
上を見上げれば、満点の星空が美しく瞬いていた。
その光景を、昔誰かと見た気がした。
「ねぇ、アテネ。おかしな話しても良い?」
「良いですよ」
遠い昔。
多分前世とかそういう類の話になると思うけど、アテネ似の人と一緒に満点の星空を眺めた気がした事を言った。
僕はその人のことが好きになって。
一緒にその星空を眺めて。
「眺めた後、どうしたんですか」
「眺めた後は付き合ったんだ。そしてそのアテネ似の人がね...」
そう言った瞬間、そっと口元にアテネの指が当てられた。
シィっとやる時の手で、アテネは僕の口を塞いだ。
「わかってますよ、だから言わせてください... キス、したいです。」
「さすがに早すぎない?付き合ってすぐじゃん」
その時と全く同じ返しをしてあげれば、アテネは笑って、そこまで再現しなくて良いですよ、という。
僕はそれに対して、でもなぁ、なんていう。
また同じセリフでも言おうかと思ったけど、それも面白くないから。
僕はアテネの口に、自分から口付けた。
アテネの顔が真っ赤になって、そのままバタンと倒れた。
びっくりしたけど、よく考えたらアテネには刺激が強かったのかもな、なんて思い直す。
だって彼は10年と少ししか生きていない。
それに対して僕はもう17年も生きてしまったから。
僕にとっては刺激的ではないことも、アテネにとっては刺激的なのかも、なんて思った。
アテネと共に寝転がり夜空を見上げる。
「不意打ちはずるいです」
さっきからアテネはずっとそんな感じでまともに口を聞いてくれない。
可愛いから別に良いけれど、段々傷ついてきたから、
「じゃあアテネからしてよ」
なんて言ってみる。
アテネは顔を真っ赤にし、え、え?なんて言っていたけれど、意を決したように僕に顔を近づける。
あと少しで僕の唇に届くところで、さっきアテネがやったようにそっと指でガードした。
するとむっとした顔をするものだから思わず僕が笑ってしまって、僕からまたした。
「アテネはかわいいなぁ」
「むぅ...からかいすぎなのです」
夜空が瞬いて、流れ星が落ちた。
それを見て、お願い事しなきゃとはしゃぐ僕に、アテネはふふふと笑って、
「ねぇ、渚。あちらの世界で流れ星って一日に何個おちるか知ってますか?」
「うーん...一個か五個?」
「二兆個です。一人当たり二百七十七個お願いが叶えられるんですよ」
「なんかそれ聞くと特別感なくなるなぁ...」
そういえば、アテネは笑って、じゃあ普通にしちゃいましょうと指を振る。
すると僕らの周りに小さな光が舞い始める。
自然と周りが暗くなっていき、流れ星が落ち始める。
まるでプラネタリウムのようだった。
とても幻想的な光景だった。
「アテネって神様みたい!」
「神様もどきですよ。僕なんて」
そんな会話をした。
オーロラが舞う。
そして上を見上げればあの世界の星々が瞬いている。
この世のものとは思えないほど綺麗だと言おうとして、もうあの世だから当たり前か、なんて思った。
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