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美空編
虚妄の始まり
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人形の作り方はわかっていたけれど、列車に吹き飛ばされてしまったせいで、体のパーツがバラバラだった。
どうしようかな、なんて悩んでいれば、輪廻が現れて言った。
「生きた人間のパーツを使っちゃえば良いんだよ。君の力は頭部さえあれば幾らでも体は修復可能みたいだからね」
「そしたら、穢れてしまうじゃないか。他の人間なんて入ってしまったら。こんなに尊い存在なのに」
「そんな存在をここまで乏しめて、落としたのは君だけどね。大丈夫だよ、取り入れてもすぐ細胞が隅々まで変化して凪の細胞に変化するから。取り込んだり同化するんじゃないよ。再生するだけだ」
それならいいか、なんて思った。
とりあえず手頃な死体でも用意しなきゃなと思って、俺の指示で凪先輩を虐めていた奴を殺してパーツにした。
初めは上手く出来なくて、何体も犠牲にしちゃって。
もう使えないものは校庭に埋めてしまった。
なんか臭くて、顔を顰めていたら、凪先輩がやってきて、僕が埋めてあげるなんて言ってくれた気がする。
二人で一緒に埋めた。
その時、凪先輩はこっちを見て言った。
「ごめんね」
どうして謝るのか分からない。
けれど貴方は謝るのだ。
何故謝るのかを聞けばいいのか、それともこちらが悪いことをしたのか。
どちらから先に聞けばいいのか分からなかった。
けれど、すごい悲しそうな顔をしていた。
「僕が美空のことわかってあげられて居なかったから、こんな事になったってわかってる」
そう言って、暖かい体で俺を抱き締める。
違う、貴方は冷たいはずなんだ。
だって、だって。
俺の人形は命を持っているわけじゃない。
命があるように見せかけるだけ。
そうなると貴方は本物の凪先輩ということになる。
けれどどうして?
どうして俺の元に現れてくれたの?
俺の頭を撫でながら貴方は言う。
「良いよ、ここに囚われていたって。お互い疲れたもんね。ゆっくりおやすみ」
そう言って俺の顔に手を当てて、目を閉じさせた。
目が覚めたらこの世界にいたのだ。
何もかも崩壊した貴方と二人きりの世界。
人形の凪先輩と二人きりの世界。
どうしようかな、なんて悩んでいれば、輪廻が現れて言った。
「生きた人間のパーツを使っちゃえば良いんだよ。君の力は頭部さえあれば幾らでも体は修復可能みたいだからね」
「そしたら、穢れてしまうじゃないか。他の人間なんて入ってしまったら。こんなに尊い存在なのに」
「そんな存在をここまで乏しめて、落としたのは君だけどね。大丈夫だよ、取り入れてもすぐ細胞が隅々まで変化して凪の細胞に変化するから。取り込んだり同化するんじゃないよ。再生するだけだ」
それならいいか、なんて思った。
とりあえず手頃な死体でも用意しなきゃなと思って、俺の指示で凪先輩を虐めていた奴を殺してパーツにした。
初めは上手く出来なくて、何体も犠牲にしちゃって。
もう使えないものは校庭に埋めてしまった。
なんか臭くて、顔を顰めていたら、凪先輩がやってきて、僕が埋めてあげるなんて言ってくれた気がする。
二人で一緒に埋めた。
その時、凪先輩はこっちを見て言った。
「ごめんね」
どうして謝るのか分からない。
けれど貴方は謝るのだ。
何故謝るのかを聞けばいいのか、それともこちらが悪いことをしたのか。
どちらから先に聞けばいいのか分からなかった。
けれど、すごい悲しそうな顔をしていた。
「僕が美空のことわかってあげられて居なかったから、こんな事になったってわかってる」
そう言って、暖かい体で俺を抱き締める。
違う、貴方は冷たいはずなんだ。
だって、だって。
俺の人形は命を持っているわけじゃない。
命があるように見せかけるだけ。
そうなると貴方は本物の凪先輩ということになる。
けれどどうして?
どうして俺の元に現れてくれたの?
俺の頭を撫でながら貴方は言う。
「良いよ、ここに囚われていたって。お互い疲れたもんね。ゆっくりおやすみ」
そう言って俺の顔に手を当てて、目を閉じさせた。
目が覚めたらこの世界にいたのだ。
何もかも崩壊した貴方と二人きりの世界。
人形の凪先輩と二人きりの世界。
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