私のまわりには残念なイケメンしかいない

月夜

文字の大きさ
6 / 18

私の休日は全然休まらない!

しおりを挟む
ゴールデンウィーク。
それは人々がゆっくり休み、身体を癒し、遊び、楽しむものだと思っていた。
けれど、
「先輩!遊園地楽しみですね。」
「僕と一緒にまわろ、月。」
「み、皆さん取り敢えずはぐれないように……。」
騒がしいメンバー。
それと一緒で心が安らぐ?
いや、
「全く安らがないよね。まぁ、わかってたけど。」

前回、禅君にゴールデンウィークの予定を聞いたら、颯太や蓮が勝手に予定を組み立てて
「ゴールデンウィーク中の予定です。」
と、一気に見せられた。
禅君も一応加わっているけど、だからっていきなり決めるのは、酷い!
「言っておくけど、月は強制参加だよ?」
「やっぱりそうなるの?」
「当たり前ですよぉ。」
「禅は参加してもしなくてもどっちでもいいから。」
「じ、じゃあ僕、参加します。」
禅君、あとで後悔しないようにね……。

「遊園地につきました!」
「帰りたい……。」
ここの遊園地は敷地が広く、普段なら賑わっているのだが……。
「貸しきりにしたので、スムーズに乗れますね。」
「やったね、月!」
颯太と蓮が関わった時点でそれはもう普通の休日ではなくなる。
颯太と蓮はお金持ちだ。
颯太は王族だし、蓮は王族とか興味ないの一点張りだけれど、ものすごい量のお金をかんたんに動かせる。
「先輩!ゴーカート一緒に乗りましょう!」
「月は僕とジェットコースターに乗るの!」
だからといって二人ともお金を見せびらかすような真似をしない。
「はいはい、今の行くから……。」
とりあえず、最初にどっちからいこうか?
「二人とも、じゃんけんで、どっちが先に私と遊ぶか決めて。」
そういうと、二人はじゃんけんを始めるけど、勝負は全然つかない。
二人をそこに放置して、
「禅君、遊ぼっか。」
「はい、わかりました。」
禅君と一緒に遊ぶことにした。

最初に向かったのはお化け屋敷。
中に入ると、ほんのり薄暗く、なにかが出そうな気がする。
「結構怖いね……。」
「そうですか……?僕は全然怖くないですよ。」
「禅君は強いなぁ。」
「じゃあ、僕と手を繋ぎますか、月さん。」
「うん、お願いします……。」
禅君と手を繋ぎながら歩く。時々お化けが出てきて怖かったけど、禅君と一緒だからか、少しは楽しむことができた。
「お化け屋敷怖かったね。」
「僕も少し怖かったです…。けど、月さん途中から楽しんでいませんでしたか?」
「あ、バレちゃった?」
そんな会話をしながら歩く私達に訪れたのは
当然……、
「先輩、楽しそうですねぇ……?僕と一緒に回るんじゃなかったの?」
「月、酷いよ。僕を置いていくなんて……。許さないよ?」
うん、まぁ、当然だよねぇ。
わかってたけど。
「二人を待つの長そうだったから禅君と回ってた。」
「そ、そうですよ。なので、怒らないで下さい……。」

今はまだ、お昼ぐらい。なんかまだまだなんかありそうだな……。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

誰でもイイけど、お前は無いわw

猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。 同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。 見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、 「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」 と言われてしまう。

雪の日に

藤谷 郁
恋愛
私には許嫁がいる。 親同士の約束で、生まれる前から決まっていた結婚相手。 大学卒業を控えた冬。 私は彼に会うため、雪の金沢へと旅立つ―― ※作品の初出は2014年(平成26年)。鉄道・駅などの描写は当時のものです。

密会~合コン相手はドS社長~

日下奈緒
恋愛
デザイナーとして働く冬佳は、社長である綾斗にこっぴどくしばかれる毎日。そんな中、合コンに行った冬佳の前の席に座ったのは、誰でもない綾斗。誰かどうにかして。

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

課長と私のほのぼの婚

藤谷 郁
恋愛
冬美が結婚したのは十も離れた年上男性。 舘林陽一35歳。 仕事はできるが、ちょっと変わった人と噂される彼は他部署の課長さん。 ひょんなことから交際が始まり、5か月後の秋、気がつけば夫婦になっていた。 ※他サイトにも投稿。 ※一部写真は写真ACさまよりお借りしています。

届かぬ温もり

HARUKA
恋愛
夫には忘れられない人がいた。それを知りながら、私は彼のそばにいたかった。愛することで自分を捨て、夫の隣にいることを選んだ私。だけど、その恋に答えはなかった。すべてを失いかけた私が選んだのは、彼から離れ、自分自身の人生を取り戻す道だった····· ◆◇◆◇◆◇◆ 読んでくださり感謝いたします。 すべてフィクションです。不快に思われた方は読むのを止めて下さい。 ゆっくり更新していきます。 誤字脱字も見つけ次第直していきます。 よろしくお願いします。

二度目の初恋は、穏やかな伯爵と

柴田はつみ
恋愛
交通事故に遭い、気がつけば18歳のアランと出会う前の自分に戻っていた伯爵令嬢リーシャン。 冷酷で傲慢な伯爵アランとの不和な結婚生活を経験した彼女は、今度こそ彼とは関わらないと固く誓う。しかし運命のいたずらか、リーシャンは再びアランと出会ってしまう。

溺愛ダーリンと逆シークレットベビー

吉野葉月
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。 立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。 優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?

処理中です...