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ヒュウイ殿下がいらっしゃいました!(カヤ視点)
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「なんの音?!」
セリ様に仕えて一筋 私カヤはひょんなことからサンサ殿下の御殿で寝床飯付きという仕事を得て、セリ様もお幸せそうで穏やかな日々を送っておりました。しかし今朝は少々様子が異なります。
サンサ殿下もまだ気づいておられないのか、朝早くからカンカン音がする。
表へ出て見れば上半身裸の男共が木を運びトンカチトンカチやっているじゃありませぬか!目の保養だことっ。
しかし、あれは一体誰なのか?タイガ様を叩き起こすべく部屋へ向かう。何かあれば一番に伝える相手はタイガ様。殿下の側近である彼と妃の側近である私という立場上、理解し合えるというか、頼りがいがあると言いますか。決して恋心だとかそういったものではありゃしませんが、ええきっと。
「タイガ様!大変ですよ!裸の男が暴れてますわ!」
「なに?裸の?!」
タイガ様は飛び起きた。
まあ、飛び起きたタイガ様も上半身裸ではあるが、今は驚いている場合ではないのです。驚くような年でもございませぬし。
「さっさ、こちらへ、ああ 服!上!服着てくださいよ」
「ぎゃっ」
なにさっ美男でも無いくせに、私に見られちゃまずいのかい。
「おーいっ!!許可なく何をしている!!責任者を出せ!!」
おお流石は殿下の側近。大声で物申すところは肝が座ってらっしゃいます。
「あれ?言ったよね~知らせ、届いたよね?サンサに」
「わっ!」
思わずわっと叫んだのはお許しください。背後に南、朱の国王 ヒュウイ殿下が音もなく居られたのです。クリクリした目が印象的な青年ですが私は初めからこの方を見ると鳥肌が立つ、理由は分かりませぬが怖い気がいたします。
「ヒュウイ殿下……まさかあれは本気でしたか」
タイガ様は少々お困りのようで振り返りサンサ殿下を探している。私に何か目で合図を?何?私に惚れたか、まさかね。分かってますわ。急いでセリ様を隠そう。
あんなしつこそうなおぼっちゃまに捕まったら大変だ。
城の廊下を駆け抜けサンサ殿下とセリ様のお部屋へと一直線。
「今朝はまた巣ができておる。」
「あ、大丈夫っです。後で直します……そ そんなにおかしいですか?」
「いや、すまない。はじめの頃が懐かしくてな。なんというか可愛いと思うて」
「かっ可愛い?!」
ああ、こんなに素敵な会話のところごめんなさいよ。
「失礼!朝から大変でございます!ヒュウイ殿下が来ました!」
「はあ……来たか」
あれ?サンサ殿下は大して驚いていないようで、まあこれまでこの方が驚くのは見たことがありませんが。
「セリ様を何処かへ連れ出します。裏から、見つからぬように」
「ん……いや、危険だ。私がヒュウイと話そう。セリはカヤとここにいろ」
「サンサ様、私も」
「お前が共に行くならまた皆の前で愛を証明せねばならぬ。良いか?」
「あ……いえ あ」
ぷっセリ様はすっかりサンサ殿下の調子に押されています。今は重要な局面。
どうか面倒なことになりませんように。
セリ様に仕えて一筋 私カヤはひょんなことからサンサ殿下の御殿で寝床飯付きという仕事を得て、セリ様もお幸せそうで穏やかな日々を送っておりました。しかし今朝は少々様子が異なります。
サンサ殿下もまだ気づいておられないのか、朝早くからカンカン音がする。
表へ出て見れば上半身裸の男共が木を運びトンカチトンカチやっているじゃありませぬか!目の保養だことっ。
しかし、あれは一体誰なのか?タイガ様を叩き起こすべく部屋へ向かう。何かあれば一番に伝える相手はタイガ様。殿下の側近である彼と妃の側近である私という立場上、理解し合えるというか、頼りがいがあると言いますか。決して恋心だとかそういったものではありゃしませんが、ええきっと。
「タイガ様!大変ですよ!裸の男が暴れてますわ!」
「なに?裸の?!」
タイガ様は飛び起きた。
まあ、飛び起きたタイガ様も上半身裸ではあるが、今は驚いている場合ではないのです。驚くような年でもございませぬし。
「さっさ、こちらへ、ああ 服!上!服着てくださいよ」
「ぎゃっ」
なにさっ美男でも無いくせに、私に見られちゃまずいのかい。
「おーいっ!!許可なく何をしている!!責任者を出せ!!」
おお流石は殿下の側近。大声で物申すところは肝が座ってらっしゃいます。
「あれ?言ったよね~知らせ、届いたよね?サンサに」
「わっ!」
思わずわっと叫んだのはお許しください。背後に南、朱の国王 ヒュウイ殿下が音もなく居られたのです。クリクリした目が印象的な青年ですが私は初めからこの方を見ると鳥肌が立つ、理由は分かりませぬが怖い気がいたします。
「ヒュウイ殿下……まさかあれは本気でしたか」
タイガ様は少々お困りのようで振り返りサンサ殿下を探している。私に何か目で合図を?何?私に惚れたか、まさかね。分かってますわ。急いでセリ様を隠そう。
あんなしつこそうなおぼっちゃまに捕まったら大変だ。
城の廊下を駆け抜けサンサ殿下とセリ様のお部屋へと一直線。
「今朝はまた巣ができておる。」
「あ、大丈夫っです。後で直します……そ そんなにおかしいですか?」
「いや、すまない。はじめの頃が懐かしくてな。なんというか可愛いと思うて」
「かっ可愛い?!」
ああ、こんなに素敵な会話のところごめんなさいよ。
「失礼!朝から大変でございます!ヒュウイ殿下が来ました!」
「はあ……来たか」
あれ?サンサ殿下は大して驚いていないようで、まあこれまでこの方が驚くのは見たことがありませんが。
「セリ様を何処かへ連れ出します。裏から、見つからぬように」
「ん……いや、危険だ。私がヒュウイと話そう。セリはカヤとここにいろ」
「サンサ様、私も」
「お前が共に行くならまた皆の前で愛を証明せねばならぬ。良いか?」
「あ……いえ あ」
ぷっセリ様はすっかりサンサ殿下の調子に押されています。今は重要な局面。
どうか面倒なことになりませんように。
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