社長の奴隷

星野しずく

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社長の奴隷.51

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「あああっ!」

 嬉しい・・・、寛成さん・・・、私の中に・・・。

 美緒はますます涙をこぼした。



「痛い?」

 美緒は首を横に振った。



 何しろ一年以上かけて、その場所は寛成に開発されてきたのだ。

 セックスはしていないけれど、奥の奥まで寛成の指が侵入しては何度もイッてしまっている。

 しかし、それとは比べ物にならないほどの存在感で、寛成のそれは美緒の中を圧迫している。



 ああ、寛成さんを感じる・・・こんな嬉しいことはない・・・。

 大好き、大好き!

 美緒は寛成の背中に手を回すと力いっぱい掻き抱いた。



 寛成は美緒が痛がっていないのを確認すると、いよいよ本格的に腰を動かし始める。

「あああっ、あああっ、あんっ、あっ、ああっ、あああんっ、あっ、ああああっ!!」



 何これ?

 感じる・・・、寛成さんの形を、熱を・・・、そこから伝わる寛成さんの想いまでも。

 愛されてる・・・。



 美緒は幸せで、幸せで・・・、もっともっとと、寛成の背中を強く抱き寄せた。

 寛成は美緒にキスをして、舌を絡ませた。

 キス初心者の美緒の不慣れな舌遣いを寛成はねっとりと熱い舌で追いかけ回した。



 キスが気持ちいい・・・。

 キスがエスカレートすれば、寛成の彼自身がよりかさを増し、美緒の中を圧迫する。

 そうなると美緒の中はそれに応えようとしてしまう。



「美緒・・・、そんなに締め付けたら・・・」

 寛成の乱れた呼吸が耳にかかる・・・。

 美緒の身体はゾクッと震えた。

 乱れた社長がこんなにエロチックだなんて・・・。

 美緒の妄想は簡単に凌駕された。



「好きだよ、美緒・・・」

 寛成は美緒の耳元で囁くと、さらに激しく腰を動かし、達した。

 ハァハァと荒い気遣いを耳元で聞かされるたびに、美緒の身体はビクビクと反応してしまう。



 何て色っぽいの・・・?

 社長、知っててやってる?

 美緒は何もかもが初めてで、その全てに感じてしまうため、自分がおかしいのか寛成がおかしいのかすら分からない。



「美緒・・・、美緒・・・」

 寛成は達したあとも、美緒のことを強く抱きしめて何度もキスをくれた。

「寛成さん・・・」



 それでも美緒はまだ、これが現実だという実感が得られないでいた。

 何しろずっとずっと憧れてきた寛成が相手なのだ。

 自分の中で消化できるまでには時間が必要だった。



 ただ、そんな美緒におかまいなく、寛成は美緒の身体に触れてきた。

 抱きしめたままキスをして、乳房を撫で回される。

 先端は再び立ち上がり、美緒の口からは甘い声があがる。



「ああ、一回じゃあとても足りない・・・」

「ええっ?」

 寛成は言うが早いか美緒のことを四つん這いにさせた。
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