24 / 37
初恋がこじれにこじれて困ってます.24
しおりを挟む
「リュック、ありがとうございました。」
沙耶たちのリュックはみんなが交代で持ってきてくれていた。
「ありがとう、瞬ちゃん。」
「まあ、リュックよりちょっと重かっただけだ。大した事ないから気にすんな。そんなことより、ここからの夜景もきれいだぞ。」
さっきまで曇っていたのに、今はすっかり晴れて、眼下の夜景が一望できる。
「ほんとうだ。綺麗。」
「だろう。」
みんなの疲れを美しい夜景が吹き飛ばしてくれる。
「みんな、お疲れー。今日はゆっくり休んで、明日の下山に備える様に。それじゃあ、各自荷物を部屋に運んで、8時に食堂に集合。」
部長の声が響く。みんなゾロゾロと山荘に入っていった。
「森崎君大丈夫?」
同期の小野寺くんだ。
「あ、うん。まだ少し痛むけど、そんなにひどくは捻ってないから。」
「そう、大事に至らなくてよかったね。」
「ありがとう。でも、最初っからみんなに迷惑かけちゃって申し訳ないなー。」
「そんなふうに思ってたの?僕たちなんて初心者なんだから、先輩たちはこんなこと想定済みだろ。今は目一杯甘えとけばいいんだよ。特に、女の子は貴重らしいからさ。ガンガンわがまま言っちゃえばいいんじゃない。」
「そ、そんな訳にはいかないよ~。」
お気楽な小野寺君の物言いに、沙耶は困り果てる。
「おい、新入り、好き勝手言ってくれるな。」
その声に二人はギクッとなる。
「お、もうこんな時間か。荷物片づけてこよーっと。」
小野寺君はそそくさと部屋へ退散した。まだ知り合ったばかりで余り話したこともなかったけれど、どうやら彼はお調子者らしい。
「何だ、あいつは。俺たちのこと完全になめてるな。」
自分のせいで、余計な火の粉が小野寺君にかかりそうになる。
「き、きっと小野寺君は私が気を遣わない様にああ言ってくれたんだと思う。先輩方をなめてる訳じゃないよ。」
「やけにあいつのことかばうな。あいつに気があるのか?」
瞬ちゃんは小さな声で言った。
「ま、まさか。私は瞬ちゃん以外…。」
そこまで言って沙耶は口をつぐむ。
「沙耶、足見てやるから。」
瞬ちゃんはそう言って沙耶を椅子に座らせる。
「ちょっと腫れてるけど、そんなにひどく捻ってないみたいだな。一応テーピングで固定しとくから。痛みはどうだ。」
瞬ちゃんにおんぶされたことももちろんだが、その手が自分の足に触れているということが、現実に思えない。
演技だとは分かってる。それでも沙耶の心臓はいちいち反応してしまうのだ。
一八〇?はゆうにこえているであろう高身長に均整のとれた体躯と、あいかわらず綺麗なその目鼻立ち、以前より少し低くなった声も沙耶にとっては新鮮で、ドキドキが止まらない。
「おい、話きいてるのか。」
「あ、い、痛みは随分良くなったよ。ありがとう、瞬ちゃん。」
「そうか。まあ、でも下山の方が足の負担が大きいからな。明日の朝、もう一度しっかり固定してやるよ。」
「ありがとう、瞬ちゃん。」
妄想にふけっていた沙耶とは違い、瞬ちゃんは現実的に明日のことまで考えてくれていた。
沙耶は、それは誰に対してもする優しさなのか、それとも自分だけに対する特別なものなのか。
後者だったらいいのにな。だけど、そんなはずはないことは分かっている。
つい先日までの瞬ちゃんの態度が彼の本音なのだから。
「ねえねえ、沙耶、リアルに一ノ瀬さんとイイ感じなんじゃない?」
日奈子は母を彷彿とさせる野次馬根性で、沙耶と瞬ちゃんの関係に首を突っ込んでくる。ほんとどこに行ってもこういう人はいるものだと、沙耶はうんざりする。
「そんなわけないでしょ。みんなの手前優しくしてくれてるだけだよ。」
「またまた謙遜しちゃって~。私の目に狂いが無ければ、一ノ瀬さんは脈ありだな。」
狂いが無ければね。だけど、あれだけ露骨に避けられていたのにそんな事はにわかに信じられない。
「もう、そんな話はいいから、寝よう。私疲れたよ。」
「ほーんと、つっかれたー。でも、明日で下山なんて何か寂しいなー。登山って意外に楽しいんだもん。」
日奈子の言葉に、沙耶は中学の時の友人くるみを思い出していた。
見かけのゆるさと身体能力のギャップがかなりあるというタイプが存在するということを。
初心者向けのコースと聞いていたはずの今回でさえ、結局はついていけず、足をくじいてしまった。
もちろん、次回に向けて個人的に努力するつもりではいる。
しかし、自分の身体能力は今まで生きてきた20年弱の人生で十分わかっている。
人には努力では乗り越えられない持って生まれたものがあるのだということを。
たとえて言うなら、軽自動車のエンジンと大型トラックのエンジンのようなもので、人間だから外から見たら分からないけれど、実際そういう違いは存在するのだ。
ただ、大型トラックの持ち主には理解出来ないだろう。
しかし、持たないものは、持っている人との違いを人生のあらゆる場面で思い知らされるのだ。
人がたやすく出来ることがどんなに頑張っても出来ないのだから。
幸いなことに、頭脳だけはどうにか人よりも少し優れていたから、こうして瞬ちゃんのいる大学に入ることも出来た。
それは感謝してもしきれない。
ただ、瞬ちゃんとのつながりであるこのワンダーフォーゲル部に体力的についていけないとなると、それは致命傷だ。
これまでの努力が無になってしまう。
学部も違い、学年も違うのだ。唯一の接点をなくしたら、いったいどうやって瞬ちゃんにそばにいられるのか、今の沙耶には何のアイディアも浮かばなかった。
疲れてはいるのに、そんなことをグルグル考えてなかなか眠れない。沙耶は、部屋を出ると山小屋の外に出てみた。
「うわあ、きれい!」
そこには満天の星空が広がっていた。町ではとても見ることが出来ない星たちが、澄み切った夜空にキラキラと瞬いていた。
ジャリ。沙耶の他にも誰かがいるようだ。
「星、すごく綺麗ですね。」
沙耶は、同じ山小屋に泊まっている人ならと、気軽に話しかけていた。
「みんながいないときに、俺に話しかけるな。」
それは確かに、瞬ちゃんの声だった。
「え、瞬ちゃんなの?」
「…。昨日言った事もう忘れたのか?俺がお前のこと、ずっと避けてたの分かってるだろ。部長の命令でカップルのふりしてるだけって分かってるよな。」
「そ、それはそうだけど、なんで私のこと無視するの?」
暗闇に紛れて、沙耶はずっと言えなかった疑問をぶつけた。
「はあ?勝手に追いかけてきといてよくそんな口がきけるな。隣同士じゃなかったら、ストーカーで警察に突き出すところだ。」
「う、うそでしょ。瞬ちゃん…。」
あの優しかった瞬ちゃんが、こんなひどいこと言うはずない…。
「なあ、沙耶。お前、いつまで隣同士にしがみついてるんだよ。いい加減大人になれよ。率直に言う、もう迷惑だからこれ以上俺につきまとわないでくれ。」
完全に拒絶された。信じられない、信じたくないけれど、これは現実なのだ。涙がとめどなく溢れてくる。
「わ、分かった。もう、つきまといません。」
「ああ、ただ、明日はみんなの手前ちゃんと演技してもらうから。これ以上みんなに迷惑かけたくないからな。それから、近いうちに退部届け出してくれ。」
「えっ…。」
瞬ちゃんは沙耶の横をすり抜け、山小屋の中へ消えていった。
どうして…、瞬ちゃん私のことそんなに嫌い?その答えは、いくら考えても沙耶には分からない。
沙耶は、痛む左足を引きずりながら自分の部屋へ戻っていった。
みんなを起こさない様にそっとベッドに入った。
布団にもぐり声を押し殺して泣いた。
いつ眠りに落ちたのか…、日奈子に起こされて目が覚めた。
沙耶たちのリュックはみんなが交代で持ってきてくれていた。
「ありがとう、瞬ちゃん。」
「まあ、リュックよりちょっと重かっただけだ。大した事ないから気にすんな。そんなことより、ここからの夜景もきれいだぞ。」
さっきまで曇っていたのに、今はすっかり晴れて、眼下の夜景が一望できる。
「ほんとうだ。綺麗。」
「だろう。」
みんなの疲れを美しい夜景が吹き飛ばしてくれる。
「みんな、お疲れー。今日はゆっくり休んで、明日の下山に備える様に。それじゃあ、各自荷物を部屋に運んで、8時に食堂に集合。」
部長の声が響く。みんなゾロゾロと山荘に入っていった。
「森崎君大丈夫?」
同期の小野寺くんだ。
「あ、うん。まだ少し痛むけど、そんなにひどくは捻ってないから。」
「そう、大事に至らなくてよかったね。」
「ありがとう。でも、最初っからみんなに迷惑かけちゃって申し訳ないなー。」
「そんなふうに思ってたの?僕たちなんて初心者なんだから、先輩たちはこんなこと想定済みだろ。今は目一杯甘えとけばいいんだよ。特に、女の子は貴重らしいからさ。ガンガンわがまま言っちゃえばいいんじゃない。」
「そ、そんな訳にはいかないよ~。」
お気楽な小野寺君の物言いに、沙耶は困り果てる。
「おい、新入り、好き勝手言ってくれるな。」
その声に二人はギクッとなる。
「お、もうこんな時間か。荷物片づけてこよーっと。」
小野寺君はそそくさと部屋へ退散した。まだ知り合ったばかりで余り話したこともなかったけれど、どうやら彼はお調子者らしい。
「何だ、あいつは。俺たちのこと完全になめてるな。」
自分のせいで、余計な火の粉が小野寺君にかかりそうになる。
「き、きっと小野寺君は私が気を遣わない様にああ言ってくれたんだと思う。先輩方をなめてる訳じゃないよ。」
「やけにあいつのことかばうな。あいつに気があるのか?」
瞬ちゃんは小さな声で言った。
「ま、まさか。私は瞬ちゃん以外…。」
そこまで言って沙耶は口をつぐむ。
「沙耶、足見てやるから。」
瞬ちゃんはそう言って沙耶を椅子に座らせる。
「ちょっと腫れてるけど、そんなにひどく捻ってないみたいだな。一応テーピングで固定しとくから。痛みはどうだ。」
瞬ちゃんにおんぶされたことももちろんだが、その手が自分の足に触れているということが、現実に思えない。
演技だとは分かってる。それでも沙耶の心臓はいちいち反応してしまうのだ。
一八〇?はゆうにこえているであろう高身長に均整のとれた体躯と、あいかわらず綺麗なその目鼻立ち、以前より少し低くなった声も沙耶にとっては新鮮で、ドキドキが止まらない。
「おい、話きいてるのか。」
「あ、い、痛みは随分良くなったよ。ありがとう、瞬ちゃん。」
「そうか。まあ、でも下山の方が足の負担が大きいからな。明日の朝、もう一度しっかり固定してやるよ。」
「ありがとう、瞬ちゃん。」
妄想にふけっていた沙耶とは違い、瞬ちゃんは現実的に明日のことまで考えてくれていた。
沙耶は、それは誰に対してもする優しさなのか、それとも自分だけに対する特別なものなのか。
後者だったらいいのにな。だけど、そんなはずはないことは分かっている。
つい先日までの瞬ちゃんの態度が彼の本音なのだから。
「ねえねえ、沙耶、リアルに一ノ瀬さんとイイ感じなんじゃない?」
日奈子は母を彷彿とさせる野次馬根性で、沙耶と瞬ちゃんの関係に首を突っ込んでくる。ほんとどこに行ってもこういう人はいるものだと、沙耶はうんざりする。
「そんなわけないでしょ。みんなの手前優しくしてくれてるだけだよ。」
「またまた謙遜しちゃって~。私の目に狂いが無ければ、一ノ瀬さんは脈ありだな。」
狂いが無ければね。だけど、あれだけ露骨に避けられていたのにそんな事はにわかに信じられない。
「もう、そんな話はいいから、寝よう。私疲れたよ。」
「ほーんと、つっかれたー。でも、明日で下山なんて何か寂しいなー。登山って意外に楽しいんだもん。」
日奈子の言葉に、沙耶は中学の時の友人くるみを思い出していた。
見かけのゆるさと身体能力のギャップがかなりあるというタイプが存在するということを。
初心者向けのコースと聞いていたはずの今回でさえ、結局はついていけず、足をくじいてしまった。
もちろん、次回に向けて個人的に努力するつもりではいる。
しかし、自分の身体能力は今まで生きてきた20年弱の人生で十分わかっている。
人には努力では乗り越えられない持って生まれたものがあるのだということを。
たとえて言うなら、軽自動車のエンジンと大型トラックのエンジンのようなもので、人間だから外から見たら分からないけれど、実際そういう違いは存在するのだ。
ただ、大型トラックの持ち主には理解出来ないだろう。
しかし、持たないものは、持っている人との違いを人生のあらゆる場面で思い知らされるのだ。
人がたやすく出来ることがどんなに頑張っても出来ないのだから。
幸いなことに、頭脳だけはどうにか人よりも少し優れていたから、こうして瞬ちゃんのいる大学に入ることも出来た。
それは感謝してもしきれない。
ただ、瞬ちゃんとのつながりであるこのワンダーフォーゲル部に体力的についていけないとなると、それは致命傷だ。
これまでの努力が無になってしまう。
学部も違い、学年も違うのだ。唯一の接点をなくしたら、いったいどうやって瞬ちゃんにそばにいられるのか、今の沙耶には何のアイディアも浮かばなかった。
疲れてはいるのに、そんなことをグルグル考えてなかなか眠れない。沙耶は、部屋を出ると山小屋の外に出てみた。
「うわあ、きれい!」
そこには満天の星空が広がっていた。町ではとても見ることが出来ない星たちが、澄み切った夜空にキラキラと瞬いていた。
ジャリ。沙耶の他にも誰かがいるようだ。
「星、すごく綺麗ですね。」
沙耶は、同じ山小屋に泊まっている人ならと、気軽に話しかけていた。
「みんながいないときに、俺に話しかけるな。」
それは確かに、瞬ちゃんの声だった。
「え、瞬ちゃんなの?」
「…。昨日言った事もう忘れたのか?俺がお前のこと、ずっと避けてたの分かってるだろ。部長の命令でカップルのふりしてるだけって分かってるよな。」
「そ、それはそうだけど、なんで私のこと無視するの?」
暗闇に紛れて、沙耶はずっと言えなかった疑問をぶつけた。
「はあ?勝手に追いかけてきといてよくそんな口がきけるな。隣同士じゃなかったら、ストーカーで警察に突き出すところだ。」
「う、うそでしょ。瞬ちゃん…。」
あの優しかった瞬ちゃんが、こんなひどいこと言うはずない…。
「なあ、沙耶。お前、いつまで隣同士にしがみついてるんだよ。いい加減大人になれよ。率直に言う、もう迷惑だからこれ以上俺につきまとわないでくれ。」
完全に拒絶された。信じられない、信じたくないけれど、これは現実なのだ。涙がとめどなく溢れてくる。
「わ、分かった。もう、つきまといません。」
「ああ、ただ、明日はみんなの手前ちゃんと演技してもらうから。これ以上みんなに迷惑かけたくないからな。それから、近いうちに退部届け出してくれ。」
「えっ…。」
瞬ちゃんは沙耶の横をすり抜け、山小屋の中へ消えていった。
どうして…、瞬ちゃん私のことそんなに嫌い?その答えは、いくら考えても沙耶には分からない。
沙耶は、痛む左足を引きずりながら自分の部屋へ戻っていった。
みんなを起こさない様にそっとベッドに入った。
布団にもぐり声を押し殺して泣いた。
いつ眠りに落ちたのか…、日奈子に起こされて目が覚めた。
0
あなたにおすすめの小説
イケメン警視、アルバイトで雇った恋人役を溺愛する。
楠ノ木雫
恋愛
蒸発した母の借金を擦り付けられた主人公瑠奈は、お見合い代行のアルバイトを受けた。だが、そのお見合い相手、矢野湊に借金の事を見破られ3ヶ月間恋人役を務めるアルバイトを提案された。瑠奈はその報酬に飛びついたが……
俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。
そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、
理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。
しかも理樹には婚約者がいたのである。
全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。
二人は結婚出来るのであろうか。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
定時で帰りたい私と、残業常習犯の美形部長。秘密の夜食がきっかけで、胃袋も心も掴みました
藤森瑠璃香
恋愛
「お先に失礼しまーす!」がモットーの私、中堅社員の結城志穂。
そんな私の天敵は、仕事の鬼で社内では氷の王子と恐れられる完璧美男子・一条部長だ。
ある夜、忘れ物を取りに戻ったオフィスで、デスクで倒れるように眠る部長を発見してしまう。差し入れた温かいスープを、彼は疲れ切った顔で、でも少しだけ嬉しそうに飲んでくれた。
その日を境に、誰もいないオフィスでの「秘密の夜食」が始まった。
仕事では見せない、少しだけ抜けた素顔、美味しそうにご飯を食べる姿、ふとした時に見せる優しい笑顔。
会社での厳しい上司と、二人きりの時の可愛い人。そのギャップを知ってしまったら、もう、ただの上司だなんて思えない。
これは、美味しいご飯から始まる、少し大人で、甘くて温かいオフィスラブ。
俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛
ラヴ KAZU
恋愛
村藤潤一郎
潤一郎は村藤コーポレーションの社長を就任したばかりの二十五歳。
大学卒業後、海外に留学した。
過去の恋愛にトラウマを抱えていた。
そんな時、気になる女性社員と巡り会う。
八神あやか
村藤コーポレーション社員の四十歳。
過去の恋愛にトラウマを抱えて、男性の言葉を信じられない。
恋人に騙されて借金を払う生活を送っていた。
そんな時、バッグを取られ、怪我をして潤一郎のマンションでお世話になる羽目に......
八神あやかは元恋人に騙されて借金を払う生活を送っていた。そんな矢先あやかの勤める村藤コーポレーション社長村藤潤一郎と巡り会う。ある日あやかはバッグを取られ、怪我をする。あやかを放っておけない潤一郎は自分のマンションへ誘った。あやかは優しい潤一郎に惹かれて行くが、会社が倒産の危機にあり、合併先のお嬢さんと婚約すると知る。潤一郎はあやかへの愛を貫こうとするが、あやかは潤一郎の前から姿を消すのであった。
英雄魔術師様とのシークレットベビーが天才で隠し通すのが大変です
氷雨そら
恋愛
――この魔石の意味がわからないほど子どもじゃない。
英雄魔術師カナンが遠征する直前、フィアーナと交わした一夜で授かった愛娘シェリア。フィアーナは、シェリアがカナンの娘であることを隠し、守るために王都を離れ遠い北の地で魔石を鑑定しながら暮らしていた。けれど、シェリアが三歳を迎えた日、彼女を取り囲む全ての属性の魔石が光る。彼女は父と同じ、全属性の魔力持ちだったのだ。これは、シークレットベビーを育てながら、健気に逞しく生きてきたヒロインが、天才魔術師様と天才愛娘に翻弄されながらも溺愛される幸せいっぱいハートフルストーリー。小説家になろうにも投稿しています。
【完結】インキュバスな彼
小波0073
恋愛
女子高生のみのりは夢であやしい影に襲われた。だが妙に紳士的な彼にほだされ、「夢の中ならまあいいか」と適当に応じてしまう。
みのりのことが気に入ったらしく影は毎晩やって来て、みのり自身も何となく彼に好意を抱き始める。一方リアルの世界では、幼なじみで同級生の雄基の様子があきらかにおかしい。
色気マイナスの鈍感女子は影の正体に気づけるか?
溺婚
明日葉
恋愛
香月絢佳、37歳、独身。晩婚化が進んでいるとはいえ、さすがにもう、無理かなぁ、と残念には思うが焦る気にもならず。まあ、恋愛体質じゃないし、と。
以前階段落ちから助けてくれたイケメンに、馴染みの店で再会するものの、この状況では向こうの印象がよろしいはずもないしと期待もしなかったのだが。
イケメン、天羽疾矢はどうやら絢佳に惹かれてしまったようで。
「歳も歳だし、とりあえず試してみたら?こわいの?」と、挑発されればつい、売り言葉に買い言葉。
何がどうしてこうなった?
平凡に生きたい、でもま、老後に1人は嫌だなぁ、くらいに構えた恋愛偏差値最底辺の絢佳と、こう見えて仕事人間のイケメン疾矢。振り回しているのは果たしてどっちで、振り回されてるのは、果たしてどっち?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる