ホストと女医は診察室で

星野しずく

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ホストと女医は診察室で.09

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「ま、待って、そこは…」

「今更それはないでしょ、先生。俺のことその気にさせといて」

「あっ…」

 慶子はその言葉の意味を理解した。



 全てをさらけ出した聖夜の中心はもうすでにその形を変えていた。

 慶子はそれ以上何も言えず、恥しさを必死に我慢した。

 了承を得たかたちの聖夜は、さらに大胆になる。



「先生、俺の触ってくれる?」

「え、えっ、えっと…」

 まって、まって、待って~!!

 オペの練習でなら身体のあらゆる部分に触れた。

 だけど、こういうことはもちろん初めてだ。

 オペなんかに比べたらただの単純な作業のはずなのに、うまくできる自信が全くない。



「俺だけほったらかしなんて寂しいな」

 うっ、そんな風に言われたら断れないじゃない…。

「こ、こう?」

 慶子はおずおずと手を伸ばし、恐る恐る聖夜の彼自身に触れた。

「んっ…」

 聖夜の鼻にかかった吐息が耳をくすぐる。

 慶子はその声がもっと聞きたくて、思わずその手を動かしていた。



 慶子の手の中で聖夜のそれはどんどん熱くなり、その硬度を増していく。

「はっ…」

 聖夜の口から声が漏れる。

 こんな私のつたない愛撫に聖夜さんが感じてくれてる…。

 それは、慶子にとって初めて感じる類の喜びだった。

 先端から溢れる先走りを指に絡め、慶子は聖夜のものを掴んだ手を上下に動かし続けた。



 聖夜の指は慶子の下半身をゆっくりと辿り、目的の場所を優しく愛撫しはじめた。

「あっ、はぁっ…、あっ、ああっ…、あ、あんっ…」

 ベッドの上で向かい合い、互いを愛撫した。

 聖夜に見つめられながらするその行為は、慶子には刺激的すぎて…。



「せ、聖夜さん…、も、もう…、おかしくなりそう…」

 そんな言葉を自分が言うなんて…。

「ん、俺もたまらない。先生がこんなにエロいなんて知らなかったから」

 え、エロいって、私が?

「だから、もう我慢できない」

 聖夜は慶子をそっとベッドに押し倒すと、今まで指を這わせていた部分に顔を近づけた。



「あああっ!ダメっ、そんなこと…、せ、聖夜さん、ああっ…」

 聖夜は舌を器用に使って愛撫しながら、指の出し入れを繰り返した。

 それは初めて行為に及ぶ慶子の痛みを和らげようとする聖夜の気遣いでもあった。

「あっ、聖夜さん…、ダメです…、聖夜さん…」

 慶子はどうすることも出来ず、ただ聖夜の名前を呼び続けた。

 初めて受ける愛撫でオルガスムスを感じることは難しい。

「痛くしないから、安心して」

 聖夜は慶子の中が十分潤ったと判断すると、ちゃんと避妊具をつけて、自身の先端を当てがった。
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