戦う中で貴方に恋をしました

鈴音

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1章

3話

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「アリス!おはよう。今日も別嬪さんだねぇ」

食堂のオバチャンことリースさんが私に声をかける。

「おはよう!リースさん!今日の朝食はなぁに?」

「今日のメニューはね...スクランブルエッグとベーコンとパン」

その時、大きな警告音と共に放送が流れた

「緊急!!緊急!!戦闘要員、及び衛生兵は至急城門まで来い!繰り返す!!戦闘要員、及び衛生兵は至急城門まで来い!くりか...ぐわぁぁあぁあっ!!!」

その時和やかだった食堂に緊張が走る。と次の瞬間

窓ガラスが割れ異形の生き物たちがなだれ込んできた。

8割が死体を寄せ集めてできたような原型を留めていない化物型。ちなみにこれは結構弱い

問題は残りの2割。人形ひとがたの化物。形を残しつつも普通の人間の何倍もの身体能力を誇る。

私達がいつも戦っているのは普通の人間ではない。

黒魔術を使う人間や黒魔術によって出来た怪物と戦っている。

しかし、黒魔術を使う人間は口さえ塞いでしまえばこちらのもんなので案外簡単に殺れる。

術者が死んだらその眷属も死ぬのかと思ったらリミッターが外れて大変な事になるしなるべく最初に眷属を殺さなきゃいけない...。

え?こんな話をしてて大丈夫なのかって?心の中で思ってるだけで現実ではめちゃくちゃ頑張ってるよ。

でも...今回の敵は見掛け倒しであんまり強くないんだ。リースさんでも倒せるくらいだし。

ちなみにリースさんは全日本ボクシング大会の元チャンピオンだよ。

くそ強いよ。

でもそろそろ助っ人に行かなきゃ

「リースさん!!私も戦います!!」

「おやまぁ!助かるねぇ!じゃあそこの敵をた」


リースさんが私に何かを言おうとした瞬間ブチブチという音を立ててリースさんの首が落ちた。

「きゃぁあああぁ!!り、リースさん!!」

崩れ落ちるリースさんを横目に私はすぐに銃を抜いた。

私の目の前には二人の異形がいた。

一人は大きな袋で顔を覆われ全く見えない。そして、手にはリースさんの頭を持っていた。ケタケタという笑い声が部屋に響く。目の前のこいつが声を発しているんだろう。

もう一人も顔は袋で覆われていて見えない。何故か体は鎖でぐるぐる巻にされている。術者が完璧に操れないほど強い力の持ち主なんだろうか。そうだったら勝ち目がない。

しかし、目の前の二人は襲いかかってくる気配がない。こちらの様子を伺っているのだろうか。

...嫌でもわかる。ここから一歩動いた瞬間私は死ぬ。
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