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1章
5話
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『名前をつけてから数日がたったが私の名前は完全に菊になったようだ。皆私の事を一様に菊と呼ぶしな。』
『...それにしても月条の部屋広いな...。あ、月条だとこの家の者皆月条だな。...国近の部屋広いな。』
月条が居ないからか菊は暇そうにブツブツ言っていた
その時、バタバタと廊下を走る音が聞こえた。
「お兄様ー!!...ってあれ?居ない。」
騒がしいなと思いながら菊は目の前の少女を見つめていた。すると娘は何やら不可思議なことを言い始めた。
「居ないならいいや。楽にしとこ。...いやー、それにしてもこの時代は不便なことだらけだねー...。スマホもないし電気も通ってないし...何よりアニメがない!!アニメ見たい!アニメ見たい!魔法少女オルランド♡見たい!!」
すまほ、でんき、あにめ。何もかも菊には分からないことだらけだった。
「んあぁあ!!あーにーめー...。って人居るじゃん!!
あれ、人じゃない!!びびったー...。それにしても綺麗な人形だなー。」
そう言って少女は菊に触ろうとする。
『あぁ、やめてくれ。勝手に触るな。着物を捲くるんじゃない。』
聞こえるはずもないのに菊は少女に向かって話しかけた。
聞こえるはずはない...はずなのだ。しかし
「...え?しゃ、喋った...!!人形が喋った!!...なんて言うファンタジー展開...」
人形が喋ったという非現実的な現象に少女は怯える素振りも見せず目を輝かせながら菊に顔を近づけた。
「ねぇ!!貴女ももしかして私と同じ世界から来たの?私はこっちの世界に来る時にこの家の末っ子として転生しちゃったんだー!貴女はこっちに来る時に人形になっちゃったの!?ねーねー!」
や、喧しい!!なんだこの娘!
『い、いや君がなんのことを言っているのかさっぱりわからないが...私は最初から人形だ。』
よくわからないと言ったような表情(顔は変わらないが)で人形は少女に言った。
「えー...そうなのー?ちぇっ!せっかく仲間ができたと思ったのにさー。あと私、君って名前じゃないからね!ここの世界では雪っていうの。よろしくね!」
少女、改め雪はそう言って人形の手を握った
『...それにしても月条の部屋広いな...。あ、月条だとこの家の者皆月条だな。...国近の部屋広いな。』
月条が居ないからか菊は暇そうにブツブツ言っていた
その時、バタバタと廊下を走る音が聞こえた。
「お兄様ー!!...ってあれ?居ない。」
騒がしいなと思いながら菊は目の前の少女を見つめていた。すると娘は何やら不可思議なことを言い始めた。
「居ないならいいや。楽にしとこ。...いやー、それにしてもこの時代は不便なことだらけだねー...。スマホもないし電気も通ってないし...何よりアニメがない!!アニメ見たい!アニメ見たい!魔法少女オルランド♡見たい!!」
すまほ、でんき、あにめ。何もかも菊には分からないことだらけだった。
「んあぁあ!!あーにーめー...。って人居るじゃん!!
あれ、人じゃない!!びびったー...。それにしても綺麗な人形だなー。」
そう言って少女は菊に触ろうとする。
『あぁ、やめてくれ。勝手に触るな。着物を捲くるんじゃない。』
聞こえるはずもないのに菊は少女に向かって話しかけた。
聞こえるはずはない...はずなのだ。しかし
「...え?しゃ、喋った...!!人形が喋った!!...なんて言うファンタジー展開...」
人形が喋ったという非現実的な現象に少女は怯える素振りも見せず目を輝かせながら菊に顔を近づけた。
「ねぇ!!貴女ももしかして私と同じ世界から来たの?私はこっちの世界に来る時にこの家の末っ子として転生しちゃったんだー!貴女はこっちに来る時に人形になっちゃったの!?ねーねー!」
や、喧しい!!なんだこの娘!
『い、いや君がなんのことを言っているのかさっぱりわからないが...私は最初から人形だ。』
よくわからないと言ったような表情(顔は変わらないが)で人形は少女に言った。
「えー...そうなのー?ちぇっ!せっかく仲間ができたと思ったのにさー。あと私、君って名前じゃないからね!ここの世界では雪っていうの。よろしくね!」
少女、改め雪はそう言って人形の手を握った
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