75 / 95
はじまりの庭 ※過去編です。
作戦日和 4
しおりを挟む
クレイグが待機場所の中でごろごろしている。
「くそー。あれ、有効? 隠れてないでエミール助けに来いって」
今度の負傷者はクレイグ。
右肋骨の骨折。槍に突かれたのかもしれない。
相手はカムが両腕の広範囲に布を巻いている。火傷か?
「カムは絶対次も飛び出さないね」
カーロが向こうを見遣って言った。
もともと見極めてから動く性格なのに、負傷していれば尚更だ。
「……エギルマールが怖い」
リロイが視線を感じてしゃがんでいる。
「必ずリロイに突進してくるな…」
カーロが苦笑した。
エギルマールの名にクレイグはむっとなる。
「あいつ。さっきちょっとズルかったよな。
規定通りならカーロの勝ちだった」
「クレイグが仇を取ってくれたし、もういいよ」
「いやあ、まだ仇は完全に取ってないね」
負傷者のクレイグは相手の待機場所の方へ顔を向けた。
「カーロは私とカムの方へ近づこう。カムを最後まで生き残らせちゃ勝てない。
エミールが援護にくるからそれをやってくれ」
「エミールの動き、苦手なんだよね」
カーロは頭をかいた。
長剣の届かない至近距離に入ってくるすばしっこいエミール。
剣の柄で押し返すのが精一杯だ。
「エミールの要は目だ」
リロイが言う。
「長剣よりも見極める目が必要なんだと思うよ。
もしそれが突然塞がれれば、混乱は私たち以上だ」
「盾で潰したっていいんだ。カーロとエミールは身長差があるから」
クレイグが武器が並んだ台を指した。
「替えるなら今。私は小刀にしたよ」
「うーん……。せっかくの模擬戦だもんな」
カーロが審判に武器の交換を申告する。
体をすっかり守れる大きさの盾は重かった。
すぐに勝負を決めないといけないと悟る。
「行こう」
リロイが配置につこうと待機場所を出た。
気がついたら子どもの試合に観客が増えている。
先ほどは大きな剣が吹っ飛び、女子が見事に二人を制圧した。
開戦と同時にエギルマールが突撃した。
「そんな指示は出してない」
カムが小声で注意する。
渡された薬は飲用すると聴覚が研ぎ澄まされるもの。
小さな音がよく届いた。
「リロイ、勝負だっ」
必要以上に大きな声は、カムの小言が聞こえない振りだろうか。
「……あはは」
こんな時にリロイが困ったように笑うのが聞こえてくる。
木でできた剣が割れるのではないかというくらい、初太刀は派手な音を響かせた。
リロイは両手で剣の柄を握っている。
エギルマールの望み通り剣で戦うことにしたようだ。
リロイが一歩動くごとに剣が唸る。
練習では受け流したりいなしたりすることが多かった。
今は一撃一撃が重く、隙も増えている。
エギルマールがタイミングを合わせて斬りかかった。
正面から打ち返されて肘まで痺れる。
斬り合いに観客が歓声をあげた。
「観客のせい? 今日は乗ってくれるんだな」
間合いをとってエギルマールが言う。
息が切れ、肩は大きく上下していた。
「さっきのこと」
リロイが踏み込んで体の前へ剣を押しつける。
踏ん張って倒れないようにするエギルマールの動きを封じた。
「一試合目のこと、カーロに謝れ。私がこれに勝ったら」
思わぬ言葉にカムはエミールを見る。
一緒に兵士の板の後ろに隠れるエミールも驚いていた。
「なんで? 違反だって言われてない」
エギルマールはリロイを押し返そうと肩で刀身を押す。
「カーロが強くて、負けると思ったから規定を無視して反撃した。
正直にそう言って謝れ」
リロイはまっすぐ上に剣を引き上げた。
鍔がかかってエギルマールは後ろによろける。
「おまえ、勝つつもりか」
もう一度剣を構え直した。
「うん」
素直にリロイは頷く。
「リロイが勝ったら考える」
「そう……」
リロイは深く息を吸って止めた。
攻撃に出るかと思った瞬間、視線はエギルマールの背後に送られる。
「行け!」
なんだ、と思ったその時だった。
「まずはカムだ」
クレイグの楽しそうな声が会場に通る。
「エミール!」
守ってもらおうとカムは叫んだ。
エギルマールは片手で耳を押さえる。
「下がるよ」
エミールが咄嗟にカムの背中から手を差し入れて退避した。
いつの間にかクレイグが目の前にいる。
手に持っているのは小刀だ。
リロイが珍しく大立ち回りに応じていると思ったら。
「足音を消すのにエギルマールを使ったんだっ」
慌てるエミールに影がさす。
カーロが盾をかざして二人を見下ろしていた。
「カムは後ろにいて」
振り回されて背後に捨てられたカムは自力で体勢を立て直す。
「クレイグ、無茶な動きしないでよ。
あんまり元気だと失格になるよ」
カーロの盾が落石のような音を立ててエミールを襲った。
転がって避けたエミールはすぐに起き上がって短剣を抜く。
素早く切り込んだところに横から盾が引かれてきた。
弾け飛んだエミールは左右を見る。
重い盾に早くも滝のような汗をかくカーロ。
余力は少なそうだ。
それなら左右に振っていけば判断を誤る。
エミールはそう決めたようだ。
大きく横に移動しながら短剣を繰り出すそぶりを見せる。
カーロは強張った目をしながらその動きを追った。
「カム」
クレイグの小さな声がする。
「捕まってるよ」
小刀を喉元に突きつけてクレイグが大きな口で笑っていた。
手には丸薬を持っている。
それを地面に落とすと思い切り踏みつけた。
パアン、と高い音が響き渡る。
観衆ですら驚いて屈んだくらいだ。
聴覚が過敏になっている者たちはめまいがする。
「カーロ、潰せ」
クレイグの声にハッとしたカーロは両腕を突き出した。
動きが止まってしまったエミールを盾で押し倒す形になる。
「エミール、エミール、この盾重いからそっちから押してっ」
倒れながら、小さな体が見えなくなって心配そうに声をかけた。
ジタバタしているので生きている。
「もうちょっと小さいのなかった?」
「渡されたのがこれだったから」
慌てふためいてカーロは盾から両手を解いた。
「大丈夫? エミール」
盾を取っ払って様子をうかがう。
一騎打ちのおかげで二人場外に下がった。
「くそー。あれ、有効? 隠れてないでエミール助けに来いって」
今度の負傷者はクレイグ。
右肋骨の骨折。槍に突かれたのかもしれない。
相手はカムが両腕の広範囲に布を巻いている。火傷か?
「カムは絶対次も飛び出さないね」
カーロが向こうを見遣って言った。
もともと見極めてから動く性格なのに、負傷していれば尚更だ。
「……エギルマールが怖い」
リロイが視線を感じてしゃがんでいる。
「必ずリロイに突進してくるな…」
カーロが苦笑した。
エギルマールの名にクレイグはむっとなる。
「あいつ。さっきちょっとズルかったよな。
規定通りならカーロの勝ちだった」
「クレイグが仇を取ってくれたし、もういいよ」
「いやあ、まだ仇は完全に取ってないね」
負傷者のクレイグは相手の待機場所の方へ顔を向けた。
「カーロは私とカムの方へ近づこう。カムを最後まで生き残らせちゃ勝てない。
エミールが援護にくるからそれをやってくれ」
「エミールの動き、苦手なんだよね」
カーロは頭をかいた。
長剣の届かない至近距離に入ってくるすばしっこいエミール。
剣の柄で押し返すのが精一杯だ。
「エミールの要は目だ」
リロイが言う。
「長剣よりも見極める目が必要なんだと思うよ。
もしそれが突然塞がれれば、混乱は私たち以上だ」
「盾で潰したっていいんだ。カーロとエミールは身長差があるから」
クレイグが武器が並んだ台を指した。
「替えるなら今。私は小刀にしたよ」
「うーん……。せっかくの模擬戦だもんな」
カーロが審判に武器の交換を申告する。
体をすっかり守れる大きさの盾は重かった。
すぐに勝負を決めないといけないと悟る。
「行こう」
リロイが配置につこうと待機場所を出た。
気がついたら子どもの試合に観客が増えている。
先ほどは大きな剣が吹っ飛び、女子が見事に二人を制圧した。
開戦と同時にエギルマールが突撃した。
「そんな指示は出してない」
カムが小声で注意する。
渡された薬は飲用すると聴覚が研ぎ澄まされるもの。
小さな音がよく届いた。
「リロイ、勝負だっ」
必要以上に大きな声は、カムの小言が聞こえない振りだろうか。
「……あはは」
こんな時にリロイが困ったように笑うのが聞こえてくる。
木でできた剣が割れるのではないかというくらい、初太刀は派手な音を響かせた。
リロイは両手で剣の柄を握っている。
エギルマールの望み通り剣で戦うことにしたようだ。
リロイが一歩動くごとに剣が唸る。
練習では受け流したりいなしたりすることが多かった。
今は一撃一撃が重く、隙も増えている。
エギルマールがタイミングを合わせて斬りかかった。
正面から打ち返されて肘まで痺れる。
斬り合いに観客が歓声をあげた。
「観客のせい? 今日は乗ってくれるんだな」
間合いをとってエギルマールが言う。
息が切れ、肩は大きく上下していた。
「さっきのこと」
リロイが踏み込んで体の前へ剣を押しつける。
踏ん張って倒れないようにするエギルマールの動きを封じた。
「一試合目のこと、カーロに謝れ。私がこれに勝ったら」
思わぬ言葉にカムはエミールを見る。
一緒に兵士の板の後ろに隠れるエミールも驚いていた。
「なんで? 違反だって言われてない」
エギルマールはリロイを押し返そうと肩で刀身を押す。
「カーロが強くて、負けると思ったから規定を無視して反撃した。
正直にそう言って謝れ」
リロイはまっすぐ上に剣を引き上げた。
鍔がかかってエギルマールは後ろによろける。
「おまえ、勝つつもりか」
もう一度剣を構え直した。
「うん」
素直にリロイは頷く。
「リロイが勝ったら考える」
「そう……」
リロイは深く息を吸って止めた。
攻撃に出るかと思った瞬間、視線はエギルマールの背後に送られる。
「行け!」
なんだ、と思ったその時だった。
「まずはカムだ」
クレイグの楽しそうな声が会場に通る。
「エミール!」
守ってもらおうとカムは叫んだ。
エギルマールは片手で耳を押さえる。
「下がるよ」
エミールが咄嗟にカムの背中から手を差し入れて退避した。
いつの間にかクレイグが目の前にいる。
手に持っているのは小刀だ。
リロイが珍しく大立ち回りに応じていると思ったら。
「足音を消すのにエギルマールを使ったんだっ」
慌てるエミールに影がさす。
カーロが盾をかざして二人を見下ろしていた。
「カムは後ろにいて」
振り回されて背後に捨てられたカムは自力で体勢を立て直す。
「クレイグ、無茶な動きしないでよ。
あんまり元気だと失格になるよ」
カーロの盾が落石のような音を立ててエミールを襲った。
転がって避けたエミールはすぐに起き上がって短剣を抜く。
素早く切り込んだところに横から盾が引かれてきた。
弾け飛んだエミールは左右を見る。
重い盾に早くも滝のような汗をかくカーロ。
余力は少なそうだ。
それなら左右に振っていけば判断を誤る。
エミールはそう決めたようだ。
大きく横に移動しながら短剣を繰り出すそぶりを見せる。
カーロは強張った目をしながらその動きを追った。
「カム」
クレイグの小さな声がする。
「捕まってるよ」
小刀を喉元に突きつけてクレイグが大きな口で笑っていた。
手には丸薬を持っている。
それを地面に落とすと思い切り踏みつけた。
パアン、と高い音が響き渡る。
観衆ですら驚いて屈んだくらいだ。
聴覚が過敏になっている者たちはめまいがする。
「カーロ、潰せ」
クレイグの声にハッとしたカーロは両腕を突き出した。
動きが止まってしまったエミールを盾で押し倒す形になる。
「エミール、エミール、この盾重いからそっちから押してっ」
倒れながら、小さな体が見えなくなって心配そうに声をかけた。
ジタバタしているので生きている。
「もうちょっと小さいのなかった?」
「渡されたのがこれだったから」
慌てふためいてカーロは盾から両手を解いた。
「大丈夫? エミール」
盾を取っ払って様子をうかがう。
一騎打ちのおかげで二人場外に下がった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
王女様は聖女様?おてんば姫の大冒険~ペットのドラゴンが迷子なので冒険者になって探しに行きます!~
しましまにゃんこ
ファンタジー
アリシア王国の第3王女ティアラ姫には誰にも言えない秘密があった。
それは自分が全属性の魔力を持ち、最強のチート能力を持っていた「建国の賢者アリシア」の生まれ変わりであること!
8才の誕生日を境に前世の記憶を取り戻したものの、500年後に転生したことを知って慌てる。なぜなら死の直前、パートナーのドラゴンに必ず生まれ変わって会いにいくと約束したから。
どこにいてもきっとわかる!と豪語したものの、肝心のドラゴンの気配を感じることができない。全属性の魔力は受け継いだものの、かつての力に比べて圧倒的に弱くなっていたのだ!
「500年……長い。いや、でも、ドラゴンだし。きっと生きてる、よね?待ってて。約束通りきっと会いにいくから!」
かつての力を取り戻しつつ、チートな魔法で大活躍!愛する家族と優しい婚約者候補、可愛い獣人たちに囲まれた穏やかで平和な日々。
しかし、かつての母国が各国に向けて宣戦布告したことにより、少しずつ世界の平和が脅かされていく。
「今度こそ、私が世界を救って見せる!」
失われたドラゴンと世界の破滅を防ぐため、ティアラ姫の冒険の旅が今、始まる!
剣と魔法が織りなすファンタジーの世界で、アリシア王国第3王女として生まれ変わったかつての賢者が巻き起こす、愛と成長と冒険の物語です。
イケメン王子たちとの甘い恋の行方もお見逃しなく。
小説家になろう、カクヨムさま他サイトでも投稿しています。
【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】
佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。
新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。
「せめて回復魔法とかが良かった……」
戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。
「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」
家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。
「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」
そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。
絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。
これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる