19 / 175
雪に閉ざされて
もらった魔法のこと
しおりを挟む
城壁内が、大雪になった。
グラントはウーシーと連れ立ってシェリーの元を訪れている。
門の前に、魔法で大きな雪だるまを作ってやると、ウーシーは大変はしゃいでくれた。
出迎えたレイは渋い顔だった。
シェリーはアリアと図書室だというのでそちらに向かう。
「シェリー」
精霊の朗読がひと段落したところで声をかけた。
「装具を持ってきたよ」
グラントとウーシーの声に、彼女は嬉しそうな表情をする。
読んでいた本を閉じた。アリアは不満そう。
「ブーツを脱がすからね」
ウーシーはそう断ってから、素足に装具を着けた。
「今までのよりも動きが人間の体に近いと思うんだよね。グラント、手を貸して立ち上がるの手伝って」
グラントはシェリーの腕をとって車椅子から立ち上がるのを助ける。
「シェリーは、あかぎれがきれいになったね」
彼女は照れて赤くなった。
「レイがよくしてくださるので。こちらでは自分でキッチンに立つこともないの」
「何よりです」
シェリーがゆっくり立ち上がる様子を、ウーシーはじっと観察している。
装具の動きとシェリーの足の動き。グラントはシェリーに手を添えたまま、数歩歩いた。
「あっ、だめだよ、グラント。歩かせたらだめ。
シェリーが自分で動かないとどこ調整したらいいのかわかんないわけ。ね?」
奇人は細かい。
「ごめん」
素直に謝っておいた。シェリーと顔を見合わせて笑う。
「獣になる魔法のこと、聞いてもいい?」
朗読を中断したアリアがテーブルで取説を掲げてみせた。
「私がお読みいたしましょう」
「ああ、お願い」
グラントは苦笑する。精霊は背筋を伸ばして語り始めた。
魔法が発動する手順はふた通り。ひとつはシェリーが身の危険を感じた時ひとりでに。どのような獣になるかは自動で選択される。危機が去るとと解除される。もうひとつは随意で。こちらは何になるか選べる。戻る時も自分の意思で行う。獣になっている間は目も見えるし、足も動く。人間の言葉は喋れない。身につけていたものごと獣化する。ただし、本人が持つことができるものだけ。
「アリアが、様子のおかしい人間たちがやってくると教えてくれたの」
部屋をゆっくり歩いて見せながらシェリーが話す。
「月のない日で、人間の目にはよく分からなかったと思う。
アリアに言われて大切なものだけリュックに詰めたの」
「アリアも?」
「宝ですから」
シェリーに言われてアリアはご満悦だ。
「屋敷の中に押し入って来られて、わたくしは捕まえられるところだった。
寝室に隠れて、逃げる心づもりをしていたの。
扉を開けた時、突然目が見えるようになって、体は飛ぶように跳ねた」
野うさぎの姿になったシェリーは2~3日かかって都にたどり着いた。
「助けてって叫んでいるのに、誰にも分かってもらえなかったの。
偶然お茶会が開かれている家に迷い込んで、レイに救われた」
「いきなり冒険をさせてしまって」
グラントは指で自分の耳の後ろに触れる。申し訳なさそうな表情だった。シェリーは笑う。
「どきどきしました。わたくしは、自分でたたかっているというか、そんな気がして。
……あなたのところに行こうとしたの、グラント。
けれど道が分からなくて辿り着けなかった」
「レイのところで正しかった」
グラントの家や孤児院では令嬢は預かれない。
「その後はどう? 動物になってしまうことはあった?」
「何度か。人の対応に慣れなくて。驚いた時、小鳥やハムスターに」
小さい。魔法は授かったが、魔力がほぼない。
「自分で変化することもできそうだけれど、それは?」
「動物を見たことがなくて、何をどうしたらいいのか……」
グラントはアリアを見た。
読み聞かせるだけでは無理か。
むう、と口を尖らせている。
「おばあさまには会えた?」
「いえ。会ったことが露見してはならないということなの。
おばあさまから手紙はいただきました。グラントのことを紹介してほしいと」
「そんなことをしたら卒倒されるよ」
現役を退いているとはいえ、侯爵家のご婦人。
孫娘にグラントみたいなのが友達ヅラしてるなんてわかったら、消されかねない。
シェリーが小さく声を上げた。片方の装具からバネが外れて飛んでいる。
「あー……。外れちゃった。ごめん」
ウーシーはグラントに言って彼女を車椅子に戻した。装具を外してブーツを履かせる。
「俺、ちょっと明るいところで見てくる。終わったらまたここに来るから」
そう言って、回収した装具をがちゃがちゃ言わしながらどこかへ消えた。
アリアは物語の続きを読もうかとテーブルの上でワクワクしている。
シェリーはそんな精霊にちょっと待ってという仕草をした。
「グラントは何かあった?」
「何かとは?」
グラントはその傍らに屈む。
「声が落ち込んでいる気がするの」
「そう?」
落ち込む理由。いくつかあった。
「もともと楽しい人生でもないけれど、この数週間で変わったことといえば、なんだろう。
……全財産を失ったことかな」
シェリーが目を丸くした。
「グラントも泥棒にあったの?」
「いいえ。人に贈り物をしたんだ。望んだわけではないけど、取引の対価に。
その人が欲しがった宝石を買ったら、全財産と同じ金額だった。それはわたしの夢と同じ額で」
話していたら、それは泥棒っていうんじゃないかと思えてくる。
「……泥棒にあったのかな」
「マーシャですね」
アリアが横から口を出した。
「シェリー、マーシャというのは泥棒の頭なんです。
グラントは彼女に強く出られない。小さい頃から一緒だったから」
「アリア、シェリーはその話を求めてないのでは」
「いえ。いい機会なのでグラントのはっきりしない人生を明らかにいたしましょう。
グラントは、幼い頃守ってくれたマーシャが忘れられないんです。
いつまでも小さなグラントのつもりでいる。
マーシャはそれを熟知しています。
度々無理難題を吹っかけては、グラントを危ないことに巻き込むんですよ。
この、はっきりしない性格が原因です」
きっぱり、アリアは断言する。
シェリーは呆気にとられたような顔をしていた。
「マーシャはグラントを侮っているんです。自分の好きにさせてくれると」
精霊の力説。シェリーは笑う。
「わたくしは、それを聞いてもグラントはすごいと思いますよ」
「そうでしょうか?」
アリアは納得できないでいた。
グラントに本を読むよう促される。
しばらくするとウーシーが戻ってきて、またあれだこれだと研究を始めた。
グラントはウーシーと連れ立ってシェリーの元を訪れている。
門の前に、魔法で大きな雪だるまを作ってやると、ウーシーは大変はしゃいでくれた。
出迎えたレイは渋い顔だった。
シェリーはアリアと図書室だというのでそちらに向かう。
「シェリー」
精霊の朗読がひと段落したところで声をかけた。
「装具を持ってきたよ」
グラントとウーシーの声に、彼女は嬉しそうな表情をする。
読んでいた本を閉じた。アリアは不満そう。
「ブーツを脱がすからね」
ウーシーはそう断ってから、素足に装具を着けた。
「今までのよりも動きが人間の体に近いと思うんだよね。グラント、手を貸して立ち上がるの手伝って」
グラントはシェリーの腕をとって車椅子から立ち上がるのを助ける。
「シェリーは、あかぎれがきれいになったね」
彼女は照れて赤くなった。
「レイがよくしてくださるので。こちらでは自分でキッチンに立つこともないの」
「何よりです」
シェリーがゆっくり立ち上がる様子を、ウーシーはじっと観察している。
装具の動きとシェリーの足の動き。グラントはシェリーに手を添えたまま、数歩歩いた。
「あっ、だめだよ、グラント。歩かせたらだめ。
シェリーが自分で動かないとどこ調整したらいいのかわかんないわけ。ね?」
奇人は細かい。
「ごめん」
素直に謝っておいた。シェリーと顔を見合わせて笑う。
「獣になる魔法のこと、聞いてもいい?」
朗読を中断したアリアがテーブルで取説を掲げてみせた。
「私がお読みいたしましょう」
「ああ、お願い」
グラントは苦笑する。精霊は背筋を伸ばして語り始めた。
魔法が発動する手順はふた通り。ひとつはシェリーが身の危険を感じた時ひとりでに。どのような獣になるかは自動で選択される。危機が去るとと解除される。もうひとつは随意で。こちらは何になるか選べる。戻る時も自分の意思で行う。獣になっている間は目も見えるし、足も動く。人間の言葉は喋れない。身につけていたものごと獣化する。ただし、本人が持つことができるものだけ。
「アリアが、様子のおかしい人間たちがやってくると教えてくれたの」
部屋をゆっくり歩いて見せながらシェリーが話す。
「月のない日で、人間の目にはよく分からなかったと思う。
アリアに言われて大切なものだけリュックに詰めたの」
「アリアも?」
「宝ですから」
シェリーに言われてアリアはご満悦だ。
「屋敷の中に押し入って来られて、わたくしは捕まえられるところだった。
寝室に隠れて、逃げる心づもりをしていたの。
扉を開けた時、突然目が見えるようになって、体は飛ぶように跳ねた」
野うさぎの姿になったシェリーは2~3日かかって都にたどり着いた。
「助けてって叫んでいるのに、誰にも分かってもらえなかったの。
偶然お茶会が開かれている家に迷い込んで、レイに救われた」
「いきなり冒険をさせてしまって」
グラントは指で自分の耳の後ろに触れる。申し訳なさそうな表情だった。シェリーは笑う。
「どきどきしました。わたくしは、自分でたたかっているというか、そんな気がして。
……あなたのところに行こうとしたの、グラント。
けれど道が分からなくて辿り着けなかった」
「レイのところで正しかった」
グラントの家や孤児院では令嬢は預かれない。
「その後はどう? 動物になってしまうことはあった?」
「何度か。人の対応に慣れなくて。驚いた時、小鳥やハムスターに」
小さい。魔法は授かったが、魔力がほぼない。
「自分で変化することもできそうだけれど、それは?」
「動物を見たことがなくて、何をどうしたらいいのか……」
グラントはアリアを見た。
読み聞かせるだけでは無理か。
むう、と口を尖らせている。
「おばあさまには会えた?」
「いえ。会ったことが露見してはならないということなの。
おばあさまから手紙はいただきました。グラントのことを紹介してほしいと」
「そんなことをしたら卒倒されるよ」
現役を退いているとはいえ、侯爵家のご婦人。
孫娘にグラントみたいなのが友達ヅラしてるなんてわかったら、消されかねない。
シェリーが小さく声を上げた。片方の装具からバネが外れて飛んでいる。
「あー……。外れちゃった。ごめん」
ウーシーはグラントに言って彼女を車椅子に戻した。装具を外してブーツを履かせる。
「俺、ちょっと明るいところで見てくる。終わったらまたここに来るから」
そう言って、回収した装具をがちゃがちゃ言わしながらどこかへ消えた。
アリアは物語の続きを読もうかとテーブルの上でワクワクしている。
シェリーはそんな精霊にちょっと待ってという仕草をした。
「グラントは何かあった?」
「何かとは?」
グラントはその傍らに屈む。
「声が落ち込んでいる気がするの」
「そう?」
落ち込む理由。いくつかあった。
「もともと楽しい人生でもないけれど、この数週間で変わったことといえば、なんだろう。
……全財産を失ったことかな」
シェリーが目を丸くした。
「グラントも泥棒にあったの?」
「いいえ。人に贈り物をしたんだ。望んだわけではないけど、取引の対価に。
その人が欲しがった宝石を買ったら、全財産と同じ金額だった。それはわたしの夢と同じ額で」
話していたら、それは泥棒っていうんじゃないかと思えてくる。
「……泥棒にあったのかな」
「マーシャですね」
アリアが横から口を出した。
「シェリー、マーシャというのは泥棒の頭なんです。
グラントは彼女に強く出られない。小さい頃から一緒だったから」
「アリア、シェリーはその話を求めてないのでは」
「いえ。いい機会なのでグラントのはっきりしない人生を明らかにいたしましょう。
グラントは、幼い頃守ってくれたマーシャが忘れられないんです。
いつまでも小さなグラントのつもりでいる。
マーシャはそれを熟知しています。
度々無理難題を吹っかけては、グラントを危ないことに巻き込むんですよ。
この、はっきりしない性格が原因です」
きっぱり、アリアは断言する。
シェリーは呆気にとられたような顔をしていた。
「マーシャはグラントを侮っているんです。自分の好きにさせてくれると」
精霊の力説。シェリーは笑う。
「わたくしは、それを聞いてもグラントはすごいと思いますよ」
「そうでしょうか?」
アリアは納得できないでいた。
グラントに本を読むよう促される。
しばらくするとウーシーが戻ってきて、またあれだこれだと研究を始めた。
0
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
『王都の神童』と呼ばれた俺、職業選定でまさかの【遊び人】三連発で追放される。……が、実は「全職業のスキル」を合算して重ねがけできる唯一のバグ
よっしぃ
ファンタジー
王都で「神童」の名をほしいままにしていた少年、ディラン・アークライト(17歳)。
剣を握れば騎士団長を唸らせ、魔法を学べば賢者を凌駕する。誰もが彼を「次代の勇者」と信じて疑わなかった。
しかし、運命の職業選定で彼が得たのは――【遊び人】。
それも、三つの職業スロットすべてが【遊び人】で埋まるという、前代未聞の怪現象だった。
「期待外れだ」
「国の恥晒しめ」
掌を返した周囲によって、ディランは着の身着のままで街を追放される。 だが、かつて神童と呼ばれた彼の「分析力」は死んでいなかった。
『……Lv1なのに、ステータスが異常に高い? それに経験値が分散せず、すべて加算されている……?』
彼だけが気づいた真実。
それは【遊び人】という名に偽装された、この世界の管理者権限(Free-Hander)であり、全職業のスキルを制限なく使用・強化できるバグ技(デバッグモード)への入り口だったのだ。
これは、理不尽に捨てられた元・神童が、その頭脳とバグ能力で世界を「攻略」し、同じく不遇な扱いを受けていた美少女騎士(中身は脳筋)と共に、誰よりも自由に成り上がる物語。
【著者プロフィール】アルファポリスより『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』を出版、オリコンライトノベル部門18位を記録。本作は2月に2巻刊行予定。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる