僕はお別れしたつもりでした

まと

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 恐る恐る先輩の方を見上げた。

 いつも涼やかなはずのその瞳は、今は感情の読めない真っ黒な闇のようだった。冷たい湖面のように揺らぎもないその視線が、自分を逃がさないように突き刺さる。

「……っ」

 言葉が出ない。
 聞いたことのない声色、いつもとは違う空気感。全部が怖かった。

 ゆっくりとドアを背にして向かい合う形になったまま、息をするのさえ忘れそうになる。逃げられる隙間なんてどこにもない。

「意味が分からないんだけど」
「...」

 意味が分からないとはどういうことだろうか、と頭の中でその意味を必死に探る。そしてハッとする。もしかしてシキ先輩のプライドを傷付けた?僕ごときがシキ先輩を振ったように感じたのだろうか?

「あ...先輩、ちが、違うんです」

 僕はただ先輩から別れを告げられるのが恐ろしくて、言われる前に自らが言ったに過ぎない。そして最後くらいは察しの良い後輩でいたかった。

「何が違う?どうしてオレ達が別れなきゃいけないの?」
「え...」
「もしかして他に誰か好きな奴でも出来た?」
「!そんなわけっ」

 先輩からの突然の問いかけに頭が追い付かない。それでも慌てて否定しようとしたその瞬間、追い打ちをかけるように先輩の言葉が重なる。

「それともやっぱり山田響のせいかな?」
「え?」
「アレとは離れた方がいい」
「先輩、」
「あんなのといたら全部、根こそぎ持ってかれるよ」

 今度はこちらが意味分からない。予想もしない名前が飛び出した。それになぜそんな話になるのか、なぜその名前が出てくるのか――。頭の中が混乱でいっぱいいっぱいになり涙が滲み出る。

「...うっ...、ひっ...」
「...藍ちゃん?」
「たっ...大切な人がいるのはせんぱいでしょう?...どうして..せんぱいが怒るんですか?僕はせんぱいに婚約者がいるっ...から、だから潔く別れようとおもったのにっ...響は、関係ないのにっ」

 その叫びと共にとうとう涙腺が決壊した。
 子供のように感情を抑えきれず、涙がぼろぼろと溢れ出す。息が詰まるほど胸が痛くて、どうしようもなくなる。なにが潔くだ。ただ臆病なだけじゃないか。

「藍ちゃん...」

 そっと先輩の両手が、静かに自分の頬を包んだ。優しく触れられて涙はますますこぼれ落ちる。

「泣かないで」

 先輩の声がいつものように優しくて、ほんの少しだけホッとした。

「カッとなってごめんね...、突然藍ちゃんがおかしなこと言うもんだからさ」

え?そんなにおかしなことを言っただろうか?それに謝られたのに責められている気分になるのは何故?僕は首を傾げた。

「とりあえず一旦座って話そっか」

ふっと笑う先輩に連れられて、ソファに座らされた。なぜか隣同士で肩を抱き寄せられたまま。

「どうしてなにも聞かず連絡を全てブロックしたの?」
「それは...」
「なんの弁明も出来ずにいたオレの気持ちも分かって欲しいな」
「弁明...」

...弁明...?どうして?弁明する必要なんてあるの?だってシキ先輩は事実、婚約しているのに?

「...んです」
「えっ?」
「本当は...会いに行ったんです。シキ先輩に」
「........はっ?!」
「パリ公演のチケットが奇跡的にとれて、パリに、先輩に会いに行ったんです...内緒で、驚かせたくて...」

驚いた表情でこちらを見つめるシキ先輩に、僕は全てを告げることにした。

 

パリ公演のチケットが奇跡的に取れたとき、僕はこの幸運に心から感謝した。

シキ先輩は忙しくてなかなか日本に帰ってこられないけれど、それでも年に一度は無理をして会いに来てくれていた。先輩が負担にならないよう、本当は僕の方からだって会いに行きたかった。でも一人で海外に行ったことはないし、行ったところで先輩の邪魔になってしまうんじゃないかと思いずっと踏み出せずにいたのだ。

「……本当に来ちゃった」

 内緒で来たから驚くだろうか?喜んでくれるだろうか?一人で来たこと、褒めてもらえるかな?そんなことを考えるだけで胸が高鳴る。

 コンサートホールに到着すると現実味を帯びてくる。もうすぐ先輩に会えるのだと。ドキドキと異国の空気に包まれながら、煌びやかなホールの扉をくぐる。豪奢なシャンデリアが輝き、人々のざわめきが期待に満ちている。ワクワクしながら指定された席へ向かい、ゆっくりと腰を下ろした。

 そして――照明が落ち、場内が静まり返る。

 スポットライトが当たりシキ先輩が舞台に現れた。遠い席でも分かる、端正な姿に落ち着いた足取り。いつもと変わらない、けれどどこか特別なオーラをまとっている。その瞬間、心臓が一気に跳ね上がった。




「はぁ...」

 公演は圧巻だった。

 久しぶりに生で見るシキ先輩の演奏は眩しいほどに美しく力強く、会場全体を魅了していた。優しさも、悲しみも、情熱も、すべての感情がそこにあった。緩く制服を着た高校生の頃のシキ先輩を思い出す。いつもピアノに語りかけるように弾くシキ先輩を見るのが大好きだったと。

 演奏が終わり、ぼぅっと浸りそうになりながらも慌ててコンサートホールを出た。急いでタクシーに乗り、翻訳機を片手に拙いフランス語で住所を伝えた。

 シキ先輩はパリを拠点に世界中を飛び回っているのでパリ公演のときは決まってこの街に戻ってくるらしい。「良いところだよ。いつか遊びに来てね。まあ来ないと思うけど」と、先輩のアパルトマンの住所を教えてもらっていたのだ。

 いえ先輩、僕来ちゃいました。と、ドキドキしながらその場所へ向かう。流れる景色はまるで映画の中みたいだった。石畳の道に歴史を感じさせる建物、カフェのテラスで談笑する人々――全てが夢のように美しい。でもそんな景色よりも心が向かうのはただ一つ。

(シキ先輩、まだコンサートホールにいるのかな?打ち上げ?なんかには、あまり参加しないって言ってたし)

 期待と、不安と、緊張。窓の外に広がるパリの街並みがぼんやりと滲んで見えた。

 無事シキ先輩のアパルトマンに着くなり、思わず息をのんだ。

 石造りの外観は歴史を感じさせる重厚さがありながらも、洗練された美しさを持っている。エントランスには繊細な装飾が施され、黒い鉄細工の門が上品に佇んでいた。高級感に溢れるその佇まいに、「さすがはシキ先輩だ」と思わず感嘆する。

 さて、どこで待とうか。エントランスの前に立ち尽くすのも不審だし、やっぱり連絡してしまおうか?それとも近くのカフェで待つか――迷いながら、落ち着かない気持ちで辺りを見渡した。

 コロコロとキャリーケースを引きながら、しばらく周囲をぶらつき再び先輩のアパルトマンに戻ってきた。夕暮れの光が石造りの建物に柔らかく差し込み、エントランスの前に立つ人影を浮かび上がらせる。

「あっ」

 ――シキ先輩だ!

 声をかけようとしたが思わず足が止まる。なぜならシキ先輩は一人ではなく、隣には綺麗な女性がいたから。

 目が奪われるほど美しい人だ。すらりとしたシルエットに、金の髪が夕陽を受けて輝いている。日本人っぽさもあるけどハーフだろうか?彼女は微笑みながら先輩に何か話しかけていて、先輩も穏やかな表情で応じていた。

 ー―心臓が嫌な音をたてる。

 何か確かめるようにもう一度目を向けたが次の瞬間、無意識に身を隠していた。なぜ隠れたのか自分でもわからない。ただこのまま立ち尽くしていることができなかった。

「シキ。婚約の件、早く話進めてよね」
「ああ、分かってるよ」
「パリに戻ればしょっちゅうウチに来る癖に、パパとはあまり話さないんだから」
「別に君のパパに会いに行ってるんじゃないからな」
「あははっ!もう、そんなこと言って~」
「来週末、また君の家に行くんだ。その時に君のパパが好きそうなワインでも持っていくよ」
「ふふっ、D'accord~!(了解)」

 シキ先輩とその女性が笑いながらエントランスの中に入っていっていく。その瞬間、二人の会話が頭の中でぐるぐると回り始める。

「婚約? え、どういうこと?」

 目の前がぼんやりとし、ぐらりと目眩のような感覚に襲われた。心臓が速く打つ音が耳に響き、頭がぐるぐると回る。まるで冷たい風が一気に吹き込んできたような気がした。

「まさか、シキ先輩が…あの人と婚約?」

 混乱しきった頭で言葉をつぶやき、足が自然に動き出す。気づけばその場を逃げるように離れていた。足元がふらつき視界も定まらない。逃げたい、頭を空っぽにしたい――そんな思いだけが募って、ただただ無意識に足を速めた。

 二人とも、とてもお似合いだった。僕なんかが隣にいるよりもずっと。そもそもあんなに凄い人が何年も僕を好きでいるわけがない。僕らはもう大人で、先輩からしたら遊びは終わったのかもしれない。

これが現実なんだと、目が覚めたような気がした。

 なんとか日本に帰国した頃には、シキ先輩とあの女性の婚約報道が日本でも報じられていた。



「...そんな感じです」
「...」

 僕がポツリポツリと話しだしてから終始、先輩は何度か口を開きかけたものの結局言葉にならず、ただ驚きに飲み込まれているようだった。やがて話が終わると、ようやく肩の力を抜き大きく息を吐く。

「...だから、オレからの連絡もブロックしたんだね」
「...はい」

 報道だけならそこまではしなかったかもしれない。けれど二人の会話を聞いてしまっていた僕からしたら、その報道こそが決定的となったのだ。

「...まさか藍ちゃんがパリに来てるだなんて思いもしなかった」
「...迷惑だったかもですけど...」
「怒るよ?」
「...っ、だって」
「...ごめん、そうだよね。そう思わせたのはオレだもん」

 申し訳なさそうに言いながら僕の頭を優しく撫でると、困ったように少しだけ微笑むシキ先輩。そして形の良い唇を開く。

「…彼女...ミラっていうんだけど、昔、日本に住んでいた時期があって、その頃からの幼馴染なんだ。親同士も仲が良くてさ。その流れで、親の口約束みたいな形で軽い婚約話があったのは事実なんだ。でも、お互いにそんな気は全くないし、今でもあり得ないって思ってるよ」
「で、でも...」
「それにミラには長く続いている恋人がいるしね」
「えっ?!でも婚約の話を進めてって、あっ」

 アレは絶対に聞き間違いじゃないはず!

「ああ、それは早く婚約解消の話を進めてくれって話だよ。オレからしたら別に契約書にサインしたわけでもあるまいし、勝手に自由にしますよってスタンスだったんだけどね。ただどうもアッチはそうじゃないみたいでね」

先輩の話によると、ミラさんのお父さんはミラさんの恋人をあまり良く思っていないらしく、二人が付き合うことに猛反対していたそう。しかしミラさんがついに恋人と結婚したいと言い出したことで、焦ったミラさんのお父さんは、シキ先輩との婚約話を進めるべく裏で動いていた。

「じゃあもしかしてあの報道も...」
「そっ、ミラの父親の仕業。高級官僚の癖にね」

そんな事してもなんにもならならないのにね~と緩く笑い、シキ先輩が僕の髪を人差し指にくるくると絡める。

「ちなみにミラの恋人はオレの師匠だよ」
「シキ先輩のお師匠様...?」

ふと記憶をたどる。名前はよく知られているし、かつては世界的に活躍していた凄い人。けれど最近はあまり表舞台には出ていないと聞く。少し迷いながら言葉を続けた。

「えっと...でもその人は...」
「うん、歳の差カップル。師匠、ミラの父親と歳が近いんだよね。要はそれが反対されてる理由。あ、ちなみにミラがうちに来たのは事実だけど、師匠も合流してるからね。あの日はうちで一緒に食事したんだ。三人でね」

色々と情報過多過ぎて頭がパニックになる。シキ先輩とミラさんは婚約している訳ではなく、ミラさんのお父さんが、嘘の情報を流した。そしてミラさんの恋人はシキ先輩のお師匠様...。

「それじゃぁ全部僕の勘違い...というか早とちり?」
「仕方ないよ。ミラが有名なモデルってこともあって大々的に報道されたけど、いざ否定の報道となると隅の方に小さく載せるだけなんだよなぁ。誰が見るの?ってくらいの記事。そんで最初に広まった噂だけが一人歩きして、結局それが『事実』みたいに扱われるんだ」

知らなかった、否定もちゃんとしてたんだ。でも確かにあの頃はネット記事でもシキ先輩の名前は見ないようにしてたから...。

「公演全部飛ばして、藍ちゃんに会いに行こうと思ったんだよ」
「だっ...駄目!それは絶対!!」
「それ。藍ちゃんはプロフェッショナルなオレが好きなんだもんね?」
「うっ...、いやそんなことは、......えと...そうなんでしょうか?」
「ははっ、どうみてもそうでしょう?いつもどこかファン目線だもん」

からかうように笑い、ぎゅうっと僕を引き寄せる。

「だから頑張ってツアー終えてきたの」
「シキ先輩...」
「あ、ミラの父親にはミラがしっかり制裁したみたいだから。もうオレとの婚約も諦めたみたいだしね」
「せっ、制裁..?!」
「当然でしょ?」

ミラさんのお父さん、一体ミラさんに何をされたんだろう?父親は娘には弱いというけれど...。

「歳は離れてるけど、二人は物凄く愛し合ってる」
「...そうなんですね」

そうだよね。歳の差なんて関係ないのかもしれない。好きになった人がその人ってだけで。それは僕だって。

「じゃあオレ達は?」
「...」
「そう思ってたのはオレだけ?」
「分かりません...。ただ、先輩のことが好き過ぎて、僕は逃げたんです」

僕は臆病者だから。

「逆だったらオレは、何としてでも君を取り戻しに行くけど、君はあっさりとオレを手放すんだね」
「!」

あっさりという言葉に反応して顔をあげる。僕がどんな思いでいたのかも知らないでと、反発しそうになった時。

「だから藍ちゃんと離れてるのはこわいよ」
「は...、こわい?こわいのはいつだって僕だけです」
「こわいよ。だって君はいつまでもオレを信じないでしょう?」

そう言われ、ドキリとして先輩を見つめる。

「オレがどれだけ揺るぎなくても、藍ちゃんはいつも一歩引いていて、不安定にこの関係を続けてるのを知ってたから」

 だからオレだって怖いよ。いつまでもオレを信じない君が。

ほんの少しだけ震えたような声で先輩が言った。その瞬間、怒りたい気持ちが萎んでいく。ああ、怖いのは僕だけじゃなかったのだと。

誰もが憧れるような完璧な人が、劣等感の塊みたいな僕をこわいのだと言っている。それがどうしてか心に深く響く。きっと、先輩が感じているこわさは僕が感じているそれとは違うんだろうけれど、それでも嬉しいと感じてしまっている。僕はなんて性格が悪いのだろうか。

だっておかしい。別に駆け引きをしたわけでもないのに、先輩の弱さを知れたことが不思議で仕方ない。これまでの先輩はまるで完璧で隙のない存在だったのに。

だけど今、初めてその一面を見た気がする。それがどんなに小さなことであっても、僕にとっては大きな意味を持つ。ようやく同じ場所に立てたんだなんて、そんな生意気なことを思ってしまう程。

「先輩、思ったより僕のこと結構好きなんですね」
「それ、いまさら?」
「はい、いまさらです」
「結構、分かりやすく大切にしてきたつもりなんだけどなぁ」

大切にされていたのは分かっている。きっと僕自身の問題。


「シキ先輩、僕だってあなたが大好きなんです」

逃げてしまいたい程に。

追わせる為に逃げたわけじゃない。けれど追いかけてくれた。だからもう逃げない。多分。


「じゃあおでこにキスしてよ」

少しだけ不貞腐れたように言うシキ先輩に僕はもっと笑う。そして額に触れるようなキスを。

「んじゃあ、次は鼻先に」

「その次は」

 唇に。

 先輩が言う前にそっと唇を重ね、そのままゆっくり離れようとした瞬間、

「...ん!!」

ぐっと後頭部を押さえられ、次は深く重ねられる。

「んっ、せんぱ..んんっ」

 はっ、激しい!あとなんかへ...変な方向にいきそうなキス!仲直りのチューでは?!

「トロンとして可愛いね」
「いっ...言わないで...」
「...。あーあ、可愛すぎてつら」
「...やめてください」
「日本に戻ろうかな」
「だっ、だめです!先輩はもっと大きな舞台に立つ人なんだからっ」
「じゃあさ、藍ちゃんが大学を卒業したらこっちに来てくれる?」
「え...こっちって」
「パリに。そして一緒に暮らしたい」

考えてもみなかった...は嘘になる。本当はちょっとだけ考えたことがある。就職をフランスで探して、もしも先輩の近くで、もしも先輩を支えられたならって。でもそれは先輩の負担でしかないんじゃないかって。

「これからゆっくり考えよう」

そう先輩が言う。

「ずっと、遠い地にいる君を思いながらピアノを弾いてたよ。君が思うよりずっと、オレは君が好き」

ああ、涙が出そう。僕がおもいきりシキ先輩に抱きつけば優しく受け止めてくれる。

「あまりに寂しくて、君の二番目に可愛い小さな子犬に会いに行くくらい」
「うっ...ぐずっ...え?」
「ミラの家っていうか、実家?が子犬を飼いだしたって聞いてさ。写真見せてもらったら藍ちゃんそっくりでオレ驚いて。すぐに会わせてもらったんだ。それから何回か通うようになってね」

あっ、それでミラさんの家に行ってのかな?「パリに戻ればしょっちゅうウチに来る癖に~」みたいなことをミラさんが言ってたっけ。

「性格もそっくりで本当に可愛くて」
「わっ、わんちゃんと僕がですか?」
「そう。少し気が強くてでも凄く臆病で、懐くと簡単で可愛いんだ」
「かっ、簡単?」
「久しぶり会うと、また距離開いちゃうというか、構えてる感じも似てるかな」
「...へ、へぇ」
「さて、よいしょ~」
「うわっ」

柔らかな衝撃とともに目を開けば、あっという間にソファに押し倒されている。白く綺麗な首元から目が離せない。

「せんぱい...、」
「ん?」
「あの、なにを...」
「なにをって、今から藍ちゃんを可愛がろうと思って」
「今?!」
「どれだけ我慢したと思ってるの?」

囲うようにして先輩が僕を包み、少し長めの前髪が僕の額にサラリと落ちる。

吸い込まれそうなその瞳に、もう逃げても無駄だよと言われているようで目を反らしたくなる。



「あの..........先輩、そのわんちゃんの犬種って」

ん?と涼やかな目が見開いたあと先輩がニコリと笑う。



「チワワ」







これにて一旦終了!続きが読みたいなどの需要があれば、少し続きも書いてみます!コメント頂けたら励みになります(;_;)/~~~
エールもありがとうございました(*・ω・)*_ _)
お正月前にノリで書き始めたものを読んでくださり、ありがとうございましたーー!!



     
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