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週末でどこまで歩み寄れるか 8
とりあえず、天羽の機嫌を損ねすぎると、おそらくは、一番大変なのは絢佳に今後はなるのだと見越して、からかうのは程々に浅葱は綾部の部屋に基本は世話になると伝える。
何を警戒したのか、絶対に離してくれそうもない天羽の腕の中で、諦めたのか、意識を遮断したのか、天羽をソファとでも認識することに決めたのか、絢佳は背中を天羽の胸に預け、そこでぼんやりとコーヒーのカップを両手で持って飲みながら男3人の会話を聞くともなしに聞いていて。
時々、本当に無意識になのか、天羽は動物が甘えるように顎や頬を絢佳の髪に擦り寄せるから、くすぐったいのだけれど。
抵抗しなければ、天羽も悪戯を仕掛けてくることも、とりあえずないようだし。と思えば、ひとまず今は、この状況を受け流すのが最善の策。
なんてことを思っているのは気づかれているようで、話の合間に不意打ちで耳を喰まれた。
「ひっ」
気持ち良い、とは思えない、むしろ怯えた声を上げるから、驚いて綾部と浅葱は注意を向け、そして、呆れる。この男がこんな風になるとは、想像もしなかった。唯一長く続いていたあの女、絢佳に天羽が注意を向けるきっかけになった話題の不倫相手の時とも違う。いい加減にしろと言ってもやめなかったあの時のあれは、綾部にも浅葱にも、同情が強かったように思えて。
「言っただろう?お前、わかりやすすぎ。やり過ごせばいいと思っても逃がさねぇよ?」
「あは。いや、おっきくていい背もたれだなぁって」
「思うことにすれば、恥ずかしくない、と」
笑ってごまかそうとするその顔が、可愛いとか、絶対に思わんからな、と心に決めようとしている時点で、天羽の負けは決まったようなものなのだけれど。この年でかわいいとか、意味がわからない。厄介なと悔しい思いをぶつけるように、絢佳の手からカップを抜き取ってテーブルに置きながら、ずっと絢佳の腰に回したままの手を、服の裾から指先だけ差し込んで、素肌に触れる。
案の定、驚いて肩を跳ねさせ、咎める視線が振り返る。
うん、これも大好物だ、と満足げに、天羽はその眦に唇を押しつけ、そのまま悪友2人を不敵な笑いで見やった。
「納得したか?」
「…うちの可愛い後輩が、お前の獲物になったことは、理解した」
残念そうに、目を逸らしてそんな風に言う綾部に、絢佳は救いを求める目を向ける。獲物って、と。
「綾部さん?」
「諦めろ?つか、受け入れろ。その方が楽だ」
「え、何その、最後通牒みたいな」
「ああ、そんな感じだな」
けろっと言う綾部の、いつもと変わらぬ調子に一瞬ぽかんとしたが、絢佳も流石に我にかえる。まあ、届けは出してしまったわけだし。家族から許可という形でなんだか放置されたし。ある意味後戻りできないのだけれど、なんとなくここで引き下がると本当に終わりな気がする。多分、もう終わっているからただの悪あがき。
「だって、綾部さんがあの時、わたしまで連れてこなければ」
「ああ…天羽、お前、オレに感謝しろ?」
軽口のやりとりを不機嫌に聞いている天羽ににやりと綾部が言うのを、絢佳はなんでっ、と抗弁を試みているのだが。聞き入れられるわけもない。綾部も、天羽を敵に回すような面倒ごとはごめんなのだから。
「いいだろ?イケメンだし」
「イケメンは眺めて目の保養をするものです。身近に置くのは身が持ちません。心ももちません」
「はいはい。それに金持ちだし。仕事できるし。何かと経験値高いし。他にもいろいろあるぞ?」
「…性格に言及しないこと、突っ込んでいいですか」
「うん?だめ」
「やっぱり…やだもう。天羽さん狙ってる女の人とか、絶対いっぱいいるし。目、つけられるし。…憂鬱」
絢佳がそこまで言ったところで流石に天羽も我慢するのをやめた。元々の関係を思えば当たり前なのだが、絢佳と綾部のこの距離感が妬ましくて腹立たしい。
「オレが、他の女なんかいらないんだから、関係ないだろうが。もう、お前ら帰れ。お前らがいると絢佳が減る」
「減るわけないでしょう!」
「減る。実際、減っている」
会話をする時間も、視線を向けられる時間も奪われると口にすれば、また残念そうな顔をされる気がして、天羽は流石にそれは口には出さなかったが、絢佳の方は、なぜか拗ねたような顔で不貞腐れている大柄な男を不思議そうに振り返る。
これだけ人の自由を拘束しておいて、この上何を求めているのだろう?と。
そもそも背後から抱きしめているから、この直視に堪えない美形を見なくて済む分、この距離感に耐えていられたのだけれど。振り返って目があった途端、なぜかその目元が緩むから、慌てて絢佳は首を戻す。
その、背後で。一気に気分を下げた天羽の様子を眺め、綾部と浅葱は顔を見合わせた。
当分、だめだな、と。
ただ、浅葱の方は、少し、気になることがあって。
「香月さん?」
客と店員として、当たり前に知っていた絢佳の旧姓を呼べば、当然、その方がまだまだしっくりくる絢佳は当然のように応じて首を傾げる。
「ちょっとその背中の人、借りていい?」
「許可なんて求めず。いくらでも」
促されて渋々絢佳から離れて立ち上がる天羽の視界の端で、まさかの、浅葱が微笑み、ありがとうと、絢佳の頭を撫でている。
まさか?という否定したい気持ちは、同じような顔をした綾部と目があって、苦いものになる。
飲んでいたコーヒーのカップ類を下げながらキッチンに並んで立つと天羽より大柄な浅葱は、目を細めて天羽を眺めた。あまりにもあからさまに言葉にされ続けているからこそ、天羽も身の危険は感じないし、抵抗するだけの腕力はある。
「溺れたな、天羽」
「飛び込みたくなったんだ。かまわん」
すんなりと認める潔さに、浅葱はくすくすと笑う。
そうして、伝えなければいけないこと。
「天羽、悪いな」
「…断る」
「察しがいいね。綾部も、気づいたね」
「お前は、極端なんだ」
「結婚の邪魔はしないよ?仲間に入れてもらうだけ」
「だめだ。入れる余地はない。オレの方に、余裕がない」
「そういうの、認めたくなさそうなタイプなのに」
「それくらい、お前に入られるのは、認められない」
浅葱は、綾部ほどではないけれど、絢佳ともともと知り合いだから。信頼関係があるから。
「うん?でも、わかってるだろうけど、言っておくぞ」
柔らかい口調ではなく、そして、その表情も、男らしい魅力で、浅葱は笑みを向けた。
「抱かれたいのは、天羽だけ。でも、あの子は、抱いてみたいと、思ってる」
ふざけるな、と、思うのに、声には出せなかった。
天羽は無言で睨み、浅葱は笑顔で受け流す。
頃合いを見計らうように、いつもどおり、綾部が声をかけてくるから、天羽はなんと言ってやりたかったのか、眉間にしわを寄せる。
「話済んだら、一度お暇しよう、浅葱」
と。
何を警戒したのか、絶対に離してくれそうもない天羽の腕の中で、諦めたのか、意識を遮断したのか、天羽をソファとでも認識することに決めたのか、絢佳は背中を天羽の胸に預け、そこでぼんやりとコーヒーのカップを両手で持って飲みながら男3人の会話を聞くともなしに聞いていて。
時々、本当に無意識になのか、天羽は動物が甘えるように顎や頬を絢佳の髪に擦り寄せるから、くすぐったいのだけれど。
抵抗しなければ、天羽も悪戯を仕掛けてくることも、とりあえずないようだし。と思えば、ひとまず今は、この状況を受け流すのが最善の策。
なんてことを思っているのは気づかれているようで、話の合間に不意打ちで耳を喰まれた。
「ひっ」
気持ち良い、とは思えない、むしろ怯えた声を上げるから、驚いて綾部と浅葱は注意を向け、そして、呆れる。この男がこんな風になるとは、想像もしなかった。唯一長く続いていたあの女、絢佳に天羽が注意を向けるきっかけになった話題の不倫相手の時とも違う。いい加減にしろと言ってもやめなかったあの時のあれは、綾部にも浅葱にも、同情が強かったように思えて。
「言っただろう?お前、わかりやすすぎ。やり過ごせばいいと思っても逃がさねぇよ?」
「あは。いや、おっきくていい背もたれだなぁって」
「思うことにすれば、恥ずかしくない、と」
笑ってごまかそうとするその顔が、可愛いとか、絶対に思わんからな、と心に決めようとしている時点で、天羽の負けは決まったようなものなのだけれど。この年でかわいいとか、意味がわからない。厄介なと悔しい思いをぶつけるように、絢佳の手からカップを抜き取ってテーブルに置きながら、ずっと絢佳の腰に回したままの手を、服の裾から指先だけ差し込んで、素肌に触れる。
案の定、驚いて肩を跳ねさせ、咎める視線が振り返る。
うん、これも大好物だ、と満足げに、天羽はその眦に唇を押しつけ、そのまま悪友2人を不敵な笑いで見やった。
「納得したか?」
「…うちの可愛い後輩が、お前の獲物になったことは、理解した」
残念そうに、目を逸らしてそんな風に言う綾部に、絢佳は救いを求める目を向ける。獲物って、と。
「綾部さん?」
「諦めろ?つか、受け入れろ。その方が楽だ」
「え、何その、最後通牒みたいな」
「ああ、そんな感じだな」
けろっと言う綾部の、いつもと変わらぬ調子に一瞬ぽかんとしたが、絢佳も流石に我にかえる。まあ、届けは出してしまったわけだし。家族から許可という形でなんだか放置されたし。ある意味後戻りできないのだけれど、なんとなくここで引き下がると本当に終わりな気がする。多分、もう終わっているからただの悪あがき。
「だって、綾部さんがあの時、わたしまで連れてこなければ」
「ああ…天羽、お前、オレに感謝しろ?」
軽口のやりとりを不機嫌に聞いている天羽ににやりと綾部が言うのを、絢佳はなんでっ、と抗弁を試みているのだが。聞き入れられるわけもない。綾部も、天羽を敵に回すような面倒ごとはごめんなのだから。
「いいだろ?イケメンだし」
「イケメンは眺めて目の保養をするものです。身近に置くのは身が持ちません。心ももちません」
「はいはい。それに金持ちだし。仕事できるし。何かと経験値高いし。他にもいろいろあるぞ?」
「…性格に言及しないこと、突っ込んでいいですか」
「うん?だめ」
「やっぱり…やだもう。天羽さん狙ってる女の人とか、絶対いっぱいいるし。目、つけられるし。…憂鬱」
絢佳がそこまで言ったところで流石に天羽も我慢するのをやめた。元々の関係を思えば当たり前なのだが、絢佳と綾部のこの距離感が妬ましくて腹立たしい。
「オレが、他の女なんかいらないんだから、関係ないだろうが。もう、お前ら帰れ。お前らがいると絢佳が減る」
「減るわけないでしょう!」
「減る。実際、減っている」
会話をする時間も、視線を向けられる時間も奪われると口にすれば、また残念そうな顔をされる気がして、天羽は流石にそれは口には出さなかったが、絢佳の方は、なぜか拗ねたような顔で不貞腐れている大柄な男を不思議そうに振り返る。
これだけ人の自由を拘束しておいて、この上何を求めているのだろう?と。
そもそも背後から抱きしめているから、この直視に堪えない美形を見なくて済む分、この距離感に耐えていられたのだけれど。振り返って目があった途端、なぜかその目元が緩むから、慌てて絢佳は首を戻す。
その、背後で。一気に気分を下げた天羽の様子を眺め、綾部と浅葱は顔を見合わせた。
当分、だめだな、と。
ただ、浅葱の方は、少し、気になることがあって。
「香月さん?」
客と店員として、当たり前に知っていた絢佳の旧姓を呼べば、当然、その方がまだまだしっくりくる絢佳は当然のように応じて首を傾げる。
「ちょっとその背中の人、借りていい?」
「許可なんて求めず。いくらでも」
促されて渋々絢佳から離れて立ち上がる天羽の視界の端で、まさかの、浅葱が微笑み、ありがとうと、絢佳の頭を撫でている。
まさか?という否定したい気持ちは、同じような顔をした綾部と目があって、苦いものになる。
飲んでいたコーヒーのカップ類を下げながらキッチンに並んで立つと天羽より大柄な浅葱は、目を細めて天羽を眺めた。あまりにもあからさまに言葉にされ続けているからこそ、天羽も身の危険は感じないし、抵抗するだけの腕力はある。
「溺れたな、天羽」
「飛び込みたくなったんだ。かまわん」
すんなりと認める潔さに、浅葱はくすくすと笑う。
そうして、伝えなければいけないこと。
「天羽、悪いな」
「…断る」
「察しがいいね。綾部も、気づいたね」
「お前は、極端なんだ」
「結婚の邪魔はしないよ?仲間に入れてもらうだけ」
「だめだ。入れる余地はない。オレの方に、余裕がない」
「そういうの、認めたくなさそうなタイプなのに」
「それくらい、お前に入られるのは、認められない」
浅葱は、綾部ほどではないけれど、絢佳ともともと知り合いだから。信頼関係があるから。
「うん?でも、わかってるだろうけど、言っておくぞ」
柔らかい口調ではなく、そして、その表情も、男らしい魅力で、浅葱は笑みを向けた。
「抱かれたいのは、天羽だけ。でも、あの子は、抱いてみたいと、思ってる」
ふざけるな、と、思うのに、声には出せなかった。
天羽は無言で睨み、浅葱は笑顔で受け流す。
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