11 / 145
【13歳】
【13歳】3
しおりを挟む
…………カヤにあんな事されて正直昨日は眠れなかった………
そりゃ転生前はもっと凄い事してたよ?
でもね…何だろ………何もかもイケメンだよ?
色気駄々漏れオバケだよ?
もうね、心臓バックバク。
王子には全く感じないけど………何だろなぁ…
カヤは…ドキッと、する時あるんだよなぁ。
ゲームじゃクロバイ推しだったけど………今じゃクロバイは「お父さん」ポジションなんだよね。
カヤは歳が近いからかなぁ………あ、それなら同じ歳の王子か。
…………何でだぁ?
___コンコン___
「失礼致します。」
「うひゃいっ!」
「……………フフッ!何ですか?それ?」
「いきなりでビックリしたの!」
「おはようございます。」
笑いながらやって来たカヤがいつもの様に朝の準備をし始めた。
………あんな事あったのに…いつも通りじゃん………
「はい、シオン様。」
顔を洗い、タオルを手渡される。
「ありが……っ!」
グイっと、腕を引かれてカヤの胸に収まった。
「フフッ……昨日のシオン様…………可愛かった…」
「ん…っ。」
耳元で囁かれて甘い声にゾクッとする。
昨日までは擽ったかっただけなのに…
「少しずつ…閨のお勉強も……していきましょうね。」
「閨?」
「そうです。もう大人ですからね。」
そう言ってカヤはニッコリと妖艶に微笑んだ。
___コンコン___
「はい。」
「失礼する。シオン、今日の……………」
「?どうしたの?」
「………あ、いや……あ………今日のクロバイの魔法の訓練なんだが………何だっけ…」
オークの顔が赤くなり、言葉も途切れ途切れになってしまった。
急に何なんだ。
「いや………俺も何か分からないけど。」
「俺…?」
「あっ!俺も、もぅ13歳だしっ!『僕』から『俺』に変えようと思ってさっ!!」
「…………ふ~ん…」
「で、何なの?」
「あ…っあぁ!クロバイが今日は攻撃魔法の応用をするから動きやすい服で来るようにって……言ってた。……あ!俺先に行ってるな!」
「……分かった…」
いや、よく分からんけど………
オークはバタバタと走っていった。
カヤに着替えさせてもらい、今日は攻撃魔法と言うことでいつもとは別の場所になった。
___クロバイは普段は優しいが、訓練は結構厳しい___
「そうっ!すぐに体勢を立て直して!」
「はいっ!」
バシュッ!
光の珠が相手に放たれる。
今日は俺とカヤvsオークとヒイラギさんでペア対戦だ。
ペアなのでお互いを補いながら戦うのだが………
「カヤっ!」
「何で…すかっ!」
「お前………っ!」
「カヤ!お前っ、シオン様を小脇に抱えて対戦するなっ!!」
クロバイが見兼ねて注意する。
「あ………つい。」
途中までは良かったね。うん。
オークが俺に接近戦を持ち込んでからおかしくなったよね?
「あ~…オーク様も………ちょっと寄り過ぎでしたしねぇ…」
「お前……どっちの味方だよ……」
「あ~………もう良い…」
___てなわけで___
俺とヒイラギさんvsオークとカヤになった。
「始めっ!!」
___ビュンッ!___
「?!ぴゃぁぁぁああっ!!」
2人が突進して来たぁぁあっ?!
「そこまでぇっ!お前らっ!!いい加減にしろっ!」
俺の目の前にクロバイが立ち2人を止める。
流石のクロバイも激オコだね☆
え?ヒイラギさん?
守ろうとしてくれたけど、2人の勢いに軽く飛ばされたよ…可哀想に…
そして、この訓練は中止となった。
結局魔法は個人訓練となり、俺以外はカイエの元へやられた。
「全く…」
「ゴメン…俺がもう少し強ければ…」
「いえ、シオン様のせいではありません。いざとなれば私がお守りしますので。」
「クロバイ………」
はぁぁぁ………転生前に会いたかったなぁ…このスパダリ………
13歳になってから、料理とかよりも身を守る事に力を入れ始めている。
まぁ………山奥じゃ、熊とかでるかもだしな。
………熊?出るのかな?
18歳まで「候補」なら、主役をとっとと王子に渡してミッションコンプリートじゃね?
ホント、最近は山奥行かないでここでみんなでワイワイやってたいんだけどなぁ~。
「シオン様………」
「お~カヤ、お疲れ。」
ちょっと先にクロバイとの訓練が終わった俺は先に使用人に身体を拭いてもらい、服を着せてもらっていた。
ズボンは履いていたものの窓際を向いて着替えの途中で動けなかったから少しだけカヤの方に振り向いて、小さく手をヒラヒラさせながらカヤを労う。
「…………っ。」
「?」
「……………ちょっと…カイエに…用事を思い出しました………」
___ニッコリ___
「…………フッ…………1時間程席を外します………」
………笑顔が……怖い…
「あぁ………うん………行ってきてぇぇ…?」
「失礼致します。」
___シュンッ!!___
あ、消えた。
アイツ、移動魔法習得しやがった!
羨ましいっ!!
___コンコン___
今日は忙しないな。
「はい、どうぞ。」
「失礼する。」
「あ、オーク。」
もう服は着替え終わったので、入れ違いにメイドの人にはお茶の準備をお願いして下がってもらった。
「どうしたの?」
「いや………ちょっと…話がしたくて…」
「そういや、最近一緒にいてもほとんど訓練の話ばかりだったよね?良いよ。お茶は頼んだし、カヤは用事で少し席を外してるから…一緒にお茶しよっか?」
「………うん、する。」
ん?何か素直だな?
王子を部屋の窓際にある小さなカフェテーブルに誘導して椅子に座らせた。
ここは中庭の大きな樹の下の次にお気に入り場所だ。
大きな窓から入る陽の光は天気の良い日はポカポカと感じ、雨の日は優しく外の景色を映す。
雪の日とか最高なんだよなぁ…
___フフッ___
「シオン………」
「あ、ゴメン。何?ぼ~っと、しちゃってたね。」
「あ…いや………茶が…来た…」
「あ、ありがと。……?何か元気ない?大丈夫?」
「うん。大丈夫。」
何か王子、元気ねぇな。
どうしたどうした~思春期の悩み?
オッチャン聞いてやるぞぉ~。
…………と、思っていたが、何故か訓練の取り留めのない話で20分程で話は終わった………
コイツ、何しに来たんだ。
そりゃ転生前はもっと凄い事してたよ?
でもね…何だろ………何もかもイケメンだよ?
色気駄々漏れオバケだよ?
もうね、心臓バックバク。
王子には全く感じないけど………何だろなぁ…
カヤは…ドキッと、する時あるんだよなぁ。
ゲームじゃクロバイ推しだったけど………今じゃクロバイは「お父さん」ポジションなんだよね。
カヤは歳が近いからかなぁ………あ、それなら同じ歳の王子か。
…………何でだぁ?
___コンコン___
「失礼致します。」
「うひゃいっ!」
「……………フフッ!何ですか?それ?」
「いきなりでビックリしたの!」
「おはようございます。」
笑いながらやって来たカヤがいつもの様に朝の準備をし始めた。
………あんな事あったのに…いつも通りじゃん………
「はい、シオン様。」
顔を洗い、タオルを手渡される。
「ありが……っ!」
グイっと、腕を引かれてカヤの胸に収まった。
「フフッ……昨日のシオン様…………可愛かった…」
「ん…っ。」
耳元で囁かれて甘い声にゾクッとする。
昨日までは擽ったかっただけなのに…
「少しずつ…閨のお勉強も……していきましょうね。」
「閨?」
「そうです。もう大人ですからね。」
そう言ってカヤはニッコリと妖艶に微笑んだ。
___コンコン___
「はい。」
「失礼する。シオン、今日の……………」
「?どうしたの?」
「………あ、いや……あ………今日のクロバイの魔法の訓練なんだが………何だっけ…」
オークの顔が赤くなり、言葉も途切れ途切れになってしまった。
急に何なんだ。
「いや………俺も何か分からないけど。」
「俺…?」
「あっ!俺も、もぅ13歳だしっ!『僕』から『俺』に変えようと思ってさっ!!」
「…………ふ~ん…」
「で、何なの?」
「あ…っあぁ!クロバイが今日は攻撃魔法の応用をするから動きやすい服で来るようにって……言ってた。……あ!俺先に行ってるな!」
「……分かった…」
いや、よく分からんけど………
オークはバタバタと走っていった。
カヤに着替えさせてもらい、今日は攻撃魔法と言うことでいつもとは別の場所になった。
___クロバイは普段は優しいが、訓練は結構厳しい___
「そうっ!すぐに体勢を立て直して!」
「はいっ!」
バシュッ!
光の珠が相手に放たれる。
今日は俺とカヤvsオークとヒイラギさんでペア対戦だ。
ペアなのでお互いを補いながら戦うのだが………
「カヤっ!」
「何で…すかっ!」
「お前………っ!」
「カヤ!お前っ、シオン様を小脇に抱えて対戦するなっ!!」
クロバイが見兼ねて注意する。
「あ………つい。」
途中までは良かったね。うん。
オークが俺に接近戦を持ち込んでからおかしくなったよね?
「あ~…オーク様も………ちょっと寄り過ぎでしたしねぇ…」
「お前……どっちの味方だよ……」
「あ~………もう良い…」
___てなわけで___
俺とヒイラギさんvsオークとカヤになった。
「始めっ!!」
___ビュンッ!___
「?!ぴゃぁぁぁああっ!!」
2人が突進して来たぁぁあっ?!
「そこまでぇっ!お前らっ!!いい加減にしろっ!」
俺の目の前にクロバイが立ち2人を止める。
流石のクロバイも激オコだね☆
え?ヒイラギさん?
守ろうとしてくれたけど、2人の勢いに軽く飛ばされたよ…可哀想に…
そして、この訓練は中止となった。
結局魔法は個人訓練となり、俺以外はカイエの元へやられた。
「全く…」
「ゴメン…俺がもう少し強ければ…」
「いえ、シオン様のせいではありません。いざとなれば私がお守りしますので。」
「クロバイ………」
はぁぁぁ………転生前に会いたかったなぁ…このスパダリ………
13歳になってから、料理とかよりも身を守る事に力を入れ始めている。
まぁ………山奥じゃ、熊とかでるかもだしな。
………熊?出るのかな?
18歳まで「候補」なら、主役をとっとと王子に渡してミッションコンプリートじゃね?
ホント、最近は山奥行かないでここでみんなでワイワイやってたいんだけどなぁ~。
「シオン様………」
「お~カヤ、お疲れ。」
ちょっと先にクロバイとの訓練が終わった俺は先に使用人に身体を拭いてもらい、服を着せてもらっていた。
ズボンは履いていたものの窓際を向いて着替えの途中で動けなかったから少しだけカヤの方に振り向いて、小さく手をヒラヒラさせながらカヤを労う。
「…………っ。」
「?」
「……………ちょっと…カイエに…用事を思い出しました………」
___ニッコリ___
「…………フッ…………1時間程席を外します………」
………笑顔が……怖い…
「あぁ………うん………行ってきてぇぇ…?」
「失礼致します。」
___シュンッ!!___
あ、消えた。
アイツ、移動魔法習得しやがった!
羨ましいっ!!
___コンコン___
今日は忙しないな。
「はい、どうぞ。」
「失礼する。」
「あ、オーク。」
もう服は着替え終わったので、入れ違いにメイドの人にはお茶の準備をお願いして下がってもらった。
「どうしたの?」
「いや………ちょっと…話がしたくて…」
「そういや、最近一緒にいてもほとんど訓練の話ばかりだったよね?良いよ。お茶は頼んだし、カヤは用事で少し席を外してるから…一緒にお茶しよっか?」
「………うん、する。」
ん?何か素直だな?
王子を部屋の窓際にある小さなカフェテーブルに誘導して椅子に座らせた。
ここは中庭の大きな樹の下の次にお気に入り場所だ。
大きな窓から入る陽の光は天気の良い日はポカポカと感じ、雨の日は優しく外の景色を映す。
雪の日とか最高なんだよなぁ…
___フフッ___
「シオン………」
「あ、ゴメン。何?ぼ~っと、しちゃってたね。」
「あ…いや………茶が…来た…」
「あ、ありがと。……?何か元気ない?大丈夫?」
「うん。大丈夫。」
何か王子、元気ねぇな。
どうしたどうした~思春期の悩み?
オッチャン聞いてやるぞぉ~。
…………と、思っていたが、何故か訓練の取り留めのない話で20分程で話は終わった………
コイツ、何しに来たんだ。
90
あなたにおすすめの小説
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?
詩河とんぼ
BL
前世では過労死し、バース性があるBLゲームに転生した俺は、なる方が珍しいバットエンド以外は全て処刑されるというの世界の悪役子息・カイラントになっていた。処刑されるのはもちろん嫌だし、知識を付けてそれなりのところで働くか婿入りできたらいいな……と思っていたのだが、攻略対象者で王太子のアルスタから猛アプローチを受ける。……どうしてこうなった?
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる