目が覚めたらBLゲームの悪役令息になったけど、山に引き籠もりたいので全力で主人公を応援しますっ!

mana.

文字の大きさ
40 / 145
【16歳】

【16歳】14

しおりを挟む
言葉通り寝かせてもらえず………
クロバイのお説教の後、オークはこちらに来た時に泊まる部屋へ戻され……

え?何故クロバイに助け求めなかったかって?
………求める暇を与えられなかったんだよっ!!
 
そして俺は今日も学園をお休みです………
虚弱じゃないの、不登校でもないの………

………エッチが…激しいの………

…どこのエロのキャッチコピーだよっっ…

こんなの学園に言えねぇじゃんっ!

___コンコン___

「はい。」

「失礼致します。」

クロバイが朝の支度を持って入って来た。
カヤは…

「昨日はオーク様の閨でしたので……」

あ、顔に出てたか。
まぁ…そうだよな……あちこちキスマーク付けられてるし…

「今日の閨は止めた方が良いでしょう。カヤが暴走してしまいます。」

「……そうだねぇ……」

「カヤとオーク様には剣術でちょっと体力を使ってもらいましょう。なぁに…ちょっと重さのある剣でも振ってもらったら………フフフフ……」

やだ、クロバイ…顔怖いっ。

午後はカイエによるカヤとオークの長剣での勝負をさせた上にカイエが本気で相手をした様で、珍しく夕食にはぐったりした2人がいた。

___私のローズウッド家いとしごの子どもに無茶をさせて……思い知ったか。___

ん?クロバイ、何か言ったかな?

その日の俺はクロバイにお世話され、久々にクロバイ特製のお茶を飲んでぐっすりと眠れた。


___翌日___


さぁ!!
新~しい朝が来た!希望~の朝~だっ!!
………っと、懐かしいラジオ体操の音楽が脳内に流れる程の清々しい朝。

今日こそはあのクラッシャーどうにかせねば!

俺は意気込んでカヤに学園へ連れて行ってもらい、教室へ入った。
え?キスマーク?クロバイに泣き付いて消してもらったよ☆
でもクロバイでも1日掛かるって、どんだけ付けんだよアイツっ!

「おはようっ諸君っっ!!」

「おはよ。」
「おはようシオンくん。」
「おはよ、ローズウッド!!」
「おぅ!おはよ!!」

あちこちから声が掛かる。

…………おや………?

俺、悪役令息だよな?
返事があちこち来たら駄目なんじゃね?

「お前ら、誰にものを言ってるんだ。軽々と俺に返事をするな。」

悪役令息はお高くとまんなきゃな!
ちょっと自分の「悪役令息」をイメージして言ってみる。
ドヤサァァッ!!


………………………


教室、大・爆・笑。


「はぁ?!」
「アハハ!何?今更ぁ~!!」
「今度は何のネタだよ?!」

「ネタじゃねぇわっ!!」

何故だっ!!何故こうなる?!

いやいやっ!この返し、どこの中学や高校の教室だよっ!
和気藹々仲良しクラスじゃね~かっ。
貴族の「貴」の字も感じねぇ。
まぁ、俺も気楽で良いんだけどさ。

気を取り直して………
さて、今日のイベントは………魔法実地講義だ。

風の魔法で杖を使ってつむじ風を作るが、誤って自分の周りに風を作って服が舞って腹見せ~の、チラリズム…的な…?

風魔法は得意だ!
いざとなりゃ俺が魔法でライの腹をチラ見せさせてやるぜっ!

魔法実地講義は特別教室で行われる。
俺達は体操服ではないが動きやすい服装を着ていた。

「講義始めるぞ~!」

講師が教室に入って来る。
ここに入学して思うが…本当に中学や高校の授業みたいなんだよなぁ~。
仮にも貴族学校、もっと重々しいもんだろ?
何だろうなぁ………
入学式じゃあ、みんな大人しくしてたけど段々素が出りゃ気さくで楽しいヤツばっかなんだよな。

「今日は杖を使っての講義だ。みんな、持ってるな~。」

講師の周りを生徒が円を作るように少し間を取って囲み、先生が真ん中で見本を見せる。

「杖を持って、風をイメージする。そしてこう…」

講師が歌うように呪文を唱えて杖を振ると、杖の先につむじ風が舞う。

「こんな感じだ。さぁ!みんなもやってみろ!」

ザワザワとみんなもやり始めた。

「シオン、やろうぜ。」

「あ、俺も一緒に良い?」

オークとライが来た。

主人公のチラ見せに王子がドッキドキ☆
で、婚約者(現在は候補)の俺はそれを見てキ~ッ!と、なる………と……

なら、一緒が良いか。

「うん、良いよ。」

てな訳で3人でしたんだが………

1人目オーク。

呪文を元気に唱えたら、元気に速度が速かった様だ…隣のヤツが飛ばされてた…

2人目ライ。

呪文を朗々と唱えたら、あまりに綺麗だわ完璧なつむじ風だわで周りから拍手が起こる……おいっ!チラ見せどこいったっっ?!

………で、俺…

呪文を気合いを入れて唱えたら、俺の周りにつむじ風が起こり、どこの魔法少女の変身シーンやら…いや……これどっちかってっと……キューティ○ニーの変身シーンだよな………服が捲り上がり腹どころか胸を隠すのに苦労した………

「ひぃゃぁぁぁあっ!!」

……で、どうにか落ち着いて周りを見たら鼻を抑えたり股関押さえてうずくまるヤツが続出……俺のつむじ風でみんなしてどこかぶつけたか………いやはや申し訳ねぇ……
しかし、ライの方にはつむじ風を起こせなかった。

ハァ……今日も失敗だよ……マジで泣いて良いかなぁ……?

俺、悪役令息だよな?
何か……昔のどっかの越後のちりめん問屋に仕えるウッカリな八兵衛キャラじゃねぇよな……俺…

おかしいなぁ……ライはニコニコしながらオーク見てるけど、オークは真っ赤になってこっち見てライ見てねぇし……どうしたらオークはライにドキドキするんだ?

キィィィッ!!何なの!本当に!!

…………あ………主人公見てキ~ッて怒れた☆

…っ!!いやぁぁっ!このキ~ッ!じゃねぇぇ!!

次行ってみようっ!!次だっ次ィィッッ!!(号泣)
しおりを挟む
感想 33

あなたにおすすめの小説

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください

わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。 まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!? 悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。

なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?

詩河とんぼ
BL
 前世では過労死し、バース性があるBLゲームに転生した俺は、なる方が珍しいバットエンド以外は全て処刑されるというの世界の悪役子息・カイラントになっていた。処刑されるのはもちろん嫌だし、知識を付けてそれなりのところで働くか婿入りできたらいいな……と思っていたのだが、攻略対象者で王太子のアルスタから猛アプローチを受ける。……どうしてこうなった?

超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ
BL
転生したのは人気アニメの序盤で消える超絶美形の悪役でした。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新! プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。 そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。 ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。 そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。

処理中です...