目が覚めたらBLゲームの悪役令息になったけど、山に引き籠もりたいので全力で主人公を応援しますっ!

mana.

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【16歳】

【16歳】22

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皆さん…おはようございます…シオン・ローズウッドです…

学園?フフフッ今日は休日です。
冬休みが始まったからね。
でも外に出られません…
だって…夢のはずなのに何故か身体が少しダルいんだよ……
精霊の樹の姉さん…アンタ2日に分けてって言ってたよな…一気に来たよ。
頭おかしくなるかと思った……

あんな服…あぁ………閨の前に気がおかしくなるかと思ったぁぁ…あんなエロい服……結果喜んでいたけどさぁ…

現実も求めないよな…?

確かに暖炉があってツリーがあって…とかイメージを送ったよ?
あの時思わず転生前に読んだクリスマスイベントのBL本を思い出しちゃったけど…いや、あれは可愛らしい受が着るもんだろ?何?罰ゲーム?カヤとオークは喜んでたけど、俺は似合わねぇだろ?
裸エプロンの無い世界で本当に良かった…いや…あの人達なら何かしら作りそうだよな……怖ぇぇ…
そういや、精霊の樹の姉さん「頑張れ♪」って…マジで似た者同士だ。

しかし…2人共夢でも本当に激し過ぎ。
最近現実の閨じゃ、絶倫のはずの俺よりガンガンに攻めるわ勉強熱心がここにも表れて俺の弱い所を的確に刺激していくわで毎回最終的には止めてと懇願するんだが……

で、申し訳ないからと夢じゃ大丈夫と2人の納得するまで抱かれたらさぁ……

………こうなった………

もぅね、俺2人からもボーナス兼ねて上乗せした贈り物をもらっても良いと思うんだよねっ!

………イカン…転生前にBL読み過ぎた……キラキラとした中で極甘に攻められてるの想像した……相手は俺だっつ~の……似合わねぇ。
下手に言ったら何されるか分からんから黙っとこ。

プレゼントは俺って…どこの漫画の話だって思うけど…閨でそれぞれ聞いたら2人共に

「「プレゼント?シオンが良い。」」

だもんな…愛されてんなぁ……俺。
しっかり考えなきゃなぁ…

さて、他へのプレゼントは…
父には珍しい植物で良いか。
確か……コーヒーって豆無かったよな?
主にハーブティーだし。
姉さんにおねだりして苗を貰ったんだよな。
研究して俺にコーヒー豆をくれ。

母へはアロマオイル。
これはクロバイに頼んで母専用に花からオイルを抽出してもらった♪

ユズには短剣と、サクラはオモチャ。
後は諸々だな。
年末が楽しみだ。

ライは…どうしよう。
アイツ最近生徒会で会ってねぇな。
明日会うけど…
そういや俺、悪役令息の役目してねぇじゃん。

嫌がらせに何か嫌がりそうなの送る?
…難しいな……
明後日、街の年末の祭りに連れて行ってくれるから用意しないとなぁ…

___コンコン___

「失礼致します!」
「失礼する!」

ん?今会うと一番気まずい2人が
来たよ!

「お…おぅ、どうした…?」

「大丈夫ですか⁉シオン様!」
「大丈夫か⁉シオン!」

心配するくらいならセーブして欲しかった…

「……あぁ…大丈夫だ……」

「申し訳ございません…貴方があまりにも魅力的で…」
「済まない…お前があまりに可愛くて…」

「…お前ら…俺を公開処刑に来たのか?恥ずかしすぎるんだが…」

お互いの閨の夢の話しなんかここでしたらぶっ飛ばすぞっ。

「ハッ!そうじゃなくて…」
「そうだ!お前!明日ライと街で会うんだって⁉」

どうやら2人クロバイから聞いたらしい。

「うん。ライが年明けの祭りの屋台が出始めたから連れてってくれるって。」

まぁ、年明けの祭りは警護がかなりしっかりするから犯罪を起こそうと思うやつなんていないし、ここ数年の王都も自警団との連携も取れているから安全なんだよな。

「俺達だけでも大丈夫だろ?クロバイからも良いって言われたぞ?」

「…いや…相手が問題なんです。」
「……そうだ…アイツはダメだ。」

え~、何でだよ!ライはだろ?

「何でだよ。良いじゃん行っても!」

「駄目です!」
「駄目だ!」

「アイツは…お前が好きだ‼」

え~!
…ウソッ!カヤまでウンウン頷いてる⁉

「オーク様に賛同するのは悔しいですが、その通りです。あのシオン様を見つめるやさしげな眼差し…彼はきっと…」

「だから行くなっ!」


………そこからすったもんだありまして………


___祭り当日___



「…で、俺が呼ばれたと…」

「ゴメン…アゼリア……」

「良いですよ、今日は仕事は休みですから。」

アゼリアは年末~年明けの警護に向けての休みだとかで…オークに警護する様に言われたらしい…
うぅ……申し訳ない…

「でも、今日は折角の貴重な休みだったんだ、アゼリアも行きたい所があれば言ってくれ。何なら後で待ち合わせでも良いし。」

「そんなことしたら、俺が怒られますよ。俺も楽しみますから気にしないで下さい。」

アゼリア…優しいなぁ…
俺達は移動魔法で街の近くまで移動し、ライとの待ち合わせ場所へ来た。
待ち合わせの噴水広場は待ち合わせの定番なのか、結構な人たちが立っている。

「あ、シオン!こっちこっち!」

ライが俺に気付いて手を振りながら来てくれた。
制服じゃ無いライ、アゼリアもだけど新鮮だなぁ。

「ゴメン、待たせたか?」

「いや、俺も今来た所だよ。えっと…そちらの人は…」

「あ、俺は王宮の騎士団所属のアゼリアです。今日はシオン様の護衛で失礼します。」

「あ、ライラックと言います。呼びにくいいのでライで結構です。」

「分かりました。よろしく、ライ様。」

俺を挟んでデカい2人が挨拶を交わす…くそぅ…俺だって伸びてるのに…ライのヤツ…また伸びやがったな……

「じゃぁ、屋台を回ろっか?シオンは初めてだよな?」

「うん!今日楽しみだったんだ!」

たこ焼き・焼きそば・リンゴ飴~♪
金魚すくい……も、ねぇか……

でも、今日は楽しむぜ!

「シオン!行こっ‼」

「うん!」

ライが手を伸ばして来たので手を繋いだ。
こういうのは迷子になるのが定番だし、手は繋いどかないとな。

「………あらあら自然に……やるな、アイツ。」

ポツリと呟いたアゼリアの言葉は人混みの喧騒にかき消され、俺はライに手を引かれて屋台へと歩いて行った。
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