目が覚めたらBLゲームの悪役令息になったけど、山に引き籠もりたいので全力で主人公を応援しますっ!

mana.

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【16歳】

【16歳】31☆

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「わぁ…本当に真ん中に宝石があるんだな……」

昔読んだ絵本の「おやゆび姫」のチューリップからおやゆび姫が生まれる誕生のイラストの様に、バラの中心からちょこんと宝石が顔を出している。
宝石はそれぞれバラの色と同じだった。

「俺からの鉢は、2人がピンときたものを選んでくれ。」

そう言って俺は2つの鉢を2人の前に置いた。

「……じゃぁ…俺は淡いピンクの方で。」
「うん、俺はオレンジかな。」

譲った感じではなく、本当にピンと来たものを言っている様だ。
一緒の鉢が欲しいと言わなくて良かった良かった。
そして、俺も2人から鉢をもらった。

「この宝石って守り石になるんだろ?どうしよっか?ネックレス…は、ちょっとなぁ…杖に嵌めるには小さいし…」

「あぁ、それなら…」

「えぇ、オーク様とも話していたのですが、指輪にするのはどうかと思って。」

…指輪……指輪ねぇ……
今のタイミングで「指輪」はなぁ…この世界には「結婚指輪」とか無いけど…どうも…イメージが…

「指輪なら邪魔にならねぇし、ネックレスだと外す事もあるだろ?クラスでもしてるヤツいるし…って話してたんだよ。」

……指輪?いたかなぁ?

「まぁ、2人が言うならいるのかなぁ。」

「じゃぁ、俺の知り合いの職人がいますので頼んでおきますね。加護の付与も頼んでおくので、春には出来上がると思います。」

「分かった。じゃぁ、これは鉢ごと渡しておくよ。」

俺とオークは鉢をカヤに渡し、カヤが他の使用人を呼んで鉢を持って行ってもらった。

「……あの……さ…シオンに聞きたいことがあるんだけどさ……」

「…ん?どうした?」

オークが下を向いて何かモジモジしてる。

「……なぁ…やっぱり…」
「…貴方の提案でしょ?…俺が言うんですか?」

………何なんだ?急に2人仲良くなって………
コソコソと2人で話しているが……
結局溜息を付いてカヤが話を切り出した。

「シオン様、現在日替わりで俺達と閨を共にしてますよね?」

「うん。」

「この前、ふとした事でオーク様と言い争いになったのですが…」

「……うん……」

何か嫌な予感がする。

「どちらが貴方を感じさせているのかを…その……」

「…う………ん?」

ちょっと待て。

「どちらの時の方が声が可愛いとか、喘ぎ方とか……中に入ったときの感じ方んむぐっ「いやぁぁぁぁっ‼何言っちゃってんのぉぉぉっ⁉」」

俺はあまりの恥ずかしさにカヤの口を両手で抑えて叫んだ。

「……だから……じゃぁ、いっその事2人で同時にやってみてシオンにどっちが良いか決めてもらおうかと…」

「ねぇ、馬鹿なの⁉何でそんな話になるんだよ!……それって……」

「えぇ、3人で閨を経験してみるのもありかな…と。」

「どう…かな?」

「どう…かな?………じゃねぇわっっ‼」

ん…よく見りゃ2人が真剣な顔で聞いてる?
え……これって……ネタじゃねぇの⁉

「……本気で…言ってる……?」

「えぇ。」
「うん。」

マジかぁぁぁ。

「……その…つまりは…3人で……いたしたい……と……」

「えぇ。その時のシオン様のお顔を見ておりませんので、お互い譲れないと言いますか…」

「その…なんだ……やっぱり好きなヤツには気持ち良くいて欲しいというか…」

色々言ってはいるが……

……結局は……

「……お互いの閨の話をしていて段々興味が出たんだろ?」

「はい!」
「その通り!」

………2人を殴りました………

てな訳で、3人でじっくり相談しまして……

どちらも……気持ち良いからっ…と、顔を真っ赤にして…言ったけど………結局、春休みに3人でしてみる事になりました……


___春休みの夜___


部屋の窓から見える綺麗な月の明かりがベッドまで優しく照らす夜。
普段ならこの綺麗な月明かりを堪能するのだろうが…今日はそれ所ではない。

閨の服を着てベッドに座る俺の横にはイケメン2人。

……ギラギラした目で見るのはやめてくれぇっ……恥ずかしいぃぃっっ……‼

「フフ……沢山の閨を重ねても………こんなにも頬を染めて……可愛らしい人だ…チュッ。」

「……んっ……」

右に座るカヤが耳元で囁き俺の首筋にキスをする。

「月明かりに…チュ…照らされて…チュッ…滑らかな肌が艶かしい……ここ…チュゥッ…とかな。」

「……ひゃっ……」

左に座るオークが反対の首筋からキスを落としながら鎖骨に少し強めに吸ってきた。
身体を捻ると反対側にいる方がまた別の場所にキスを落とす。

「シオン様…こっち…向いて……」

「ぇ……んんぅ。」

カヤの方を向かされてキスをされる。
敬語は無いけど「様」付けなのは2人の時だけだから……?
そんな事は、すぐに舌が入って来て歯列をなぞり、上顎を舐められると身体の力が抜けそうになった時点で考えを止めた。
そしてゆっくりとカヤの方を向いて首に腕を回す。

「ん……ぅ……ぁんん……んぅっ!」

カヤとのキスを堪能しようとした途端、オークに腰を甘噛みされた。

「……そっちばっかズルい……俺も……ん……」

オークが身体を起こし俺をカヤから優しく引き離して自分の方へと向ける。

「んぅ……ふ……ぅ………」

強引に行くと思ったけど…こういう事も出来るんだ……

「シオン様は上顎をたまに強めに撫でてあげると……感じやすいですよ。」

カヤの言葉に反応して舌の動きに緩急が付く。
上顎の少し感じた所で反応するとそこを執拗に責められて頭がトロンとしてきたが…

「ん………ふぁあっ‼」

今度はカヤが俺の腰を甘噛みしてきた。

「フフ……確かに……この辺…弱いんですねぇ……」

「ぃやっ…何……弱…?」

オークの唇から離れて少し頭がハッキリする。

「えぇ……ここ……少し強めに甘噛みすると……可愛い声が……んむ……」

「ひゃぁんっ!」

「……すると…オーク様から…先日……確かに…可愛らしい……」

………何の情報交換だっ…おいっっ………!

「今日はお前の可愛いと思う部分を存分に見せ合うから……覚悟しとけよ……♡」

「えぇぇぇぇ………」


……俺ぇ………明日…生きてるかなぁぁ……
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