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【17歳】
【17歳】32
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カリン先輩は学園を休んでいる間、フジ先輩が生徒会を取り仕切ってくれた。
「……シオン……本当にすまなかった……」
「全くな…」
「本当に…」
「謝って済むような事ではないんだが…」
「「その通りだ。」です。」
「あぁぁ!!2人共っ!俺が返事する所だろ!!フジ先輩が謝る事ではないです!」
放課後、フジ先輩から生徒会室に呼ばれたものの先日の件で2人が離れてくれず、一緒に生徒会室にきてのこの会話である。
全く…俺に話してんだろうがっ!
「2人共…どけっ!先輩が見えんっ!!」
「見る必要ありません。」
「そうだ、お前の姿を目に入れる必要ねぇだろう。フジ先輩も何があるか分からねぇからな。」
「お前ら……っ…なぁっ!」
オークとカヤは俺の前に立って先輩の顔が見えやしねぇ。
「……いや……カリンは記憶がないと言っているし……暫く君はここに来ない方が良いかもしれん。」
2人を押しのけて前に出た時に先輩と目が合った。
「先輩……」
その後先輩とも話し合い、俺は当面手伝いを控え、カヤとオークは交代でこちらに手伝いをする事になった。
「………はぁ………」
疲れた………何かここ数日…ちょっと眠いんだよなぁ……
「シオン…大丈夫?」
毎日一緒にいるカヤは俺の異変に気付いている様だ。
「……ん~……ちょっと眠いんだよねぇ。」
「ご飯は部屋で食べる?」
「…うん…その方が良いかなぁ。」
先輩との後から身体の調子が少しずつおかしい。
屋敷へ戻ると酷い眠気で着替えもそこそこに眠ってしまった。
目を覚ますとベッドのそばに椅子を置いて本を読んでいたオークが目に入った。
「………オー…ク?」
「……起きたか…?」
「……ん……今日は……こっちか?」
あ~…最近仕事が立て込んでたっぽいもんな。
「あぁ……カヤから聞いた…飯…食えるか?」
ベッドに腰を掛けて俺の頬に手を添える。
「……ん……気持……ぃ……」
頬に触れるオークの手が気持ち良くて思わずスリ…と、擦り寄った。
「………シオン……」
「……ん……ぅ…」
顔が近付きキスをされる。
合わさる唇も気持ち良くて、腕を回して無意識に舌を入れて誘ってしまった。
「……ふぁ……んんっ……」
オークが優しく舌を甘噛みして応えてくれる。
オークってこんなキスも出来るんだ……じゃねぇ………段々意識がハッキリしてきた。
おおぅ!俺っ……結構煽ってんじゃん?!
「プハッ!オー…クッ……ごめ……っ!」
「……良いよ。本当はこのまま続きをしてぇけど……今日は許してやる……チュッ。」
意識がハッキリ戻ってオークから離れると、オークは名残惜しそうに俺の額にキスをした。
「……優しいキスも出来るんだな。」
「お前……俺を何だと思ってんだ……」
___コンコン___
クスクスとお互いの額を付けて笑っているとカヤがテーブルトレイに軽食と飲み物をを乗せて持ってきてくれた。
「じゃぁ、俺は部屋に戻る……また明日な…チュッ。」
頬にキスをしてオークが部屋を出ていった。
「……よく眠れた?」
「うん、最近どうも眠くて…何でだろう?」
「クロバイに聞いてみるね。何か分かるかもしれない……それより今は……こっちかな。」
そういうとカヤはテーブルトレイをベッドに置いた。
トマトやレタスのサンドイッチに…肉を挟んだもの…ローストビーフ?
「トマトやキュウリはユズ様が収穫したやつだよ。今回の果物はサクラ様も初めて挑戦したみたいだね。」
果物……あ、このイチゴか⁉
はぁぁぁぁっ!見たかったぁぁぁぁ!!
「早く元気になって欲しいって2人が頑張って収穫したらしいよ。」
「まぁ…学園に通えるくらいだから…大丈夫とは思うんだけど…あ、美味い♪」
座学は良いんだが魔法を使う講義や剣技があると夕方まで身体が持たない。
「なぁ……カヤも……一緒に食べよ?」
皆でワイワイ食べてるのが当たり前だったから…1人で食べるのは味気ない。
「うん。」
カヤがベッドに上がって俺の横に座る。
やっぱり誰かと食べると美味しいよな。
学園に入るまで断罪されて1人で暮らしても平気だと思ってたけど……今は……
「シオン…?」
「……あ……ゴメン、考え事してた。」
「お腹空いてなかった?」
「いや……そういう訳でもなかったんだけど……」
空いてないと言えば空いてないかもしれない。
実際小さく食べやすい様に切ってくれていたサンドイッチを2~3個食べ、果物を摘んだら満足していた。
「じゃぁ、下げてくるね。」
カヤが食事を下げに行き、戻ってきた頃には俺は再び眠りに落ちていたらしい。
気付いた時には窓から朝日がキラキラと照らされ、俺はカヤの腕枕で眠っていたからだ。
「……ん…シオン…起きた?」
「あれ……カヤ…何で?」
「警護も兼ねて……だけど……昨日の閨は俺だったでしょ?」
「……ぁ…俺……寝てた……」
「……一緒に眠るだけでも嬉しい………そばに……いさせて……」
カヤの腕が曲がってこちらへ引き寄せられる。
そのまま目を瞑ると唇の合わさる感触があった。
「……ん……」
チュ…チュ……と、軽い音のするキスをされ、擽ったい気持ちにクスクスと笑ってしまう。
「……シオン……大好き…」
「……ん……俺も…好き……」
起きて服を着替えなければいけない事は分かっているけれど、離れがたくてクロバイに声を掛けられるギリギリまでカヤと抱き合ってしまった。
「……シオン……本当にすまなかった……」
「全くな…」
「本当に…」
「謝って済むような事ではないんだが…」
「「その通りだ。」です。」
「あぁぁ!!2人共っ!俺が返事する所だろ!!フジ先輩が謝る事ではないです!」
放課後、フジ先輩から生徒会室に呼ばれたものの先日の件で2人が離れてくれず、一緒に生徒会室にきてのこの会話である。
全く…俺に話してんだろうがっ!
「2人共…どけっ!先輩が見えんっ!!」
「見る必要ありません。」
「そうだ、お前の姿を目に入れる必要ねぇだろう。フジ先輩も何があるか分からねぇからな。」
「お前ら……っ…なぁっ!」
オークとカヤは俺の前に立って先輩の顔が見えやしねぇ。
「……いや……カリンは記憶がないと言っているし……暫く君はここに来ない方が良いかもしれん。」
2人を押しのけて前に出た時に先輩と目が合った。
「先輩……」
その後先輩とも話し合い、俺は当面手伝いを控え、カヤとオークは交代でこちらに手伝いをする事になった。
「………はぁ………」
疲れた………何かここ数日…ちょっと眠いんだよなぁ……
「シオン…大丈夫?」
毎日一緒にいるカヤは俺の異変に気付いている様だ。
「……ん~……ちょっと眠いんだよねぇ。」
「ご飯は部屋で食べる?」
「…うん…その方が良いかなぁ。」
先輩との後から身体の調子が少しずつおかしい。
屋敷へ戻ると酷い眠気で着替えもそこそこに眠ってしまった。
目を覚ますとベッドのそばに椅子を置いて本を読んでいたオークが目に入った。
「………オー…ク?」
「……起きたか…?」
「……ん……今日は……こっちか?」
あ~…最近仕事が立て込んでたっぽいもんな。
「あぁ……カヤから聞いた…飯…食えるか?」
ベッドに腰を掛けて俺の頬に手を添える。
「……ん……気持……ぃ……」
頬に触れるオークの手が気持ち良くて思わずスリ…と、擦り寄った。
「………シオン……」
「……ん……ぅ…」
顔が近付きキスをされる。
合わさる唇も気持ち良くて、腕を回して無意識に舌を入れて誘ってしまった。
「……ふぁ……んんっ……」
オークが優しく舌を甘噛みして応えてくれる。
オークってこんなキスも出来るんだ……じゃねぇ………段々意識がハッキリしてきた。
おおぅ!俺っ……結構煽ってんじゃん?!
「プハッ!オー…クッ……ごめ……っ!」
「……良いよ。本当はこのまま続きをしてぇけど……今日は許してやる……チュッ。」
意識がハッキリ戻ってオークから離れると、オークは名残惜しそうに俺の額にキスをした。
「……優しいキスも出来るんだな。」
「お前……俺を何だと思ってんだ……」
___コンコン___
クスクスとお互いの額を付けて笑っているとカヤがテーブルトレイに軽食と飲み物をを乗せて持ってきてくれた。
「じゃぁ、俺は部屋に戻る……また明日な…チュッ。」
頬にキスをしてオークが部屋を出ていった。
「……よく眠れた?」
「うん、最近どうも眠くて…何でだろう?」
「クロバイに聞いてみるね。何か分かるかもしれない……それより今は……こっちかな。」
そういうとカヤはテーブルトレイをベッドに置いた。
トマトやレタスのサンドイッチに…肉を挟んだもの…ローストビーフ?
「トマトやキュウリはユズ様が収穫したやつだよ。今回の果物はサクラ様も初めて挑戦したみたいだね。」
果物……あ、このイチゴか⁉
はぁぁぁぁっ!見たかったぁぁぁぁ!!
「早く元気になって欲しいって2人が頑張って収穫したらしいよ。」
「まぁ…学園に通えるくらいだから…大丈夫とは思うんだけど…あ、美味い♪」
座学は良いんだが魔法を使う講義や剣技があると夕方まで身体が持たない。
「なぁ……カヤも……一緒に食べよ?」
皆でワイワイ食べてるのが当たり前だったから…1人で食べるのは味気ない。
「うん。」
カヤがベッドに上がって俺の横に座る。
やっぱり誰かと食べると美味しいよな。
学園に入るまで断罪されて1人で暮らしても平気だと思ってたけど……今は……
「シオン…?」
「……あ……ゴメン、考え事してた。」
「お腹空いてなかった?」
「いや……そういう訳でもなかったんだけど……」
空いてないと言えば空いてないかもしれない。
実際小さく食べやすい様に切ってくれていたサンドイッチを2~3個食べ、果物を摘んだら満足していた。
「じゃぁ、下げてくるね。」
カヤが食事を下げに行き、戻ってきた頃には俺は再び眠りに落ちていたらしい。
気付いた時には窓から朝日がキラキラと照らされ、俺はカヤの腕枕で眠っていたからだ。
「……ん…シオン…起きた?」
「あれ……カヤ…何で?」
「警護も兼ねて……だけど……昨日の閨は俺だったでしょ?」
「……ぁ…俺……寝てた……」
「……一緒に眠るだけでも嬉しい………そばに……いさせて……」
カヤの腕が曲がってこちらへ引き寄せられる。
そのまま目を瞑ると唇の合わさる感触があった。
「……ん……」
チュ…チュ……と、軽い音のするキスをされ、擽ったい気持ちにクスクスと笑ってしまう。
「……シオン……大好き…」
「……ん……俺も…好き……」
起きて服を着替えなければいけない事は分かっているけれど、離れがたくてクロバイに声を掛けられるギリギリまでカヤと抱き合ってしまった。
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