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本編
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「はい、ルカ…あ~ん。」
「ちょ…姉さん。」
「なぁに?……俺が作ったのは食べれないの?」
「いやぁ…食べるけどぉ……」
昨日も姉さんの食事美味しかったよ?
しかも、いつもは私って言ってるのに俺になってるよ。
でも、それとこれとは違う。
今言われてるのは、ネル姉さんが持ってるフォークの先にあるフリッターを俺に食べろというのだ。
アルさんに助けを求めようにも、アルさんまで俺にどれを食べさせるか選んでるし。
……え~い、しょうがないっ!
「……あ~…んっ……」
「フフッ、美味し?」
「…ムグ…美味しい…です…」
「ルカ、次は俺だ。」
何でそんなに目をキラキラさせて嬉しそうなの?
「…アルさんまで…」
「ダメ…なのか…?」
眉が下がり、幻覚で犬耳まで垂れ下がる。
「うぅぅ……食べるよ…」
「じゃあ…あ~ん…して?」
もうっ!2人共どうしたんだよっ⁉
「…あ~ん…ん…」
「どうだ?」
アルさんが俺の好きな一口クラッカーにハムのペーストのオレンジ乗せを手に持って食べさせてくれた。
「…うん、美味しいよ。」
……アルさんの手が少し舌に付いちゃった………ん゛っ⁉
「~~~っっっ!」
アルさんが俺の口に入れた時だと思うけど、指に付いたハムのペーストを自分の口に含んだ。
「ん…美味いな。」
「アアア…アルさん⁉」
「何だ?美味く出来たと思ったが…コショウをきかせ過ぎたか?」
「いやいやいやいや……そんな事はないんだけど…っ!」
「あ~、ズ~ル~い~。」
何か3人で暮らし始めてから、アルさんも姉さんも……何か変だ!
「ねぇっ、そろそろ俺にもお皿をこっちにくれるかな?」
「駄目よ。」
「駄目だ。」
何で⁉
「今日はリュカを甘やかすの。だから駄~目っ。」
あ、姉さん言葉使い元に戻った。
「これはネルの提案だったが……ルカがカワ…いや、楽しいから駄目だ。」
川?
「…えぇぇ…」
結局俺は2人から食べ物を与えられ、最後のデザートまでも1人で食べさせてはもらえなかった。
「ふぅ……お腹いっぱい。」
「そうか。」
「じゃあ、お風呂に入ってらっしゃい。」
「うん。」
「アル、ちょっと良い?」
「あぁ。」
カチャカチャとネル姉さんとアルさんが片付けを始めた。
「あっ、俺も手伝うよっ。」
「良いのよ、アンタは今日は黙って甘やかされなさい。」
「そうだな…あ……風呂から出たら髪を乾かしてやろう。」
「しなくて良いからっ!」
2人共、今日は甘やかし過ぎて擽ったいよ。
「……取り敢えず…入ってきます。」
「行ってらっしゃい。」
「しっかり温まるんだぞ。」
……違うな。2人が親に見えてきた。
「フフッ…じゃあ今日はお言葉に甘えちゃおっかな。入ってくるね。」
そう言って、俺はバスタオルと着替えを持ってお風呂に入ってきた。
*************
お風呂から出ると、宣言通りアルさんが髪を乾かしてくれた。
「フフッ、ルカは髪がサラサラなんだな。」
「…もぅ…いいって言ったのに。」
「俺のワガママだ、聞いてくれ。」
ドライヤーで乾かしながら、優しくアルさんの大きな掌が俺の髪を撫でる。
「…ズルいなぁ。」
「何か言ったか?」
俺の言葉はドライヤーの音で消えていた。
「何でもない。」
慣れた手付きで髪を乾かす。
そういや、アルさんとネル姉さんは人間の暮らしが長かったよね?
人間の恋人がいた時代も…あったのかな?
___ツキン…___
あれ?胸が痛い。
「ルカ、どうかしたか?」
「ううん、何でもない。」
「ルカから甘い香りがするな。」
「フフッ、いつも言ってるよね。今はネル姉さんのシャンプーとコンディショナー借りてるし、髪ならみんな同じでしょ?」
「いや……」
つい…と、髪を横に流されて首筋にアルさんの吐息が掛かった。
「……クン……ほら……甘い…」
「ピャッ!」
「…あ、すまない。気持ち悪かったか?」
「そうじゃなくて…っ!」
アルさん、絶対人間の女の子と付き合ってるっ!
「ハイハイ、そこまで~。お邪魔オネェの登場よ~。アル、後で反省会ね。」
「……何を反省するんだ?」
「その無自覚をよ馬鹿野郎。」
「俺、ちょっと風に当たってくるねっ!」
立ち上がってベランダへと移動する。
ベランダを開けると心地良い風が吹いた。
ここは冬でも寒くないようにネル姉さんが魔法で結界を張ったので年中半袖でも大丈夫にしているらしい。
空を見上げると冬の星が見える。
…樹が大好きな夜空の星だ。
「………樹…俺……」
今、分かった………俺…アルさんの事………好き…かも。
でも、この恋…始まる前から終わってんじゃん。
アルさんに釣り合う訳がないもん。
もっと綺麗で大人な人が合ってる。
頬に涙が一筋流れる。あの時散々泣いたのに。
樹に言ったら…慰めてくれるかな……
「ルカ、どうしたんだっ?どこか気分が悪いのか??」
「…うぅん、何でもない。」
オロオロしながらアルさんが俺の流す涙を拭う。
「やっぱりさっきのはルカに失礼だったな。申し訳ない……ネルにも…凄く怒られた…」
「あ…それは大丈夫だよ。」
だって、自覚出来たから。
「なら…良かった。」
「…アルさん。」
「何だ?」
「…あ~………やっぱり何でもない。」
機嫌が良くなったアルさんの頭に耳が、腰の辺りにブンブンと元気に振る尻尾の幻影が見える。
「えっ、何だ?何を言おうとしたんだ⁉」
アルさんの魅力なら、きっとたくさんの素敵な女の子と付き合ってきたんだろう。
そして未来もだ。俺の入る余地はない。
それなら、今の関係のままが良い。
俺はダメ元で言おうとした言葉を飲み込んだ。
「クスクス、アルさんって可愛らしいなって思って。アルさん、こっちにいる間にまた可愛らしいカフェに行こうね。」
「あぁ、もちろんだ!あっ…そう言えば、ここの店なんだが……」
アルさんがウキウキしながらスマホでサイトを開く。
そうだ、こんなに大事にしてくれるんだもん。
この心は封印して良い。
俺とアルさんは遅くまで2人でカフェ巡りの話で盛り上がった。
「ちょ…姉さん。」
「なぁに?……俺が作ったのは食べれないの?」
「いやぁ…食べるけどぉ……」
昨日も姉さんの食事美味しかったよ?
しかも、いつもは私って言ってるのに俺になってるよ。
でも、それとこれとは違う。
今言われてるのは、ネル姉さんが持ってるフォークの先にあるフリッターを俺に食べろというのだ。
アルさんに助けを求めようにも、アルさんまで俺にどれを食べさせるか選んでるし。
……え~い、しょうがないっ!
「……あ~…んっ……」
「フフッ、美味し?」
「…ムグ…美味しい…です…」
「ルカ、次は俺だ。」
何でそんなに目をキラキラさせて嬉しそうなの?
「…アルさんまで…」
「ダメ…なのか…?」
眉が下がり、幻覚で犬耳まで垂れ下がる。
「うぅぅ……食べるよ…」
「じゃあ…あ~ん…して?」
もうっ!2人共どうしたんだよっ⁉
「…あ~ん…ん…」
「どうだ?」
アルさんが俺の好きな一口クラッカーにハムのペーストのオレンジ乗せを手に持って食べさせてくれた。
「…うん、美味しいよ。」
……アルさんの手が少し舌に付いちゃった………ん゛っ⁉
「~~~っっっ!」
アルさんが俺の口に入れた時だと思うけど、指に付いたハムのペーストを自分の口に含んだ。
「ん…美味いな。」
「アアア…アルさん⁉」
「何だ?美味く出来たと思ったが…コショウをきかせ過ぎたか?」
「いやいやいやいや……そんな事はないんだけど…っ!」
「あ~、ズ~ル~い~。」
何か3人で暮らし始めてから、アルさんも姉さんも……何か変だ!
「ねぇっ、そろそろ俺にもお皿をこっちにくれるかな?」
「駄目よ。」
「駄目だ。」
何で⁉
「今日はリュカを甘やかすの。だから駄~目っ。」
あ、姉さん言葉使い元に戻った。
「これはネルの提案だったが……ルカがカワ…いや、楽しいから駄目だ。」
川?
「…えぇぇ…」
結局俺は2人から食べ物を与えられ、最後のデザートまでも1人で食べさせてはもらえなかった。
「ふぅ……お腹いっぱい。」
「そうか。」
「じゃあ、お風呂に入ってらっしゃい。」
「うん。」
「アル、ちょっと良い?」
「あぁ。」
カチャカチャとネル姉さんとアルさんが片付けを始めた。
「あっ、俺も手伝うよっ。」
「良いのよ、アンタは今日は黙って甘やかされなさい。」
「そうだな…あ……風呂から出たら髪を乾かしてやろう。」
「しなくて良いからっ!」
2人共、今日は甘やかし過ぎて擽ったいよ。
「……取り敢えず…入ってきます。」
「行ってらっしゃい。」
「しっかり温まるんだぞ。」
……違うな。2人が親に見えてきた。
「フフッ…じゃあ今日はお言葉に甘えちゃおっかな。入ってくるね。」
そう言って、俺はバスタオルと着替えを持ってお風呂に入ってきた。
*************
お風呂から出ると、宣言通りアルさんが髪を乾かしてくれた。
「フフッ、ルカは髪がサラサラなんだな。」
「…もぅ…いいって言ったのに。」
「俺のワガママだ、聞いてくれ。」
ドライヤーで乾かしながら、優しくアルさんの大きな掌が俺の髪を撫でる。
「…ズルいなぁ。」
「何か言ったか?」
俺の言葉はドライヤーの音で消えていた。
「何でもない。」
慣れた手付きで髪を乾かす。
そういや、アルさんとネル姉さんは人間の暮らしが長かったよね?
人間の恋人がいた時代も…あったのかな?
___ツキン…___
あれ?胸が痛い。
「ルカ、どうかしたか?」
「ううん、何でもない。」
「ルカから甘い香りがするな。」
「フフッ、いつも言ってるよね。今はネル姉さんのシャンプーとコンディショナー借りてるし、髪ならみんな同じでしょ?」
「いや……」
つい…と、髪を横に流されて首筋にアルさんの吐息が掛かった。
「……クン……ほら……甘い…」
「ピャッ!」
「…あ、すまない。気持ち悪かったか?」
「そうじゃなくて…っ!」
アルさん、絶対人間の女の子と付き合ってるっ!
「ハイハイ、そこまで~。お邪魔オネェの登場よ~。アル、後で反省会ね。」
「……何を反省するんだ?」
「その無自覚をよ馬鹿野郎。」
「俺、ちょっと風に当たってくるねっ!」
立ち上がってベランダへと移動する。
ベランダを開けると心地良い風が吹いた。
ここは冬でも寒くないようにネル姉さんが魔法で結界を張ったので年中半袖でも大丈夫にしているらしい。
空を見上げると冬の星が見える。
…樹が大好きな夜空の星だ。
「………樹…俺……」
今、分かった………俺…アルさんの事………好き…かも。
でも、この恋…始まる前から終わってんじゃん。
アルさんに釣り合う訳がないもん。
もっと綺麗で大人な人が合ってる。
頬に涙が一筋流れる。あの時散々泣いたのに。
樹に言ったら…慰めてくれるかな……
「ルカ、どうしたんだっ?どこか気分が悪いのか??」
「…うぅん、何でもない。」
オロオロしながらアルさんが俺の流す涙を拭う。
「やっぱりさっきのはルカに失礼だったな。申し訳ない……ネルにも…凄く怒られた…」
「あ…それは大丈夫だよ。」
だって、自覚出来たから。
「なら…良かった。」
「…アルさん。」
「何だ?」
「…あ~………やっぱり何でもない。」
機嫌が良くなったアルさんの頭に耳が、腰の辺りにブンブンと元気に振る尻尾の幻影が見える。
「えっ、何だ?何を言おうとしたんだ⁉」
アルさんの魅力なら、きっとたくさんの素敵な女の子と付き合ってきたんだろう。
そして未来もだ。俺の入る余地はない。
それなら、今の関係のままが良い。
俺はダメ元で言おうとした言葉を飲み込んだ。
「クスクス、アルさんって可愛らしいなって思って。アルさん、こっちにいる間にまた可愛らしいカフェに行こうね。」
「あぁ、もちろんだ!あっ…そう言えば、ここの店なんだが……」
アルさんがウキウキしながらスマホでサイトを開く。
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俺とアルさんは遅くまで2人でカフェ巡りの話で盛り上がった。
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