のんびり異世界旅行~キャンピングカーごと死んだので特典てんこ盛りで転移しました~

みりん/鷹山リン

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 お互いソファに座ったので、間髪を入れず俺から改めて自己紹介。失礼だろうがなんだろうが礼儀などもう知らん!さっさと本題に行ってもらいたい!
 はい、どうぞ!あなたのお名前は!みたいな感じで大神官様のお名前もゲット!メルルク・ジェロイス様だそうです!
 名前をゲットしたので、すかさず次の話題だ!神託の内容を教えてくださいな!

 という事でテンポ良く事を運ばせ、補佐の人から神託の内容を書き写した紙を見せてもらった。神託はシシュヴァルト山の麓にある大神殿の中にある石碑みたいなデカい石の表面に字が浮かぶらしい。ああ、はい。一方的メッセージ機能ね。
 そして、内容はというと――


 ・自分と同じ色を持たせた愛しき子が自由を手に持ちシシュヴァルトより地上へ旅立った
 ・大陸のここら辺(ララタス辺り)に降りたから多分そこに行く
 ・私の愛しき子を相応しく扱いすべてにおいて困る事のないようにせよ
 ・私の愛しき子を煩わせる事のないようにせよ
 ・何人たりとも私の愛しき子の行く道を妨げる事は許さぬ


 意訳するとこんな感じでした……。モンスターペアレントってこんな感じ?とドン引きです。
 『困る事のない』様にとはいえね、こんなん言われてたらあれもまあ納得だわ。
 そりゃ、皆さんお出迎えせねば的にもなる。
 
 ああ、いや……でも、何だかね~この事態にアシュマルナは俺で遊んでんのかと思ったが~、もしかしたら~だけど~……アシュマルナ的には神託は道路整備的な意味合いで非常に軽い気持ちで言ったのかもしれないのではと思う。旅に出るみたいなんでうちの子に会ったらよろしくみたいな軽い感じ。だけど、何やら勝手に大騒動になってるっぽいからソランツェに、ララタス着いたらとりあえず教会行けって言ったんだろうか?俺に言うと詳細教えろって喚いて、そして聞いた上で絶対行かないとかって言い張るもんな多分。ソランツェなら詳細伏せてても行くだろうし。

 いや~~~、そりゃあさ、大騒動、なるよね?だってさ、受け取る側はね、そうもいかないですよ、どう考えたってさ。「様」付けられちゃうし跪かれちゃうよね。ああもう嫌だ。

 気になったので、これだけ全面バックアップ体制取ってくれる気なら冒険者証じゃなくて各国行ける俺専用の身分証も作れそうなもんだけど?とソランツェに小声で訊いたら、ヴァルオム総教を信仰していない国・地域には多分有効ではないし、その国・地域でも世界中どこでも行けると認知されてるのは冒険者証のみなので、それがあった方がスムーズに行けるというのは間違いない、諦めろと言われた。俺が何を言いたいか判ってた……。戦いからは逃れられないらしい。クソ。
 まあ、そんなもの作ってもらったら、何か貢献しないといけないかなって気分になるから、無くていいかな……。



 さて、情報の共有は出来ましたね。では、次に俺の扱いをどうしましょうか?というお話に。
 俺を愛し子様・リヒト様と呼ぶのは動かせないそうです。そして、嫌がる俺の求めに応じて大神官は頭を下げるまでに止める様にするが、以下の皆が跪くのは慣れて欲しいんだと。相応しく扱えとか、あんな内容なんだったら、まあ、もうそこら辺しょうがないかー……と俺も諦めた。この人達にとってアシュマルナは絶対だもんな。でも、あんまり堅苦しく話さないで欲しいとは言った。俺からの呼び方は「大神官さん」「ジェロイスさん」となりました。

 そして、俺の存在については正式に各国の首脳に伝えるが、一般の人達には現時点ではわざわざ公表しない方向に。俺の目的は世界を自由に旅行する事だから、どこに行っても自由に行動出来なさそうになるのは嫌だと言い張った。 
 今回の野次馬の人達が広めていくのはもうしょうがないとしてね。わざわざ言いたくないし。俺に自由を。

「しかし、それでは危険があるのではないでしょうか」
「大丈夫ですよ。護衛はいますし」
「あの、差し出がましいこととは存じますが、出来るならばこちらからも護衛をつけさせていただく事は出来ませんか。決して彼を侮っている訳ではございませんが、愛し子様の護衛が一人というのも……」
「いえ、本当に大丈夫です。彼以外は必要ありませんし、無理です」

 そう言ってソランツェを見ると、ソランツェは無言で頭を下げる。ちゃんと紹介した方がいいのかな?どうしよう?

 侮っている訳じゃないとは言うが、俺の必要ない・無理って言葉を聞いて聖騎士の顔がピクッて一瞬引きつったんだよね。不満なんだろうな。
 多分、俺が提案を了承したら彼が付いてくる予定だったのかもしれない。顔はそこそこイケメン、五人組男性アイドルグループだと四番手くらいの感じ。兜外して来てたのも顔見せ目的かな?候補に選ばれるというのだから実力も自信もあるんだろうから反応しちゃったよねえ。バッサリ切り捨てちゃったんだし。

「そうですか……。あの神の御業の事も気になっておりましたが、彼との事をお聞かせ願えませんか。彼の事は有名な冒険者として聞き及んでおりますがどういった経緯だったのでしょうか」
「えーっと、彼は……ああ、先に言っておきますが、彼は俺もですが何よりアシュマルナが赦しお認めになった存在です。首の痣はアシュマルナ様から齎された俺の騎士の証で、俺と繋がっています」

 そう言っておいてから、出会いの事から(魔道具云々は微妙に伏せて)話す。
 俺に刃を向けたのも正義感から!神託の噂も知らなかったので仕方ないよね!と俺もアシュマルナも赦したんだし何も問題は無いし、寧ろ良いじゃん!気に入った!って事で護衛騎士になったよ!みたいに微妙に捏造しつつ話した。バレなきゃ嘘は真実なんだよ。

「俺は彼以外無理ですね」


 大事な事だから二回言いました。
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