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さて、陸を離れ上空から今からの流れを確認する。
まずは俺のウナギ、もとい海蛇達に気付かれる前に結界を張ろうと思う。
イメージとしては水族館の巨大水槽を思い浮かべつつ海蛇から周囲百メートルほど距離を取って囲む。この世界ってシャチとかジンベイザメっているのかな?と余計な事を頭に浮かべながらも問題無く成功した後、一応結界を張ってますよというアピール目的で陸の人達にも判るように薄いベールで覆った様なオーロラっぽい感じの視覚効果も付けておいた。
次は、どう捌こうかなーと考える。関東と関西で方法は違うって言うけど……背開き?腹開き?蒸してから焼くとか蒸さずに焼くとか調理方法も違うらしいしなあ。
「二匹いるから両方試そう」
と、普通にここまで考えてそうじゃなかったと思い出す。脳内はウナギの蒲焼き食べたい欲に支配されているが、今考えるべきは仕留め方だ。
魔石を壊すか首を切り落とすかだけど、こいつらの魔石は大きくて綺麗なので壊さない方が価値としては良いのかと思う。
だけど、そもそも倒した場合の素材とかの権利はどうなるのか確認してないんだよな。勝手に参加しちゃったけどもらっていいよな?どうなんだろ?魔石はどうでもいいんだけど。身が大事。
「よし、首で行くか」
四つ同時にスパッとね。頭一つだけでも大型トラックみたいなデカさだけど問題は無し。スパッといくイメージは浮かぶけど、エフェクトはどんなのにしようか……。無くても出来るけど、ぶっちゃけこれはパフォーマンスなので派手に見えるエフェクトがある方がウケがいいんだろうから。
漫画とかで良さそうなの何かあったかなあ……光?っぽいので出来た円盤状の何かで両断してるのとか見た記憶があるけど、そういうので良いかな。
そうと決まれば、さっさと処理を開始。海蛇達は結界の存在に全然気付いていないらしく、その場でのんびり(?)クネクネ泳いでいる。
「ごめんな」
切り易いように二匹とも動きを止めさせる為、空中で杖から降りて自らで浮かびつつ杖を振りかざすというパフォーマンスで魔法を使う。アシュマルナのキラキラぽわぽわしたエフェクト付きだけど、やっぱり杖があった方が”魔法使ってます感”が出ていていい。
「美味しく食べてやるから――」
動きが止まった後は、四つ同時に切り落とせるように二匹を一か所にまとめる。そして、少し近くまで飛んで行って杖を振りかざし、頭上で大きく円を描き土星の環の様な物を作り出すと、必要な大きさまで巨大化させた。
「俺の食料になろうな」
『いただきます』と杖を振り下ろすと、巨大な光のリングはスッと二匹の方へと飛んで行き頭と身体をいとも簡単に切り離す。派手な水飛沫と音で成功を確認し、水中に沈んでいく二匹分の素材を空中に引き上げ亜空間収納へと保管する。はい、これで討伐終了。簡単簡単。
++++++
再び杖に乗りふよふよと飛んで港へ戻ると、主にトゥアンニコの住人と思われる人達の大歓声に迎え入れられた。明日からまた通常通り漁に出られる事をみんな喜んでいるっぽい。
でも、それとは違い一緒に見ていた冒険者の人達はいまいち理解し難いという様な表情の人が多い。どうやら何魔法なんだ?と色々引っ掛かっているご様子。すまないが俺にも判らない。
「おかえり」
「おかえりなさいませ」
「ただいま~」
ソランツェ達の傍まで行って、ソランツェに向かってフラッと杖から降りる。いきなりでもソランツェ受け止めてくれるかなってちょっとした悪戯心が湧いてしまったので。ふふふ。
「リヒト?!」
「リヒト様?!」
三、四メートルくらいだし、と飛び降りてみたはいいが……
「「「あ!?!」」」
服がフワッと捲れあがって来る。
俺レギンス履いてなかった!てゆーか、ワンピースに慣れ過ぎててなんかもう履いてない事すら忘れてた!!と瞬時に思い出し前を手で押さえたのと、ソランツェがすかさず飛び付いて抱き締めてくれたのと、ライアスも後ろ部分が捲れ上がりきる前に裾を素早く掴んで下ろしてくれたので、色々事無きを得たが、着地の勢いを殺せず三人で団子状態で地面に転がってるっていう……。
「ご、ごめん……つい、うっかり」
「……わざと降りたが」
「見える事まで忘れていましたね?」
「……うん(しっかりバレてる)」
体を起こしつつ、多分あれぐらいなら俺達にしか見えてない範囲だと思うから安心していいがそもそも……と説教される。ごめんってば。
「見てしまった私の目を潰すとか見た記憶を消す為にそもそも生かしておけないとか言われたらどうしてくれるんですか」
「いくらソランツェが独占欲が強めって言ってもそれは」
「言わないとは言えないでしょう」
「いや、まあ、うん、そうだなあ」
「……言う訳ないだろう」
三人でその場に座って小声でブツブツ言っていると、一向にその場から動かない俺達を心配して領主さんが大丈夫ですかと声を掛けに来た。ギャラリーの皆さんも、落ちた?何だ?どうした?とガヤガヤしている。ああ、そうだった。まだ終わってないんだった。
「大丈夫ですよ。ちょっとバランス崩しただけなんで」
領主さんと何でもないから心配しないでいいといった、やり取りをしていると後ろから声が掛かる。お、この声は?
「……いいだろうか?」
まずは俺のウナギ、もとい海蛇達に気付かれる前に結界を張ろうと思う。
イメージとしては水族館の巨大水槽を思い浮かべつつ海蛇から周囲百メートルほど距離を取って囲む。この世界ってシャチとかジンベイザメっているのかな?と余計な事を頭に浮かべながらも問題無く成功した後、一応結界を張ってますよというアピール目的で陸の人達にも判るように薄いベールで覆った様なオーロラっぽい感じの視覚効果も付けておいた。
次は、どう捌こうかなーと考える。関東と関西で方法は違うって言うけど……背開き?腹開き?蒸してから焼くとか蒸さずに焼くとか調理方法も違うらしいしなあ。
「二匹いるから両方試そう」
と、普通にここまで考えてそうじゃなかったと思い出す。脳内はウナギの蒲焼き食べたい欲に支配されているが、今考えるべきは仕留め方だ。
魔石を壊すか首を切り落とすかだけど、こいつらの魔石は大きくて綺麗なので壊さない方が価値としては良いのかと思う。
だけど、そもそも倒した場合の素材とかの権利はどうなるのか確認してないんだよな。勝手に参加しちゃったけどもらっていいよな?どうなんだろ?魔石はどうでもいいんだけど。身が大事。
「よし、首で行くか」
四つ同時にスパッとね。頭一つだけでも大型トラックみたいなデカさだけど問題は無し。スパッといくイメージは浮かぶけど、エフェクトはどんなのにしようか……。無くても出来るけど、ぶっちゃけこれはパフォーマンスなので派手に見えるエフェクトがある方がウケがいいんだろうから。
漫画とかで良さそうなの何かあったかなあ……光?っぽいので出来た円盤状の何かで両断してるのとか見た記憶があるけど、そういうので良いかな。
そうと決まれば、さっさと処理を開始。海蛇達は結界の存在に全然気付いていないらしく、その場でのんびり(?)クネクネ泳いでいる。
「ごめんな」
切り易いように二匹とも動きを止めさせる為、空中で杖から降りて自らで浮かびつつ杖を振りかざすというパフォーマンスで魔法を使う。アシュマルナのキラキラぽわぽわしたエフェクト付きだけど、やっぱり杖があった方が”魔法使ってます感”が出ていていい。
「美味しく食べてやるから――」
動きが止まった後は、四つ同時に切り落とせるように二匹を一か所にまとめる。そして、少し近くまで飛んで行って杖を振りかざし、頭上で大きく円を描き土星の環の様な物を作り出すと、必要な大きさまで巨大化させた。
「俺の食料になろうな」
『いただきます』と杖を振り下ろすと、巨大な光のリングはスッと二匹の方へと飛んで行き頭と身体をいとも簡単に切り離す。派手な水飛沫と音で成功を確認し、水中に沈んでいく二匹分の素材を空中に引き上げ亜空間収納へと保管する。はい、これで討伐終了。簡単簡単。
++++++
再び杖に乗りふよふよと飛んで港へ戻ると、主にトゥアンニコの住人と思われる人達の大歓声に迎え入れられた。明日からまた通常通り漁に出られる事をみんな喜んでいるっぽい。
でも、それとは違い一緒に見ていた冒険者の人達はいまいち理解し難いという様な表情の人が多い。どうやら何魔法なんだ?と色々引っ掛かっているご様子。すまないが俺にも判らない。
「おかえり」
「おかえりなさいませ」
「ただいま~」
ソランツェ達の傍まで行って、ソランツェに向かってフラッと杖から降りる。いきなりでもソランツェ受け止めてくれるかなってちょっとした悪戯心が湧いてしまったので。ふふふ。
「リヒト?!」
「リヒト様?!」
三、四メートルくらいだし、と飛び降りてみたはいいが……
「「「あ!?!」」」
服がフワッと捲れあがって来る。
俺レギンス履いてなかった!てゆーか、ワンピースに慣れ過ぎててなんかもう履いてない事すら忘れてた!!と瞬時に思い出し前を手で押さえたのと、ソランツェがすかさず飛び付いて抱き締めてくれたのと、ライアスも後ろ部分が捲れ上がりきる前に裾を素早く掴んで下ろしてくれたので、色々事無きを得たが、着地の勢いを殺せず三人で団子状態で地面に転がってるっていう……。
「ご、ごめん……つい、うっかり」
「……わざと降りたが」
「見える事まで忘れていましたね?」
「……うん(しっかりバレてる)」
体を起こしつつ、多分あれぐらいなら俺達にしか見えてない範囲だと思うから安心していいがそもそも……と説教される。ごめんってば。
「見てしまった私の目を潰すとか見た記憶を消す為にそもそも生かしておけないとか言われたらどうしてくれるんですか」
「いくらソランツェが独占欲が強めって言ってもそれは」
「言わないとは言えないでしょう」
「いや、まあ、うん、そうだなあ」
「……言う訳ないだろう」
三人でその場に座って小声でブツブツ言っていると、一向にその場から動かない俺達を心配して領主さんが大丈夫ですかと声を掛けに来た。ギャラリーの皆さんも、落ちた?何だ?どうした?とガヤガヤしている。ああ、そうだった。まだ終わってないんだった。
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「……いいだろうか?」
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