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第五話 喫茶店にて
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私たちは服を着替えてから噴水広場近くの喫茶店まで歩いて行った。
途中でレイは銀行に寄るらしく、私は銀行の外でランタンを持って待っていた。
気持ちのいいくらい晴れた昼下がりで、ずっと薄暗いネズミ部屋にいた私は、目をシパシパとさせた。通りを行き交う人々は穏やかで、どこか清々しい顔をしている気がした。
するとレイが銀行から出てきた。
「エナの口座にとりあえず半分の二百万円振り込んだよ」
「…えっ!?まだ掃除しかしてないのに!」
私は突然のことでうろたえた。
「いやいや、一括で支払うと言ったのに分割になってしまって申し訳ないよ。僕はもう少ししたら今いる夢の中の街にはもう来られなくなると思うからね。夢の中で貯めたお金のほとんどを振り込んだ」
そう言うとレイは指を鳴らした。
「さぁ、喫茶店に行こうか」
私たちは喫茶店のドアを開けた。すると小さな鈴の音が頭上で響いた。
「いらっしゃいませ。ご案内いたします」
真っ先に出迎えてくれたのは小柄で瞳が大きい男性だった。少年のような笑顔を向けてくる彼はとても若々しく見える。
案内された席は一番奥にあり、壁には絵画が数点飾ってあった。席に座ると古いながらも柔らかく、私は気分が高揚した。
「こちらがメニューです。お決まりになりましたらお呼びください」
黒いメニュー表をレイが受け取り、私に渡してきた。
「マスターのフレンチプレスコーヒーはなかなか珍しいし美味しいよ」
「マスターって今この席に案内してくれた人?」
「案内してくれた彼はここのパティシエだよ。あ、ケーキとか作る人ね。マスターはカウンターの奥の白髭の人」
私がカウンターを覗くと白髭のマスターはレコード盤の埃をはらっていた。
「マスターはお客によって流すレコードを変えるんだ」
「へぇ…素敵。どんな曲が流れてくるかな」
すると微かな音がだんだんと大きくなり、三拍子のリズムを刻んだ。
「…なるほど、ワルツか」
レイはどこか安心したような笑顔を浮かべ椅子に深く腰をかけ直した。
「僕はレモンケーキを二つと、今日のコーヒーにする」
「二つも?」
「へへへ、食べ納めだよ。エナはどうする?」
「私は…アイスティーと、そのレモンケーキにしようかな」
私とレイは運ばれてきたレモンケーキをフォークで切り分けながら口に運んだ。
三角に切られたケーキの表面は砂糖でコーティングされていて、砂糖漬けのレモンがミントと共に乗っている。スポンジの中にはレモンピールが入っていた。
喫茶店の窓から差す西日を横目に、しっとりとしたワルツを聴きながら過ごす有意義な時間だった。
「このケーキとっても美味しい。連れてきてくれてありがとう、レイ」
レイはあっという間にレモンケーキを二つたいらげ、コーヒーを飲んでいた。
「前に喫茶店の話をしたからね。連れて来たかったんだよ」
そう言って彼は白いシャツの上に羽織っていたジレを指差した。
「実はこれ、この喫茶店で働いた時にもらったんだ」
「え!そうなの?」
「だいぶ前の話だけどね。もうこの店の人たちは僕のことを忘れてしまっているよ。君が働いていたレストランの人も、もう君のことを忘れているよ。夢ってのはあっけないものだよね」
アイスティーを飲みながら、私は前々から気になっていたことを彼に訊ねた。
「レイはこの夢の中の街までどうやって来たの?」
「僕はこの街まで歩いて来たんだ」
「えっ!?」
私は驚いて口元からストローを離した。
「僕が夢の中で唯一あやつれるのはここにあるランタンだけ。僕は君みたいな移動手段がなくて。ランタンで長い間ずっと暗い道を照らしながら歩いていたんだ。そうしたらある日この街に出られた。それからはずっとこの街に居着いてるんだ」
「歩いてたどり着いたの?…長旅だったんだね。じゃあ、ランタンの消すと同時に眠っちゃうのはどうして?」
「どうしてだろうね…僕にはわからない。でもランタンの炎が消えると夢と夢の間を飛び越えてしまうことには後々気づいたんだ。信頼できるパートナーがいないと危なくて使えないけどね」
店内に流れている曲が終わり、マスターがレコード盤を裏返していた。しばらくの静寂が訪れる。レイはコーヒーのおかわりを注文していた。そして再びワルツが流れはじめるとレイは真剣な眼差しでこちらを見つめてきた。私は口をつぐんで彼が話し出すのをじっと待った。
「エナ、明日は君の舟でネズミたち運んで各所に放つ」
「放つ…?」
「君は火守りと舟の安定を保って。僕のランタンを使って夢と現実の間の行けるところまで行ってみる。そして"夢喰いネズミ"たちを放つ……まぁ、そうすると彼らはもう帰ってこない。悪い枕の中綿しか食べることを知らないからね。もしこの作戦が成功して悪い枕がこの世から消える頃には……彼らはみんな死んでしまうと思う」
「…そんな!」
「彼らには申し訳ない。でもこれまで僕と組んだ元パートナーたちの人生を狂わせてしまったことが僕は何よりつらいんだ…」
そう言うと、レイは俯いてしまった。いつもと違う雰囲気を纏う彼の姿を見て私はどうすることもできず、氷の小さくなったアイスティーを見つめた。
「……ランタンの炎が消えている間、僕はずっと悪夢を見続けている。二十三人のパートナーを自分のミスで失い続ける瞬間の夢を繰り返しね。もし君まで失ってしまったら僕はとうとう正気ではいられなくなりそうだ。…これが最後のチャンスなんだ」
レイは話せば話すほど、もっと深く俯いていった。もうテーブルに額が触れてしまいそうだった。テーブルに置いた手は少し震えているように見えた。
「…レイ、顔を上げてよ」
「……今は上げられない」
多分、レイは明日の作戦の失敗を恐れているんだと、私はそう感じた。
彼は私が夢をコントロールする力に初めから気付いていた。それが私に確信をくれた。
私は大体のことを夢の中で叶える事は簡単で、絶対に上手く立ち回れる自信がある。私であればレイとこの夢に閉じ込められている人たちを、長い現実世界の眠りから覚ますことが出来るのではないかと、今は強く感じている。
「大丈夫、私が最後のパートナーになるから。…レイがそう望むならね」
と私が諭すように言うと、レイは掠れた声で「ありがとう」と呟いた。
私は鞄の内ポケットからお札とコインをあるだけ取り出しテーブルの上に置いた。
「ねぇ、明日の夜も葉巻屋に集合しよう。今日はもう…ここでお別れ」
私はそう言ってランタンの炎を吹き消した。するとすぐに私は暗闇の中に放り込まれた。
背筋がひんやりとし、宙を泳ぐように一人で何もない暗闇で私は手脚を揺らめかせた。すると、いつの間にか自分が舟の上にいることに気付いた。
そして、「あぁ、そろそろ夢から覚めるんだ」と、思った。
もしレイの泣き顔を見てしまったら、私までずっとこの夢の中に留まり続けてしまいそうになる。
大きなため息をついた私は、小舟に揺られながらゆっくりと目を閉じた。
途中でレイは銀行に寄るらしく、私は銀行の外でランタンを持って待っていた。
気持ちのいいくらい晴れた昼下がりで、ずっと薄暗いネズミ部屋にいた私は、目をシパシパとさせた。通りを行き交う人々は穏やかで、どこか清々しい顔をしている気がした。
するとレイが銀行から出てきた。
「エナの口座にとりあえず半分の二百万円振り込んだよ」
「…えっ!?まだ掃除しかしてないのに!」
私は突然のことでうろたえた。
「いやいや、一括で支払うと言ったのに分割になってしまって申し訳ないよ。僕はもう少ししたら今いる夢の中の街にはもう来られなくなると思うからね。夢の中で貯めたお金のほとんどを振り込んだ」
そう言うとレイは指を鳴らした。
「さぁ、喫茶店に行こうか」
私たちは喫茶店のドアを開けた。すると小さな鈴の音が頭上で響いた。
「いらっしゃいませ。ご案内いたします」
真っ先に出迎えてくれたのは小柄で瞳が大きい男性だった。少年のような笑顔を向けてくる彼はとても若々しく見える。
案内された席は一番奥にあり、壁には絵画が数点飾ってあった。席に座ると古いながらも柔らかく、私は気分が高揚した。
「こちらがメニューです。お決まりになりましたらお呼びください」
黒いメニュー表をレイが受け取り、私に渡してきた。
「マスターのフレンチプレスコーヒーはなかなか珍しいし美味しいよ」
「マスターって今この席に案内してくれた人?」
「案内してくれた彼はここのパティシエだよ。あ、ケーキとか作る人ね。マスターはカウンターの奥の白髭の人」
私がカウンターを覗くと白髭のマスターはレコード盤の埃をはらっていた。
「マスターはお客によって流すレコードを変えるんだ」
「へぇ…素敵。どんな曲が流れてくるかな」
すると微かな音がだんだんと大きくなり、三拍子のリズムを刻んだ。
「…なるほど、ワルツか」
レイはどこか安心したような笑顔を浮かべ椅子に深く腰をかけ直した。
「僕はレモンケーキを二つと、今日のコーヒーにする」
「二つも?」
「へへへ、食べ納めだよ。エナはどうする?」
「私は…アイスティーと、そのレモンケーキにしようかな」
私とレイは運ばれてきたレモンケーキをフォークで切り分けながら口に運んだ。
三角に切られたケーキの表面は砂糖でコーティングされていて、砂糖漬けのレモンがミントと共に乗っている。スポンジの中にはレモンピールが入っていた。
喫茶店の窓から差す西日を横目に、しっとりとしたワルツを聴きながら過ごす有意義な時間だった。
「このケーキとっても美味しい。連れてきてくれてありがとう、レイ」
レイはあっという間にレモンケーキを二つたいらげ、コーヒーを飲んでいた。
「前に喫茶店の話をしたからね。連れて来たかったんだよ」
そう言って彼は白いシャツの上に羽織っていたジレを指差した。
「実はこれ、この喫茶店で働いた時にもらったんだ」
「え!そうなの?」
「だいぶ前の話だけどね。もうこの店の人たちは僕のことを忘れてしまっているよ。君が働いていたレストランの人も、もう君のことを忘れているよ。夢ってのはあっけないものだよね」
アイスティーを飲みながら、私は前々から気になっていたことを彼に訊ねた。
「レイはこの夢の中の街までどうやって来たの?」
「僕はこの街まで歩いて来たんだ」
「えっ!?」
私は驚いて口元からストローを離した。
「僕が夢の中で唯一あやつれるのはここにあるランタンだけ。僕は君みたいな移動手段がなくて。ランタンで長い間ずっと暗い道を照らしながら歩いていたんだ。そうしたらある日この街に出られた。それからはずっとこの街に居着いてるんだ」
「歩いてたどり着いたの?…長旅だったんだね。じゃあ、ランタンの消すと同時に眠っちゃうのはどうして?」
「どうしてだろうね…僕にはわからない。でもランタンの炎が消えると夢と夢の間を飛び越えてしまうことには後々気づいたんだ。信頼できるパートナーがいないと危なくて使えないけどね」
店内に流れている曲が終わり、マスターがレコード盤を裏返していた。しばらくの静寂が訪れる。レイはコーヒーのおかわりを注文していた。そして再びワルツが流れはじめるとレイは真剣な眼差しでこちらを見つめてきた。私は口をつぐんで彼が話し出すのをじっと待った。
「エナ、明日は君の舟でネズミたち運んで各所に放つ」
「放つ…?」
「君は火守りと舟の安定を保って。僕のランタンを使って夢と現実の間の行けるところまで行ってみる。そして"夢喰いネズミ"たちを放つ……まぁ、そうすると彼らはもう帰ってこない。悪い枕の中綿しか食べることを知らないからね。もしこの作戦が成功して悪い枕がこの世から消える頃には……彼らはみんな死んでしまうと思う」
「…そんな!」
「彼らには申し訳ない。でもこれまで僕と組んだ元パートナーたちの人生を狂わせてしまったことが僕は何よりつらいんだ…」
そう言うと、レイは俯いてしまった。いつもと違う雰囲気を纏う彼の姿を見て私はどうすることもできず、氷の小さくなったアイスティーを見つめた。
「……ランタンの炎が消えている間、僕はずっと悪夢を見続けている。二十三人のパートナーを自分のミスで失い続ける瞬間の夢を繰り返しね。もし君まで失ってしまったら僕はとうとう正気ではいられなくなりそうだ。…これが最後のチャンスなんだ」
レイは話せば話すほど、もっと深く俯いていった。もうテーブルに額が触れてしまいそうだった。テーブルに置いた手は少し震えているように見えた。
「…レイ、顔を上げてよ」
「……今は上げられない」
多分、レイは明日の作戦の失敗を恐れているんだと、私はそう感じた。
彼は私が夢をコントロールする力に初めから気付いていた。それが私に確信をくれた。
私は大体のことを夢の中で叶える事は簡単で、絶対に上手く立ち回れる自信がある。私であればレイとこの夢に閉じ込められている人たちを、長い現実世界の眠りから覚ますことが出来るのではないかと、今は強く感じている。
「大丈夫、私が最後のパートナーになるから。…レイがそう望むならね」
と私が諭すように言うと、レイは掠れた声で「ありがとう」と呟いた。
私は鞄の内ポケットからお札とコインをあるだけ取り出しテーブルの上に置いた。
「ねぇ、明日の夜も葉巻屋に集合しよう。今日はもう…ここでお別れ」
私はそう言ってランタンの炎を吹き消した。するとすぐに私は暗闇の中に放り込まれた。
背筋がひんやりとし、宙を泳ぐように一人で何もない暗闇で私は手脚を揺らめかせた。すると、いつの間にか自分が舟の上にいることに気付いた。
そして、「あぁ、そろそろ夢から覚めるんだ」と、思った。
もしレイの泣き顔を見てしまったら、私までずっとこの夢の中に留まり続けてしまいそうになる。
大きなため息をついた私は、小舟に揺られながらゆっくりと目を閉じた。
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