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第一章
引きこもり生活に向けて
しおりを挟む屋根裏部屋へ引越しは無事に済ませて
クマさんのぬいぐるみを抱きしめながらクッションを敷き詰めて横になり夜を過ごした。
朝目が覚めて、1番の障害が起きた。
「お腹が空いた」
本来の自室に戻れば朝食にありつけるが
公爵家の義務を放棄している身としてはなかなか難しい。
本邸に残りの荷物を取りに行くついでに厨房にある屑野菜とかあったらとりあえず分けて貰おう。
今はまだ非力な5歳児だから計画を建てて公爵家の敷地から出てゆかなければ。
こんな私で皆んなガッカリしただろうな
せめて前世の記憶で知識チートが活かせたら良かったのだろうが、なんせ前世が平凡で高卒の普通の会社員になにができるというのだ。
前世、よく読んでた小説にある
異世界転生や転移物で主人公が成り上がって成功するなんてご都合主義は、前世が元々すごい天才か才能の持ち主か今世でよほど努力した人だと思う。
教会や神殿はあるけど
神様なんて会ったこと無いし
祝福とか無いし
魔法や魔術とかも無い世界
動力は人力。移動は馬車。火種はマッチ。
灯は蝋燭やガス灯。水は川から運ぶか井戸水を汲み上げる。そうそう、調理はガスで火を使うらしい。薪オーブンも有るらしいが家は公爵家だからね。
とにかく
貴族を捨てるなら己の力で食い繋いで行かなければ早々に淘汰されてしまう。
そんな事を考えながら本邸に到着した。
荷物をシーツで纏めて包み
ボディーバッグの要領で身体に巻きつける。
今回は、勉強用にプレゼントで貰った辞書と植物図鑑と世界情勢の本3冊を持ち出す。重い…
えっちらほっちらフラフラ歩きながら何とか厨房に寄ることができ
料理人に屑野菜を貰えるか拙い言葉で聞いてみると皆んな怖い顔で黙り込んでしまった。
気まずい雰囲気になってしまったが
わざわざ大きめにカットしてくれた野菜とバターたっぷり使ったオムレツとカリカリベーコンと更におやつのクッキーまで付けてくれた。
泣きながらお礼を伝えたら
また怖い顔で睨まれてしまい慌てて別宅の屋根裏部屋に戻った。
ーーーーーーーーーーーーーーー
無事朝食を戴いて
またひと眠りして
掃除してまた眠る…
5歳児には体力が無いのだよ。
夕方暗くなる前に
朝食の残り半分を夕食として食べ
日が落ちると同時に眠りについた。
さすがに身体を拭きたい。今の私は臭うだろう
お風呂は難しいから水で濡らした布巾で拭うしか無いかな
その為に敷地にある小川まで探検しよう!
ついでに食べられそうな木の実とかあったらいいなぁ。
ワクワクしながらクマさんのぬいぐるみを抱きしめて目を閉じた。
「おやすみなさい」
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