【完結】10日に1度の恋人~初めて愛した人は、復讐相手の夫でした~

Tubling

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※恋人らしい1日 3


 最大限に笑顔でそう伝えた。
 まだ怖いところはあるけれど、それでも彼が買い取ってくれたおかげで、娼婦としての自分を受け入れる時間が出来たのだと思う。
 突然家が借金まみれになり、両親の命を助けたければ娼館へ行く事を選択させられ、訳も分からず娼婦として仕立て上げられた。
 両親の為に娼婦として生きるしかない私を優しく導き、救ってくれたのは彼だ。
 
 初めてがヴァレリオ様で、本当に良かった――――
 そう思った瞬間、目に涙が滲んでくる。
 
 「……そんな事にはならない」
 「え?」

 彼が何かを口にした瞬間、大きな花火が打ち上げられ、何と言ったか聞こえずに聞き返す。
 でもそれに対する答えは返ってこず……その代わり、船から下りて無言で腕を引かれる事になる。

 「ヴァレリオ様、どこへ?」
 「………………」

 何も返事がないまま大きなホテルに辿り着き、ロビーで何かを話した後、一階の奥へ奥へと進んでいく。
 そして豪華な扉の前で足を止めた。
 ゆっくりと開いていくと、貴族の客間のような素晴らしい部屋が目の前に広がっていった。
 そこからは本当の恋人のように私の手を引き、室内へ誘っていく。

 「あの、ヴァレリオ様。ここは……」
 「私の友人が所有しているホテルだ。今日の為に取っておいていた」
 「まぁ……感謝いたします」
 
 どこまでも優しい彼……ヴァレリオ様の本心はどこにあるのだろう。
 普通の客が、一人の娼婦相手にここまでしてくれるものなの?
 彼の行動の一つ一つに心が掴まれていく。

 「ミリー、今夜はここで二人で過ごそう」

 手の甲へのキスに熱を帯びた瞳。
 今この時だけは彼の瞳に映るのは自分だけ……その事がこんなにも嬉しい。
 
 私はあなたを愛している。
 
 とても。
 
 マリエッタ姐さんの『自分で後悔のないように動くんだよ』という言葉が頭に浮かんで消えていった。
 この先、どんな人生が待っていたとしても、この愛を胸に刻んで生きていくわ。

 「喜んで」
 
 普段はお酒をほとんど飲まない私だけれど、彼が注いでくれたワインを手に取り、乾杯をする。
 会う回数が限られているから一瞬一瞬を刻み込み、恋人としての時間に酔いしれたい。

 「やっぱりお酒は慣れないかも」
 「ははっ、凄い渋い顔をしているね」
 「もう……笑いごとじゃありません」

 雰囲気に酔って飲んでみたものの、あまり美味しいとは思えずに残念な感想を述べる私を見て、ヴァレリオ様は表情を崩した。
 こんな風に笑った顔は初めて見るかも。
 私たちが社交界で出会っていたなら……と思わずにはいられないけれど、きっと社交界だったら顔も覚えられていないかもしれない。
 彼の目に留まり、こうして特別な夜を用意してもらえたのだもの。
 これで良かったのよ。

 「無理して飲む事はないよ。貸してごらん」
 「ごめんなさい」

 彼は私からグラスを受け取ると、違う空のグラスを手に取った。

 「今果実水を入れよう」

 彼の筋ばった手が、私の為に果実水を注いでくれる姿をぼんやりと見つめた。
 ダークブラウンの艶やかな髪が揺れ、隙間から見える瞳……まつ毛が長いのね。
 普段はゆっくりと眺める時は情事後の後ろ姿なので、とても新鮮。
 
 「ありがとうございます、ヴァレリオ様」

 そう言ってグラスを受け取ろうとするも、彼は私に渡してくれない。
 
 「ヴァレリオ様……?」

 無言のまま、その果実水を自身の口に含めた。
 そして私の腰を引き寄せる。
 ゆっくりと顔が近づき、そのまま唇が重なっていく。
 まさかの口移しに、緊張なのか喜びなのか、胸が高鳴って心臓が口から飛び出してきそう。
 彼の口から注がれる果実水を喉を鳴らして飲んでいく。
 
 「…………んっ……ん」
 
 唇が離れると、舌をペロリと出した彼が、もう一度果実水を口に含む。
 そして今度は性急に唇が重なり、舌がねじ込まれていった。

 「ふっ……ぅんっ、んぁ……ぁ……」
 
 果実水なのか唾液なのか分からない水音が響き、二人の熱を押し上げていく。
 少し口から漏れ出てしまった液体をヴァレリオ様の舌が拾っていった。
 彼の手が、唇が、舌が、私の体を伝い、すぐに衣服ははぎ取られ、ベッドに行くまでに抱きかかえられてしまう。

 「ヴァレリオ、さま……ぁ……」
 「ん……ミリー、君の全ては私のものだ」

 優しくベッドへ下ろされ、独占欲のこもった熱い瞳が私の体の隅々まで射抜いていく。
 まるで視線で抱かれているかのよう。
 
 「誰にも君に触れさせはしない。ココも……」
 「ひぅっ」

 ふいに胸の花蕾を摘ままれ、強めの刺激を与えてくる。
 驚きながらも体は悦び、シーツにしがみつく。

 「あっ、あっ、だめぇ……っ」
 「ココも……」

 彼の手が私の蜜口にあてがわれ、そこから恥ずかしいほどの水音が聞こえてくる。

 「いやぁ……はずかしっ」
 「どうして?私を待ちわびているようで、とても愛おしいよ」

 顔を股座に埋めた彼は、その舌で中をかき混ぜていった。

 「あっ、あぁんっ、だめ、だめぇ……!」
 「んっ、どんどん溢れてくる」
 「はぅっ、ぁあっ、もう……イクッ……~~~!!」

 指で花芽を同時に捏ねられると、すぐに達してしまう淫らな体……でも彼から与えられる甘い責め苦は止まらない。
 そのまま二本の指が蜜壺に挿入り込み、私の気持ちいい箇所を確実に刺激していく。

 「ひぁっ、いまイッたからぁ……ああっ!」
 「もっと乱れて」
 「ソコ、吸わないで……っ!」

 すっかり勃ち上がった花芽に彼の唇が吸い付き、体中に電流が走っていく。
 またもあっという間に果て、目の前がチカチカして頭が働かない。
 私ばっかり……ヴァレリオ様を気持ちよくするのが私の仕事なのに。
 なけなしの理性を総動員し、快楽に痺れる体を起こした。

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