春風が吹く

葵桜

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side B

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柑橘系の匂いに包まれる。


「え…?」

つい声を出してしまった。
耳元に唇が近づく気配がした。


「好きだ。
結婚を前提に付き合ってほしい。」


ゾクッと背筋に甘い疼きが走る。
ただただ嬉しかった。

突然の告白ではなくプロポーズだった。
その言葉の後優しい力で抱き込まれていた体にゆっくりと自由が戻っていく。


俺はそれに合わせゆっくり顔を上げ相手の目を見つめる。
つい嬉しくて返事をする前にキスをした。
相手は困った表情をする。


「俺もあんたに一目惚れした。
その言葉が嬉しくて…。」


にへらと緩んだ笑みをしただろうに相手は一瞬嬉しそうに舞い上がったような表情をする。
そして噛み付くようなキスをされた。
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