悪役令嬢になってしまったので準備は万全にしましたが義弟が心配です!

さくら

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1章

突如フラグ

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外に出た瞬間拘束状況でテレポートの魔法で本部棟の個室に連れて行かれていた。今から殺人の疑いをどうにかして晴らさないといけないのに、さっきから私は体育館から出る前のグレイエの顔が忘れられなかった。ゲームではヒロインからの視点でしか物語を登場人物を見ていない。だからあのパーティではグレイエは活躍しなかったし見られなかったはずなのに。どうしてか私はリリーナルチアから見たグレイエの顔を見て覚えているのだろうか……
「暴れないのだな」
「……」
「聞いているのかリリーナルチア!」
「あっはい。状況が飲み込めず呆然としていました」
今重要なことを思い出しかけているかもしれないのに!!そもそもこの教師が怪しくないか。私に必要以上に横柄な態度取ってくるし。連れてこられたこの部屋、学園長室なの。拘束してきた魔法省の人間兼教師以外にも複数学園の学長や魔法省のお偉いさんまで部屋にいる。
「白々しいな。今回の事件の犯人がそのようなことを」中でも拘束してきたこの感じの悪い30代後半男性の魔法省兼教師が私を犯人に仕立てようとしてくる。他の人達はそれを黙って聞いているだけのようだ。
「私は一応ここの生徒の一人ですが公爵家の人間です。もし私が犯人でなければこのような屈辱的な行いを誰が責任取ってくださるのでしょうか」ここまで拘束してきた教師兼魔法省の職員には勿論黙って観ているだけのお偉いさんにも釘をさしておく。
「その必要はないよ。リリーナルチア嬢」
「殿下!!」公務で今国にいないと聞いていたのに。なんでこの部屋に入ってくるの!?クルリとした癖毛の金髪にサファイアのような碧眼まさに絵に描いたような王子様椅子に座る姿もサマになる。私は急いで頭を深く下げる。
「いいよ。堅苦しい挨拶は。それどころじゃないものね」
「私は殿下あの」
「責任は僕が取るからさ」その言葉を発した殿下の瞳も表情も冷たい温度が感じられない。彼は今私の敵側なのだとわかった。そもそも私は嫌われているのでしたね。
「では、証拠のこの映像を見てもらおうか」記録用魔法機から壁にその証拠の映像を写した。
映像には私が出た部屋の後をあの闇属性の獣が出てくる場面が映っていた。なんでこの映像だけなの?
「まってください!間違えてこの部屋に入ってしまっただけなのです。それに部屋には初めてこの時入ったのです」
「これは異常な魔力をこのフロアの廊下で感知時にしか記録しないようになっているのです。その証拠は残念ながらありません」黙っていた他の魔法省の人間がここで出てきた。
「そんな」

「昨日複数の人に会い学園内を回っていたようだが」
「それは、そうですけど。今関係ないですわよね」
「この魔物を生み出す方法はこのリスに死の恐怖を経験させ、その後こないだ授業で使用したこの自然魔法石の破片を食べさせる必要がある。もちろん最後に魔力を外から当て攻撃し死の間際に近づけさせ魔力を覚醒させることも必要だ」
「だからなんですか」
「この授業で使用した自然魔法石が昨日何者かに盗まれた」
「それがなんだと言うのですか」
「私が目を離した隙に盗んだのではないか?共同研究室に珍しく来ていたではないか。それに他の先生方も見ていた。複数の人に会うことでカモフラージュをしつつそのような行為に身を染めたのだ!」
共同研究室に入ったのは、今まで迷惑掛けたご令嬢達に謝りたかったからで入ったのも呼び出すためであってそんな魔法石なんて取り出していないしカモフラージュなわけがない。でも明らかにそんなことを言っても通うじない完全に言い切っている。
「わかりました。先生の仰る通り私がその魔法石を盗んだとしましょう。どうやってその普通のリスから魔物に覚醒する方法を知っていたと?」これは魔法省の研究発表レベルで私達が学んでいる内容ではそんなこと考えつけるはずがない。だから私が知っているわけがないのだ。
「魔法石について学園だけで勉強していだけではなく、幼少期から家庭教師をつけていたと聞いたが」
「そうですが?」
「その家庭教師こそ昨年この魔法獣に関しての論文を書いていたのだ!だからこの方法を知っていた可能性がある」
「今初めて知りました!」
「知らなかったと言う証拠はないだろう」
「確かにないですが」

「このリスの魔物はクラブ棟の警備員を2名殺した。そして今回クラブ棟にいた生徒全員を危険に晒した!リリーナルチア・モンスルトこのまま証拠がなければ死刑決定だろうな」

ちょっと待て!なんでこんな意味わかんない証言だけで私が犯人になるだよ!!!そもそも無茶苦茶だろこの教師。そして死亡フラグ突然すぎやしませんか?私が記憶を思い出して改心したから?そもそも私じゃないんだってば!
「先ほど映像にあったようにあの部屋に入ったことは間違いございませんが、それ以外は全部知りませんし、行っておりません!昨日は友人と一緒に今まで自分が迷惑をかけてしまった方々に謝罪を行っていたので、証拠なら私の友人が話してくれると思います」もうこれで突き通すしかない。だって私何にもしてない!

「これ以上ここで話し合っても無駄のようです。殿下この令嬢の処罰を」
「そうだな」
「殿下!」私のことが嫌いだからと言って被害者である私を処刑にするのはあんまりです!!ゲームでは私に一切死亡フラグなんた立たないのに!!!どうして
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