4 / 38
1章
訓練、そして迷宮へ
しおりを挟む
「全員確認できたようですね。では説明させて頂きます。
先ず、STRは筋力・攻撃力を表します。次に、VITは耐久力・持久力を表し、INTは知力を表します。AGIは敏捷性、DEXは技量・器用さ、LUKは運の良さを表します。この世界の人間の平均ステータスは20~30程度です。魔法・スキルは無い人が多く、あって1つですが、後天的に獲得することも出来ます。反対に固有能力は後天的に獲得することはできません。」
と、ここで宵波さんが手をあげた。
「すみません、質問しても良いですか?」
「なんでしょう?宵波様」
「先程出てきた魔王や魔物とは何でしょうか?」
「はい。魔王はこの大陸とは別の大陸を支配している魔族の王です。魔物とは魔族が使役する魔力を持った危険な生物です。人間を無差別に襲って来ます。」
「ありがとうございます。」
「いえ、必要なことなのでどうか気にしないでください。
ところで、勇者様方には明日から訓練を受けて頂きます。今から訓練を監督させていただく我が国の騎士団長を紹介します。───おい。」
国王が部屋の隅にいた騎士甲冑に身を包んだ男を呼んだ。
「俺はアイザー・クロードだ。敬語は苦手なので許して欲しい。明日から戦闘術を教えるよろしく頼む。」
「はい。よろしくお願いします。アイザーさん。」
生徒を代表して進藤が言った。
そして次の日。
朝から戦闘の訓練が始まった。
筋トレや素振り、走り込みなど様々な事をした。最初はみんな文句を言っていたが、体が強化されて身体能力が上がっているとわかると、それなりに真面目に取り組んでいた。
だが、どこにもいるものだ、不良とは。
「こんな事やりたくねぇよ!」
一人の男子が叫んだ。彼は山内 剛。我がクラスの不良だ。
すると、側に控えていたメイドさんが、
「山内様。貴方は選ばれし者です。貴方が世界を救うのです。」
「お、おう。俺、人気者になれるかな?」
「はい!なれますよ、絶対!国の民は貴方に感謝します。だから頑張ってください!」
「わ、わかった。もう少しやってみようかな。」
「はい、応援してます!」
そう言ってメイドさんはまた部屋の隅に戻った。俺の横を通ったとき、こちらを向いて一瞬ウィンクしたような気がしたのは気のせいだろうか?
長々話していたがその間俺は真面目に素振りをしていた。ステータスが勇者より高いから全然疲れない。異世界最高だな。
そんなこんなで一週間が過ぎた。
ある日、アイザーさんが
「明日は迷宮に行こうと思う。みんな力が付いてきたから上層の魔物なら倒せるだろう。」
その日の夜、ある部屋で二人の男が話していた。一人は山内、もう一人は彼の友人の細井 芯だ。彼らはあまり仲が良いわけではない。だが、ある目的でよく話していた。それは、早見と相原、宵波の事だ。山内は相原が、細井は宵波が好きなのだ。だから、早見が二人と話している事が気にくわないのだ。
「明日のダンジョンで、早見を殺るぞ。」
「わかってる。前から鬱陶しかったんだ、アイツ。」
そうして朝が来た。
「今日は頑張ろうね、早見くん!」
「命を最優先にしましょう。」
「ああ。よろしく、二人とも───ッ!?」
「?どうしたの?」
「何かあった?」
「ッ いや、何でもない。」
気のせいか?誰かの悪意を感じたような気がしたんだが。
「よし、全員揃ったな。では説明するぞ。
魔物は魔石というものを持っている。これが魔物の核にあたりこれを原動力として活動している。魔石を壊せば魔物は死ぬが、魔石は換金素材になるから普通に倒しても良いぞ。
それと、迷宮内にはトラップもあるので気を付けること。殺らなければ殺られる事を念頭に置け。命が最優先だ。以上!」
さぁ、行こうか。迷宮攻略へ!
___________________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
次回から戦闘シーンの予定です。
それと、ステータスは新しいものだけを書こうと思っています。
先ず、STRは筋力・攻撃力を表します。次に、VITは耐久力・持久力を表し、INTは知力を表します。AGIは敏捷性、DEXは技量・器用さ、LUKは運の良さを表します。この世界の人間の平均ステータスは20~30程度です。魔法・スキルは無い人が多く、あって1つですが、後天的に獲得することも出来ます。反対に固有能力は後天的に獲得することはできません。」
と、ここで宵波さんが手をあげた。
「すみません、質問しても良いですか?」
「なんでしょう?宵波様」
「先程出てきた魔王や魔物とは何でしょうか?」
「はい。魔王はこの大陸とは別の大陸を支配している魔族の王です。魔物とは魔族が使役する魔力を持った危険な生物です。人間を無差別に襲って来ます。」
「ありがとうございます。」
「いえ、必要なことなのでどうか気にしないでください。
ところで、勇者様方には明日から訓練を受けて頂きます。今から訓練を監督させていただく我が国の騎士団長を紹介します。───おい。」
国王が部屋の隅にいた騎士甲冑に身を包んだ男を呼んだ。
「俺はアイザー・クロードだ。敬語は苦手なので許して欲しい。明日から戦闘術を教えるよろしく頼む。」
「はい。よろしくお願いします。アイザーさん。」
生徒を代表して進藤が言った。
そして次の日。
朝から戦闘の訓練が始まった。
筋トレや素振り、走り込みなど様々な事をした。最初はみんな文句を言っていたが、体が強化されて身体能力が上がっているとわかると、それなりに真面目に取り組んでいた。
だが、どこにもいるものだ、不良とは。
「こんな事やりたくねぇよ!」
一人の男子が叫んだ。彼は山内 剛。我がクラスの不良だ。
すると、側に控えていたメイドさんが、
「山内様。貴方は選ばれし者です。貴方が世界を救うのです。」
「お、おう。俺、人気者になれるかな?」
「はい!なれますよ、絶対!国の民は貴方に感謝します。だから頑張ってください!」
「わ、わかった。もう少しやってみようかな。」
「はい、応援してます!」
そう言ってメイドさんはまた部屋の隅に戻った。俺の横を通ったとき、こちらを向いて一瞬ウィンクしたような気がしたのは気のせいだろうか?
長々話していたがその間俺は真面目に素振りをしていた。ステータスが勇者より高いから全然疲れない。異世界最高だな。
そんなこんなで一週間が過ぎた。
ある日、アイザーさんが
「明日は迷宮に行こうと思う。みんな力が付いてきたから上層の魔物なら倒せるだろう。」
その日の夜、ある部屋で二人の男が話していた。一人は山内、もう一人は彼の友人の細井 芯だ。彼らはあまり仲が良いわけではない。だが、ある目的でよく話していた。それは、早見と相原、宵波の事だ。山内は相原が、細井は宵波が好きなのだ。だから、早見が二人と話している事が気にくわないのだ。
「明日のダンジョンで、早見を殺るぞ。」
「わかってる。前から鬱陶しかったんだ、アイツ。」
そうして朝が来た。
「今日は頑張ろうね、早見くん!」
「命を最優先にしましょう。」
「ああ。よろしく、二人とも───ッ!?」
「?どうしたの?」
「何かあった?」
「ッ いや、何でもない。」
気のせいか?誰かの悪意を感じたような気がしたんだが。
「よし、全員揃ったな。では説明するぞ。
魔物は魔石というものを持っている。これが魔物の核にあたりこれを原動力として活動している。魔石を壊せば魔物は死ぬが、魔石は換金素材になるから普通に倒しても良いぞ。
それと、迷宮内にはトラップもあるので気を付けること。殺らなければ殺られる事を念頭に置け。命が最優先だ。以上!」
さぁ、行こうか。迷宮攻略へ!
___________________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
次回から戦闘シーンの予定です。
それと、ステータスは新しいものだけを書こうと思っています。
0
あなたにおすすめの小説
二度目の勇者は救わない
銀猫
ファンタジー
異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。
しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。
それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。
復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?
昔なろうで投稿していたものになります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる